性癖実験隊SS『魔女とゾンビの新発見』 (Pixiv Fanbox)
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『性癖実験隊』シリーズのキャラ紹介を兼ねたショートストーリーです。
一発目は魔女のラゾとゾンビのアンデ。
『性癖実験隊』の設定とキャラ紹介→ https://hanetobu.fanbox.cc/posts/3575009
『魔女とゾンビの新発見』
「ふむ…、この間の実験以来誰も協力してくれなくなった…」
自宅の窓際に座り、コーヒーらしきものを啜りながら一人ぼやいたのは魔女のラゾ。
先日、仕事で右腕を無くしたオスゴブリンの腕を再生してやったのだ。
右肩から3本の腕が生えたゴブリンは怒って帰っていった。
「何故だ?1本より3本のほうが便利だろうに…」
魔界を代表する魔術師の弟子であるラゾの力は本物だ。
だが好奇心旺盛で無邪気で実験好きという組み合わせが周囲を困らせていた。
「次は頭が3つ生えた鬼を作ってみたいんだがどう思うアンデ?」
「…どうでもいいッス、それよりこれ、郵便です」
アンデと呼ばれた女はラゾの話に興味を示さず、一枚の紙を差し出した。
彼女はラゾが助手として魔族の死体から作ったゾンビ。
自分は死んでいるという認識なので、この世の物事にほとんど関心がない。
心臓部に魔力の込められた玉が埋められていて、魔力が尽きない限り体が再生される。
食事も排泄も可能だが、しなくてもとくに問題はない。
「何だこれは?人間の性癖を体験する…実験隊を募集?」
「いらないなら捨てときます」
「いや待て…」
募集用紙を受け取り、隅から隅まで読み込んだラゾはブルリと体を震わせた。
「はは…考えたこともなかった、しかしそうだ…そうすれば良かったんだ」
用紙を投げ捨て椅子から立ち上がり、両手を広げ天を仰ぐ。
「誰も協力してくれないのなら、自分の体で実験すればいいのだ♪」
「じゃ、応募しときます」
「この私が実験される側に…、はは…ははは、こんな胸の高鳴りは初めてだ、私は実験したいのではなくされたかったのかもしれない」
ラゾは床に描かれた魔法陣の上を舞い踊りながら、募集用紙を拾うアンデに視線を向ける。
「アンデ、お前はどうする?一緒に行くか?」
「…アタシ死んでるんでどっちでもいいッス」
「なら決まりだ、人間が私の体でどんな実験をするのか…楽しみだなアンデ♪」
「…別に」
何事にも興味をもたないはずのアンデがぶっきらぼうに視線を反らした。
おわり
二人のエロシーンは名前のタグからどうぞ!