月刊くじら 6月号 (Pixiv Fanbox)
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とても困った。
なぜなら前回の更新が遅かったせいで、今月号に描くことが思いつかないから。さらに動画のネタなんかももう先月中盤に出してしまっている。加えて、今月は「よるりり」を再販するための作業量がそこそこすごくて、ほかに何かするような時間も取れなかった。
ああもうダメだ、何か話のネタになるような思考をしていないかな、と思ってメモ帳を見たら、先月の自分が「6月は苦労するだろうからこれ書いとくといいよ」ってメモを残してくれていた。ありがとう自分。これで俺は、「宿題を一度溜めたせいで次に響き、だるま式に負債を膨らしていく小学生」のころより、半歩だけ先んじることができたよ。
ということで6月号。
〈目次〉
・幽霊四次元説
・今月の落書き
・よるりり作業進捗
・幽霊四次元説(科学的見地には基づかない妄想)
今年に入って、自分の世界とか価値観が勝手に固まってしまうことがにわかに恐ろしくなったので、割と積極的に人と話すようにしている気がするのだけれど、今月あたりは作業ばかりなので、話すことが大体三パターンくらいに絞られてしまう(そういう時自分がめちゃくちゃ怖くなる)。
一つ目は「ドリンクバーをめちゃくちゃに混ぜたジュース等の、しょうもないものをフルコースに入れてしまうトリコの物真似」で、二つ目が「クリスタ(絵を描くソフト)の鉛筆がめちゃくちゃいいという話」。そしてそれらに並ぶ三つめが「幽霊四次元説」というわけです。
要するにどういうことかというと、幽霊って基本的に「不安定な存在」として描かれていて、やつらは手形だけ残ったり、首やら顔だけ写り込んだり、ビデオに声の一部だけ残ったり、とにかく茶目っ気のある登場のしかたをするのだけど、それを「死者の世界にいるから」と考えるのではなく、根本的に「人間は死ぬと一個上の次元に飛ぶから」って考えてみたらどうだろう、という、とどのつまりは妄想。
こういうこと。つまり、幽霊が見えるときっていうのは、幽霊の移動軌跡と俺たちのいる面が交わった時に限定されるから、首だけ交点にあったり、声だけ交点を通過したりするんではないだろうか。とかそういうことを思って、仮にそうだったらどういうことがすんなり説明できるか、またはどういうことが矛盾できるか、なんていうふうに脳と遊んだりしてみる。そしてそれを人に話して、相手がどんな風にものを考えるか聞いてみる。そういうのは楽しい。
さて、それではもう少し遊んでみるとして、ひょっとしたら心霊スポットっていうのは、z軸にこっちの世界で言う「国道」とか、「公園」とか、「散歩道」のようなものがある、ということなのかもしれない。とすると、密やかに生活(死んでいるのに?)を楽しんでいるだけの善良な幽霊たちを恐れてしまうことも発生しているかもしれない訳で、それは大変失礼にあたるのかもしれない!
逆に、幽霊の世界のほうにも、こっちで言うファミレスや電柱の綺麗な街はあるのだろうか。面の世界からでは認識することもできない、死ぬほど(死んでいるけど)楽しいところもあるのかもしれない!というか、「死ぬほど楽しい」が現実の最上位表現だとしたら、「死んでから楽しむ」ことは想像もつかないほど素晴らしいのでは・・・?(でもまあ、とりあえずは生きとくこと推奨。)
幽霊が通る面が一つじゃないことも考えられる。パラレルワールド的なものが、同じような「面」のかたちでいくつも存在するとしたら、幽霊はそういう世界を観測することで、色々な可能性に思いを馳せて遊ぶのかもしれない。
(↑案外こんな風なのかもしれないの図)〈コピー用:讌ス縺励> 縺ュ〉
こんな風に無限に色々可能性が出てくるからここいらで打ち止めにしておくとして。とにかく、ひょっとしたら「幽霊四次元説」なんてこともあるのかもしれないね。という話でした。暇なときに、ようつべや何かを見る以外にも、そういうことを考えるのも楽しいかもしれないし、友達と話してみても人によって盛り上がるかもしれないのでやってみては(妙な空気になっても保障はしない)。
・今月の落書き
絵を動画や「よるりり」にたくさん描いた分、あまり落書きはしていない。
動画で絵を描いているときは、大抵背景も筆も使いまわす。
目つきが悪い子。三つ編みを極端に図形化して描くの、なんか気に入っている。
何かしらの偉い天使。常にほかの小さな天使を従えている。
何で描いたのかよく分からないけどなんかに食われる人
まあやっぱりそんなに描いてないし描きこんでもいなかった。いそがしい。
・よるりり作業進捗
さて、肝心なよるりりの作業はどうなっているのかとおっしゃる皆さんも多いとは存じ上げますのでそちらの話をします。現物を楽しんでほしいので結構情報を伏せたりもするけど。
現状、よるりり再販の収録予定コンテンツとしては、
【盤面】
1.Synth1のための夜想曲 第64章
2.とるりり
3.YOAKELAND
4.にゃーねこにゃー!!(バランス調整)
5.さみしいひと
6.さかなになりたくない
7.クーネル・エンゲイザー
8.セシウムの降る夜に(再編曲)
9.ホールトマトの缶詰(若干調整)
Ex-1 花が枯れた(ギター生録音、歌詞等調整)
Ex-2 春(かたおもい)(若干バランス調整)
※全編リマスタリング、表記のないものも編集する可能性はあり
【DLコンテンツ】
歌詞のテキストデータ、mp3およびwav版のよるりり収録曲、Ex-3「時空手紙」(本人歌唱、後半の世界観の基になった2017年の曲の再編曲)
【装丁等】
紙ジャケCD、手書き歌詞カード、ステッカー
を予定しています。(目標値としては、初版を買った人でも「欲しいぞ」ってなる感じのコンテンツを目指している)
現状、CD盤面といくつかの曲の編集、歌詞カードの70%は終わっていて、あとは十何枚かの挿絵とステッカーを描いたり、曲をどうにかしたりする作業が残っています。
昨日「花が枯れた」のギターを録って、今混ぜている途中ってわけです。普通に下手過ぎて大変でした。
文字が多くなってきたので、歌詞カードの話だけすると、思ったより時間がかかってしまい、なかなかに厳しかった。さらに思ったより文字が小さかったのでコンビニで適当にページを重ねたりして仮印刷をし、文字がつぶれていないかの確認作業。
この時点でつぶれていた文字をうまいこと修正すれば、コンビニより上質な印刷で出る(さすがにコンビニのはそれ用の印刷機じゃないので、どうしても滲みや筋が出てしまう。)はずなので、問題なく仕上がるという寸法。とにかく今は鋭意作業中なんです。
ちなみにこれは昨日録ったやつ(Ex-1の音源途中)
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今回はこんな感じです。前に「よるりりを売った後、何もできなくなった自分とは違う場所にこれから行きたい」と願ったのだけど、そういう意味ではこの作業は手厚い葬式ともいえるのかもしれない。自分の手で決着をつけて、こいつをちゃんと送り出してやらなきゃね。
いつもご支援、本当にありがとうございます。今後も精進します。これからまた編集に戻りたいと思います。みなさんも永遠に畳の部屋ばかり続く旅館を縁側づたいに旅しながら、ときどき現れる異様にきれいな日本庭園にじんわり心を動かされる、といったような想像をして(そうでなくても普通によい夢とかを見て)、心愉しく永らえてください。
ではまた
たびで酔った猫