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「-----で…?聖花の身体で一体何をするつもりなんだ?」

海司があきれ顔で尋ねると、

サンタクロースに憑依された聖花は、

「決まってるじゃろ…プレゼントを配るんじゃ」と笑みを浮かべたー


「いや、それは分かってるけど、どうやって配るのかってことだよ!」

海司が言うと、

「--あ~それはじゃな、、もうじきわしの相棒がここにやってくるんでな」と、

聖花は得意げに頷くー。


「--相棒…?」

海司は”相棒”の言葉に首を傾げつつも、

「っていうかさ、聖花の身体で、「じゃ」「じゃ」「わし」は

 やめてほしいんだけど…」

と、苦情を呟くー。


中身がサンタクロースだと分かっていても、

聖花の姿、聖花の声で、「わし」とか「なのじゃ」とか

言われると強い違和感を感じてしまう。


せめて、そこだけでもどうにかしてほしいー


「----…ふむ」

聖花は少しだけ考える仕草をすると、

「確かに、きみの言う通りじゃな。」と、聖花は頷いたー。


”分かってくれてよかった”

そんな風に海司が少しだけ安堵の表情を浮かべるー。


「--やっほ~♡ 

 わたし、かわいいかわいいサンタクロース!うふっ♡」


聖花が突然わざとらしさ全開の”可愛らしいポーズ”をしてみせるー。


「--わたしぃ~!今日はみんなのためにサンタさんになっちゃうの~!

 うふふふふふ♡」


「-----」


ピースしながら、満面の笑みを浮かべる聖花-ー

普段、聖花が出さないようなぶりっ子のような声を出してー

普段、聖花がしないような身体の動きをしているー。


「------」

海司は少しだけ考えたあとに呟くー


「ごめん。さっきのやっぱなしで…」

海司の言葉に、聖花は

「わしも、ちょっと今のは無理があると思ってたんじゃ」と

呟きながら、首を振ったー。


「--まぁ、いきなり女子っぽく振舞えって言われても無理だよな。」

「--じゃな」


二人が謎の意気投合をすると、海司は口を開いたー


「ってかさ、事情は分かったし、

 俺も正直、小さいころはサンタさん信じてて、

 こうして、本当に本物がいたってことにびっくりしてると同時に

 あえて嬉しいって気持ちもあるんだけどさ…


 聖花、毎年クリスマスとかすごい楽しみにしてるから…

 できれば、早めにプレゼントとか配って

 聖花の身体から出てってほしいなぁ~…なんて」


海司が、苦笑いしながら

”早く用事を済ませて出てけよ”という意味合いの言葉を

口にすると、

聖花は「それは悪いことをしたのぉ…」と呟く。


「---な?聖花がかわいそうだろ?

 急かして悪いけど、早めに要件をー」


「--それは無理じゃ」

聖花が、腕を組んで、偉そうにソファーに座りながら言うー。


「え!?なんで?!聖花から、クリスマスを奪う気かよ!?」

海司が少し苛立った様子で言うと、

聖花は時計を指さしたー。


「違う。そうじゃないー」


「え?」


海司が聖花の指さした方向にある時計を見つめるー。


20:15-。


「---子供たちが、まだ起きておる」

聖花の言葉に、

海司は、自虐的な笑みを浮かべながら

何度か頷いた。


「--そうか、そうか、そうだよなぁ…」

海司は、反論することもできなかったー


寝ている子供もいるかもしれないがー

起きてる子供もいるだろうー。

確かにこのエロサンタの言うことは、理にかなっている…

の、かもしれないー。


「--じゃから、すまんが、もうしばらくこのまま待っててくれー」

聖花がお願いポーズをしながら言うー。


可愛らしいポーズにドキッとしながら、海司は

「--じ、じゃあ、一度聖花から出てってもらって時間になったらー」

と、提案するー。


しかし、それも聖花は”却下”したー。


「-なんで!?」


「---わしらの憑依には、膨大なエネルギーが必要でな。

 1年に1度しか、使えないのじゃー。

 だから、抜け出してしまったら、わしはプレゼントを配れなくなるのじゃ」


聖花が申し訳なさそうに呟くー。


「-ーー…くっそ~!面倒臭いサンタだな!」

海司が思わず悪態をつくと、

聖花は「--子供たちが確実に寝てる時間ー0時ぐらいまでは

我慢してくれい!」と、頼み込むようにして、頭を下げたー。


・・・・・・・・・・・・・・・


どうしてこんなことにー。

トホホ、と思いながら海司はチラッと聖花のほうを見るー


聖花が、胸を揉んでニヤニヤしているー


「おぉぉい!?このエロサンタ!

 聖花の胸さわってんじゃねー!」


海司が叫ぶと、

聖花は「--気持ちいいんじゃー!」と叫び返したー


「テメー!ホントにサンタなのか!?

 相棒とやらもこねーし!」

海司が聖花の手を無理やり胸から引きはがすと、

「間違えた!とか言って、ホントはわざと聖花に憑依したんじゃないのか!?」と、

聖花を睨むー


「---若者よー」

聖花が急に真顔になったー


「な、なんだよ…!?」

海司は思わず戸惑うー。


「--わしの目が、嘘をついている目に見えるか?」

聖花の言葉に、海司は思わず聖花の目を見つめてしまうー。


「-------」

「-------」

海司と聖花が見つめ合うー。


「--ーーーふほっ」

聖花が急に笑ったー


「--な、なんだよ急に…!?」

海司があきれ顔で言うと、

聖花は「お前に見つめられると、この身体が自然とドキドキしてくるのじゃ…

なんだか、不思議な感覚じゃな」

と、笑みを浮かべたー。


そして、サンタがー

爆弾発言をしたー


「どうじゃ、今ならこの女子の意識は眠っておるー

 わしと一発セックs--」


言葉を聞き終える前に、海司は、ハリセンで聖花の頭をひっぱたいたー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「---あんまふざけんなよ」

海司が、聖花のほうを睨みながら言うー。


「いてててて…急に叩くなんて、なんてやつじゃ」

聖花が、不貞腐れた様子で言う。


「--どうせ減るもんじゃないし

 いいじゃろうが!」

逆ギレする聖花ー。


「--いや、数字には見えない何かが減る気がするし」

海司はそう言うと、あきれ顔で乗っ取られた聖花のほうを見つめるー。


「----女の子を叩くなんて、ひどいやつじゃのお」

聖花が、頭を自分で撫でながら呟くー


「うっ… って、あんたは男だろうが!」

海司が叫ぶー


「でも、身体は女じゃ」

聖花がニヤニヤしながら言うー


「うっ……いや、あんたのせいだろ!どう考えても!」

海司が突っ込みを入れるー。


「ごめんなさいは?」

聖花が海司を、冷たい目で見つめるー


こんな冷たい目をした聖花をみるのは

初めてだー、と

ちょっとゾクッとしながらも

「いや、何で俺が謝るんだよ!?ごめんなさいは

 勝手に人の身体で、エッチなことを求めたあんただろ!?」と

声をあげるー


「ごめんなさいは?」

とても冷たい目と声ー


「ごめんなさい…」

何も悪くない気がするのに、なぜか謝ってしまう海司ー。


「--ふぉふぉふぉ、分れば良いのじゃ」

聖花はそう言うと、サンタ衣装のままソファーから立ち上がるー。


「--それはそうと…

 今、この女子の冷たい態度にちょっとゾクっとしたじゃろ?」

聖花がニヤニヤしながら近づいてくるー。


「--し、してねーーー!!!!」

海司が叫ぶー


「おぉ?図星じゃな?」

なおもニヤニヤしている聖花ー


「ーーくそっ!あんた、俺を揶揄って楽しんでるのか?」

海司が顔を真っ赤にしながら言うと、

聖花は「ふぉっふぉっふぉっ」と笑いながらトイレの方に向かったー


「--おい!トイレで変なことするなよ!」

海司が叫ぶと、

聖花は「人間の身体は色々不便じゃのお」と呟きながら

お手洗いの方に入っていったー。


そしてー

しばらくしてー


「-----」

聖花が戻ってきた。


「-ん?なに?」

海司が戸惑いながら聖花を見つめると、

聖花は頭を掻きながら呟いたー


「女子のトイレって、どうすればええのかの?」

とー。


「知るか!」

海司は叫んだー。


・・・・・・・・・・・・・・


サンタクロースに憑依された聖花と

不思議なーー

いや、悲惨な時間を過ごすはめになってしまった海司ー


ただのエロサンタ野郎だと思っていたものの、

ふたりでなんとかトイレを済ませてから、

色々と話を聞いてみると、考え方そのものは

意外としっかりしている部分もあるように思えたー。


23:30-


もう少しで、サンタがプレゼントを配りに行く時間だー。


「--わしらはな、両親からクリスマスプレゼントを

 貰えない子たちにできるだけプレゼントを配るようにしてるんじゃ」

聖花が呟くー。


「--ふ~ん…」

海司は、サンタに憑依された聖花の話を聞きながら、

聖花と食べるつもりだったケーキを口にしているー


聖花もさっきから色々食べまくっているー


「--聖花、食べ過ぎにいつも気を使ってるから

 あんま食べ過ぎないでくれよ」

海司が言うと、

聖花は「ふぉふぉふぉ、たまには食べるのも大事じゃぞ」と

笑みを浮かべるー。


「--まぁ、聖花は十分細いと思うケドさ、

 それでも気になるんだってさ」

海司が言うと、聖花は「ふ~ん、そんなものかのぉ」と答えたー。


「--っていうかさ、あんたの相棒?いつ来るんだよ?」

海司が言う。


さっきから聖花に憑依したサンタは

相棒が来るとかなんとか言っているが、未だに相棒が来ないー。


「---あぁ…もうじき来る」

聖花はそう言うと、ケーキを食べ終えて、お茶を飲みー

口元を拭いて、窓際に歩いて行ったー。


「------!」

カーテンを開けると、ベランダの部分にーーー

”相棒”はいたー。


「---わしの相棒の、トナカイさんじゃ」

聖花はそう呟いたー


ベランダにソリとトナカイが空中に浮いているー


「え!?!?マジで…!?」

海司は現実離れした光景を見て、驚きを隠せないー


「--トニー、持ってきてくれたかい?」

聖花がそう呟くと、

トナカイが頷いた。


「--トニーって、名前?」

海司が言うと、

聖花は「そうじゃ」と答えたー。


そして、トナカイが、ソリに載せていた何かを加えて

聖花に渡したー。


「----……なにそれ?」

海司が言うと、

聖花は嬉しそうに何かを取り出したー


「-----」

海司の表情が曇っていくー。


「--じゃーん!」

聖花が嬉しそうにそれを見せたー


バニーガールの服装とサンタんっぽい服装が

混じったような服ー


バニーサンタ…とでも言えば良いのだろうかー。


「おい…それをどうするつもりだ?」

海司が震えながら言うと、

「決まっておるじゃろ?着るんじゃ」と笑みを浮かべながら

聖花は呟いたー。


「---おい!聖花にそんなエロイ格好させるつもりか!?」

海司が叫ぶと、

聖花はもう着替え始めていたー



「おいこらっ!」

海司が叫ぶー


だがー聖花が「着替えを見るなんて、エッチ!!!」と、叫んだため、

海司はつい目を背けてしまったー


「----お前…あとで絶対覚悟しとけよ」

海司が言う。


「--ふふふふふん」

網タイツに露出度の高いバニー衣装に着替えた聖花は、

サンタ仕様のバニースーツ姿の自分を見て

ニヤニヤと胸を触り始めたー


「ぜってーゆるさねぇ!!」

海司がそう叫んでいると、

聖花は呟いたー


「何をしているのじゃ?君も乗れ」

とー。


「は?」

海司が首を傾げると

聖花は答えたー


「巻き込んだ詫びじゃ。

 君にも、”リアルサンタ”を経験させてやる」


そう言うと、聖花はトナカイと共に、空中に浮いているソリに、

海司にも乗るように促したー


「え…」

海司は、空中に浮かぶソリを見て苦笑いするー


彼はー

高所恐怖症だったー



③へ続く


・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


メリークリスマスデス~!


今日はクリスマスモノの②、でした~!

明日でクリスマスは終わってしまうので、

最終回の③は、明日書きます~!★


皆様の元にもエロサンタ(?)がやってくる、、かも?

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