千の星と百の夜の彼方より メイキング (Pixiv Fanbox)

１

　まずはラフから。今回ちょっと難航してしまいまして、これがバージョン３になります。

　有料記事で書いたように、クリスタを導入したので3D人形を使ってみます。これ結構面白いですね。

　背景はちょっと前に他の用事で書いたものを流用しています。宇宙に浮いているイメージ。

　後で新しく書き直す予定ですが、今はこれで。

２

　3D人形を元にラフっていきます。

　この表情に落ち着くまで色々と悩みました。笑顔バージョンとかあったのですがどうにも上手くいかず。目を細めた感じにしてようやく納得いく表情になりました。

　なんかリボン適当になってますね。まあラフですし。

３

　色々調整してラフ完成。

　足の角度が変わってますが、ここは3Dを出力し直しています。それに伴い、構図が変更になったので全体的に位置をずらしました。

　あと頭の位置も少し低めにしています。

　あ、ちなみに足の裏だけはぶっつけ本番で描きました。ここだけはラフではありません。

４

　そのままなぞる感じで線画に落とし込みます。

　まあラフとそんなに変わりませんね。服の縦シワが地味に面倒。あと、髪が短すぎたのを思いっきり伸ばしました。

　フリル描くのは楽しかったけどリボン多いのが結構しんどかったですね……。

　クマさんぬいぐるみを追加して完成です。結構時間かかりましたが、塗りに入っていきます。

5

　まずは下塗りですね。相変わらずツマラン作業です。

　線画より完成度低く見えちゃうのがなんとも。

6

　目と肌を塗っていきます。

　まずは目。こちらはだいたい塗り方が定着してきた感がありますね。色を四層に分け、発光とスクリーンでハイライトを入れていきます。レイヤー数は10ほど。そしてまつげ部分に瞳の色を乗せたり、肌の色を透かしたりして完成ですね。

　肌に関してはしっかり丁寧に塗っていきます。今回は光源の位置が特殊なので（アビーの胸の辺り）、その辺りをしっかり念頭に置きつつ影をつけていきます。

　あと、どうにも腕の線画がおかしく感じられたので変更しています。ライン取り完全にミスってましたね。これでやたらと短い腕には見えなくなりました。

7

　髪を塗っていきます。

　光源の位置を意識しつつ、3色くらいで影をつけます。

　その上で乗算を使い身体やリボンのザックリした影をつけて立体感を出します。天使の輪を描き足し、ハイライトをあちこちに追加して髪は完成。

　そして忘れていた肌のハイライトをつけ、影も少し強化しています。気になったところは手順を気にせずちょくちょく修正していきましょう。

　次に、リボンも塗ります……と言いたかったところですが。

　どうにも土台に影がついていないと浮いて見えて影がつけにくいので、途中で放置して先に服の影をつけていく作業に入ります。

8

　塗りました。

　SAI2付属の平筆を使い（多少パラメータは調節してますが）、ひたすらゴシゴシと塗っていきました。アビーの服は上から下に流れる感じの服なので、筆も上下に動かして塗っていきます。

　明るい部分や手前に出ている部分を意識して明暗を調節し、服の質感を表現していきます。布モノは質感が命ですので、筆の種類は慎重に選びましょう。

　最後にテクスチャを追加して、情報量を底上げしてやります。これでひとまずは完成……！

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　雰囲気をプラスしていきます。

　まずは背景。データをクリスタに移して、スプレーなどを駆使して星空を描いていきます。クリスタはSAI2に比べて便利な道具が多いのが嬉しいですね。こんな星空も一瞬でできてしまいます（重いけど）。

　細い髪の毛を追加していき、線画に色を乗せ、目立たせたい部分の周囲にエアブラシをかけて強調していきます。逆に右下、右上の目立たせたくない部分は暗く加工し、余計な情報をそぎ落としていきます。

　背景とアビーとの間に発光レイヤーでぼんやりとした光を入れ、背景と人物を分離します。

　その他にも細かい加工や修正を行い、おおまかには完成。

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　ラストスパートです。

　キラキラとした輝きを描き、神秘的な感じを演出していきます。そして光源となる胸の上の光を描き、この絵のストーリー性をしっかりと表現していきます。

　ちなみにこの辺りのエフェクトはフォトショをフル活用しています。GIMPとかでもできるのかなぁ……？　ちょっと分からないですね。

　さらに反射光や眩しい部分の光を加筆していき、影になる部分も乗算でプラスしていきます。

　……こんな感じで時間切れになったのが最初にアップしたヤツですね。イラコンに未完成な作品を出すのも気が引けたのですが、出さないよりは圧倒的にマシなので提出させていただきました。

　でも続く！

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　ここからさらにフォトショフル活用です。単にコントラスト補正するだけではなく、顔の周辺は元のイラストを残しておいたりと細かい工夫を行っています。そして陰影を際立たせ、見ている人の視線を顔周辺に誘導してメリハリの利いた絵に加工します。

　さらにもう一工夫。……おそらくパッと見ただけでは気づかないでしょうが、胸の上の光に薄いハートを覆い被せています。閾下の刷り込みによるサブリミナル効果を狙っているのですが……さて、効果があるのかどうかはよく分かりません。

　そして最後に人物部分だけグロー効果を付けて、完成です！