警官 角山保 宿直室お楽しみ倶楽部 (Pixiv Fanbox)
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妙にムラムラしてたまらない。
ただ性欲が強いだけ、それならばいい。男として健康なことだ。誇っていいことだ。胸を張っていいことだとだ。だがしかし、いくらなんでもこれは異常だ。
日の出ている間から夜までずっと、交番勤務中まるごとムラムラしてしまっている。
もともと旺盛な方ではあった。だが、年齢と共に衰えてきたものだと思っていた。
それがここ最近、まるで覚えたてのガキのように日に何度か処理しなくては苛々としてしまう。勤務にまるで集中できないほどだ。
食生活を変えても、処理をしっかりしても、まるで効果が現れない。
耳に入ってくる事件のせいかもしれない。
俺はここ最近の村の事件を思い返した。
しつこくしつこく報告に上がるのは、下着泥棒や露出狂、酒の席でのいきすぎた悪ノリ、シモの話ばかりだ。
特に下着泥棒が酷い。
女物だけではなく、男のダサいトランクスであろうと、くたびれた靴下でも、同時多発的に大量に盗まれているというのだ。
よほどの変態集団がいるのか、それともなにかの悪ふざけか。
とにかく、性的な犯罪や事件ばかり耳にしている。
そんなことばかり聞いているからだろうか。この俺自身の収まらない性欲も。
「先輩、時間です。交代します」
後輩が時計を指差し俺に声を掛けてきた。今日は宿直だ。まだまだ交番勤務は続く。
深刻な事件の起きないこの交番だが、いつまでも呆けているわけにはいかない。
だというのに俺は交代という言葉に、「やっとセンズリがこける」などと浮かれたことを考えてしまった。
いや、そもそもこの後輩が悪いのだ。
コイツは警察官だというのに相当な好き物で、家には置いておけないAVやグッズ、道具に至るまで、この宿直室にしこたま持ち込んできやがる。
先輩としては怒鳴りつけてやるべきなのだが、……それをしてしまっては俺が使うこともできなくなってしまう。そう思うと、ついつい先延ばしにして、今日まできてしまった。
「あっ、今回のは女優、いい胸してましたよ」
そんなことを言われて、今日もまた俺はつばを飲むばかりだった。
「バカ言ってんじゃねえ」
なんとかそれだけ言って、俺は二階に向かう階段を登り始めた。
ケツの方から「あともういっこ、変わり種もありますよー」などという不謹慎な言葉が聞こえてきた。そんな言葉にも、俺の下半身は阿呆のように反応して固くなっていた。
宿直室に登ってくると、万年床の横には雑多にグッズが並べられていた。
どうせ使うだろう。
そんなことを言われているようで尺だ。しかし実際、俺自身も同じ場所にドスンと腰掛けた。
見ればDVDパッケージに混じって、一本黒く分厚いビデオテープがあった。なるほど、今どきの若いやつにしてはこれも変わり種になるのだろう。
俺も歳をとったということだ。
問題は下半身だ。年齢には不相応なほどの熱が、俺をカッカッと突き上げていた。
さて、どちらを見てやろうか。
つづく