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★あらすじ★


階段から転落した際に入れ替わってしまった

真司と愛梨。


真司になった愛梨が、浅沼教授と共に

元に戻る方法を模索する中、

愛梨になった真司は、メイドカフェで働く

消息不明だった姉・詩織を助け出そうとする。


しかし、”銀狼の息子”に対して喧嘩腰な態度を取った

愛梨(真司)に腹を立てた国枝店長は

”スーパーあいりたんごっこ”をする、と愛梨(真司)を

脅すのだったー


・・・・・・・・・


★主な登場人物★


橋口 真司

大学生。彼女と入れ替わってしまう。


川上 愛梨

真司の彼女。真司と入れ替わってしまう。


馬淵 香澄

同級生。愛梨の幼馴染で親友。


中条 東吾

同級生。真司・愛梨の共通の友人。


天童 麗

同級生。頼りになるお姉さん風の女性。


風間 龍平

同級生。嫌味なインテリ学生で、裏で悪さをしている


※登場人物詳細

(↓に、¥300と出ていますが、このお話を読めている皆様は、既に

 プランご加入(ありがとうございます!)頂いているので

 お金がかかったりすることはありません!ご安心ください)

fanbox post: creator/29593080/post/1060230

・・・・・・・・・・・・


「---ねぇ…」

メイドカフェの店内で接客が終わったタイミングを

見計らって、真司の姉・詩織が近づいてくるー


「---はい」

”姉さん”と呼びそうになるのを我慢しながら愛梨(真司)が言うと、

詩織は言ったー


「--愛梨ちゃんは、”銀狼”と関わっちゃダメ。絶対に」

詩織が言うー


「”銀狼”は、愛梨ちゃんが関わるような人たちじゃない」

詩織の言葉に、愛梨(真司)は口を開くー


「でも、先輩が関わるような人たちでもありませんよね?」


愛梨(真司)の言葉に、詩織は口を閉ざすー。


この前、詩織は言っていたー

家出をして、姿を消したあとに、付き合い始めた彼氏が、

銀狼から借金を抱えていて、

借金返済ができずに苦しんだその彼氏が、

詩織を銀狼に差し出したのだとー。


「--ってか、銀狼って何なんですか?

 警察に言った方が…」


愛梨(真司)は、つい真司っぽい口調になりながら

そう呟いたー


しかし、詩織は首を振るー


”そんなことしたら、弟にも、みんなにも迷惑がかかるー”


とー。


「でも…!」

愛梨(真司)の言葉に、

詩織は、「この前の愛梨ちゃんのことは、夫に

謝っとくから、もう、次、夫が来ても、何も言わないようにね。いい?」と

釘を刺すようにして言うー


姉・詩織の夫・

銀狼の息子である銀次郎ー。


そんなやつが、姉さんの夫だなんてー、

と愛梨(真司)は怒りを感じるー


愛梨の身体が、怒りでグツグツと煮えたぎっているー

拳を握りしめる愛梨(真司)


しかし、その綺麗な手を見て、真司は正気を取り戻すー。

今、自分は愛梨の身体だー。

愛梨と約束したー。

必ず、元通りに戻ろう、ってー。

だから、この身体で暴力を振るうことはできないし、

ましてや、裏社会の組織である”銀狼”と関わってはいけないー。


「--くそっ」

愛梨(真司)は歯ぎしりをするー


心が晴れないまま、昼休みを迎えるー


休憩室で愛梨(真司)は事務所のソファーに腰掛けながら

誰もいないことを確認して、男っぽい足の開き方をして、

休んでいたー


そこに、国枝店長がやってきて、愛梨(真司)はビクッ!と

震えて、足を、女の子らしいポーズに変えたー。


「------」

国枝店長は、事務所の書類を確認しているー


愛梨(真司)は

そんな国枝店長の方を見つめるー。


姉さんをなんとか救い出したいー。

でも、銀狼に立ち向かうのは危険すぎるー。


だったらーー

この変態野郎からー。


愛梨(真司)は、銀狼に対する反応から

国枝店長も、銀狼と何か関係があるー

あるいは、弱みを握られていると考えていた。


「店長ー」


「--ん?」

国枝店長が、愛梨(真司)の方を見る。


「-ー銀狼って何なんですか?

 なんで、お店で迷惑行為をする人を

 野放しにするんですか?

 変じゃないですか?」

責めるような口調で言う愛梨(真司)-


あくまでも”店でメイドを殴るような客を

どうして野放しにするのか”というスタンスで聞くー


「--ー俺さぁ、昔からメイドが好きでさぁ、

 よく大学生時代、メイドカフェに通ってたんだよね」

国枝店長が言った。


「---」

愛梨(真司)が国枝店長を見る。


「でさぁ、みのりちゃんって言うすっげぇかわいい子がいてさ、

 俺、思ったんだよ。

 この女の胸、揉みまくって俺のものにしてやりたいってさ。


 だから、必死で、みのりちゃんにアプローチかけたわけ。

 でもさ、みのりちゃんは、俺のこと振ったんだよー」


国枝店長の話が、”銀狼を野放しにする理由”と何の関係が

あるのか分からず、愛梨(真司)は表情を歪める。


「でも、諦めたら試合終了って言うだろ?

 だから、俺はあきらめなかった。

 

 メイドカフェから出て来るみのりたんに

 俺は背後から覆いかぶさって

 夢のような膨らみを揉みまくったのさ」


国枝店長は、ズボンをパンパンに膨らませながら嬉しそうに言うー

完全に変態だー。


「--でもな?

 みのりたん、銀狼の息子…銀次郎さんの当時の彼女だったんだよ。


 わかる?

 やべぇ団体のトップの息子の彼女だと知らずに

 俺、みのりたんの胸を揉み揉みしちゃったわけ」


国枝店長が、腕の傷を見せて来るー


「当然、ぼっこぼこのぐっしゃぐしゃにされたよ。」


国枝店長の言葉に、

愛梨(真司)は「それで銀狼のこと、怖がってるんですね」と

蔑むようにして笑うー


女の子に蔑まれて喜ぶような人が

喜びそうな冷たい表情を浮かべている愛梨(真司)-

愛梨を知る人間が、メイド服姿でこんな表情を

浮かべていると知ったら、驚いてしまうだろうー


「---いいや?」

国枝店長は笑うー


そして、呟いたー


「俺は、懲りずにまたみのりたんを襲ったんだよ。

 そんなに可愛いのに、裏社会の人間と付き合ってるなんて

 興奮するぅ!って言いながら、な~!」

国枝店長がニヤニヤしながら言うー


再び、銀狼の息子・銀次郎に捕まった

国枝店長は死を覚悟したのだと言うー


だが、彼はその時に叫んだー


「性欲に生き、性欲に死ぬなら本望だ!」

とー。


それを聞いた銀狼の息子、銀次郎は、

「どうしようもねぇやつだな」と

国枝店長を鼻で笑いー

そして、呟いたー。


「-キモ過ぎるほどの変態ぶり、気に入ったぜ」

銀次郎はそう言うと、

国枝店長の胸倉を掴みながら呟いたー


「--お前、メイドカフェの店長になってみる気はねぇか?」

とー。


当時の国枝は答えたー

「えっ!?あひっ!?!?メイドカフェの!?

 ふへ、ふへへへへ」


笑いながら喜ぶ国枝店長ー


その時から、国枝店長は、

銀狼が経営するメイドカフェの雇われ店長としてー

働き始めたのだったー


「--”銀狼”は、俺にとって恩人なのさ。

 

 ここは楽園だ!


 バイトは、みんな俺に揉まれて

 嬉しそうに喘ぐのさ!

 

 可愛いメイドがよりどりみどり!

 それを、俺は支配している!


 メイドの上の王だ!

 メイドだらけのハーレムの中心に俺がいるぅ!!


 あはは!あははははは!」


国枝店長が嬉しそうに笑うー


銀狼から紹介された子を働かせたりー

国枝店長が面接で「かわいい」と思った子を働かせたりー


ここは、銀狼の資金源となっているだけではなく

国枝店長の性欲を満たすための”王国”にもなっているのだー


「---だ・か・ら」

国枝店長は、愛梨(真司)を睨んだ。


「銀狼の皆さんに、失礼な態度取られちゃこまるわけ。

 彼らはここのオーナーなんだから。

 俺に、この天国のような店をくれた人たちなんだから。」


国枝店長の顔から笑みが消えるー


「この前の、愛梨たんの銀次郎さんへの態度。

 許せないよなぁ。。。


 閉店後、スーパーあいりたんごっこだから、

 覚悟しとけよ」


それだけ言うと、国枝店長は、愛梨(真司)の

両胸をわしづかみにして、少し揉んだあとに、

愛梨の胸を揉んだ両手のニオイを嗅ぐと

そのまま事務所から外に出て行ったー


「---クズが」

愛梨(真司)は呟いたー

愛梨の可愛い声ー

でも、その声は、愛梨のものとは思えないほどに

怒りが込められていたー。


国枝店長は”銀狼”に雇われている店長ー

しかも、元々どうしようもない変態だったのだろうー

当時、襲ったメイドが、銀狼の関係者じゃなければ

恐らく国枝店長は通報されて、逮捕されー

今、ここにはいないだろうー。


「---はぁ」

愛梨(真司)は、長い黒髪を掻きむしるー。


どうするー。

姉の詩織を助け出す方法はー?


姉の詩織を、銀狼の魔の手から、

解き放つためにはー?


”銀狼”をどうにかできるとは思えないー

裏社会の組織を、ただの大学生である真司が

どうにかするのは難しい。

しかも、今は愛梨の身体だ。

銀狼に睨まれることがあれば、

愛梨にも迷惑がかかるー。


「あ~~~~~」

愛梨(真司)は、イライラしながら

メイドカフェの店内へと戻るー


結局、今日も解決策を見いだせないままー。

国枝店長を追い詰めて、どうにかするのが

一番の近道だろうか。

国枝店長のバイトへのセクハラ行為などを

追求するのは、簡単だー。

警察に助けを求める足掛かりになるかもしれないー


そんな風に思いながら、愛梨(真司)は

メイドとしての接客を進めていくー


「にゃんにゃん!」


お客のおじさんのリクエストに応えて

猫耳メイドを演じる愛梨(真司)-


”くそっ!どうして俺がこんなこと”と

赤面しながらも、なんとかそれをこなしー

今日も、メイドカフェのシフトの上りの時間になったー


”こんなときのために…”

愛梨(真司)は、ボイスレコーダーを持ってきているー。


国枝店長のセクハラ行為を録音し、

国枝店長を追い詰めるー。

そして、なんとか銀狼から、姉を救い出す足がかりにー


ガシャン!!!


「おらぁ!」


ーー!?


愛梨(真司)が振り返ると、

そこには、銀狼の構成員と、

銀狼のトップである”銀狼”の息子=銀次郎がいたー


店の机を蹴り飛ばす銀次郎。

詩織が、銀次郎に寄っていくー

詩織の髪を無理やり引っ張って、

そのままキスをすると、

銀次郎は、「この前の生意気な女!」と、

他の客がどよめく中、愛梨(真司)の方を指さしたー


「---この女のことが、そんなに大事かぁ?」

詩織の髪を引っ張りながら、

銀次郎が笑いながら愛梨(真司)を見つめるー


「---」

愛梨(真司)が拳を握りしめるー


メイドカフェの店内にいた客や、

他のメイドは、そそくさとその場を離れるー


「---大事に決まってる!」

愛梨(真司)は怒りの形相で答えた。


その反応を見て、銀次郎は笑ったー


「クク…テメェみたいな強気な女は好きだぜ。

 気に入った」


銀次郎はそう言うと「チャンスをやろう!」と叫んだー


「--こいつを助けたかったらーーー

 3日後”3丁目の廃工場”に来いー」


銀次郎の言葉に、愛梨(真司)が戸惑うー


「---ど、、どういうこと…?」

あくまで女の子っぽい口調で答えるー


「--こいつと交換だー」

詩織を指さす銀次郎ー


「詩織を解放する代わりにー

 テメェに”妻”になってもらうー。

 3丁目の廃工場に、3日後の18時、

 迎えの車を出すー。


 それに、乗って、俺のところに来いー」


銀次郎が笑う。


詩織は「やめて!」と叫んでいるー


「-------」

愛梨(真司)は考え込んでしまうー


この身体は、愛梨の身体ー

自分の身体なら、命をかけて、姉さんを

迷わず助けるだろうー


だが、この身体はーー


「--3日間、よく考えな。

 お前が来なかったら、

 詩織は今まで通り俺の妻だ!


 もしも警察に通報でもしたらー

 詩織は、海に沈むことになるかもなぁ???

 はははははっ!」


笑う銀次郎ー


「くそっ…」

愛梨(真司)はそう呟きながらもー

”銀狼のトップ”のことが頭によぎるー


裏社会組織”銀狼”のトップであり、

自身も、”銀狼”と呼ばれる伝説の男は、

若いころに、まるで狼のような圧倒的な喧嘩の強さで

他を圧倒したのだと言うー。

若いころから、若白髪が多く、周囲の人々は

畏れを抱きながら、彼を”銀狼”と呼んだー。

その銀狼は現在でこそ高齢だが、

まだこの一帯を取り仕切る裏社会の存在として

君臨していたー


その話を思い出す愛梨(真司)-

”銀狼”という男そのものに会うことができればー

なんとか、丸く抑え込めるかもしれないー


銀狼の息子経由で、父親である銀狼自身に

会うことができればーー

直談判をしてーー


だがー

この身体は、愛梨のーーー


「--国枝!」

銀次郎が叫ぶ


「は、はぃっ!」

国枝店長が銀次郎の元に駆け寄って来るー


「テメェ、メイドの教育、全然できてねーし、

 もういらねーわ」

銀次郎がそう呟くと、国枝店長が「へ?」と悲痛な叫びをあげるー


「--このメイドカフェは閉店ーー!

 お前はクビ~!

 どっかに消えろ!しっし!」

銀次郎が、国枝店長に向かってそう言うと、

レジのお金を乱暴に抜き取り始めるー


「え…ちょ…!銀次郎さん!それは…!」

国枝店長が泣きそうになりながら叫ぶー。


「--もうさ、いらねぇんだよお前。

 売上も上がってねぇし、

 使えねーし、

 おもしれぇやつだと思って置いといてやったけど、

 もう、飽きたわ」

銀次郎が冷たい言葉を投げかける。


「そ、、そんな…!」

国枝店長が涙目で叫ぶー


愛梨(真司)はその光景を憐みの目で見つめるー


「ぎ、、銀次郎さんっ!俺を捨てないで!」

国枝店長が叫ぶー


「うるせぇ!お前はクビで店は閉店だ!」

叫ぶ銀次郎ー


「銀次郎さんっ!」

泣き叫びながら銀次郎に縋りつく国枝店長ー


銀次郎は、うるせぇ!と、国枝店長を殴り飛ばすー

吹き飛んで、カウンターの奥に転がり落ちた国枝店長ー


「--俺たち銀狼のおかげでいい思いを出来てたことに

 感謝するんだなー。

 これ以上、ごちゃごちゃ喚くと、海に沈めるぞ?」

銀次郎の言葉に、

国枝店長は、泣きながらその場にお漏らしをしてしまうー


愛梨(真司)は、国枝店長の無様な姿から目を逸らすー


欲望に身を委ねて好き放題やっていた変態野郎の末路ー。

欲望の果てに待っていたのは、自業自得の、地獄ー。


「---3日後ーー

 詩織を助けたかったら、3丁目の廃工場に来るんだなー」

銀次郎はそれだけ言うと、詩織を抱き寄せながら

愛梨(真司)を睨んで、立ち去ってしまったー


「--俺は…どうすれば…」

この身体、愛梨のものー

でも、姉の詩織を助けるチャンスを逃すわけにはー


戸惑う愛梨(真司)の横ではー

首を告げられ、店を失いー

スーパーあいりたんごっこどころではなくなった

国枝店長が、顔をぐしゃぐしゃにして、泣き続けていたー


・・・・・・・・・・・・・


真司(愛梨)は、一人暮らしの部屋で、

「ひとりぐらしの練習にもなっていいのかも」と

呟くー


最近は、真司の身体でしか味わえない楽しみを

大事にしているー


「----んふぅ…」

”抜いた”


一人でエッチをしたー


男子の感覚は、今しか味わえないー


だからー

これも、精一杯楽しんでおこうー、と。


前向きにー

そうしないと、心が折れてしまいそうだからー


「--それにしても…

 男子って、なんだろう…

 このやったあとの虚無んは感じ…」

真司(愛梨)は苦笑いするー


♪~~


スマホに連絡が来るー


連絡は、愛梨になった真司からだったー


内容は

”明日、話、できるかな?”

だったー。


「なんだろう…?」

真司からの連絡に、愛梨は、少し不安を覚えながら

そう呟いたー


⑲へ続くー


・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


前の憑依長編と同じぐらいの話数で

完結予定デス!


そのあとの長編については未定ですが、

今度は週1ペースぐらいの長編を

書くかも…?しれません(※まだ未定デス)


今日もありがとうございました~!

(Fanbox)


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