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私は以前から気になっていたヒトイヌ体験施設で、今回の連休を利用してヒトイヌ体験を受ける事にしました。 ホームページで説明や注意事項を読み、申し込みフォームとオプションの項目にチェックを付けます。 事前にこれをしておくと、当日スムーズに体験に入れるみたいです。 ヒトイヌ体験は最短1日から最長7日間まで選ぶ事が出来ましたが、私は時間もないし初心者ということで、1日だけ体験をすることになりました。 どれぐらいのキツさかわからないしね…。 … 当日 電車に2時間程揺られ、お昼前に施設の最寄り駅に着きました。 駅前のファーストフード店で軽く昼食を取り、体験施設へと向かいます。 受付を済ませ、もう一度説明を聞きます。 ヒトイヌが芝生を歩いたり、ゴロゴロとしている映像をみせられる。 私もあんな風に…。 「んぐ…」 数十分後には、もうヒトイヌになっているのかと考えると、少し興奮してきました。 今回は、拘束が完了してから24時間ヒトイヌの状態で過ごします。 私は、この施設で一番スタンダードなヒトイヌ拘束を選びました。 初心者の人は、大体このヒトイヌ拘束を選ぶみたいです。 ロッカーに向かう前にトイレを済ませておく。 受付の横にある扉からロッカーへ向かう。 虹彩認証のロッカーということで、ロッカーに虹彩を登録する。 ロッカーに持ってきた荷物…といっても財布とスマートフォンだけ…。 それをロッカーに入れ、続いて服を入れる。 下着も全て入れ、全裸になる。 これからお風呂に入るわけでも無いのに…。 「んん…」 ロッカーを施錠する前に、説明を受けた通り、液晶タッチパネルで解錠可能時間を設定します。 ピッ 24時間後… ピッ 決定… ピー 設定を終え、ロッカーの扉をしっかりと閉じ、虹彩認証をする。 ウィーン… カチャ あぁ…施錠されちゃった…。 いや…私がしたんだけどね…。 ガチャガチャ… 扉を引いても…。 〈解錠可能時間外ですので解錠出来ません〉 虹彩認証をしても、もう24時間後までは開きません。 「おぉ…」 「もう…戻れないんだ…」 自分でここに来て、自分でロッカーを施錠したけど、明確な退路が無くなったことを実感し、みぞおちの奥がキュッとなる。 ロッカールームを出て誰もいない廊下を歩く。 暖色のライトに照らされた、窓の無い廊下…。 ペタ… ペタ… 無音と言って差し支えないほど静かな廊下に私の歩く音だけが聞こえる。 指定された1番の部屋に向かう。 これから向かう部屋は、ヒトイヌ拘束の事前準備を行う施術室。 1番…1とだけかかれた扉を押し開く。 「あっ…」 施術室には、施術担当の男性職員がいた。 薄い緑色の手術着のようなモノを着ており、手には水色のゴム手袋を着けている。 「ん…」 異性の前でこんな風に裸でいるのは初めてだ…。 でも…そういう施設なのだから…。 隠すと逆に恥ずかしくなりそうだし、この後の事に比べれば、見られるぐらい何てことない。 まるで手術台のような金属製の台が、部屋の中央にある。 施術担当の男性は、手で私を台の上に誘導する。 股間の毛をひと撫でしてから、台に座る。 「んっ…」 金属製の台はとても冷たい…。 そして台に拘束される。 台を見た時からわかっていたことだ。 長方形の台の四つ角にそれぞれ金属製の枷が付いているから。 座った状態で脚を伸ばし、開かれた足枷に足首を乗せる。 男性職員さんが枷を閉じると、自動的にロックがかかり開かなくなった。 カチン 肩幅の倍ぐらい足を開き、逆の足首も枷に乗せる。 カチン 同様に枷が閉じられロックされた。 枷は内部のバネでロックされているようで、手が自由なら簡単に外せそうだ…。 だが、その手も拘束される。 上半身も台に寝かせ、万歳をする。 両手首も足枷と同様に枷で固定される。 カチン カチン 私は金属製の台に細いX字状に拘束された。 この拘束やば…拘束されたのも初めてだけど、この拘束の凄さがわかる…。 足枷と手枷の位置は、私が身体を伸ばした限界の位置にある。 それに、枷の大きさがそれぞれ、ぴったりサイズ…。 指が入る隙間も無いと思う。 無力だ…。 天井には鏡があり、私の全身を映す。 「はぁ…んぐ…」 シャー… 「…っ」 「ん…」 ぬるま湯のシャワーが身体にかけられる。 身体を濡らされていく。 「んひ…」 水圧が少しくすぐったい。 「んひひっ…」  シャワーに加えて、ゴム手袋を着けたてで撫でるように洗われる。 「あーっ!」 「んひひひひっ…」 「ひひひっ…」 「んひひっ…」 くすぐったい。 私はそうやって声を出すが、担当の男性職員は気にも止めない様子で、私を洗い続ける。 髪の毛も、水洗いだが洗われる。 一通り全身が洗われると、シャワーが止められた。 脇にジェルを塗り込まれる。 わざとくすぐるような手つきでは無いけど、場所が場所だけにとてもくすぐったい。 「あっ…いひっ…あははははっ…んあっ…」 そして脇の毛を剃られます。 ショリ…ショリショリ… 脇の毛は普段から自分でも処理しているので、ほとんど無いけれど、薄く生えているのを剃られる。 「んん…」 剃られるのもくすぐったい…。 他人に剃られるとこんなにも違うのか…。 脇をツルツルに剃られた。 細かな毛を流すために脇を再びシャワーで流された。 脇が終わったら次は股間の毛である。 そう…股間の毛も剃られてしまうのだ。 これは、説明にもあったことだ…。 股間にもジェルが塗り込まれる。 「あっ…んっ…」 「んん…」 そうして、切り揃える程度に処理してきた毛が根本から剃られる。 ショリ…ショリショリ… ショリショリ… 「あぁ…」 その剃られていく様子を天井の鏡を介して見る。 身体を固めて、剃り終わるまで耐える。 「はぁ…ん…」 剃り終わると、脇と同じようにシャワーで毛が流される。 再び全身をシャワーで流された後、拘束されたままバスタオルで拭かれる。 「んん…」 身体と…髪の毛を…。 実はこの体験に向けて、肩に掛かるぐらいまでまで伸びていた髪を短くした。 髪が短い方が楽だと、ホームページに書いてあったから。 手足の拘束が外されたので、台から降りる。 拭き切れていない部分を自ら拭く。 股間を覗き込む。 あぁ…ツルツル…。 ジェルが特別なモノなのか、カミソリが特別なのか、自分で剃るよりもツルツルだ…。 身体と髪の毛をしっかりと拭いたら、施術室を後にし、別の部屋に向かう。 「あ…」 『どうも』 今度は女性の職員が待っていた。 壁の1面が鏡になっている。 床には、私が24時間着ることになるヒトイヌスーツと首輪が置いてある。 「ん…」 『身体は乾きましたか?』 「え…はい…多分」 『そうですか、よいしょ…』 『こちらがヒトイヌスーツです』 「はい」 ドキドキ… ヒトイヌスーツを手渡される。 ヒトイヌスーツを手に持ってみたのは初めて…。 ヒトイヌの胴体部分と頭を覆う犬を模したマスク部分が一体になっているスーツ。 表面の革は、薄い茶色をしている。 これは、申し込みフォームで革の色が黒、焦げ茶色、薄い茶色の三種類があってその中から選択したのだ。 思っていたよりも重く、分厚い革で作られているが、分厚さの割にはとても柔らかい。 かといって伸びたりはしない。 『申し込みフォームに入力していただいた、身体の数値を元に、独自の計算式で導きだしたヒトイヌの姿勢に最も近い大きさのスーツです』 『開いて中をみても良いですよ』 「はい」 背面の首の部分にあるジッパーを上下に開く。 ジジッ… かたい…。 ジジジジ…ジジッ… 上は頭頂部まで、下はおしりの割れ目の部分まで開いた。 スーツの中を覗き込む。 内側は革ではなく、フェルトのような布が張り付けられている。 「うわ…」 このスーツの中に丸一日閉じ込められるんだ…。 こんなに小さくて、着れそうもないスーツの中に…。 マスクの部分には、目と口用の穴が空いていて床が見える。 鼻の穴も空いてはいるが、その外側は犬の鼻を模した形状になっているため、光は見えない。 股間の部分はぱっくりと空いている。 もともと閉じる機能はなく、ヒトイヌスーツで全身を覆われた後も、股間は露出する。 これは、排尿とあることのために空いているのだ。 『それではさっそく、アンダースーツから着ていきましょう』 「はい」 女性職員さんが取り出したのはアンダースーツと呼ばれるモノ。 頭と股間以外を覆う黒い全身タイツのようなモノだ。 汗の吸収に加え、ヒトイヌスーツとのフィット感を増す為に着るらしい。 アンダースーツのジッパーを下げて着ていく。 ジーッ スルッ 「ん…」 それなりに身体を締め付けてくる…。 スベスベしていて肌触りが良くて気持ち良い。 確かに汗を吸ってくれそうな感じ。 『背中、閉めますね…』 「はい」 ジーッ ジッパーを閉められると、より身体を締め付けてくる。 「はぁ…」 股間だけは丸出しなのでスースーする。 「…」 鏡で自分の姿を見る。 こんなの…裸より恥ずかしいじゃん…。 『では、ヒトイヌスーツを着ていきましょう』 「ん…はい」 事前の説明でどうやって着るのかは、わかっている。 ヒトイヌスーツを持って正座をする。 もう既に背面のジッパーは開いているので、ヒトイヌスーツの後ろ足の部分に膝から入れていく。 「よっ…」 日本は元々正座をする文化であり、脚を綺麗に折り畳めるので、綺麗な後ろ足になるんだとか…。 そう、ホームページにも書いてあった。 それにしても…ちょっとキツイ…。 グッグッ… スーツを結構思い切り引っ張りながら、人の脚をヒトイヌの後ろ足にしていく。 アンダースーツの摩擦もあり苦戦する。 片方だけ上げすぎると、後で着にくくなるので、逆の脚もヒトイヌスーツに入れていく。 詰めていくという表現の方が正しいかも…。 ギュッギュッ… ヒトイヌスーツの股間部分と後ろ足部分の縫製の境目を鼠径部までしっかりと引き上げる。 次に足のくるぶしより先の部分もヒトイヌスーツに入れる。 股間を覗き込むと、革の間から自分の股間が露出している。 革が引っ張られて、少しだけ食い込んでいる。 色は違えど、一体化したような見た目だ。 折り畳んだ脚を後ろ足にしたけれど、自分で着れるのはここまで、ここからは手伝って貰わないと着れない。 腰の前に垂れている、ヒトイヌスーツの体幹、前足、頭の部分を広げて貰う。 私は、掌を肩に当て、両肘を前に突き出す。 突き出した肘に、ヒトイヌスーツの前足の部分が被せられる。 グッグッ… ギュッ… 「んっ…」 そのまま前に重心を移動させて寝そべり、スーツの中に身体を入れ込んでいく。 ギュッギュッ… 肩甲骨辺りの革が引っ張られて、肘が底にしっかりと付いた。 『立って下さい』 「はい」 肘と膝での四つん這いで立つ。 膝も肘も痛くない。 膝の先…後ろ足の先端は内側にクッション、外側に丸い1㎝ぐらいの厚さのゴムが付いている。 前足の先端は後ろ足と同様に内側にクッション、外側は前足の長さを出すために、円錐台の形状のゴムが付いている。 前足のゴムのおかけで、背中の大まかなラインが地面と平行になる。 「ふぅ…」 『サイズはちょうど良いみたいですね』   「はい…」 『胸もしっかり…』   ヒトイヌスーツの上から、胸を揉まれる。 モミ… 『うん、ちゃんとした位置に入っているみたいですね』 「ん…はい…」 「…」 スーツは身体を締め付けており、まだ背中のジッパーを閉じていないにも関わらず、脱げそうな気配がない。 『ではジッパーを閉めますので、もう一度、寝そべって下さい』 「はい」 前足と後ろ足を投げ出し、床にお腹と胸を付ける。 ジジッ…ジジジジッ… お尻の割れ目の上から、ジッパーが閉められていく。 『お腹をへこませて下さいね』 「はい」 ジジッ… 「はぁ…ん」 身体がヒトイヌスーツによって締め上げられていく。 気持ち良い…。 鼠径部も、お腹も、胸郭も…ほどよい圧迫感…。 コルセットみたいな感じ…。 「んー…」 ギュッ…   ジッパーが首の手前まで閉められた。 『はい…もう立っても大丈夫ですよ』 「はい…」 肘と膝で立ち上がる。 『では、次にマスクですね』 「はい」 首の前に垂れている全頭マスクが広げられ、前髪はオールバックに横の毛は耳にかけられ、マスクに頭を押し込められる。 グッ 「んっ…」 ひぃ…キツイ…。 まだ、ジッパーを閉めていないのにそう思った。 暗いマスクの内側…。 「んむ…」 位置が調整され、顔面全体にマスクの内側が張り付く。 「んあっ…」 外が見えるようになった…。 目の回りは1㎝ぐらい私の肌が露出している。 下顎もしっかりと革で覆われている。 しかしどういうわけか、しっかり口を開く事が出来る。 マスクを被って初めてわかった事だが、ヒトイヌマスクの前に突き出た鼻…というか上顎の部分で下が見えない…。 視界の1/3程が上顎の部分で見えない。 なるほどね…。 『マスクのジッパーも閉めちゃいますね』   「はい…」 ジジッ… ジジジッ… ギュッと更に締まる。 「うう…」 全身ギュウギュウ…。 『着心地はどうですか?』 「全身が締め付けられて…ん…気持ち良いです…」 『そうですか、それは良かった』 そういうと、全身を撫で回される。 「んひっ…ひひひっ…」 スーツがちゃんと着れているかの確認である。 何しろ、これから丸1日この姿で過ごすので、変にキツイ所や、緩みがないかを念入りに確認している。 『大丈夫ですね』 『自分のヒトイヌ姿をみてどうです?』 「あ…」 壁の鏡を見ると、女性職員さんの足元に薄い茶色のヒトイヌがいる。 頭からは、犬の耳を模した飾りがピンと立っている。 「これが私…ん…」 あぁ…とても興奮する…。 「んん…」 だが、まだ終わりではない。 映像で見たヒトイヌにはまだなっていない。 『次はアナルプラグですね』 「はい」 スーツから露出したお尻の穴がキュッとなる。 『アナルの拡張はしていないとのことですので…こちらの太さを用意しました』 アナルプラグが目の前に出される。 黒いシリコン製のアナルプラグの逆側にはカールしたふさふさの尻尾かついている。 尻尾の毛の色は、スーツと同じく薄い茶色をしている。 「え…太くないですか…」 『これが一番細いサイズなんですよ』 『拡張の経験が無くともこれぐらいの太さは誰でも入ります、これぐらいのモノを出したことあるでしょう?』 「ん…無いことは無いですけど…」 『無理に入れたりしませんから安心して下さい』 「はい…」 『さて、ほぐしていきましょう』 「んっ!」 女性職員さんはゴム手袋をはめた手で、お尻の穴とその回りにローションを塗る。 「んっ…あっ…」 『力を抜いてくださいね…といっても無理だと思いますが…』 「あっ…あぁっ…」 他人どころか自分でもあんまり触ったことの無い場所…。 「んあっ」 ピクピク… 自分でヒトイヌ体験を受けに来ているのだからここで変に抵抗するのは違う…。 指は穴の周りを何周かしたあと、穴への侵入を試みて来た。 ツプッ 「んっ!」 私の穴は、あっさりと指の侵入を許す。 ヌー… 指の先端が入ると、後はほとんど抵抗なく指の根本まで入ってしまった。 「んおぉ…んおっ…」 ヌー… 抜ける1歩手前まで抜いて、指の根本まで挿す。 それを何度も繰り返される。 「あぁ…んん…」 お尻の穴が熱い…これまで感じた事の無いぐらい…。 「んあっ…」 お尻の穴ってこんな感じなんだ…。 ヌプッ… 指が抜かれた。 『これだけほぐせば大丈夫ですね』 『プラグを入れますよ』 「ん…」 そうだ…プラグを入れる為にお尻の穴をほぐされてるんだった…。 指より明らかに太いプラグが穴にあてがわれる。 グッ じわじわと穴を広げて入ってくる。 だんだん太くなる…。 「ん…あっ…太い…」 どんどん太くなる。 「あっ…あっ…」 お尻の穴の皮膚がピンと伸びてるような感覚…。 だが、プラグはまだ途中。 「んっ…ひぃ…裂けちゃう…」 そう口にした直後…。 ニュルン… 「んおっ…おほぉ…」 一番太い部分を越え、括れの部分に落ち着いた。 入っちゃった…。 お尻に強烈な異物感…。 無事に入ったのは良いが、抜くときにまたあの太さを経験しないといけないと思うと複雑な気持ちだ。 「はぁ…」 おしりがぁ…。 意識すると、プラグを締め付けてしまう。 括れの部分と言っても、完全に閉じているわけでは無いので落ち着かない…。 『プラグが挿入出来たら…最後に首輪ですね』 「はい…」 『首輪を着けたらもう人間の言葉は喋らないで下さいね』 スッ 首に赤い首輪が巻かれる。 カチャカチャ この首輪…バックルのピンが特殊な形状をしていて南京錠で施錠できるのだ。 カチリ あぁ…留められちゃった。 見えているわけではないが、ヒトイヌスーツの頭頂部からのジッパーの持ち手とお尻の割れ目からのジッパーの持ち手がまとめて施錠されたはずだ。 ヒトイヌスーツの中に完全に封入されちゃった…。 ゾクッ… 『では、ヒトイヌ拘束が完了したので現在の時刻13時52分から、明日の13時52分までの体験となります』 ゾクッゾクッ… 「う…わん…」 『よしよし』 女性職員さんに頭を撫でられる。 革の上からなので感覚は鈍いが、気持ち良い。 『よいしょ』 カチャ… 首輪のDリングにリードが繋げられる。 クイッ 「ん…わ…」 リードを引かれて歩く。 歩くと自然にプラグを締め付けてしまい、意識せざるを得ない。 「ん…んっ…」  この部屋に入るときはまだ、人間の姿をしていたのに…。 ヒトイヌとなって部屋を出る。 そのまま廊下を歩かされる。 肘と膝の四足歩行はなかなか難しい…。 ほんとに少しずつしか進めない。 動画にあったヒトイヌのようには到底歩けない。 慣れなのかな…。 懸命に短い足を動かしヨチヨチと歩く。 「ん…ふぅ…」 女性職員さんが鍵を開けて扉を開くと、そこは中庭だった。 室内と違い、股間を冷たい風が撫でる。 「んっ…」 『先に寝床を教えておきましょう』 「わん…」 中庭の端を通り別の部屋に入る。 『今は人間用の扉から入るけど、実際はヒトイヌ用の扉から入って下さい』 「わん」 『この1番の檻があなたの寝床です』 「わんっ」 壁に埋め込まれた檻がある。 『夜9時を過ぎると中に入れるようになります』 『中で方向転換は出来ないので、お尻から入るようにして下さい』 「わん」 『中に入るとセンサーが検知して朝の6時まで開かなくなるので気を着けて下さい』 『遅くても、夜の12時までには檻に入っていて下さい』 「わんっ」 『個別に教えるのはこれくらいですかね』 『地図は頭に入っていますか?』 「わんっ」 『そうですか』 リードを引かれて、再び中庭に出される。 『ではここから自由ですね』 カチャ リードが外される。 『明日の13時52分までヒトイヌ体験をお楽しみ下さい、それでは』 「ん…」 女性職員さんは、建物の中に入って行ってしまった。 「あぁ…」 明日のこの時間まで…腕と脚を折り畳んだ、ヒトイヌ拘束の状態で過ごすんだ…。 中庭のブロックで舗装された道を歩く。 「んっんっ…んっんっ…」 人間の状態でも広いと感じる中庭なので、ヒトイヌとなった私に取っては広大である。 「んん…」 ふさふさとした尻尾が、お尻を撫でるように揺れてくすぐったい…。 アナルプラグも歩く度に動いて…気持ち良い…。 「んっ…はぁ…ふぅ…」 道から右に外れて、芝生の部分に入ってみる。 ヒトイヌの足が地面に沈むので少しだけ歩きにくい。 意識して鼻から息を吸う。 「すぅ…ん…」 ヒトイヌスーツの革の匂いに、土と草の匂い。 革の匂いはいったんおいておいて、土と草の匂いは好きな匂いだ…。 懐かしさを感じる匂い…。 小さな頃、公園で遊んだ記憶を思い出す。 「んっ…」 芝生の上を進む。 本来なら少し肌寒いと感じる気温のはずだけど、ヒトイヌスーツに包まれているので暖かい。 股間は寒いけど…。 近くに別のヒトイヌはいないみたい…。 後ろ足を投げ出し、人間で言う正座の姿勢になる。 「あっ…」 尻尾が地面に当たり、プラグがニュルリと動く。 あぁ…本当に明日までヒトイヌなんだなぁ…。 「んっ…」 身体を動かしても、力をいれても破れたり壊れそうな様子はない。 「ふぅ…」 「…」 芝生に寝転がってゴロゴロしたら気持ち良さそう…。 見せられた映像の中のヒトイヌもゴロゴロしてたし…。 頭を打たないように出来るだけ身体を丸め、後ろに転がる。 ゴロン… 仰向けになる。 「んっ!」 そう言えば…この状態から起き上がれるよね? 「んっ…んっ!」 あぁ…なんとかうつ伏せになれた…良かった…。 四つん這いに戻れるのを確認したら、もう一度仰向けに寝る。 あぁ…気持ち良い…。 芝生の上でゴロゴロする。 股間が丸見えなのは仕方ない…。 どうせ隠せないんだし…。 ボーッと流れる雲を眺める。 「あぁ…ん…ふわぁ…ん」 今日の事が楽しみであんまり寝れてないんだよね…。 眠い…。 でも…こんな所で眠るなんて…。 「すぅ…すぅ…」 … 「ん…んあっ…」 あぁ…そうだ…ヒトイヌ体験をしてるんだった…。 少し寝てしまったようだ。 起き上がり中庭の散策を再開する。 少し歩くと給水場があった。 水が入ったタンクの上から、チューブがちょろっと出ているので、それを咥えて吸う。 「んぐ…んぐ…んぐ…はぁ…」 水分補給を済ませて、また歩きだす。 まだ中庭の端には着かない。 庭園の木々はしっかりと剪定されているようだ。 見た目が綺麗だ…。 … 30分ほど歩いて、やっと中庭の端に着いた。 歩くのにもだいぶ慣れてきた。 来た道を戻る。 「はぁ…はぁ…はぁ…」 オシッコがしたい…。 キョロキョロ…。 ガサガサ… 茂みに入る。 大きな方は流石に駄目だし、アナルプラグがあるので出すことも出来ないが、小さい方は草地ならどこでしても良いと言われている。 「ん…」 どういう姿勢でしよう…。 モゾモゾ… 後ろ足にかからないように開いて。 跳ねないように地面に近づける。 「んっ…」 チョロ… ショー… 「んんっ…」 ブルブルッ… 出した後でも、拭くことは出来ない。 仕方がない…。 気にせずに茂みから出る。 「ふぅ…」 これからどうしようかな…。 目的地もなく、ゆっくりと中庭を歩く。 疲れてきたので再び芝生に寝転がりまったりと過ごす。 まだお腹も空いてないし、大も小もしたくない。 「んっ…わん…」 ヒトイヌスーツに詰め込まれるように拘束されているのに開放的だ…。 「はぁ…」 … 辺りが暗くなってきた。 食事の時間になったらチャイムが鳴るって言ってたけど…。 食事が用意される場所の近くまで移動しておこう。 今まで他のヒトイヌを見かけてないけど…今日は私だけなのかな…。 キーンコーンカーンコーン キーンコーンカーンコーン 「ん!」 ウィーン… 扉が開いたけど…入って良いのかな? 小さな部屋の中には、食事が1セット用意されていた。 銀色のペット皿の中には、ドッグフード…を模した栄養食。 その横には中庭で水分補給をした時と同じ形のタンクが置いてあった。 「くんくん」 匂いはしない…するのかも知れないけど革の匂いの方が強くてわからない。 マスクの上顎の部分が邪魔で食べにくいが、それを口に含む。 カリカリ… 硬いクッキーみたいな…。 ほのかに甘い…。 出されたモノは食べる…食べきる。 少し足りない気もするけど…。 食事を終えたら12時まで、自由な時間。 食欲を満たしたし…次は性欲を満たしに行こう。 … そうしてやって来たのは、ヒトイヌ専用のオナニーマシンがある部屋。 小さな入口をくぐって中に入る。 壁にスイッチがあるので閉のスイッチを頭で押す。 すると入口がシャッターのように閉まる。 此で他のヒトイヌが入ってこれないようになる。 部屋の広さは、一般的なトイレぐらい。 床から電気アンマの頭が飛び出ている。 壁の別のスイッチを押すと振動を始める。 ヴーン… 電気アンマの表示をみると弱になっていた。 長く楽しみたいので、これで始める。 腰を落とし、股間の良い位置に当てる。 ヴーン… 「んぅぅぅぅ…」 弱でも十分振動が強い…。 着けては離し、離したら着けるを繰り返し、楽しむ。 「あぁぁぁぁっ…」 「んぃぃぃぃ…」 気持ち良い…。 ヒトイヌ状態でのオナニー気持ち良い…。 ヴーン… 「あっあぁっ」 ビクビクッ… 容易く、最初の絶頂を迎える。 快楽の閾値が下がってるようだ…。 「んあぁ…はぁ…はぁ…」 もう少し…。 ヴィヴィヴーン… 「あぁぁぁぁぁぁぁぁっ…」 「んぅぅぅぅぅぅっ…」 「くふぅぅぅぅぅっ…」 きもちいい…。 あぁぁ…。 私は…一匹のヒトイヌはただただ快楽を貪る。 … 何回絶頂を迎えたのかは桁が上がった所で数えるのを止めたのでわからない。 私は床に、うつ伏せになっている。 「はぁ…はぁ…はぁ…んぐ…はぁ…あぁ…」   ヴーン… 止めなくちゃ…。 壁のスイッチを押して振動を止める。 弱で十分ね…。 あぁ…気持ち良かった…。 「んー…」 余韻に浸る。 若干余韻が残ったまま、スイッチを押して扉を開き、外に出る。 暗くなった中庭をふらふらと歩く。 暗いけれど、街灯があるので大丈夫。 熱くなった股間を夜風が冷ます。 「んー」 少なからず汗をかいたはずだが、アンダースーツが汗を吸収しているようで、ベタベタしてない。 煌々と中庭を照らす街灯を見上げる。 「…」 大きい方がしたくなってきた…。 大きい方は、小さい方と違って専用のトイレでしか出来ない。 なので、ヒトイヌ用トイレまで歩いていく。 『あ、大きな方ですね、こちらへどうぞ』 「う…わん…」 案内された場所は、タイル張りの床に排水口があるだけの場所だった。 『排水口の真上にお尻が来るように立ってください』 「わん…」 『それではプラグを抜くのでいきんで下さいね』 「わん」 「んっ」 女性職員さんはプラグを引っ張り、私はいきむ。 「んん…」 挿入する時と違って、お尻の穴が急激に広げられる。 「んおっ…」 そのまま腸が引き出されてしまいそうな感覚…。 「んんっ」 ニュルン 「んおっ!?」 プラグが抜けた勢いのまま出る。 ボチャッ…ボチャッボチャッ… 『プラグを洗浄してきますのでそのまま待っていて下さいね』  「うぅ…」 今日はもう大きな方はしない予定なので、ひり出す。 ポチャン… 「はぁ…」 すっきりした…。 言われた通りにそのまま待つ。 「…」 『出しきりましたか?』 「わん」 『では、お尻を洗浄しますね』 まず、トイレットペーパーで拭いて貰う。 「んっ…」 その後、チョロっとぬるま湯で流され、再びトイレットペーパーで拭いて貰う。 そしてローションが塗られ、お昼と同じようにプラグを挿入される。 ヌルッ… ヌッ… グッ… ニュルン… 「んっ!?」 昼間よりもだいぶ簡単に入っちゃった…。 慣れたからなのかな…。 余ったローションと一緒に股間を拭いて貰う。 『はい、もう大丈夫ですよ』 「わん」  女性職員さんの方に向き直り頭を下げる。 女性職員さんは手を振ってくれた。 トイレを出て、中庭に戻る。 はぁ…今日は疲れたなぁ…。 もうヒトイヌになってから10時間位経つか…。 もう寝てしまおう…。 寝床の檻に向かう。 他にも同様な壁に埋め込まれた檻があるが、どれも空っぽだった。 やっぱり私だけなんだ…。 狭い檻にお尻から入って行く。 檻の天井は低く、そのままだと頭がぶつかるので、俯いた状態で中に入る。 ピピッ ウィーン… 私を検知して格子の扉が下がり、閉じる。 檻の床にはまぁまぁ柔らかいマットが敷いてある。 体勢を変え、仰向けになる。 「…」 「んん…」 私は眠りに着いた。 … 「んっ…あれ…あぁ…」 目を覚ました時には既に檻の格子の扉が開いていた。 檻から出る。 「うぅ…」 ヒトイヌの姿勢で寝たから身体がバキバキだ…。 いたたた…。 ヒトイヌ拘束をされているなりに、身体をほぐしながら、中庭に出る。 身体をよりほぐすためにゆっくりと歩きだす。 「あ…」 そうだ…朝の食事が用意されてるはず。 昨日の夜食事をした場所に向かう。 案の定中には食事が用意してあった。 食事を済ませ、中庭へと戻る。 今日もよい天気だ…。 中庭を歩いていると、舗装された道の端にピンク色のボールを見つけた。 前足でボールを転がす。 「んん」 ボールを転がして遊ぶ…。 ボールは転がって芝生に乗る。 そうだ…。 ガサガサ… 茂みに入り小をする。 チョロチョロ… 「んっ」 昨日と同じように芝生に寝転がる。 「んー…」 ヒトイヌは時間を気にしないのだ…。 … 『ここに居ましたか』 「ん?」 『終了の時間です』 「ん…わん」 もう終わりか…。 首輪にリードを繋げられて、引かれる。 「ん…わん…」 いくらヒトイヌでの移動に慣れても、リードには逆らえないのであった。 ヒトイヌスーツを着た場所で、今度は脱がされる。 24時間ぶりにスーツから解放された。 解放感が凄い…そして…。 「うぅ…いたたたた…」 『関節をゆっくりほぐしてください』  「はい…」 … 『大丈夫ですか?』 「はい、なんとか…」 『では、こちらにシャワールームがありますので、汗をお流し下さい』 「あ…ありがとうございます」 キュッ シャー… シャワールームで汗を流す。 ぬるま湯ではなく、熱目のお湯で。 「はぁ…」 今日は帰ったらすぐに休もう…明日からまた学校だし。 シャワールームから出てバスタオルで身体を拭く。 そのバスタオルを身体に巻き、ロッカールームに向かう。 「えーと…これか」 虹彩認証をするとロッカーが開く。 ウィーン カチャ 中身の服を取り出して着る。 受け付けに行き、体験の料金を払う。 「えっと…ありがとうございました?」 『またのご利用をお待ちしております』 「は、はい…では…」   そして家路につく。 「…」 「連休とかの時にまた来ようかな…」 次は、いろいろなオプションにも手を出してみよう…そう思った。 終わり

Comments

極(kym10o)

2日目にはもう、時間を気にせず楽しんでいたのが、本当に犬になったようで好きです!

スティル0880

コメントそして御支援ありがとうございます! 人間としての時間を忘れ、イヌとして過ごす…。 それはとても気持ちの良い時間。 彼女はまた来るでしょうね…。