同人作品における値段についての考え方 (Pixiv Fanbox)

なんか仰々しいタイトルをつけてしまいましたが

現時点での僕の考え方について残しておくのも良いかもしれないと思ったので

ちゃんと伝えられるか分かりませんがやってみます。

結論から言うと色々な面を考慮しつつ心のバランスを取って値段をつけています。

ざっくりしてて伝わらないと思いますので今回の総集編を例にとって考えてみます。

全14作品　734P　価格は2,310円となります。

ボリュームを考えると値段はもっと上げても良いのかもしれません。

システム的な所で考えると

販売価格4000円以上で販売すれば卸価格は3200円、

販売価格の80％が作家の取り分となります。

販売価格が上がれば卸価格(作家の取り分)も上がっていき

4000円以上で最高倍率の販売価格の80％が作家の取り分になります

ちなみに今回の総集編は税抜き価格2100円で卸価格は1500円となり

倍率は71.4％となっております。

ここで4000円の最高倍率と今回の2100円で1000部売れた時の差を比べて見ます。

4000円で販売した　卸値は3200円　1000部売れた　320万円

2100円で販売した　卸値は1500円　1000部売れた　150万円

1000部売れた時に作家に入る金額に170万円の差が出ました。

かなり大きい差ですよね？

この差額を埋めるには2133部多く売る必要があります。

仮に部数が10000部になった時の差は1700万円になり

その差額を埋めるために11333部多く売る事に…と

もうわけがわからない状態です。

当然販売価格を4000円よりもっと高く設定すれば

さらにとんでもない世界が垣間見える事と思われます。

倍率の魔性と言えば良いのでしょうか…？

ここまでを見てみると基本的には販売価格は高く設定した方が良いのは

これは間違いなくその通りだと思います。

ここでこの総集編の販売価格を2310円にした理由について触れていきます。

実は値段をいくらにするのかについては毎回かなり悩みます。

前提として僕もお金欲しいです。

生活に余裕が出来れば創作に打ち込める時間も増やせるし設備投資も出来るし…

まぁ…今の所はあんまり物欲とかないのでそれくらいではありますが、

お金があると安心出来ますよね。

なので高い単価で沢山売れれば理想ではあります。

お金の事の事を考えれば4000円くらいで販売した方が良いよなぁ…

それで売れなかったらめちゃくちゃ凹むだろうなぁ…でも安くしたら…

自信無いって思われたりしないかなぁ…これに一年以上かけちゃってる

しどうしよう…お金無いしなぁ…ぴえん

なんて悶々としたりするのですが、

これはお金の事だけ考えてると腹が決まらないのは当たり前の話で

どれくらい売れるかなんて売ってみないとわからない問題に対して

電卓を叩けば数字は出るけど答えは出ないというシンプルな話ですよね。

なのに毎回この考えに陥りますねー…欲にまみれてます。

あと自信も無いんだと思います

でもお金欲しい…５０００兆円欲しい…(∵)

ともあれ、いくら稼げるとか答えがわからない問題はおいておいて

お金を出して買ってくれた人に満足してもらいたい。

買って損したって思わせたくない。

良い買い物したなって思ってもらいたい。

このサークルの作品良いよねって思ってもらいたい

買ってくれる人には出来るだけ負担なく買って欲しい。

沢山の人に総集編良かったよ！って褒めて欲しい！

こういう承認欲求を目的に据えると腹が座って覚悟が決まります。

そこに「でもお金は欲しい…よな…やっぱ…」という欲と綱引きしつつ、

値段を決めていきます。

まず各販売サイトで自分と似たような作品のデータ（販売数　ボリューム　専売の有無、ツイッターのフォロワー数、認知度、販売開始日などなど）を出来る範囲でリサーチしてみると残念ながら似たようなボリュームでのサンプルが少なくデータ収集としては不十分ではありましたが

それでも総集編のカテゴリーの中では１０００円から２０００円前後の作品が売れている事がわかります。

売れているサークルさんは認知度や作品のクオリティーあっての数字だとは思いますがそれでも手に取りやすい価格帯という事は見て取ることが出来ます。

この手に取りやすい価格帯というのが重要で

これは欲しいと思った人が手に取りやすいという、

もとい無理のない範囲で買ってもらいやすいという目的にも叶いますし。

ボリュームだけ見れば一般的な総集編の３倍程度はありますので

お得で良い買い物をしてもらったと思ってもらえる可能性が増えます。

満足度も高める事が出来る可能性も増えますし先に据えた目的に叶うわけです。

ここで「やっぱお金も欲しい…よぅ」っという欲との擦り合わせで

2000円から100円上乗せした金額の2100円+税で2310円という数字が出てきます。

こういう問題の間にはグラデーションがあって人によって様々考え方はあると思いますが僕は買ってくれた人に出来る限り満足してもらえるように考えつつ出来ればお金も欲しいなぁ…とふわぁっとした考えでいた方が精神衛生上よろしいみたいです。

やっぱり価格上げて売れなかった時の事を考えると不安で仕方無いですし

欲しいと思ってても高いからやめておくかーみたいに思わせてしまったら

もはや誰も得しないですし、

作品を買ってもらって見てもらうために最大限やって

出来るだけ買ってくれた人に喜んでもらえるよう頑張った結果、

売れなかったら場合は、その時はもうしょうがないと割り切る事も出来ます。

「こんなにお得でいいんですか？」と言われれば

お得と思ってもらえる方が僕は嬉しいし安心します。

自信が無いのはいつもの事ですが、、、

それでもお金を出して作品を買ってくれる人に「買って良かった」と思ってもらえるよう作品の質だけでなく価格の事も込みで沢山考えて全力で取り組んで来ましたので

「KTOK総集編」の購入を迷っている方は是非一度お試し頂ければと思います。

…まだ販売開始はしてませんがー（購入を検討して頂けると幸いです

最後宣伝になっちゃいましたがどうぞよろしくお願い致します！(∵)ノ