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今日は入社式。

大学を卒業してとある商社への入社が決まっていた彼女は、

会社への道を歩いていた。


着慣れないスーツを着て、道を歩く彼女ー、

小久保 真帆(こくぼ まほ)は、

その日、新社会人としてのデビューを迎えるはずだった。


しかしーー。


彼女は出会ってしまったー。

これまで、人々の生活を何度も破滅に追いやったー

”悪魔”にー。


立ち止まる真帆。

真帆が見つめた先にはー

謎のピンク色の車。


「あれ…?あんなところに車が…?」


ポツンと路上に止まっている車。

真帆はなんだか、その存在が気になってしまった。


「--いけない、急がなきゃ」

腕につけた可愛らしい時計を見て、焦る。


しかしーー


「---・・・・・・な、、なんか気になるなぁ・・・

 ちょっとだけ」


真帆はピンク色の車に吸い込まれるように

して、近づいていった。


その目は、少し虚ろになっているようにも見えた。


だが、真帆はあくまでも

”自分の意思”でその車に近づいていると思いつつ、

車に近づいていくー。


「---、やっぱ誰も乗ってない」


ちょ、、ちょっとだけ乗ってみようかな

そんな考えが頭をよぎる


真帆はすぐに首を振った


「だめだめだめー。

 道端に止まってる車に勝手に乗るなんて!

 それに、わたし、早くしないと遅れちゃう!


 社会人デビュー初日に遅刻なんて

 洒落にならないよ!」


真帆は一人呟きながら、

次の瞬間、ピンク色の車の扉を開いていた。


「えー?あれ?」

真帆は自分の行動に疑問を感じながらも

車に乗り込む。


真帆は、自分のしている行動に疑問を抱くー。

何かがおかしいー。


けれどー

その”不安”はすぐに、

何か”別の意識”に塗りつぶされるかのように、

消えていくー。


そしてーー


”ようこそー”

声が聞こえた。


「えっ…だ、、、誰・・・?」


”俺か?

 この車のハンドルに宿る亡霊だよ”


「--・・・ぼ、、ぼうれい?」

真帆が驚いて声を出す。


”そうーー。

 これからお前の体を借りて、

 久々のドライブを楽しむんだよ。

 

 へへへ、分かるか?

 久しぶりの爆走だ!”


「---な、、何言ってるの…?」

気味悪い、という感じでおびえる真帆。


”時代の進歩ってすげえよな…。

 いまやオートドライブが搭載されてるんだぜ?

 おかげで誰かに憑依しなくても、

 車をこうして移動させることができるようになったんだよ


 ”いい体”が居そうな場所にな”


ハンドルに宿る亡霊は、かつては

”誰がハンドルを握ってくれるのを”待つ”ことしか

できなかったー。


だが、何度も爆走を繰り返しているうちに、

それは変わったー

何度も何度も、新しい車に生まれ変わっているうちに、

技術は進歩し、

今では車にAIが搭載され、

ハンドルに宿る亡霊は、こうして車を自分の意思で移動

させることができるようになったー。


仮に、運転手がいなかったとしてもー。


「-…な、、何なの…

 わ、わたし急いでるんで…」


真帆は慌てて車から降りようとした。


だが…真帆は運転席について、

車を走らせる準備を始めた。


”車の技術が進化したからよ・・・

 俺も進化したぜ!へへへへっ!


 車を見た人間に暗示をかけられるようになった。

 ”車に乗れ”ってな!


 そして、ハンドルを握ってない状態の体も、

 車の中に居れば、乗っ取れるようになったぜ”


”亡霊”は進化していたー

かつて、カップルや新婚夫婦を暴走させたときよりも、

さらにー

”進化”してしまっていたー。


「---ど、、どういうこと!

 あひっ…」


真帆が突然白目を剥き、

苦しみ出す。

泡を吹きながらもがき苦しむ真帆ー


そして…

しばらく苦しんだ後にー

真帆は邪悪な笑みを浮かべた


「へへへっ・・・

 新入社員の女の子、ゲット~!」


真帆が目から涙をこぼしながら笑うー。


「心配しなくていいよ・・・

 わたし、最後にはちゃ~んと”後始末”

 するからねっ!


 何にも怖くないよ!えへっ!」


車の背後に初心者マークが浮かび上がるー。


「えへへっ~わたし、免許取立てみたいだからね!」

真帆は自分の記憶をたどり、ほほ笑んだ。


そして、

真帆はバックミラーで自分の顔を確認すると、

シートベルトもせず、車を発進させた…。


「ははっ!この子の体も

 なかなかエッろいなぁ~!」


なめまわす様な視線で真帆は

自分の体を見つめる。


そして時々ハンドルから手を放しながら

両腕で胸をわしづかみにした。


「えへぇ…♡」


体に走った快感に顔をゆがめ、

だらしなく涎を垂らす真帆。


胸の柔らかさに感動すると共に、

ハンドルの亡霊に完全に意識を乗っ取られた真帆の身体はー

真帆の意思とは関係なく、

激しく興奮していたー。


亡霊の意思に従ってー

真帆の身体はゾクゾクと興奮しているー。


真帆が笑みを浮かべながら口を開くー。


「前までは、ハンドル握ってなきゃ

 ダメだったけど、今は車の技術が進歩したからな~

 ハンドルから手を放しても大丈夫♪」


真帆が嬉しそうに一人で叫ぶ。


こうして、両手で胸を揉むー、ということも

今までは”片手はハンドルにつけていないと”いけなかったため

できなかったが、

今は違うー。


こうして、ハンドルから手を放してー

車を運転しながら両胸を揉むことが、できるようになったのだ。


真帆は、胸から手を離すとー両腕で自分の体中を

触り始めた。


「あはは!えへへ!!

 えへ!えへ!えへへへへっ!」


その表情は乱れきっていた。

先ほどまで、新社会人デビューを迎えて

緊張していた女性とはとても思えない。


狂気を前面に押し出して、

まるで別人のようになってしまっている麻帆ー。


「…えへへへへへぇ」

真帆がペロペロと自分の唇を舐めながら笑う。


「さって、そろそろ爆走しよっかな♡


 真帆、本当は会社に行きたかったけれど、

 もうイクの辞めたの!

 えへへへ!

 真帆の人生 台無し~~!


 でもね!真帆、別に悲しくないよ!

 悲しくないように、ちゃんと”後始末”するからね」


一人でそう言って笑みを浮かべると

真帆は自分のお尻を乱暴にさわりながら

車を加速させた。


「あ~~~気持ちイイ!」

なびく髪を妖艶に抑えながら微笑む真帆。


真帆の身体は、この上ないぐらいに興奮しているー。

亡霊の意思に従ってー。


「この車で切る風…」

車に潜む”亡霊”は、

自分が生きていたころを思い出す。


あれから、長い時が経った。

けれども、この風は変わらない。


「---それに今はぁ」

真帆は涎を垂らしながら自分の胸を

ハンドル押し付けた。


「あっ!あぁっあああっ!

 えへへっ!!すごぉい!

 わたしの体ぁ、興奮してるぅ♪」


真帆はハンドルにスーツの上から胸を

押し付けて快感に体を震わせた


あまりに変な体制をいて、変な動きをしているからか、

スーツがぴりっ、と音を立てているー。


けれどー

スーツがどうなろうと、今の麻帆にとっては

どうでもよかったー


いや、スーツだけではない。

自分の身体さえもーー。


「うはっ…ぁっ…あはぁ…はぁっ♡」

喘ぎ声をあげる真帆。


クラクションも鳴っているが、それも、今の真帆には

どうでもいい。


「あぁん!

 真帆、おかしくなっちゃいそう♡」


体をクネクネさせながら喘ぐ真帆。

既にスーツにはシミが出来ている。


「あん!

 新入社員なのに、、

 こ~んなことしちゃってる!!!

 えへ!えへ!えへへへへ!」


だらし無い笑みを浮かべて

ひたすら体を弄ぶ真帆。


車は乱れて蛇行運転になっている。


自分のスカートの中に手を突っ込み、

体を弄ぶ真帆。


あまりの興奮に運転しながら体がガクガクと

震えるー


体が歓喜の叫びをあげている


「あはははははははっ

 すごい、、すごい、、わたしの体すごいよぉおぉ♡

 あぁぁあああああああっん♡」


イヤらしい液体をポタポタと流しながら

絶頂を迎えた葵。


顔には笑みと涙を浮かべているー。


車には激しく蛇行運転となっていてー

周囲の通行人やドライバーが驚きの表情を浮かべているー


「---はっ…すごすぎるよ…わたしぃ…」


その時だった。

スマホが鳴る。


スマホには「会社名」が表示されていた。


笑みを浮かべる真帆。


「あらら…新社会人初日、

 遅刻しちゃった♡」


笑う真帆。


「でも、もうどうでもいっか!」


スマホを操作して通話状態にすると


”小久保さん、時間過ぎてますけど、

 今、どうしてますか” とスマホから

声が聞こえてきた。


真帆は、スマホを置き、

再び、スカートの中を滅茶苦茶にいじり、

盛大に喘いで見せた


「わ、、、わたし、、、

 もっと大事なこと、、、

 見つけちゃったんですゥ~~♡


 あぁ、、ぁあああ、あっ、、、

 女の喜び、、喜び、、、ぃぃい!


 わたしは、、わたしは、、社会人である前に、、

 おんななの~~うふふふふふふふぅ~♡」


電話に聞こえるように大声で叫ぶ。

何かわけのわからないことを言っていたが、

そのまま喘ぎ続けていると電話は切れた。


「--えへっ!き~れちゃった!」

可愛らしく笑う真帆。


さらに興奮した真帆は

スーツを脱ぎ、スーツを車の外に投げ捨てた。


そして車の中で半立ちになって

スカートを脱ぐと、スカートも脱ぎ捨てる


車から投げ出されたスカートが路上に落ちるー。


下着姿になった真帆は、笑みを浮かべながら

自分の身体を撫でると、そのまま運転席に座るー。


「えへへ…

 わたしったら、な~んて格好で運転してるのかしら…

 

 あぁぁ…たまらないよぉ」


既に興奮しきってしまった真帆の身体ー、

真帆は歓喜の喜びで、

体を震わせていた…。


車のドアを開けて、外に聞こえるように大声で喘ぐ真帆。

しかも、上下共に下着だけの姿になっている。


真帆は車を一旦停車させ、

自分の体を晒すため、車のドアを全開にして

喘ぎまくった。


「いひっ…年頃の女の子がぁっ

 こんな、恥ずかしいことしてるぅ!!!


 あぁぁああん!

 すごいよぉ!エロいよぉ!!!

 真帆、滅茶苦茶になっちゃったよぉ♡」


車の近くを通った人が驚きの視線を

真帆に送るー。


車の運転席で、

下着姿の女性が、妖艶に喘ぎ続けている。


「---ま、、、、真帆…?」

真帆にとっては聞き覚えのある声。


ポニーテール姿の同年代の女性が

真帆の喘ぐ車の前に立っていた。


「あらぁ…!」

真帆は記憶をたどって、その女性の正体を理解した。


矢代 智香(やしろ ちか)

同じ大学出身で家も近所の子だ。

彼女は、入社式が明日のため、今日は休みのようだ。


「--な、、、何やってんのよ!」

智香が驚きの声をあげる。


だが真帆は笑った


「真帆~

 おかしくなっちゃったぁ!!


 ねぇ!智香ぁ!

 アンタも乗ってみない?


 人生観変わるよ!えへへ!」


真帆が言うと、

智香が真帆の行為をやめせようと車に乗り込んだ。


その時だったーー


真帆が笑みを浮かべるー

”お前も、仲間だよ”

とー。


「えっ…いぎっ…

 あぁあああああああっ!」


智香に異変が起きる。

白目を剥き、泡をふく智香。


そしてーー


真帆が智香の頭を乱暴にぺしぺしと叩くと、

智香は目を覚ますー


その表情に、真帆と同じような

邪悪な笑みを浮かべてー。


「えへへっ…

 わ、、、私も乗っ取られちゃったぁ~」

智香が笑うー


ワンピース姿の智香は、自分のワンピースを

びりびりに破って微笑んだ。


「いやぁ~車の技術の進歩はすげーわ!

 魂を分離させて憑依することもできるように

 なったからな!えへへ!」


男言葉で話す智香。


真帆は笑い

「じゃあ、そろそろ行こ!」とつぶやき、

車を急発進させた。


「車の進歩は、俺の進化~!」

さっきまで、真帆の異常な行為に

顔をしかめていた智香は

真帆と同じだらしない表情を浮かべている。


智香は自分のポニーテールを乱暴に

ほどくと、

既に100キロを超えた車の中で、

微笑んだ。


「この先に~

 大通りの交差点があるよ、今回は

 そこでクラッシュしよ!えへへ!」


そろそろ警察も駆けつける頃だー。

やるべきことは決まっているー


身体を堪能して、

爆走してー

そして、最後にはーー


智香が真帆に抱き着くと、真帆はハンドルを

握るのを止めて、智香の方を向いて

智香を抱きしめた。


智香も真帆を力強く抱きしめ、

二人、熱くキスをする。


クチュクチュと音をたてる


「うふっ、あはっ、、あははっ、、あはっ、、えへへっ!」

「まほぉ…まほ!気持ちイイよぉ!」


亡霊に憑依された二人は

下着姿で熱く抱き合い、キスを交わしていた。


「ちかぁ…わたしたち、これから死んじゃうのに、、、

 しわわせだよね!!えへへへぇ♡」


「うん、気持ちイイよォ!

 真帆!真帆ぉ♡」


二人の興奮は頂点に達する。


そしてー

交差点は目前に迫っていたーー


赤信号の中、

片足でアクセルを踏み続けていた車は120キロを

超えていた


「あああああああああああああっ♡」

「私の体、気持ちいい!ああぁあああああん♡」


二人が耐え切れない快感に大きな喘ぎ声をあげた瞬間…


交差点の車と追突し、

玉突き事故を起こし、

車はペシャンコに押しつぶされた・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「暴走事故か…」

駆け付けた警察官が呟く…。


警官が、運転席と助手席で

血まみれになって死んでいる

下着姿の女性二人を見て顔をしかめる


「……凄い、嬉しそうですね」

後輩の警官がつぶやく。


「---あぁ、、、、最近の子は

 何を考えているんだか」


警官は理解不能、と言う様子で、

その場を後にし、

周囲の交通規制のため、動き始めた…。



ボロボロになった車。

だが、亡霊は確信していた。


”不思議と俺の宿ったパーツは、

 何らかの形で再生される。


 別の車のパーツに再利用されたりな…”


薄れゆく意識で亡霊は呟く。


次は何年後かー。

また、気づけば俺は綺麗になった車の中で

目を覚ますだろうーーー。


亡霊は、再び眠りにつく前に囁いた。

”また、会う日までーおやすみ”  と。


おわり


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


ダークドライブリメイクの最終回でした~!

「新社会人の~」だけ、だいぶ後に書いたお話だったので

③までと比べると、変更・修正箇所も少し少なめ…でした!


今日もお読み下さりありがとうございました~!


(※毎週火曜日のリメイクは、いつも通り100円プランで

 読めるようにしてあります!)


来週からはリメイクではなく、

別の企画(火曜日はいつものような新作を書く時間が取れないので

ちょっと違った形ですが)を、しばらく載せていきたいと思います~!


そちらも、火曜日以外の新作より少し短いので、100円プランでも

読めるようにする予定デス!


何が出て来るかは…来週の火曜日を楽しみにしていてください~!

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