<憑依>おばあちゃん わたしだよ①~孫娘の身体でお金を奪う~ (Pixiv Fanbox)
Content
高齢者を狙った卑劣な手口ー。
少しでも、被害者を減らそうと、警察は次々と対策を講じ、
その都度、犯罪グループは新しい手段を講じるー。
終わることのない”イタチごっこ”-
そして、
その終わりのない”闘い”の末に、
犯罪グループは”最悪の手段”を手にしてしまったー。
それがー
”憑依薬ー”
・・・・・・・・・・・・・・・・・
「---おばあちゃん、絶対無理しないでよね~?」
女子大生の寺坂 紗智(てらさか さち)が、
祖母の富江(とみえ)に向かって言うと、
富江は「うんうん わかってるよ、紗智」と優しく微笑んだー。
大学生になった紗智は、実家を離れて、現在は一人暮らしー。
紗智は、小さいころから”おじいちゃん” ”おばあちゃん”に
とても懐いていて、
それは、大学生になった今でも変わらないー
大好きなおじいちゃんは、数年前に既に亡くなってしまっているが、
大好きなおばあちゃんは、こうして今も健在だったー。
とは言え、おじいちゃんが死んでからは、
祖母の富江は、みるみると色々な場所が衰えてきて、
最近は、物忘れなども激しくなっている-
”誰かに迷惑を掛けたくない”という理由で
一人暮らしを続ける祖母・富江のことを心配して、
こうして紗智は、定期的に、おばあちゃんの家を訪れているのだったー
「--おばあちゃんには、いつまでも元気でいてほしいんだから」
紗智は微笑みながら、富江の肩を揉むー。
仏壇の写真を見つめるー
大好きなおじいちゃんの分まで、
おばあちゃんには長生きしてほしいー
心からそう思っている優しい孫娘ー
それが、紗智だったー。
「---あ、そうだ、おばあちゃん」
紗智が、帰宅する準備をしながら、富江の方を見つめて
スマホを手にするー
「--最近、またおじいちゃんおばあちゃんを狙った
詐欺とか流行ってるみたいだから、
おばあちゃんも気を付けてね…!」
紗智が、スマホの画面で、注意喚起のニュースを表示させながら
富江に伝えるー
「さぎ…?」
富江が首をかしげるー
「ほら!例えば、わたしじゃない女の人が、「わたしだよ~!」みたいな
こと言って、おばあちゃんからお金をだまし取ろうとするようなやつ!」
紗智が言うー。
祖母の富江は、祖父が会社役員だったことー
退職金をあまり使わない状態で貯金していることから
そこそこのお金があるー。
そういう”悪い人たち”に狙われてしまう可能性も
十分にあるのだ。
「--あぁ、ふふふふ、わたしが紗智ちゃんを間違えるわけないでしょ」
富江が笑うー。
「わたしが事故を起こした!とか、そういう電話もあるかもだから
ホントに気を付けてよ~?」
紗智が苦笑いしながら言うと、
富江は「紗智ちゃん意外から電話がかかって来たら、まず紗智ちゃんに
電話するから!」とほほ笑んだー。
年齢的に、さすがに物忘れは多くなってきているが
幸い、富江はまだしっかりしているー。
紗智は安心した様子で微笑むと、
「じゃあ、また来るからね!」と、おばあちゃんに向かって
手を振って、そのまま立ち去って行ったー。
「-----」
そんな様子を、物影から、怪しげな男が見つめていたー
”次のターゲットは、決まりだ…”
・・・・・・・・・・・・・・・
帰宅した紗智は、
両親に”おばあちゃん元気そうだったよ”と
LINEで連絡を送ったー。
紗智は既に一人暮らしをしていて、
両親とは離れて暮らしているー。
別に、関係が悪いとか、そういうことはなく、
両親との関係も良好だー。
”そ、よかった!いつもありがとうね”
母親から返事が届くー
紗智は
”ううん、おばあちゃんにいつまでも元気でいてほしいし!”
と、すぐに返事を返したー。
「---ふ~」
やり取りを終えると、紗智は部屋で一息をつくー。
家族思いの紗智はー
友達思いでもあり、大学でも、友達は多いー。
容姿にも恵まれていることから、男子も結構寄って来るのだが、
真面目な紗智は、なんとなく彼氏が出来ないまま、
大学生活を送っていたー。
「---明日は~」
明日の大学の予定を確認する紗智ー。
その時だったー
♪~~~
「---?」
紗智が、部屋の玄関の方を見つめるー。
”誰か来る予定あったっけ?”と思いながら
「は~い」と返事をしながら、
インターホンのモニターに映し出された人物を確認するー。
さすがに、インターホンが鳴らされて何も確認せずに
玄関の扉を開けてしまうほど、紗智は愚かではないー。
”お届け物です”
宅配業者の制服を身に着けた男ー。
「--あ、は~い!お待ちください~」
紗智は、そう言いながら受け取り用の印鑑を手にして玄関に向かうー。
何も注文していなかったとしてもーー
”お届け物”が届くことは、それほど珍しいことではないー。
紗智は、何の警戒も抱かなかったー
玄関の扉を開けるとー
男が、玄関に押し入ってきて、
玄関の扉を閉めたー。
「--えっ!?!?」
紗智がそう思った直後、
男は、紗智の腕を強くつかむー
「--ひっ!?!?な、、な、んですか!?」
紗智が慌てて手を振りほどこうとするー。
「--君のおばあちゃん、お金、持ってるみたいだね」
宅配便の格好をした男が、帽子を捨てると
ニヤリと笑みを浮かべたー。
ガムを噛みながら、ニヤニヤと下品な笑みを浮かべる男ー
「--たっ、、宅配の人じゃない…!?」
紗智が、つい口にしてしまうー
「へへへ、今更気づいても遅いぜ」
男はガムを噛みながらそう呟くと、
ニヤリと笑ったー。
「--君のおばあちゃんから、お金をだまし取ろうと思ってね」
男の言葉に、
紗智は
「そ、、そんなこと、、」と、戸惑うー。
”振り込め詐欺”の犯人ー?
でもー?
と、紗智は戸惑いを隠せないー。
”おばあちゃん”からお金を騙し取ろうとしているのに
何故孫である自分のもとに来たのかー。
「--お、おばあちゃんは、あなたなんかに騙されませんから!」
紗智が顔を赤くしながら言うと、
男は、笑みを浮かべたー
「果たして、本当にそうかな?」
フーセンガムを膨らませて、笑う男ー。
「---け、、警察呼びますよ!」
紗智が叫ぶー。
「---”おばあちゃん、わたしだよ”ってー
おばあちゃんに電話したらー
君のおばあちゃん、騙されちゃうんじゃないかなぁ?
可愛い孫娘のためにー
お金、渡しちゃうんじゃないかなぁ?」
男が挑発的に言うー。
紗智は、怯えながらも反論したー
「--おばあちゃんは、他の人の声なら気づきますし、
わたしは、よくおばあちゃんと会ってますから、
他の人が会いに行っても、すぐに気付きますから!!!」
紗智の言葉に
男は「そうだろうねぇ」と、笑ったー
でもー、と、男は言葉を続けるー
「もしも、お金を騙し取ろうとするのが、君自身だったらー?
君自身が”大好きなおばあちゃん”を騙してお金を取ろうとしたら…?」
男の言葉の意味が分からないー
紗智は、言葉を失い、頭をフル回転させるー
「--わ、わたしの偽物でも用意するつもり…!?」
紗智の言葉に、男は「ブーっ」と笑いながら”不正解”であることを示すー。
「---…わ、わたしを脅して協力させるつもりなら
そんなこと、絶対しませんから!」
紗智が、スマホの方に向かって、警察を呼ぼうとするー。
怖いけれどー
言いなりになるわけにはいかないー
「ブーっ!」
男は、紗智の背後で笑うー。
紗智がスマホを手にして、
警察に電話する準備をするー
「--正解はーー」
「--!」
紗智が振り返るー。
男が、紗智を掴み、
紗智に顔を近づけるー。
「--ひっ!?」
「--きみの身体を乗っ取ってーーー
きみ自身が、おばあちゃんを”喜んで”罠にはめるんだー」
男の言葉を聞いた直後ー
紗智は”そんな、やめて!”と叫ぼうとしたがー
男にキスをされーーー
男がその場で意識を失いー
そしてーーー
紗智は乗っ取られてしまったー
「--ふ、、ひひひひ…くくく…
あははははははははっ」
紗智は笑うと、
たった今、警察に繋がったスマホを手にして
「ごめんなさい、間違えちゃいました♡」と伝えて、
そのまま通話を終了したー。
「---わたし自身が、おばあちゃんから、
お金をだまし取るんだよ♡ ひひ」
紗智が笑っていると、
インターホンが鳴る。
倒れた自分の身体を蹴飛ばし、
玄関の扉を開けると、
さらに男が二人入って来たー
「--倉林(くらばやし)、憑依は成功か?」
男のひとりー
年配のリーダーっぽい男が言うー
「えぇ、もちろん」
紗智は笑いながら、イスに腰かけて足を組むー
綺麗な美脚が晒されて、
入って来たうちのもう一人の男・遠藤(えんどう)が笑みを浮かべるー。
「--へへ、アニキ、最高っす」
遠藤がニヤニヤしながら言うと、
紗智は満足そうに微笑むー
少し間を置いてから「おい、ガムは?」と、紗智がかわいい声で言うと、
遠藤が「事務所から持ってきました。これでいいっすか?」と
ガムを紗智に手渡したー。
すぐにガムを噛み始めると、紗智はくちゃくちゃしながら、
リーダー格の男・本郷(ほんごう)の方を見つめたー。
「--よし、じゃあ、手筈通りに、
その女の祖母から、現金をだまし取るー」
本郷の言葉に、
遠藤と紗智が、頷くー。
「--倉林、お前はその女の身体で、明日、祖母の家に行って、
金をお願いするんだー。」
「--へへ、わかりました」
紗智はガムを噛みながら、ニヤニヤと笑うー。
「---金を奪い取るまではここが”本部”だー。
明日、俺が適当に、その女の祖母に連絡を入れるから、
そしたら、お前は祖母にお金をお願いしに行くんだー」
本郷の言葉に、紗智は頷くとー
「大学は、どうします?」
と、本郷に確認したー。
「--大学なんて休め。
どうせ、その女の人生だ。俺たちには関係ない」
「--へへ、そうですね」
紗智は笑うと、ニヤニヤしている弟分・遠藤の方を見つめたー
「--遠藤、何笑ってんだ」
紗智が低い声で言うと、
「だってホラ、いつもの」と、
遠藤が嬉しそうに呟くー
”紗智の身体でおばあちゃんからお金をだまし取る”のは、明日ー
今日は、事前の打ち合わせと、憑依の決行がメインでー
残りの時間はやることがないー
「--ったく、お前は金より、それに力を入れてるからなぁ」
紗智がガムを噛みながら呆れた様子で笑うー
「へへ!当たり前でしょ!アニキ!
さ、今日もたっぷり楽しい夜を過ごしましょうや」
そう言うと、遠藤が、鞄からエッチな衣装の数々を取り出すー
「ほどほどにしておけよ」
本郷がたばこを吸いながら笑うと、
紗智と遠藤は「はい」と答えたー。
”憑依薬”を使って
高齢者からお金をだまし取る詐欺グループ…
このグループは、既に日常的に”孫娘”を狙い、
憑依、おばあちゃんやおじいちゃんから
お金をだまし取っているー。
直接、高齢者の身体に憑依しても良いのだが、
一度、憑依中にその高齢者が心臓発作を起こしてしまい、
憑依している人間まで意識不明の重体になってしまったことから、
移行は、”孫”を狙って憑依しているー。
高齢者の身体にとっては”憑依された時の衝撃”が、
身体に非常に大きな負担となるのだー。
そしてーー
もう一つの理由はーー
このグループの男たちの”趣味”でもあったー。
「--ごしゅじんさまぁ~♡」
メイド服を着た紗智が、遠藤のアレをしゃぶっているー
さっきまでの、真面目な女子大生・紗智の面影など
もはやそこにはないー
”本番”前の余興ー。
彼らのお楽しみのひとつだー。
喘ぎながら、絶頂を迎えている紗智を見つめー
リーダー格の本郷は、静かに笑みを浮かべたー
②へ続く
・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
憑依薬を使った悪質な詐欺…!
乗っ取られてしまった紗智の運命は…!?
続きはまた今週中に~!
今日もありがとうございました!