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”記憶の掃除”ー

人を洗脳し、自らの意のままに操り、

遊び終えたら”記憶を全て消去する”そんな、男がいたー。


彼ー、修治は、

過去に大学で偶然再会した幼馴染・由奈に裏切られた際のショックで、

廃人同然の生活を送り、ついに自殺未遂を引き起こしてしまったことがあったー。


しかし、その時に目覚めたのだ。

この、力にー。


今では、洗脳した相手に「由奈」を名乗らせて、

由奈ではない女を由奈扱いして、怒りと欲望を発散しているー


だが、修治は大掃除の時期を機会にー

ある決意をした。


それはー”自分を裏切った由奈と再会すること”だったー。


★前回はこちら↓★

<MC>”記憶”の大掃除①~欲望を満たす男~

「あっ…♡ う…♡ ふぅ…♡ あっ…♡」 サンタのコスチュームを身に着けた女が、 背の高い青年に何度も何度もキスをされながら、 嬉しそうに顔を赤らめているー。 「ーーほら、もっと激しくキスをするんだー」 青年が笑いながら言うー。 青年の言葉に「はい…♡」と、ゾクゾクしながら返事をした サンタコスの女は、青年に再び...

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーーーーー」

修治は、自分が通っていた大学の前までやってきていたー。


自分を裏切った幼馴染の由奈ー


「ーーゴミは、ゴミ箱に捨てなくちゃー

 ちゃんと、”お掃除”しておかなくちゃー ね?」


修治を弄んだ挙句ー、

最後に由奈が言い放ったのは、あまりにも”残酷な”言葉だったー。


修治を”ゴミ”と言い放ったのだー。


「ーーー」

それ以来、修治は由奈と一切口を利かないままー

大学を辞めて、自殺未遂を起こしたー


そして、その際に”力”に目覚めたー。

力に目覚めた理由は分からないー。


けれど、生物の進化というものは、突然起こるものだー。


自殺未遂で”生命の危機”に瀕した自分が、

手に入れたこの力ー…


それで、修治は人を洗脳し、欲望の限りを尽くしてきたー。


由奈と似たような女を狙っては、この力で支配しー

由奈を名乗らせて、好き放題した挙句にー

”遊び終えたおもちゃ=ゴミ”の記憶を”掃除”するー。


そんな、行為を今まで繰り返してきたー。


由奈に裏切られてからは、修治は”掃除”に異様に固執するようになったー。

”洗脳”するときも、”私生活”でもー

まるで、由奈のことから、逃げるようにー。


”洗脳した相手に由奈を名乗らせてー”

”そんな由奈を名乗る女を支配して優越感に浸りー”

”最後には、由奈が言っていた通り”ゴミ箱”に捨てるー”


結局、修治はいつまでも”由奈”に支配されてー

由奈に囚われ続けているのだー。


「ーーーー」

年末ー。


「この機会に、”大掃除”しておかなくちゃなー」

修治は、そう呟くー


自分を裏切り、絶望の淵に突き落とした由奈から、

今までずっと逃げ続けてきたー。


しかし、それももう、終わりだー。


「ーーーーー由奈、お前の”大掃除”をしてやるー」

由奈を洗脳してー

由奈を屈服させたあとにー

由奈の記憶を”大掃除”するー。


修治は、そのために大学にやってきたー


「ーーーーー」

修治は、大学から出てきた一人の女子に声をかけるー。


そして、その女子に手をかざしー、支配下に置くと、

「由奈はどこだ?」と答えるー。


「ーーはい…由奈は…まだ、大学の中にいますー」

洗脳されてしまった彼女は、うつろな目でそう答えるー。


「ーそうか。あとどのぐらいで出てくるか分かるかな?」

修治が言うと、洗脳された女子大生は、

「ーー…あと少しで、出てくると思いますー

 友達と、待ち合わせしてただけなので…」と、そう呟いたー。


「ーありがとう」

修治は、それだけ言うと”あとは好きにしろ”と命じてー

その女子大生には、それ以上は何もしなかったー。


いつものように”記憶を全部消去”しても良いのだがー、

ここで今、騒ぎになれば、”本命”である、由奈にも

声をかけにくくなってしまうー。


それは、避けねばならないー。


「ーーーー」

修治は、震えていたー。


”人を洗脳する力”を手に入れた今ー、

自分は圧倒的に由奈よりも有利なはずなのにー

それでも、震えていたー。


”飽きたおもちゃは、捨てるでしょー?”


「いつまでもさ…わたしに”昔のわたし”を押し付けるの、

 やめてくれるー?」


「ーーあんたは、わたしにとって壊れたおもちゃー。

 つまり、ゴミー。

 わかった?」


由奈から言われた冷たい言葉の数々が、修治の頭の中で

何度も何度もフラッシュバックするー。


「くそっ…」

修治は自分の手を押さえたー。


もう、由奈を怖がる必要なんてないー。

もう、由奈に傷つけられる必要なんてないー。


この手を、由奈にかざしてー

由奈を洗脳すれば、全ては終わりだー。

由奈を滅茶苦茶にしてー

由奈に泣きながら土下座をさせてー

最後に、由奈の記憶を全て”大掃除”してやるー。


今まで、数々の人間を洗脳して

記憶を”掃除”してきた修治ー。


”遊び終わったおもちゃは捨てる”

そんな、由奈の言葉がきっかけで、

修治は、洗脳した人間の記憶を最後には、全て消すことで、

”おもちゃを捨てて”いたー。


「本当に一番”掃除”したいのはー

 お前だ…由奈ー!」


そう呟いているとー

由奈が大学から出てきたー。


修治の中ではー

”小さいころの優しい由奈”に今でも見えてしまうー。


けれどー

今の由奈は、ワルの男とつるんでー

おじさんたちから金を巻き上げている悪女ー


もう、昔の由奈なんて、この世に、いないー。


「ーーー!」

由奈が表情を歪めるー。


「ーーー久しぶり」

修治は、怯えた表情を浮かべていたー


由奈と、由奈の隣にいる由奈の親友・穂希(ほまれ)は、

修治のほうを揃って見つめたー。


この子は、由奈の”悪事”を知っているのか、知らないのかは分からないー。


いつものように、修治は何も言わずー

由奈を洗脳しようとしたー。


”洗脳”すれば、全ては終わりー

由奈は操り人形と化しー、あとは由奈を好き放題にしたあとー

記憶を全部消して、捨てるだけだー。


修治は、ポケットに突っ込んだ左手を出そうとしたがー

それが、できなかったー


「ーー由奈…ちょっと話があるんだー」

修治が言うと、由奈は「は?」と、不快そうに呟くー。


「ーー聞いたよ?自殺未遂したんだってね。

 そのまま死ねばよかったのに」


由奈の心ない言葉ー

修治の心がグサッ、と刺されるー。


「ーちょ…ちょっと…由奈?」

由奈の隣にいる親友・穂希が戸惑いの表情で由奈を見るー


”言い過ぎだよ”と、言わんばかりにー。


「ーーー…話があるー…付き合ってくれ」

修治は、自分でもどうして、由奈を洗脳しないのか、

疑問に思っていたー


”僕はー…僕はまだ、由奈に未練があるのかー…?”

心の中でそんな風に思うー。


いやー…

洗脳すれば、由奈が変わってしまった理由を聞くことはできないー

だからかもしれないー。

修治はまだ、由奈に裏切られたという現実を、

受け入れることができていないのだー


「ーーーバカじゃないの? いこ、穂希」

由奈が親友の穂希に声をかけると、修治は叫んだー


「ーーお前のこと!!全部ばらしてやる!それでもいいのか?」


とー。


由奈が立ち止まって、

修治を睨みつけるー。


「ーーわたしを、脅してるの?」

由奈の言葉に、修治は「ーーあぁ、そうだよ」と、

由奈を睨み返すー。


由奈を少しだけため息をついてからー

穂希のほうを見るとー

「ーーー穂希、今日は先に帰ってて!ごめんね!」とだけ呟いたー


だがー

修治は、「いやー」と、呟くと、

「ー君も一緒に来てもらうよー」と、穂希に手をかざしたー。


「ーーー…はいー」

穂希が修治に洗脳されて言いなりになるー。


少し離れた場所にいた由奈は何が起きたのか

分からない様子で表情を曇らせたー。


「ーー(由奈ー…お前に見せてやるー…僕の力をー)」

修治は、そう思いながら、穂希についてくるように命じると、

由奈にも”場所を変えよう”と、だけ告げて、

そのまま歩き出したー


修治は”いつも”洗脳した人間を連れ込むカラオケルームにやってくると、

店員たちに”僕たちの部屋で起きていることには関与するな”とだけ

命令すると、そのまま個室に入ったー


「ーーーな、何で穂希までついてくるのー?」

由奈が不思議そうに呟くー。


「ーーーーーーー」

穂希は答えないー。


代わりに修治が「ーー由奈に、”あるもの”を見せるためさー」と

答えるー。


そして、カラオケの個室に入り、着席すると、修治は由奈の

ほうを見つめたー


「ーー僕はさー…本当に由奈のことが好きだったんだー…」


そう言うとー

小さいころから抱いていた由奈への想いー

大学で再会した由奈への想いー

そして、由奈に裏切られて辛かった想いを、全て吐露したー。


由奈は、笑いながら足を組むと、

「ーーあのさ」と、馬鹿にしたように笑うー。


「ーわたしはもう、大人の女なのー。

 修治が見てたのは、中学生までのわたしでしょ?

 ガキだった頃のわたしと一緒にしないでくれる?」


由奈の言葉に、修治は黙り込むー。


「ーーーはぁ…で…何?話はそれだけ?」

由奈はそう言うと、カバンから煙草を取り出して、

煙草を吸い始めるー。


「ーー由奈…」

由奈が、煙草を吸うイメージなんて、全くなかったー。

もちろん、既に成人している以上、個人の自由と言えば自由なのだがー

修治は少し、その姿にもショックを受けるー。


「ーーー…………」

修治は、由奈を”洗脳”することをまだ躊躇していたー。


由奈としっかりと話をしてー

由奈が悪女になってしまった理由に納得できるのであればー


…と、まだ未練がましい考えをしていたのだー。


「ーーー…なんで…そんな風に…変わっちゃったんだよ…?

 僕の知る君は…人を騙してお金を取るようなー」


修治がそこまで言うと、

「ちょっと!」と、由奈が机を叩くー。


「穂希がいるところで、そういうこと言うなんてー」

と、怒りの形相で叫ぶ由奈ー。


しかし、修治は首を振るー。


「ーーいいから、答えてくれー」

とー。


由奈は、無表情で修治の隣に座っている穂希のほうを気にしながらー

「ーーーー…」

少しだけ間をおいてから答えたー。


「ーーー…わたし、自分の”女としての価値”に気付いたのー

 わたしが誘惑すればーおっさんなんてすぐに引っかかるー

 それで、お金が稼げるならー

 ちょろいものでしょ?

 ふっ…うふふふふふふふふ!」


由奈の顔にはー

微塵の迷いもーなかった。


由奈はもうー

修治の知る由奈ではなかったー。


修治はー

少しだけ微笑むとー

「そっかそっかー…

 もう、僕の知る由奈は、いないんだなー」と、呟くー


そしてー

真顔で由奈を見つめたー


「ーこれで心置きなく君をーーー…

 ”掃除”できるー」


修治は、そう言うと、立ち上がるー。


「ー由奈…これから君は、僕の言いなりになるんだー。

 僕を裏切って、こんなみじめな思いをさせた君をー

 僕は許さないー

 滅茶苦茶にしてやるー」


修治の言葉に、由奈は

「あんたー…何言ってんの!?」と叫ぶー。


「ーーー見てごらんー」

修治は、由奈の親友・穂希のほうを見つめながら言うー。


「ーーー由奈、これから君も、こうなるんだー」

修治の言葉に、由奈は、先ほどから様子がおかしい

穂希のほうを見つめるー。


”ーーーーこの子のことも、君はどうでもいいのかもしれないけどー”

修治は、心の中でそんな風に思うー


大学の前で、穂希を洗脳してからー

明らかに穂希の様子がおかしいのにも関わらずー

由奈は、あまり穂希のことを気にする素振りを見せていないー。


由奈にとって、この穂希も”飽きたら捨てるおもちゃ”なのだろうかー。


”まぁいい”

修治は、そう思いながら、

「ーー僕は、由奈、君に裏切られて自殺未遂をしたときにー

 ”この力”に目覚めたんだー」

と、自らの腕を見せつけるー。


腕が不気味に光るー


「ーー…こ、この力ー?」

由奈が表情を歪めたー。


「そう、人を洗脳して、意のままに操る力だー」


その言葉に、由奈は「え…?」と呟くー。


「ーーこれから、君をーいや、お前を

 滅茶苦茶にしてから、捨ててやるー。」


由奈を洗脳して、屈服させて

”屈辱”を晴らしたあとにー

由奈の記憶を全部、消してー

由奈の汚れた心を”掃除”するー。


由奈との思い出もー

由奈に対する屈辱もー

由奈の記憶もー


修治は”全て”を掃除して消し去ろうとしていたー。


「お前のその汚れた心を大掃除してやるー!」

修治の言葉に、由奈は、表情を歪めたー


③へ続く


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


次回が最終回デス~!

お読みくださりありがとうございました!


大掃除の季節…☆!

私も色々、掃除してますよ~!

今日もパソコンとか、ドレッサーとか、窓枠とかを掃除してました~☆

(しない人は悪い、とかそういう意味じゃないですからネ~!

 個人の自由デス★)

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