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せっかくなので書きかけの小説とかも載せていこうかなと思います。書きかけなので文章の自己添削すらしていないため、誤字脱字・読みづらいなどあると思いますゆえ、その辺はご了承ください。 ~~~~~~~~~~~ 【1】 じーーーー。 「…沙織さん、どうかされました?」 「…華、最近思うんだけどさ…」 「はい」 「“カラータイツ”履いてる子、多くない?」 秋に入って風が少し冷たく感じるようになってきた今日この頃。下校時間となって校門を過ぎていく学園内の生徒。その足元を見渡すと、春かと思えるように色鮮やかだ。 アカにキイロにミズイロミドリ…。多くの生徒がはっきりとした色のカラータイツを履いている。 「たしかに…、皆さん脚が鮮やかですね」 「でしょ!?これって何かの前触れかな…。みんな洗脳されちゃってるとか…!?」 「またそんなことを…。もっと現実を見ましょう?」 「じゃあなんでこんなにみんなカラータイツ履いてるの~~??」 私が顔をぷっくりさせていると、一緒に下校していた麻子がスマホを操作しながら口を開いた。 「どうやらネットでカラータイツが流行っているみたいだな」 「え、それって流行になってるってこと…!?」 「…ふむふむ、そのようですね」 そう言った華のほうを見ると、華もスマホを操作してる。 「ちょっと!なんでそんな重要な情報が私の耳に入ってこないわけ!?」 「それは…、沙織さんがまだガラケーを使っているからでは…?」 「え…?」 「沙織の携帯、SNS出来ないからな。ネットの情報が入ってこないんだろう」 「え、そんな!毎週トレンド情報誌買ってるのにぃ~!!」 「今の時代、インターネットでの流行がメインになっていますからね。紙媒体の情報誌では追い付けていないのではないかと」 「う、うそ…。わたしが流行についていけてないなんて…」 驚愕の事実…。まさか“モノを大事に精神”で使い続けていたガラケーのせいで女子高生のトレンドから外れてしまうなんて…。 「す、すぐ、買わないと…」 「そうだな。そのほうがメール以外のやり取りができるからな」 「沙織さんだけメールでやり取りをするのが大変でしたからね」 「…イツ…」 「ん…?」 「はい?」 「“カラータイツ”を、買わないと…!!」 「「そっち???」」 「だって!だって!みんな流行に乗ってて一人だけ乗ってないのやなんだもん!!」 こうしてはいられない。すぐにカラータイツを買いに行かないと…! 「じゃあわたしっ!タイツ買いに行くから…!!」 そう言って、私はタイツを買うために町のアパレルショップに駆け出した。なにか、「ガラケー使っているほうが流行遅れだろ」という声が後ろからした気もしたけど、気にせず私は夕日に向かって走るのを続けた。カラータイツの流行に乗りたい一心で…。 【2】 …売り切れてた。 なんだかんだで町としては狭い学園艦。アパレルショップの数も限られてるし、学園艦内で流行っているとなればそれは売り切れにもなる。もともとそんなに扱ってないだろうし…。 仕方なくトボトボと家に帰った私は、部屋にたどり着いたら即ベッドにダイブした。 「あ~~~流行に後れる~…。流行に敏感な女子なのに~…」 仰向けになり深くため息をつき、片手に持っていた携帯を眺める。 「やっぱり、ガラケーじゃ流行に後れるのかなぁ…」 SNSで流行ったとなると、それが使えないのは致命的かも…。 でも毎晩メルマガはしっかりチェックしてるし、たまに来る通販メールもチェックして…。 …。 「…つうはん!! そうだよ!通販で買えばいいじゃん!!」 服は実際に見て選びたい派だし、流行のファッション情報を見るくらいでしかメールを見てなかった。 でも元々服を買うためのものだし、それにガラケーのにもメールを出してるってことは、私のガラケーからもきっと買えるはず…! 私は早速通販のメールに貼られていたリンクを選択して通販サイトを開く。 …開く。 …開く。 …。 「読み込み遅ッ!」 くっ、やっぱりガラケーが悪いのか、全然ページを読み込めない…。 てか、これだと商品画像が読み込まれるまでどれだけかかるっていうの…。 そうやって、私はしばらくページがだんだんと表示されるのをぼーっと待っていたけど、ふと、あることに気づく。 「通販で頼んで、到着するのって、いつ?」 もしこれが家に配達されるのが1週間後とかだと全く意味がない。とにかくすぐに配達される、それが一番肝心…! 私は読み込まれるページから配送予定に関するページに飛んで、家までの配送予定を調べることにした。 「大洗の…学園艦の…〇〇番地っと…。…あ、出てきた」 なになに? …今日の夜8時までの注文で…明日到着! それを過ぎると…2週間後!!? 今の時間は…19時50分!!?? 「やばやばやば!すぐに注文しないと…!!」 と言ってもページの読み込みがとんでもなく遅い。 画像なんかまったく表示されなかった。 「あーもうっ、こうなったら…!」 私は画像を見ずにカラータイツを購入することにした。 すんごい賭けだけど、タイツだし、変に安くなければ大丈夫なはず…! 素早く検索欄に“タイツ カラー ピンク”と入力して商品を表示する。 さすがに、文字だけだから比較的早く表示される。 けど…。 「え、え、え!?これも、これも売り切れ!!?」 表示されるカラータイツがどれもこれも売り切れ! ピンク以外の女の子らしい色も全然在庫なし! …でも、冷静に考えればあたりまえのこと…。 カラータイツが流行りだしたのはSNSだし、通販サイトなんて真っ先にチェックされて真っ先に完売するのは当然だ。 「あーもう時間ないのにぃ~!」 焦るなか読み込みの遅い商品欄を必死に見て回る…。 …そして、最後の商品読み込み欄で…。 「!!あった!在庫あり!!…って高ッ!!」 やっと見つけたピンク色のカラータイツ。だけどそこに表示されていた値段はなんと万単位! 「…んもう、いい!なるようになっちゃえ!!!」 焦りと疲れで感覚がマヒしちゃってたのか、私はそれを購入することにした。 サイズ・個人情報・支払方法などなどを即座に早打ち入力し、すぐさま購入決定ボタンを押した。 「時間は!?」 時計を確認した。 …19時、59分…! 「ま・に・あ・っ・た~~~~~~」 ドサリとベッドに倒れこむ。焦りから解放されてやっと心が休まった。 さっきまで頭がプシューっとゆだっていたような感じだったものがだんだんと冷めてくる。 そして、少しずつ冷静になってくる…。 休まった心が、だんだん不安を感じていく…。 「…急いで注文しちゃったけど、このタイツ大丈夫なのかな…」 タイツにしてはとんでもなく高い…。 もしかしたら、今のカラータイツブームに乗っかった高額販売だったのではないかと、今になってそう思い始めた。 「…もう遅いかもだけど、ちゃんと情報見とこ…」 私は再度その商品のページを開いた。 「商品名は…『カラー…“オール”…タイツ』?」 オールというのはどういう意味なんだろ…? なんか、このタイツの販売社名も『オールタイツ工房』だし、そういうブランド名ってことかな、うん。 「それでえーっと、サイズはMサイズで注文したけど…大丈夫だったかな…?」 実は最近すこし太っ…ゴホンゴホン、大人っぽい体型になってきたから、Mサイズで大丈夫かちょっとだけ不安がある。 私は急いで確認できなかった商品ページの下のほうにあるサイズのテキストを確認する。 「えーっとMサイズは…150~160?」 これは…、身長のことを言っているのかな?タイツのサイズ表記で身長が書かれてるのは珍しい気がする。 まあ、私157cmだし、問題ないよね。きっと、たぶん、おそらくは…。 「…さて、それじゃ肝心な…見た目はどうかな…?」 画像の読み込みが遅すぎて全く商品写真を見ずに購入しちゃったけど、本当に大丈夫なのかな…。 そう不安になりながら商品の画像が表示されるのを待つ…。 …ドキドキながら画面を眺めていると、だんだんと、画像が下のほうから表示されてきた。 その女性の足先は、とても鮮やかなピンク色だった。すごくきれいな色をしている。 そしてふくらはぎも徐々に表示されてくる。普通のタイツより厚めなのか、下の肌が透けてる感じがしない。どこまでいっても均一にきれいなピンク色だった。 太ももまで表示されると、タイツの全容が見えた。鮮やかなピンク色で、全く透けない厚みをしていて、そしてまるでバレエ選手のタイツのように綺麗な光沢を放っていた。 「わ~すごい!なにもう、全然綺麗じゃん!」 一瞬、ただのタイツを高額で売られたのかと思って不安になったけど、すごく良さそうなタイツで安心した。 …まあ、さすがに万単位のお値段っていうのは高すぎな気もするけど、明日には届くし、そこはなるべく気にしないようにしとこ。 私は画像が股下の辺りまで表示されたところで、その通販サイトのページを閉じた。 そして、その夜、私は明日届くタイツにドキドキワクワクしながら布団を被った。 …最後に見た商品の画像…。 股下のところまで表示した画像は、女性がお尻の辺りに手を当てて立っているポーズだったみたいだけど…。 なんか、手もタイツと同じ色だったような…。 ま、きっと見間違いだよね。 特に気にすることでもないため、私はそのまま眠りについた。

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