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~第15話・あとがき~

牧場編、後半です!

ページ数が59Pと過去最多。切りどころ間違えた気がする…(笑)


大会に出るか出ないか、直前まで悩んでしまったアンナ。

以前書きましたが、ちょうどこの時期私も

プレッシャーのかかる絵の仕事を受けていた頃だったので、

自分の心境がかなりアンナと重なっていました…(笑)

それだけに、自分で描きながら結構励まされたりしてましたw


昔考えてた構想では、シベ太とアンナが衝突する展開は

まったく考えてなかったんですけど、

それだと順調すぎてつらまないし、

シベ太のサポートだけで事足りてしまうよな〜…って思ったので

キャッピーが仲裁役になる展開を入れ込んだんですよねー。

ていうか、シベ太がやらかすところを描きたかったんですよねw

そろそろキャッピーに怒られて(?)ほしいなと(笑


アンナがシベ太に片想いする…という展開は

前々から決めていたことでもあり、

当初は「シベ太×キャッピーアンナ」な関係図を考えてたんです。

恋のライバル…じゃないですけど、アンナとキャッピーの間でも

シベ太を巡って何か起きてもいいかも?とか考えてました(笑)


でも色々考えた末、『シベ太アンナキャッピー』

関係図になりましたね〜。ふたりでアンナを挟んであげるような。

また、今回はアンナの成長話にフォーカスしたかったので

恋愛色も控えめになりました。

むしろキャッピーがシベ太とアンナの仲に

一役買ってくれる展開となり、アンナが疎外感を

感じるようなことも起きなかったので、

その判断は正しかったなーと思ってます。

絶妙なバランスで成り立ってるこの3人の関係、

個人的にかなり気に入ってるんですよね。


あと、初期構想で考えていたディスクドッグ大会は牧場の外で

もっと規模の大きい大会を想像してたんですけど、

『牧場内で開催するファミリー向けの大会』に変更したのは

“人が変わるのに高すぎるハードルは必要ない”っていうのを

ちゃんと提示しておきたかったからになります。

アンナからすればハードル高かったとはいえ、

会場は自宅の庭だし、子供でも出場できるぐらいの

挑戦だったわけですからね〜。

大げさには描いたけど、ただ遊びのイベントに本気になってただけなんです(笑)


大会の結果自体はいいものではありませんでしたが、

シベ太達に応援されながらトラウマに打ち勝つ事ができたアンナ。

それを機に、ラストシーンでは苦手だったはずの牛に

触れることができるようになったり、

新設したカフェの手伝いができるぐらいまで

自分を変えることができました。

(たぶんカフェを始めようって言い出したのもアンナです)


自分で決断して行動してみたことが

必ずしもいい結果に結びつくとは限らないけど、

たとえ理想の結果が出せなくても、自分で決めて挑戦したという経験そのものが

財産だなと感じています。

消極的な10代を送ってきた私がそのことに気付けたのは

大人になってからでしたけどね……(笑)



アンナの話はとりあえず一区切りになりますが、

アンナは描いていて楽しかったキャラクターだったので

機会があればいつかまた再登場させたいですね…!


__________



思い入れのある話なのでまだ語り残したことが

あるような気もしちゃいますが…

これ以上書くと収拾つかなくなるのでこのへんで…(笑)




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Comments

Anonymous

今回はアンナちゃんが周囲の期待に振り回されるも、キャッピーちゃんの交通整理とアンナちゃん自身の「強さ」で心に残る結果を手にした回になりましたね。 ジャッキーさんは号泣したり前のめりになったりの浮かれようで成果を出してほしいという「先回り」。慎重派のシベ太くんとましろさんは頑張らなくていいの一点張りで無理しないでほしいの「先回り」。先回りの罠の板挟みにアンナちゃんは立たされてしまったのが前半だと感じました。アンナちゃん、辛かったろうな… シベ太くんが余計な一言でとどめを刺してしまった後のキャッピーちゃんのセリフがピシャリ。貴重なシベ太くん怒られシーン誕生となりました。 キャッピーちゃんのアンナちゃんへのメンタルケア、心に響くシーンでした。 誰もが口に出すのを忘れていた「今回の依頼…実はとっくに達成できているんだ」という事実をしっかり伝え、シベ太くん語の誤解を解き、恥ずかしいやら悔しいやらで言いづらかったであろうアンナちゃんの内なる言葉を代わりに被って口に出してあげる。なかなかできることではありません。キャッピーちゃんの実力ここに極まれりといった感じでした。 さらに、シベ太くんに対する人間関係への無知の知を打ち明けて締め括る。キャッピーちゃんの思慮深さを感じるシーンでもありました。 大会本番、あーちゃんとキャッピーちゃんはたった60秒で茶番を披露し、アンナちゃんの緊張を解いてあげる実力、お見事です。 アンナちゃんは、競技序盤でトラウマの洗礼を受けてしまいましたが、力を振り絞ってシベ太くんの元へ帰ってきました。やはりなかなかできることではないと思います。アンナちゃん自身の強さと、シベ太くんを信頼してこそ編み出せた強さがチャンスを産んだんでしょうね。 すかさずシベ太くん、キャッピーちゃんから学んだ背中を優しく押してあげるようなアプローチ。アンナちゃんを支える力が焦点をとらえた瞬間を、幻想的なカットが捕らえましたね。印象的なカットへ至る過去と向かう未来を紡いで作品に仕上げる技法、ここに極まったと思います。感服です。 事後談のカフェの制服のバンダナ、興味深い取り組みが描かれていると思いました。一人の困り事で浮いてしまうバンダナ、全員が巻けばアンナちゃんが働きやすくなるじゃないか。一人が困り事に決着をつけた後に周囲がその人を思いやれること。その一例が提示されていると感じました。

Anonymous

「人が変わるのに高すぎるハードルは必要ない」、大事な視点ですね。前話でのシベ太くんのセリフ「何がきっかけになるかなんてわからねえよ」の拡張概念に感じます。 人を変えるのはハードルの高さや成果の華々しさでなく、自分で決めて、自分で挑戦した事実であること。それが財産となり未来を変えていくこと。 今回の物語を支える大事な柱だと感じました。 しかし現実の困難に直面しながら自創作に励ましを受けるとは…これぞまさに自炊…流石です。

あやか

たくさんのご感想をありがとうございます…!! まさにすべて私が表現したかったことなので、こんなに深く、ご丁寧に受け取っていただけたことがとても嬉しいです。 私が書いていた時はジャッキーの「先回り」の危うさしか考えていませんでしたが、確かに思い遣る様に見えるシベ太もましろも、アンナの決断を迷わせる「先回り」の考え方だったんですよね…。 板ばさみになっていたアンナは確かに辛かったでしょうね…ハッとさせられました。 シベ太を完璧な存在として描きたいわけではないので、怒られシーンはこれからも機会があれば挟んでいきたいところです(笑) キャッピーも今まではシベ太にサポートされる描写の方が多かったのですが、 こんな風に頼もしく立ち回れるんだということがお伝えできてよかったなと思っています…! 大会当日は、アンナもよく耐えて頑張りましたよね。あのシーンは自分でも見せ方が気に入ってますが、それほどまでお褒めいただけてすごく嬉しいです…! バンダナの意図まで深く解釈していただき感激です。お察しの通り、制服にあえてバンダナを取り入れるというのはやはりアンナが関係しているのかな…とはうっすら考えていたので、配慮だったと考えるのが一番しっくりくる気がしますね。 そうなんです…!今回の話で描きたかったのはそこだったんですよね。実体験だからこそでもありますが、「自分で決めて行動する経験」がなによりも大事であることは、おそらく例外なく言い切れることなんじゃないかなって思います。 …そう頭ではわかっているのですが、いざ自分の身となると怖気づいてしまう自分自身への言い聞かせでもあったんですよね…(笑) 時期が時期だったので、本当にいい自炊ができたなと思っています(笑)