美痴学園SS『寂しがり屋の筋肉うさぎ』 (Pixiv Fanbox)
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美痴学園のキャラ紹介を兼ねたSS(ショートストーリ-)第3弾!
八剣もろは視点。本当は誘うより誘われたい。そんな筋肉娘の奮闘です。
美痴学園の設定とキャラ紹介→ https://hanetobu.fanbox.cc/posts/1493409
「ガツガツした女子は苦手」「女の子の体はプニプニしてるほうが良い」
男ってのはどいつもこいつもそんなことをぬかす奴ばかりだ。
女から誘われる有り難さも、鍛え上げた筋肉の美しさもまったく理解できてねえ。
ビッチとヤリチンの集まる美痴学園なら、話の分かる男子もいるだろうと思ったが、外と対して変わらなかった。
幸いにも、男子は女子の誘いを断れないって校則のおかげでセックス相手に困ることはない。
こっちから誘いまくって自慢の腰使いとマンコの締りをアピールして回ってるが、如何せん向こうからのリピートがねえ!
男子を捕まえて問いただしても帰ってくるのは最初の言葉と同じようなものばかり。
途方に暮れたアタシはこの学園の一番人気、カリスマと呼ばれる人物に相談することにした。
「もろはさんは男子から誘われるようになりたいということね?」
美痴学園のカリスマにして生徒会長、賢生雅先輩は昼休みの生徒会室にいた。
乱れた制服を整えながら目を伏せ考え込む姿は、まるで高貴な令嬢。
ついさっきまで、男子二人と2穴セックスをしてアヘ顔を連発していた人と同一人物とは思えない。
満ち足りた顔で生徒会室から出ていく男子を見送ってから、会長は口を開いた。
「押してダメなら引いてみろ、誘われるまで待ってみたらどうかしら?」
「待つ?それって待ってる時間が勿体なくないッスか?」
「上手くいかない時こそ焦りは禁物、じらされた後って凄く気持ち良かったりするでしょう?」
確かに。アタシは強引に攻めることばかり考えていた。
ここらでやり方を変えてみるのもありかもしれない。
「分かりました、さっそく今日の放課後やってみます!」
「でもただ待つというのも芸がないから、アレを着けてみたらどうかしら?」
「アレ…?」
帰りのホームルームが終わり、いよいよ放課後。作戦開始だ。
近くの異性に声を掛ける者。教室を出て他のクラスに向かう者。それぞれのビッチタイムが始まった。
いつもならアタシが一番に動き出すんだが、今日は我慢。
焦らずともこっちには会長から貰った取っておきの装備がある。去年の文化祭で使ったらしいバニーガール衣装!
サイズが合わなくてうさ耳と網タイツしか着けられなかったっが、十分だろ。
ウサギってのが寂しく誘われ待ちをする今の状況にピッタリだ。さらにアタシの自慢の筋肉とのギャップでさり気なく可愛さを演出。
これは男子も放っておけないだろ!?
「………………」
既にセックスを初めている男女の喘ぎ声、アタシのうさ耳と網タイツにチラリと視線を向けた後、何事もなかったように教室を出ていく男子の足音が教室に響く。
ま、まあ焦る必要はない。作戦は始まったばかりだ。
より寂しいウサギを演出するため、席を立ち教室の隅でちょこんと体育座りをしてみる。
うむ、これはもう絶対放っておけないはずだ!
さあ一人目とセックスを終えて二人目を探すそこの男子!廊下を通り過ぎる際にアタシと目があった隣のクラスの君!
さあさあ、マッチョだけど寂しがりなギャップが可愛いウサギちゃんがココにいるぞ!
……。
…………。
………………。
窓の外がオレンジ色に染まっていた。
いつしか教室にはアタシ一人。
安物のうさ耳が重力に耐えかねて折れ曲がってきた。アタシの心も同じ状態だった。
待つのは今日限りでやめよう…。
零れ落ちそうになる涙を拭って教室の入り口に視線を向けると、ドアから覗き込むようにこちらを見ている男子が二人いた。
なよなよしててアタシとは真逆のタイプ。
誰からも誘われなかった挙げ句、あんなやつらに哀れみの視線を向けられるなんて…。
同情するなら誘えってんだ畜生!
「ねえ八剣さん…もし暇だったら…」
「僕たちと…セックスしてくれないかな?」
………何…だと?
「今何て言った?」
「もし良かったらでいいんだけど…僕たちとセックス…」
ふ、ふざけるな!どうせあれだろ?同情なんだろ!?
「お情けなんかいらねえぞ!アタシにだってプライドってもんがあるんだ!」
さっきと矛盾してる?こちとらそんなことを考えられるほど冷静じゃねえんだ!
「ご、ごめん、そうだよね…」
「やっぱり僕らじゃダメだよね…」
おいおいおい、何でそんなに落ち込んでんだよ?同情じゃなかったのか?
まさか本当に…純粋にアタシと?
「ちょ、ちょっと待て!まだ帰るな!」
背中を丸めて立ち去ろうとする二人を呼び止める。
「え?な…何?」
「お前ら本当にアタシとセックスしたいのか?」
「うん、勿論だよ」
「僕も本当だよ」
嘘をついてる顔には見えない。でも何でだ?何で今更…。
「だったら何でもっと早くアタシのとこに来ねえんだ!?」
「それは…、八剣さんていつも自分から誘ってるから男子の好みがあるんだと思って…」
「それに男子は校則で女子の誘いを断れないけど、女子は断ることが出来るでしょ?だから断られるのが怖くて…」
考えたこともなかった…。
せっかく美痴学園に入ったんだから誘わなきゃ損。全員がそう考えてると思ってた。
てことはもしかして…アタシは自分で自分に寄ってくる男を遠ざけてたってわけか?
「なあ、このバニーコスをどう思う?」
「凄く…可愛いよ」
「うん、凄い似合ってる」
なんてこった、なんてこった、なんてこったっ!
ちゃんとアタシの魅力を分かってる男子がいるじゃねえか!筋肉とバニーのギャップを理解してやがるじゃねえか!
「おい、お前ら準備はいいか!?」
「え…?何の…」
そんなの決まってるだろうが!
「セックスするぞ‼」
セックスシーンはこちら→ https://hanetobu.fanbox.cc/posts/2384072
初めての愛あるセックスを終えて一息つく。まだ体も心もフワフワ浮いてるみたいだ。
二人の顔を見ると、会長とセックスをした後の男子と同じく満ち足りた表情。
「おい、もう遠慮なんかするなよ」
「え…」
「それって…」
まったく、なよなよしてるだけじゃなくて鈍い奴らだな…。
「お前らがヤりたい時は最優先でヤらせてやるって言ってんだ!」
おわり
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