【全体公開】スーパーヒーローが学校にやってきた 授業『エナジードレイン編』 (Pixiv Fanbox)
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本物のヒーローが教室にやって来る。
それもベテランで一流。前線に出て豪快に戦ってきた、あのストライクブルが。
それがわかっていながら落ち着いていられる子供がいるでしょうか。
その日の私は教室の椅子に座りながら、随分落ち着かない様子で椅子を揺らしていたと思います。
子供の体とはいえ牛獣人の体は当時から大柄で、いわゆる貧乏ゆすりなどしていたらすぐに隣の席の友人や教師から文句が飛んできたものです。しかし、その日ばかりは事情が違いました。
「はいはい、皆そんなに緊張しないで」
当時の担任である狐獣人が、両手を叩いてクラス中の男子生徒に注意した。
「そんなにカチカチだと、ヒーローにも緊張がうつって、うまく喋ってもらえないかもしれないよ」
「あっ!!」
先生には正直同情します。せっかくの配慮だったのに、廊下側の生徒が上げた声ですべて吹き飛んでしまったのです。
ヒーローがやってきた。それを察した廊下側の男子は、一斉にガタガタと立ち上がり、我先にと争うよう目を向けました。
窓側の席に座る私には、その姿を見ることができませんでした。
ですが、教室まで轟く振動が目で見ずともヒーローの存在を感じさせてくれました。巨大な姿を、悠然とした歩みを、そしてヒーローの迫力を。
「やあッ、みんな待ったかな! おおっと!!」
横開きの扉が勢いよく開くと、まず見えたのは真っ白なツノでした。ヒーローは学校の扉より屈強で、体を屈めなければツノがちょうど当たってしまうくらいに大きかったです。
「いやはや久しぶりの母校だが、なんともちっちゃくなったもんだなあ、わっはっは!」
ヒーローはくだらない冗談を言いながら教室へとやってきて、ズンと教卓の横についた。腕を組んで豪快に笑うその姿、得意げな表情、つるりとした銀色のスーツ、そしてゴツゴツの太くて大きな体。
写真や教科書で見た通りの、正義のヒーローストライクブルに違いなかった。
黒々の体毛、濃い髭、ゴツゴツした太いマズル、白い立派なツノ。
シルバーを基調としたメタリックなスーツを身に纏って、分厚い胸板にはヒーロー組織のエンブレムが黒色でプリントされている。
担任教師の狐獣人はどちらかというと華奢だったので、一緒に黒板に並ぶと驚くほどに横幅や厚みが違っていました。
「はい、もう皆知っている通り今日の授業はストライクブルさんに、ヒーローとして働いてきた経験や、この職業につくにあたって学生時代の思い出などを語っていただこうと思います」
誰からともなく拍手が起こり、ヒーローを讃えました。
こういった場に慣れていたのでしょう。ストライクブルは、腰に拳を当てて仁王立ちで我々の拍手に応えてくれました。
「うむ、よろしくよろしく。いやあそれにしても懐かしいな、この教室。今の私から見るとまるでミニチュアのようだが、私もこの前の席に座って授業を受けていたんだよ」
正義のヒーローを人差し指を突き出して、ニッと白い歯を見せて笑いました。その手の中にはいつの間にか白いチョークが握られています。
「えーと今回は、特別講習……つまり、学生の皆さんに向けて、大事な……とても大事な授業を行います。それは――いかにして私が正義の心を忘れず、戦い続けたのか、どうかキミたち若い世代に受け取って欲しいということです」
それまでの笑顔を引っ込めて、ヒーローは真剣な顔で我々に語った。
しかし、彼の真意をその場で理解できた子供はいなかったでしょう。大人になり、歴史を知った今ならばともかく、当時の私たちにはヒーローはなにをするにも真剣なのだなァなどと感じるのが関の山でした。
「さて、さっき前の席に座っていたと言ったが、実はこのストライクブルも子供の頃は背丈も体格も小さくてね……」
ヒーローは手にしたチョークを黒板にカツンとぶつけ、くるりと私達に背中を見せました。ピッチリと全身を覆うスーツの中で、尻尾だけが黒い体毛そのままだったのをよく覚えています。
「いやあ黒板に文字を書くというのはなかなか難しいね、よし完成だ。『ヒーローがヒーローになるまで』っと」
ストライクブルは不慣れなりに書き終えると、満足げに何度も頷いた。男らしい豪快な字だった。
「体も小さければ、苦手な食べ物、嫌いな教科、仲良く慣れない友達、たくさんの……弱点があったものだよ」
「ではどうして、ヒーローとして目覚ましい活躍をあげるまでに至ったのですか?」
教師が合いの手を打つようにヒーローに尋ねます。おそらく打ち合わせはしていたのでしょう。
「それは簡単。私は常々、自らの立場に疑問――あっと、わかりやすくいうと、自分ってのはこんな程度なのかなーーと考え続ける子供だったんだ」
ヒーローはゴツゴツと太く立派な腕を組んで、胸を張って応えた。ドシンと一歩歩いて、鍛え抜かれた下半身が堂々と仁王立ち。牛獣人らしい立派な股間の膨らみが銀色に輝いていました。
「もちろん勉強も大切だ。歴史、地理、算数。世界のことをよーく知ることで、今いる自分の町や国、世界がどうしてこんな形になったかを知る。キミたちのなかにもいるんじゃないかな、スポーツ選手やヒーローのデータを調べるのが好きな子が。どうやって強くなったんだろうって。それの国や町版を私はやって、考えて、努力していたんだ」
そこでヒーローは大きな鼻の穴から息を吸い込むと、私達に向かってツバを飛ばしそうな勢いで語りました。
「だから……ッキミたちも、何でも疑問に思ったことにはぶつかっていって欲しい! そういった熱意が、いつかきっと我々を救ってく――」
「弱点を知ることが大事ということですが」
ストライクブルの言葉を遮って、教卓に手を置いた先生が教室の空気を支配しました。
「では、現在のヒーローには弱点はないということでしょうか」
「――あ」
「どうなのでしょうか、誠実にお答えいただけますよね。生徒たちには知り、学ぶ権利があります」
そういって先生はヒーローにチョークをもう一度握らせました。
ヒーローは言葉もなく黙りこくってしまいました。様子がおかしいな……。それまでなんでも堂々と答えていたヒーローが、口を閉じ、目を泳がせ、左の拳をギュッと握りしめています。
「はい、授業時間は限られていますので、お願いします」
「あ―――わかッ………タッ」
絞り出すような声を上げて、ヒーローは再び黒板に手を伸ばしました。
カッカッカッと黒板をチョークが走る音がします。白い文字が、クッキリと黒板に残りました。
『ヒーロー ストライクブルの弱点について』
「わ、私の現在の弱点はッ、実のところこの逞しい筋肉にあル、のだ……ッ」
ヒーローが言葉を詰まらせながら言いました。声は上ずっているが、姿勢は再び腰に拳を当てるポージング。最初に教室で拍手を受けたときと同じ姿です。ですが、表情がまったく違います。
「せッ、先日の戦いで判明したのだが! この筋肉に浮かび上がる突起にッ、わ、私は……大いなる弱点を抱えていたのだッ! その、つまりッ、ここッ、ここだッ!!」
仁王立ちをしていたヒーローは、脚でOの字を作るような下品な形にして、胸板をグッ突き出しました。そしてその姿勢のままピタリと止まったのです。
そう言われて私達生徒が注目すると、銀色のヒーロースーツに三つのわかりやすい突起がありました。
「この、胸板のでっかい乳首とッ、股間のもっこりッ、ヒーローのストロングチンポとストロングニップルが、私の弱点であったのだッ!!」
ヒーローは体を晒しながら大声で弱点を宣言しました。
「ココを吸引されるとッ、体の奥からジンジン気持ちいいのが響いてきて、力が抜けて、大ピンチに陥ってしまうのだッ!! キミたちより大きな息子がいるのに、ヒーローは、こんな部分に弱点を抱えていたのだッ! そして見事ここを吸引されて無様を晒したのが……あのッ、洗脳タワーでの戦いというわけだッ!!」
ストライクブルはそこまで一息に申告すると、静まり返った教室でひとり顔を真赤にしていました。
「も、もうここらへんでいいだろう! さて、私がヒーローを志したきっかけなのだが――」
「それではここで、実際にどの程度ヒーローは弱点を攻められると弱いのか、実際のヒーローの体で試してみましょう」
「なッ!? ま、待ってくれ、それは――こ、こんな教室で、彼らの前でッ!?」
「ヒーローに話を聞くだけならば、ネットや本で十分です。せっかくこうしてヒーロー本人が教室にやってきてくれているのだから、その体を教材として使わせていただくのが、『常識』でしょう」
ヒーロー本人の抗議や意志など無視して、先生が言いました。
我々も誰一人として、そのことに疑問や不満はありません。むしろヒーローに対して、なぜ最初はあんなに堂々としていたのに今は協力してくれないのだろうと思っていたくらいですから。
「はい、決定です。それじゃあ、ストライクブルも協力してくれるみたいだから、皆でこの装置をヒーローに取り付けてみましょう~」
先生は教卓の下から大きな機械を取り出して言いました。
三本のチューブが伸びた大きな機械で、ヒーローのストロングな部分にちょうどぴったり吸い付くような管が繋がっています。
「それじゃあ、やりたいひと!!」
盛り上げるような先生の声に、はーいと教室中から声が上がって、ついで手が上がりました。
オレがやりたい。僕がつけたい。じゃんけんですか先生。出席番号じゅんですか。
あの瞬間のヒーローの引きつった笑みはよく覚えています。
唖然とした顔。だけれど、何も抵抗ができない顔です。
結局じゃんけん大会になって、代表が三人選ばれました。
私はこういう時の運が無いので、残念ながら見ているだけでした。ぽっちゃりした熊獣人と、背の低い猫獣人、そして無口な鰐の三人。選ばれた彼らの中でも、特に鰐の少年とは当時かなり仲がよく、後に感想を聞きました。ヒーローの体にグポットハマった瞬間、ヒーローが小さく「むぉおッ❤」と声を出してて面白かった。と、楽しそうに語っていました。
「――はいそれではヒーローはしっかり教育に協力していただきましょう、はい、構え」
「ン、――っぉおッ!」
先生の号令に、ヒーローはまるで弾かれたようにポーズを変えました。
さっきの下半身より更に大きく股を開いてガニ股になり、腰を下ろし、両腕を頭の後ろに持っていく。ストライクブルは胸板と股間を強調したまま、子供の手にも届くようにグッと屈んで蹲踞になってピタリと止まってくれました。
その動きがあまりにも早すぎて、姿がいきなり変わったように見えた。さすがヒーローの身体能力だなあと感動した記憶が残っています。
「えーっと確かここのボタンだったかな、教頭先生に一度教えてもらったきりだからなあ」
先生がブツブツ言いながら機械の電源を入れると、そこから繋がる三本のチューブがヴヴヴと唸りはじめました。
ゴクリと、ヒーローの雄々しい牛の顔が生唾を飲み込むながわかりました。
電源を確認を終えた先生は一度機械を下ろし、チューブをそれぞれ一つづつ生徒に配り、
「はい、コレを、ヒーローの大きな場所に」
と言いました。
「た、たしかに、私には弱点が在るッ! だが、一度これで辱めを受けたのだから、も、もう負けないぞッ! 今度は……そう簡単にはいかないぞッ! だ、だから無駄なことはやめるんだキミたち、いいかなヒーローというのは本当はこんなことをするものでッ!!!!! ぬ――ぅぅぅッ!! ン――ッ!! ン、ムォォッ!!!」
変形ロボットの合体のようだ。
当時の私ははっきりそう思いました。
まるであらかじめそこにくっつくように作られていたかのように、胸板と股間にそれぞれ三つのチューブが、ギュブッと取り付いたのです。
ヒーローのギラギラと輝く銀色のスーツに、透明な三本のチューブ。その中をみるみるうちに銀色のスーツが埋めていきます。
「あ、あああッ、なにも、なにもッ、実際にやらなくても、いいんじゃないか! 生徒たちがこんなにいるなかで、私が、直接語ることでッ、語るだけでは、駄目なのかッ、駄目、ああ、スイッチ、スイッチを押すのは、勘弁――」
ヒーローの言葉はやはり無視されました。
先生がボタンを押す。機械が唸る。教卓の上で機械が壊れそうなほど唸る。
黒板の前でヒーローがそれ以上に大きな声で唸る。
「ムッオッォォォオオッッ❤❤❤」
蹲踞の姿勢のままヒーローがブルブルと激しく仰け反るのが見えました。
「き、きつぅぃぃぃいいい゛!!!! あぁぁぁあビリビリがぁぁあああ奥、奥にっぃぃい、体の奥にぃぃいひびくぅぅぅうッッッ!!!」
「だ、だがァァァッッ!! こ、この゛程度のぉっぉお゛、おほぉぉおき、きかないぞぉぉお、ひ、ヒーローは負けたりしないぞぉぉぉおお゛、弱点、でも、ぜんっぜんへいきぃぃぃい゛!!!」
「ヒーローもこう言っているので、パワーを弱から激強に変えてみようと思います」
「ん゛ん゛ッ!?!?!? ま、まっで、待っでグレ、すとっぷすとっぷ!!」
牛特有の大きな開いた鼻の穴からドロドロと汁を垂らして耐えていたヒーローは、その宣言に大慌て。
生徒たちからも思わず笑いが漏れました。
「み゛、みんな、待ってくれ、誰か、誰か先生を止めてくれ、だれか、おかしいと、きがついてくれ――この常識を元に――ッうぉぉぉおぉおお゛!?!?」
ヒーローの言葉は自分の雄叫びで消えました。先生がパワーを変えたのです。
「す、吸われぅぅぅうう゛!!!! ストロングニップルがぁぁ゛!! 両方ゥッ゛りょうほっぉおぉお゛❤ わ、私のストライクブルの、エナジーがぁぁああ、ああ、あ、あすわっれう❤ 駄目、ダメだァァァッ吸われ、きもちぃぃぃッ゛、違ッ、駄目だぁぁ気持ち、ンモォオォォオオオ゛ッッ❤❤❤」
ヒーローは銀色のスーツ姿のまま何度も腰を振って、体を捻って、頭を振って悶絶しました。
「も、もぉぉぉぉ負けるわけにはぁぁぁああ゛、あ゛あぁぁ゛ッ!! こ、これ以上イッたらぁぁ、わ、私まで、私までもぉぉぉぉぉ、んんぉぉぉぉっ、おほっぉおお、おおっぉぉ、た、たた、た、た耐える、たえるうぅっぅう❤❤」
ヒーローは教卓に体を擦り付け、黒板に背中を擦り付け、両足を右、左、右、左とドタンバタンさせていました。
体がとにかく動いてしまうようです。
「あぁっぁすすんでしまうぅぅぅ゛❤ イッてしまったらぁぁあぁあ゛❤ スーツの、スーツのパワーがダウーーーンッ❤❤ レジスタンスのわたしがァァァッ❤ ほ、他のヒーローと同様ゥ❤ 無様な、姿にィィィイ❤❤ ああぁぁあ吸われるぅぅうう抜けてくゥゥゥッ❤❤」
きっとストライクブルは自分を鼓舞していたのでしょう。しかしながら当時の私たちにはわかり得ない事情なので、なにかいっているなあ、なにをいっているんだろう、とみんな首をかしげていました。
その間にも、胸と股間に張り付いた機械は、淡々とヒーローから大事なものを吸引していきます。
やがて、ズズズズズとスーツのシワがピッチリと伸びるほどに吸引器の中にヒーローの肉体が張り付きました。
「ンッモォォォオオ゛❤❤ こんな゛どころでッ❤❤ こんなふうにぃぃぃぃいぃぃッ゛❤ 負げだぐッないィィィィィイ゛ッ❤❤❤ ―――お゛……」
しかし、ヒーローの健闘むなしく、終わりは呆気なく来ました。
叫んでいたヒーローが声を止め、一瞬の静寂が教室に戻りました。
そして。
「イ゛ッでしまゥウゥゥゥゥゥゥウウウ゛ッッ❤❤❤ スワレルゥゥゥゥウゥウ゛ッッ❤❤❤」
ストライクブルの宣言通り、真っ白な汁が銀色のヒーロースーツの貫通し、飛び出し、吸引されていくのが見えました。
わあと誰かの声が上げ、皆が机に身を乗り出して見ていました。ヒーローは「見ないでくれ、頼む見ないでくれェ」と我々に懇願しながらも、その吸引が止まることはりませんでした。
ギュボッ。
小さな音がして、突然唸りが小さくなりました。
「――あ、時間切れですね。はい、そういうわけでヒーローはこんなに大きな弱点を抱えていても、日々の頑張りで耐えることが出来るということがわかりましたね。みなさんも参考にしましょう」
機械のタイマーを止めながら、先生が私達に語りました。
耐えた、というのは一体何をどう……かはわかりません。ヒーローは確実に吸引され、教卓に髭面の牛顔をへばりつかせてヘロヘロと崩れ落ちています。
しかしながら先生が言うのだから、ヒーローは立派に耐えたのだろうということにして我々は受け取りました。
「あ、ぁぁああぁッ、イッてしま……った………。ああぁ頭に、はいっでぐ、るぅぅ……ダメ、ダメ……あぁぁ……で、でも、一回、一回だから……。ま、だ……まだダイジョウ……ブッ、か、勝ったぁ……、よ、ようし、みんな、ひ、ヒーローは、どんな状況でも、決して、あ、諦めたり……しないんだぁぁ……どうか、皆も、ヒーローみたいに諦めないで、こ、この世界を――」
「それで、はい次はなんのお話をしていただきましょうか」
「お❤ んぉおッ❤」
先生はヒーローの乳首と股間についたチューブをギュッぽんと取り外すと、大きな大きなチンポがブルンと上下に震えるのが見えました。乳首の盛り上がりも元には戻らず、逞しい胸板にギンギンに突き立っています。
おそらくスーツの機能がだめになってしまったからでしょう。
「それじゃあ次は、皆でヒーローに質問をしましょう。さあきっとストライクブルは何でも答えてくれますよ、どんどん手を上げて質問しましょうね」
先生の言葉に、私たちは一斉にはいはいはいと元気よく手を上げました。
エナジーを出したばかりのヒーローが、私たちを見つめ返してきました。
クッキリと浮かび上がったヒーローのストロングペニスががピクピクと上下に動いているように見えたのは、気の所為だったのでしょうか。私の席が一番うしろだったから、そう見えたのかもしれません。
いずれにせよ、ヒーローはこのあと教室で、さらに二度……いわゆる射精をしました。
まだ語ることは残っております。
彼が最後にはどうなったか。
それはもうしっかり覚えていますから。