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Q.ドラクエⅪで好きなキャラは誰ですか?

A.エマですね。いや、でもベロニカも本当に好きなんですよ。ストーリー中盤も泣かせてくれましたが、エンディングのやり取りかで「これで何でベロニカと結婚出来ないんだ!?」と憤った記憶が(略

Q.なるほど、では今回手掛けている「冒険の書」ですが、誰に一番力を入れましたか?

A.セーニャです。

Q.()


はいどうもーこんにちはこんばんは、天壌りゅかです。

今回唐突に絵のクオリティが上がってしまいました。

今まで通りサクっと描いて塗って~と思っていたんですが・・・

塗ってる内に集中モードに入ってしまって、気づいたら塗り込んでました(笑

しまったと思いつつも、やってしまったものは仕方ないのでこのまま出す事に。

しかも1枚に時間を掛けすぎた為、1日で完成せず・・・。

せめてクオリティ差が出ないようにとまた膨大な時間を費やしてしまいました。

・・・嫌な事件だったね。


雨宮セーニャがちょっと卑怯なくらい可愛いので株が上がったのは事実なんですが(笑

ライバルズでは先にボイスが実装されていましたが、ドラクエのソシャゲには一切手を出していないのでこんなにしっかりと声付きドラクエをやるのは今回が初めてなんですよね。

やっぱり声は大事です。声優のちからってすげー!



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おどりこの服


サマディー王国へと行き先が決まった少し後の事です。

サマディー地方の情報を集めていた最中、イレブンさまの様子が一変しました。

一刻も早く向かうと言い出してからは、脇目も振らず正に一直線と言った感じです。

進路上の敵を鬼神の如く薙ぎ倒し、あっという間に現地に辿り着きました。

何か重大な危機が起こっているのでしょうか。


(まずお城へ向かうと思っていたのですが・・・どうやらここは防具屋さんのようですね)

店主と熱心に会話し始めるイレブン。

「セーニャ!!」

「は、はい!」

突然大きな声で呼ばれて驚く。

「新しい防具に着替えてくれ。今すぐにだ」

「え、ええ、わかりました」

突然の事で困惑したが、勇者の気迫に有無を言わせぬ雰囲気を感じ、二つ返事で了解してしまった。

わたしだけなのでしょうか?

二人に申し訳ないと思いながら顔を伺ってみると、カミュは嬉しそうな顔をしていた。

お姉さまは、はあ、とため息をつきながら呆れている様子。

(どういうことかしら・・・)

近くに居た店員に試着室に案内され、衣装を渡された。

試着室に入り、渡された衣装を広げてみる。

「まあ」

色とりどりの少し派手なその衣装は、各地を回っている間に何度か見かけたことのあるおどりこの服だ。

衣装の華やかさもさるものながら、防具としての性能もとても素晴らしいと聞いたことがある。

(こんな派手な衣装、わたくしに似合うかしら・・・?)

普段の衣装とは正反対のもので、多少気が引ける思いはしたが、イレブンが選んでくれたものなら・・・と意を決して着替えることに。

(上半身が少し心許ないですわ・・・)

着替え終えてみると、何か着忘れているのではと思う程に肌が露出している事に気づく。

「セーニャ?着れた?」

あれこれ考えていたせいで、随分お待たせしてしまったようだ。

「あ、はい、今開けますわ」

カーテンを開け、みなさまにお披露目。

「おお」

「わぁ」

感嘆の声を漏らす二人。



「・・・いかがでしょう?」

「セーニャちゃん凄い似合ってる!かわいいぜ!」

「きっちり着こなせてるじゃない。流石わたしの妹だけあるわね」

カミュもベロニカも称賛してくれた。

(良かった、これならイレブンさまも・・・)

まだ一言も発していない、当の本人を見てみる。

「・・・・・・」

(あ、あら・・・?)

口を開けたまま固まっているイレブン。

(どうしたのかしら?)

「あの、イレブン・・・さま?」

「・・・がう・・・」

「え?」

「違う、それは踊り娘の服じゃない!!」

「ええ!?」

突然の発言に三人とも驚く。

お店の方もいきなり何を言い出すんだと言わんばかりの顔になっている。

「こんな、こんな仕打ちが・・・」

「あって、たまるかーーー!!」

「あっ、勇者さま!?」

店を脱兎の如く抜け出し外に出る。

「ルーラ!」

バシューン!!

「えぇ・・・」

そこに取り残された三人と二人は、ただただ呆然と立ち尽くした。




求めていたものは


「イレブンったら、一体どうしたのよ」

「さあな。少なくとも、セーニャちゃんの姿に感動した訳じゃなさそうだが」

(お二人にも理由は分からないようですわ・・・。もしかしたらわたしが何か至らなかったのかも・・・)

三人で首を傾げていると、程なくしてイレブンさまが戻ってきました。

「なあイレブン、どうしたんだ?」

カミュの問に、スッと手を上げて制すイレブン。

「セーニャ、何も言わずこれを着てほしい」

「え、ええ、わかりましたわ」

また二つ返事で頷いてしまう。

どちらにしても断る理由が見当たらない為、そのまま試着室へ。

(これは・・・!?)

手渡された次の衣装を広げて思わず絶句する。

トップスはブラジャーと言ってもほぼ差し支えない形状で、後は装飾品と大き目の布が一枚だけ添えられていた。

今着ているこの衣装でさえ露出が多いと感じていたが、これは見るからにその比ではない。

更にボトムスに当たる衣装が見受けられないのが問題だ。

(どう着付けたら良いのかしら・・・。この腰のアクセサリーと布・・・)

あらゆる知識を総動員して一つの結論に辿り着く。

(もしかして、ふんどし!?)

あまりに突拍子も無い発想だったが、それ以外に考えようも無かった。

(いくらなんでもこれは着れませんわ・・・。申し訳ないけれどお断りを・・・)

諦めようと思ったが、先のイレブンの様子を思い出す。

(ううん、先程の失態を挽回する為にも、しっかり着こなさなくちゃ!)

覚悟は決まった。


「これで、合ってるのかしら・・・」

股間部を覆うように前後に通し、お腹と背中部分で折り返す。

見た目はそれらしい雰囲気だ。

かろうじて知り得た知識だったが、詳しい着付け方等を知ってる訳ではない。

そもそも本当にふんどしかどうかすら分かっていないのだ。

「セーニャ?大丈夫?」

あれこれ唸ってる声が聞こえたのか、イレブンさまが心配してくれている。

「あ、いえ、着方がちょっと・・・」

「そっか、やっぱりこの世界じゃあまり知られてないんだね。分かった、教えてあげるよ!」

「えっ?」

言うや否やカーテンが開かれる。



「きゃあああっ!」

「うおおお!」

「ちょっと!アンタ何やってるのよ!」

それぞれの声が交錯する。

「なんだ、ちゃんと着れてるじゃない――ガッッ!?」

後頭部を杖で強く殴られるイレブン。

「バッカじゃないの!?非常識にも程があるわよ!」

ベロニカに引きづられていくイレブンの顔は満面の笑みだった。

「よくやったぜ・・・相棒」

そんなイレブンに、カミュは親指を立てて称賛していた。


程なくして着替え終わり、再びお披露目となった。

この衣装もさることながら、あんな事があった直後なのでとても目を合わせられない。



「・・・・・・」

「これだよ、これ!これが見たかったんだ!!」

「とんでもねえ衣装だな・・・。これ、どうしたんだ?」

「よくぞ聞いてくれた!いいか、よく聞いてくれ・・・」

イレブンのただならぬ雰囲気に一同が固唾をのむ。

「これが・・・これこそが踊り娘の服だ!!」

「「な、なんだってー!?」」

カミュとベロニカ、ついでに店長までもがハモる。

「このご時世、ありとあらゆるものに配慮し、表現の自由を奪われ萎縮し、どんどん生きづらい世の中になっていく。そんな事でいいのだろうか?いや、良くない!!」

「すまん、何言ってるかさっぱり分からん」

「つまりだ、本来セーニャが着るべきおどりこの服はこれだったんだよ。見た目が変わる装備なんだ。これが期待せずには居られるか?」

「発言がメタっぽくなってきたわね・・・」

カミュは分かるような分からないようなといった感じだが、ベロニカは何か理解しているようだ。

「そこでいざ着て(着せて)みたらあの有様だよ。こんなに悔しいことは無い・・・。だからやってやったのさ、この○○○の力を使ってな!!」

「はいはい」

完全に呆れた様子でベロニカは店を出てく。

残ったイレブンとカミュは、お互い楽しそうに熱弁している。

(わたしにはよく分からなかったけれど、イレブンさまが嬉しそうで良かった)




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