巨大温泉ホテル湯~とぴあ 8話「探検!洞窟風呂」 (Pixiv Fanbox)
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大山さんの懺悔は不可解なもので、到底現実とは思えなかった。
「私の妄想やフェチズムが宿泊客全体で共有され、行われている」
一人の人間の趣味趣向が会話もなしに伝播していくなど、集団ヒステリーや催眠術をも超えた、まさに超常現象だ。
そんな主張を認めることはできず、かといって否定することもできなかった。
実際、まるで示し合わせたかのように、このホテルには逞しい男性ばかりが集まっており、さらにはその肉体を見せつけ、味わい、変態的な行為を楽しんでいる。
体を鍛えた男は自分の筋肉を自慢したがるものだ――という範疇を遥かに逸脱した露出行為や、性行為を何度も見てきた。それでいて彼らはだれもこの行為を異常だと気がついていない。客だけではなく、従業員の誰もこのホテルが異常であると思ってもいないようだった。
その中で大山さんだけが「記憶」し「恥じらい」そして「自覚的」だった。
屈強な肉体こそしているが、大山さんは見るからに日本の一般男性だ。そんな彼が何故、どうやって、どうして。
やはり、どうしても納得の行く理論が出来上がらない。
もっと既成概念に囚われない考え方をする必要があるのかもしれないが、大山さん以上の一般人の自分で専門家でもない自分には不可能だ。
そんなことを堂々巡りで考えていると、高級ベッドの最高の寝心地に包まれて気がつけば朝になっていた。
その日も朝食ビュッフェは見たこともないほど豪勢なものだった。
納豆や白身魚、蕎麦にスパゲティ、見慣れたものはもちろんのこと、鶏胸肉や大豆、牛乳の横には粉末のプロテインと、精のつくものとタンパク質が豊富なものばかりがどっさりカウンターに並んでいる。
まさにマッチョ男の夢の食卓、といった様子だ。
そんな食事に、縦にも横にも巨大な男達がずらりと並んで嬉しそうに取り分けている。
普通こういった食事の場所ではある程度服を着てくるものだが、タンクトップ姿や着崩した浴衣、人によってはジム上がりなのか上半身裸で食事をとっている。
色黒の男性、毛深い中年、毛を処理した白人、そしてギラギラと肌が輝く黒人。
日本の田舎に建っている施設だというのに、まるで世界規模のアスリートの合宿のようになっている。
思わず食事よりも、彼らに目を向けてしまう。
そうして目が合うと、鍛え抜かれた男達は嬉しそうにポーズなどとって、こちらに得意げに筋肉を見せつけてくる。ちょうど、大山さんがしていたように、だ。
「や、やあおはよう。昨日は良く眠れたかな?」
そんな事を考えていると、すぐ横に大山さんが腰掛けてきた。
昨晩のことがあってか、少しばかり気まずそうで服装もこの朝食会場の中で誰よりも厚着だ。こうなってくると、逆にこの席だけがおかしなものとして浮いているようにすら思える。
「どうだい、しっかり朝ごはん食べているかな? 一日の始まりの食事は健全な肉体と精神の維持に欠かせないからね」
そんな態度でありながら、やはり筋肉を見せつけてくることはやめられないようだ。この栄養がどうの、あの食材がどうのと、聞いてもいないありがたい知識を教えてくれながら、大山さんは逞しい二の腕を触らせてきた。
どうやら彼は根っからの「そういう」人なのだ。これでお子さんもいるというのだから、自分のようなゲイにはありがたいやら迷惑やらといった話だ。
……そういえば。
昨晩の疑問が蘇る。
大山さんがこの場所で「特異」な存在とするならば、もう一人「特異」な人物がいる。
自分だ。
この場において、なんの影響も受けていない……少なくても、筋肉を見せつけたいとか、恥ずかしい姿で興奮してしまうとか、そんなことはまったく思っっていない。
「自分はこの妄想共有の影響を受けていない」
何故か。
一つ思い当たるのは、自分のセクシャリティがゲイであるということ。
変態行為に及んでいる人達は話を聞く限り、大山さんをはじめ所帯持ちのほうが多いようだ。
……自分がもともとゲイだから、妄想共有の影響を受けずに済んでいる?
まさか、自分こそがこの異常事態を引き起こしているのではないだろうか。
大山さんは特別多く交流したから、過去や性格までも改変されているのではないか。
――いや、……そもそも、商店街のふくびきで招待券を当てたのは――父だった。
自分がココに来たのは偶然なのだ。でももし、その偶然がおかしなことを引き起こしているとしたら。
駄目だ、頭が混乱してきた。
気がつけば朝食会場は、あのジムのように男の汗の匂いが強くなってきていた。
食事を済まして体温が上がり、エネルギッシュになった男達がそれぞれ快活に動き回っている。
ここは逞しい父ばかりを集めて囚える罠。このホテルは巨大な檻のようなものなのではないだろうか。
そんな大げさな言葉が頭に浮かんだ。
髭をはやした紳士風の男がスクワットを始めたあたりで、頭がクラクラしてきた。目が合うと紳士はこちらにウィンクを返してきてくれた。気恥ずかしくなって目線を外すと、また別の男が筋肉を見せつけてくる。
――そんな光景の中で、ひときわ目立つ男がこちらを見ていた。
笑顔ではなく、かといって睨みつけるようなものでもない。黒い肌に緑の髪の男性がじっと。まるで観察するかのようにこちらを見ていた。
精のつく食事とあの光景のせいか、気がつけば体がカッカと熱くなっていた。
あのままいてはまずいと離れたはいいが、どうにも観光に行く気にもなれず、なんとはなしに改めてパンフレットと向き合っていた。
人、ではなく場所、が問題かもしれない。
個人が起こせる怪異としてはこの自体はあまりにも大規模すぎるからだ。
地上1階…ファミリー向け温水プール的施設
地下1階…大大大浴場
地下2階…フィットネス&トレーニングジム
地下3階…洞窟風呂
地下4階…設備層
考えてみれば、この施設は異常に『深い』つくりになっている。地下四階。そんな大規模工事が必要な深さまで掘るものなのだろうか。
一般客が設備層にいけるはずはないが、その上の洞窟風呂にまでなら問題なく入ることができる。一度確かめておいたほうが良いかもしれない。
「国内最大規模の洞窟風呂を冒険!家族全員で湯~とぴあの最深部を探ろう!」
とある。
水着を着用して入浴する家族向けの巨大迷路のような風呂、らしい。
水着着用義務があるようだし、なにごともないといいのだが……。
巨大温泉ホテル 湯~とぴあ地下3階 洞窟風呂
湯の水位は膝の上ほどで、内部は照明で照らされているが湯気が霧のようになっていて見通しが悪かった。
まるで本物の洞窟――と思えてしまうようなリアル造りだが、触ってみると随分と柔らかい。どの岩肌も塗装により再現されたものであり、怪我などに配慮された、あくまでファミリー向けのレジャーのようだ・
だが、今そこはホンモノの野生が住み着いていた。
洞窟の奥、進めば進むほど、獣のような低く濁った声が聞こえてくる。
男、男男男。
そこには呆然とした男達や、勃起した父親、通路で寝たまま自慰に耽るマッチョ。猿のように喘ぐ屈強な筋肉がひしめいていた。
横を通り抜けようとするたび、こちらの視線を感じ取ってか男は激しい喘ぎ声を上げる始末だ。なかには射精に至るものまでいた。変態のモーゼにでもなったかのような気分だ。
卑猥で変態的な光景に、水着の前部分は完全にガチガチだ。彼らが本番行為に及んでいないのが唯一の救い、だろうか。それもそうだ、男達は全員異性愛者なのだから。
その指で光るリングや、雰囲気がそう示していた。
そうして歩いていると、喘ぎ声やうめき声ではない、喋り声が聞こえた。
「ま、待て……ウェイト……ッ……わかりますか――!」
大山さんの声だった。
悲鳴というほどの悲痛さはないが、しかしその声色は明らかに困惑し、焦りを感じる。
「ああ……いったいどういうつもりなんだ……こんな場所でそんな――いけない……あぁッ……!」
『この場にそぐわない常識的』な糾弾。どうやら大山さんは今、正常な状態らしい。であれば、なにか意にそぐわないトラブルにあっているということだ。
あの巨人のような大男が拒否する行為。……一体それは……。
そこで改めて気が付いた。
これまでいろいろな事態を見てきたが、競争などは別として客同士で性行為をしている状況には立ち会ったことがない。
偶然、その状況に立ち会ってこなかったのか。
……はたまた、大山さんが男とセックスするという妄想は抱かないからだろうか。
この先では一体何が。
水をバシャバシャと鳴らして走ると、その先の行き止まりの小部屋に大山さんはいた。
そして、もう一人………。
筋骨隆々の彼らが――繋がっていた。
「あぁそんな……そんな待ってくれェ! ウェイトッ! ウェイト……! ああぁ……私は……そ、そういったシュミはないんだッ、さっきのは誤解……誤解なんですッ! ぬあぁ……そ、それ以上はぁぁ………!!」
「日本語でダイジョウブだって。しかし言ってることはわかるが、意味はわからんな。サキに見せつけて誘ってきたのはそっちだろう?」
それは朝食会場で見かけた、緑の頭髪の彼だった。派手で若々しい筋肉をした彼が、朝っぱらから青ひげを残している大山さんを組み敷いている。
「ち、違うんだ、そんな――あ、あれは筋肉同士のコミュニケーションのようなもので、お、男同士の挨拶のようなもので、ああ……そんな……! どうしてこんなことに、違う、違うッあぁぁ……私の中に……は、入っている、入っているゥゥッ」
「なんだ、イッショに食事していた彼のようなのがタイプなのか?」
「!! あぁぁ……ッ、な、何故そんなことをッ、ち、違うんだ、私は、私は――女性が好きで、その……偏見はないがッ、こ、こんな場所でセックスをするのは……あぁぁ……当たる、当たる!!」
「おおっと、こりゃあ良い反応だ、素質アリ――というか、こりゃあ自分で弄ってでもないと到達できない領域だぜニイさん」
それは強姦――とは言い難いが。しかし和姦とも言い難いものだった。
大山さんは必死に頭を振り、違う違うと何度も叫んでいる。しかしその尻には、ガッツリ男の肉棒――いや、ペニスが入り込んでいるうえ、大山さんは犬のように四つん這いの姿勢を崩さない。
なにより股間にぶらさがった大山さんの肉棒が、ガチガチに勃起し揺れている。
「ハァハァ……あ、あんなものが入ったのか……中に……この中に!? ――あぁぁ……そんな、信じられん……あんなモノが……入っているのに、ぬほぉぉ……!」
「ボッキが止まらないってかい? これからもっと良くなるぜ、お好みの展開ってヤツだ」
「な、ナニを言っているんだ、私はそんな――好みもナニも……ッ、オォォ♥」
「ほら見てみな、左だぜ」
「は―――ンンンッッ!?!?」
大山さんの尻を掘る彼は、腰を止めぬままこちらを指さしてきた。
咄嗟のことで身を隠すこともできず、二人の視線がガッチリと目が合った。
「キミは――あぁぁ……ま、待ってくれ、み、見ないでくれえ、ああぁあ……!!!」
大山さんの股間から、吹き出すような先走り汁が飛び出した。
「お~うう、やっぱりねえ。一気に反応が代わったぜ」
「あーだめだッ、ゲイじゃないのに、ケツが感じるのバレてしまったァ……! ああ、彼にまで見つかってしまった……あぁぁあッ♥ お、奥まで突かれてる 全部良いところにあたってる……あたってるッッ……!」
大柄な体をガクガクと痙攣させて大山さんが喘いだ。バシャバシャと温泉の水が跳ねるのが、まるで大山さん自身の股間から大量の先走りが出ているかのように錯覚させられる。
それくらい大山さんの興奮が伝わってきた。
「いい尻をしてるぜ、ホラ、こんな名器なかなかないぜ」
「あぁぁッ、やめ、やめてくれ――♥ そんな、そんな言い方をされては、彼に、彼に今後どんな顔をすればいいのかッ――あぁぁあ♥ み、見ないでくれ、ああぁ私の鍛え上げた大殿筋ッがッ、チンポで感じるケツになってしまうッ♥ あぁぁなんて立派なペニスなんだ♥ こんな、こんなものを入れられては♥ んおぉぉぉおおおっっ♥♥」
彼は大山さんをより責め立てる。
この位置からでも、いや、だからこそ、彼の巨大な肉棒が激しく出入りしているのがよく見える。
あんな太くて長い雄竿が出入りしている大山さんの尻から目が離せない。
そんな姿を晒しながら、大山さんを掘る彼はこちらに目線を向けてきた。
――妙だった。
彼は興奮してこそすれ、熱に浮かされたような異常な様子はなかった。なにか強い意思を感じる。どこか冷静で、それでいてセックスを心から楽しみながらも、どこかもっと大きな目標が有るような――
「ぬはぁああっ、君に、見られていた、見られているのに、完璧な父親がケツで感じてるとこ見られてるっ♥ でかいのでケツが全部埋まってるとこ見られてる♥」
そんな違和感から主役を奪い取るように、大山さんは大声で叫んだ。
余裕がある背後の男と違い、大山さんには一切の余裕がない。犯される快感、見られる快感、そして自分という父親が崩れていくという快感にで、まさに脳細胞が壊れそうなほどの喜びを顔と体とチンポで表現している。
「ああぁぁ♥♥ チンポ、チンポ入れられるのきもちぃいーー……♥♥ だめだああ……父さんはチンポで感じるチンポ父さんだったんだーー♥♥ あぁぁ……もうバレてしまった、完全にバレてしまった……♥ 筋肉もりもりマッチョの大山英勝はぁぁ……ケツで感じる変態父さんなんだぁあ♥♥」
大山さんは明らかにこちらに聞こえるような声量で喘いで、見せつけるように尻を突き上げた。
逞しい男二人のセックスであると同時に、三人でのセックスであるかのように大山さんは侵食してくる。
「ああ♥ もう、もうイッてしまうチンポでケツイキする♥ ケツイキするところまで、み、見ちゃうのかいッ、そんな変態なところまでッ、あ……ああ♥♥」
大山さんは明らかに期待した目をこちらに向けた。
おそらく、大山さんの望む以上のものがあっただろう。
「あぁぁ♥♥ わ、私でシコっているのか……!! 情けなくケツ掘られているこの姿で、チンポをシコシコ♥ シコシコ♥ そんなに激しく、ああっぁああ君はそんな、そんなことを、あっぁあ、ずっと我慢して隠していたこの姿で、シコシコされるなんてええ♥♥♥」
大山さんは尻を犯す巨大なペニスと、目の前でガチガチに興奮しているチンポのサンドイッチになったことで、いよいよ興奮の極みに達してしまった。
コレまで見てきた以上の卑猥な笑顔を口に浮かべ、大山さんは自ら腰をペニスに擦り付けた。
「あああ、あ当たるうぅぅうそこです、そこを突かれると私は弱いんだあ、よわいんですううう♥♥」
「おいおい自分から見せつけてくるなんて、コイツは予想外だ。まっ、ココだってのはとっくに気がついてたんだけどな、よし、もういいぜ……もう、好きにイッちまいな」
「!? ―――――おっぉおぉぉお!?!?!?」
彼はニヤリと不敵に笑うと、激しく腰を打ち付け始めた。
パンパンパンパンッッ。
それまでのセックスがなんだったのかと思えるほどに、激しく、リズミカルで、それでいて的確な腰使いだ。
今までは慣らし運転。大山さんが自分から観念するまで、ゆっくり遊んでやっていただけ。
腰がそう言っていた。
「あぁぁあああ♥♥ すご、すごっ、すごすぎるぅぅう♥♥♥ 参った、参りましたああああ♥♥♥♥」
「おおーーーいい、いいぜ、さーーー中に出すぜーーーー」
「はぁぁあああ好きにだしてくれええ♥♥ 参った、参った、もうなんでも好きにつかってくれええ、使ってくださいいいぃい♥♥♥」
「ン――オォォオッ、ひゅーー---!!」
「んおぉぉお♥♥♥♥♥」
大山さんは四つん這いのまま、まるで土下座でもするかのように年下男のペニスに屈服し、射精した。
外、うち、そして自分から。三人分の精液が大山さんに向かって注がれていった。
「ふぅーーさて、これでどうなるか、えーっと今がAM1020だから……ここからタイマースタートだな」
「えーっと……なにをなさっているんですか? あなたは、大山さんとの関係は……?」
すべてが終わり、うつ伏せに倒れて夢心地の大山さんを寝かせて男は取り出したスマートフォンを操作していた。射精後の興奮で息は上がっているが、極めて冷静で正常な様子だ。
やはりこれまでの男達と、何かが違う。
「――ん、いやあ付き合わせて悪かったね、ただ、この……ええーっとオオヤマさん? 彼と君って、いわゆる……コイビト関係? 違うよね。もしそうだったら、俺は一発二発殴られても仕方ないとは思うんだけど」
「え、あ、ち、違います! というか大山さんは、あの……お子さんもいるみたいで……そういうのじゃない様子だし」
「その口ぶりだと、まあ君も元々ゲイってことでいいのかな」
元々。
その言葉が引っかかった。このホテルに居る人間は変わる。変わってしまう。それがわかっている人間でなければ出て来ない単語だ。
「あの、もしかして……このホテルで何が起こっているか知っているんですか? その……」
「いや、全然」
彼はあっけらかんと答えた。
「残念ながら、調査中の身だ。把握度で言えば、残念ながら君と同じくらいなんじゃないかな」
「調査中?」
「ああ、知識はあるけど、多少なりとも影響されてしまうみたいで、なかなか進捗が悪くてね。普段ならあんなセックスはしないんだけどな、いやホント。対策はしてきたんだけど、どうもこれは想定以上みたいでねえ」
好色そうな笑みで、男は自分の竿に残っていた雄汁を拭い去った。
「俺はレオ・モリオン。神秘学者で、隣の加多藻湖の調査で来たんだが……どうやらこのホテルのほうが本命のようだ」
「神秘学、ですか」
「んじゃまぁとりえず場所変えようか、ココ……多分これからアブナイ場所になるからね」
神秘学。やはり、この状況は我々の常識では計り知れないものだったのか。
言うが早いかレオさんは大山さんを肩に担ぎ、入り口へと歩いていった。
「アブナイ場所っていうのは、どういうことですか」
「俺がこの……オオヤマさんにしたこと、しっかり見ただろ?」
レオさんの言葉が終わるより先に、脚が止まった。
洞窟の外から、男達の喘ぎ声が聞こえた。
それまでも聞こえていたからこそ、何かが決定的に変わっているのがわかった。
そう、男達が……同時に喘ぐ、より湿っぽく、卑猥で、淫らな声だった。
小部屋を抜けると、そこには男同士で絡み始めた筋骨隆々の……男達がいた。
「――AM1025、まさかココまで早いとはね」