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今回も過去に作った作品のことなど語ってみようと思います。

内容は各種フェチの言語化、現在から見たときの印象などです。

『洗脳親父・集団催眠』はオリジナル短編集として初めて出した作品なので、色々と語る余地の多い作品……なのですが、なぜ最初にコレを扱わなかったかと言うと……。

当時の記憶はかなり薄いうえに、読み返すと顔が熱くなってしまうほど古いからです。恥ずかしいからです。

なのですが、ありがたいことに色々と感想を頂いた作品ですし、今後の作品作りに何かしら活かせるものがあるだろうと考えて、当時の自分を考察したりしながら語らせていただこうと思います。

出来の悪い記憶能力に頼るより、そっちのほうが多分正確。

今回はとりあえず集団催眠の四つ、自虐成分はあえて抑えめで……できるだけ褒めていく方向で書いていきます

1短編集という形で

タイトルの付け方からして直球な通り、まずアイデアをエロ小説という形にしよう。しまくろうという勢いで創作していたんだと思います。

エロの展開、洗脳の種類から先に決めて、とにかく書く。

『作品集』として満足していただけるようにと、まず量をこだわっていたのをなんとなく覚えています。短編八つというのは、小説集として出したものでは今でも一番多いですね。フェチを尖らせて、どれか当たってくれ!という感じで分身魔球を放るような気持ちで詰め込んだというのはあったかもしれません。

「キノコ」「豚とヒーロー」「体育大生と精液と愛情」「切り取られた青年」

洗脳親父のパートは個人にフォーカスを当てているので、もう片方の四編は集団が陥落していくというものにすれば違った内容にできるだろう、と考えて作ったと思います。一人の人間からに敗北や洗脳が感染していく。一人残らず飲み込まれるという話として作ろう……と思ってました。お話として作りやすいし、短編として終わらせやすいんですよね陥落ものって。

全員がシアワセなエンディング。

催眠洗脳好きって、ハッピーエンド好きが多いんですよね(これは本当にそうだと思っています)

2それぞれの内容を思い出してみる

「キノコ」

寄生系のネタは精神面のみの操作に比べるとちょっとエグみがあるかもしれませんが、個人的には好みで、特に植物相手というのはかなり『良い』と思っています。

だって、下剋上の要素がめちゃくちゃ強いじゃあないですか。

屈強な肉体を持つ男が、植物の繁殖のタネとして使われる。本人もそれを幸福と思い、自分の子種を撒くよりも植物の繁殖を第一と考える。人間の雄としての誇りどころか、動物としての誇りも投げ出すという凄まじい敗北。

――特にキノコは、繁殖の方法というか、キノコの生き様自体のエグミがあって、良いですね。


これは雄者たちの酒場のワンシーンですが、禿頭にキノコという絵がどうしてもほしかったので、バルドにだけ生やしてもらったものです。

頭の上のキノコを愛撫されて、下半身にニョッキリ生えた肉棒からだらだら種汁を垂らす屈強な親父。みたいなのとか、みなさんどうでしょうかね、ギャグっぽくなっちゃいますかね。個人的にはえっちだとおもうのですが。

「豚とヒーロー」

ヒーローがカプセルのなかで洗脳されるネタ。

このネタも、今でもめちゃくちゃ好みでちょいちょい使うネタですね(現在執筆中の作品にもひとつこのネタがあります)

戦えば無敵のヒーローが、いっときの休息の為に台無しにされる。この不意打ちで負けるという要素。悪の幹部に囚われたヒーローが、晒し者としてカプセルの中に浮かび、卑劣な実験の数々をその身に受ける。

カプセルの中でどんなにもがいても既に手遅れで、データをポチポチっといじられて薬剤を投与されて身も心も変貌していく。カプセルはとても良いものです。

豚怪人ネタも入っているので、これはケモヒーローとしてリメイクしたらまた楽しそうだなとか思いました。もしくはヒトヒーローとケモヒーローのバディとか。出発点が違うし、能力や体格も違うけど、結末は同じっていうのは集団敗北ネタとして美味しいポイントですよね。

「体育大生と精液と愛情」

シンプルな集団感染ネタですね。

一定の場所や世界の常識が書き換わる話は、Fanbox内の警察寮ネタでちょっと書きました。精液による感染は洗脳書きならみんな考える。ホモエロ小説書きは精液にやたらいろんな要素を詰め込みがち。

定番の設定、お決まりの流れ、だからこそ個性が出るところだと思いますが、さすがに古い作品と合って、そこらへんの味付けはイマイチ薄いなあと改めて読み直して思いました。

皆決まったポーズで射精するとか、キャラクターの内面描写が丁寧だとか、この作家さんだからこそ!って要素をもっと入れておくべきでしたね。

変態と繭というPixivで公開した作品は、多少そこら編のこだわりが出せるようになった時期の話だったと思います。

「切り取られた青年」

銭湯内というネタや無様な結末は今でも好みです。

男が裸でうろついているという部分もそうですが……ちょっとひなびた、野暮ったい日常感があって、そこから侵食されていくのがゾクゾクっときますね。

最後に扇風機と連動っていうのは、個人的にはエグいネタで気に入っています。

家具化のなかでもかなり無様で、無意味でいいですね。

椅子とかテーブルにするより、なんの役にも立たない。だからこその屈辱。

優れた存在が、その能力を使って悪の手先になるっていうのもすごい好みですが………、優れた存在が、その能力をひとっつも活かせないどうでもいい行動しかとらなくなるっていうのも敗北の味として無様ポイント強くってとっても興奮しますね。

今もし書くとしたら、脱衣所内の色んな所に家具化された男たちが配置されて……というネタを盛り込むと思います。体重計のつもりで相手の重さを語るマッチョ。浄水器のつもりで先端から汁を飛ばす武道家。などなど。

3まとめ

雄々しい人間が、自分より弱い者に支配されるところが好きなのは変わらないので、今でも要素だけを抜き出せば楽しく色々考えられます。こうしてネタだけ見るといまでも好きなものが多いのですが、作品の書き方に関してはもうちょっと創意工夫あるべきだったなと思いました。

というのも、一人のキャラクターをフォーカスして、そこから広げていくという作りになってしまっているのです。今もし書くならば、ネタや舞台が違い以上に、読み進める感覚も違うものにしていな、なんて考えました。

複数の視点を短く織り交ぜて語るとか、結論を先に書いてから逆算してとか。

この点は今後のFanboxの更新で参考にして努力していきたいと思いました。

こういった作品を集めて一つ、CDにして売り出すというのは、色々と手間もかかり疲れるものでした。しかしやはりイベントというのは楽しいもので、色々大変でも……だからこそ、他に代えがたい楽しさもあったので、今年の野郎フェスが中止になってしまったのは仕方がないこととはいえやはり残念でしたね。

Fanboxで短編や連作を公開するという形式が自分にはものすごく合っているので不満などはまったくないのですが、いつかまたこういった作品集をだして直接販売するということもやりたくあります。

2020年5月、みなさんどうかお体にはお気をつけてください。

という感じでまとめましたが、まだここで半分。

次は洗脳親父を語ろうと思います。

おマヌケ敗北っぷりが詰まっているので、こちらより余程マニアックなほうに挿絵を全部詰め込んでいるという、結構どうかしている編成をしてしました。

何故だ、当時のづけかつよ。

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