【文章追加】【R-18】下脱げ水着ヒフミ/メイキング (Pixiv Fanbox)
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1:ラフ
というわけで、まずはラフからです。
最初にA4のキャンバスを用意し、このようにざっくりと描いていきます。
……はい。
分かります。何が言いたいのかよく分かります。
遠いですね。
これはですね、キャンバスの形によってアイデアが狭まらないように、というE-Noteが編み出した新技です。これによって、キャンバスが縦長だから縦長の構図しか浮かばない~といったような悩みから解放されたわけですね!
拡大するとこんな感じです。
ビーチボールを頭上に掲げたポーズですね。
上だけ着ていて、下ははいていません。
これはですね、ブルアカの水着イベ初報の際に、ヒフミちゃんの下半身が戦車の中にあって見えなかったため、下のデザインがよく分からない~という状況で生まれた妙案です。すなわち
「分からないのなら、描かなければいい」
……はい。
そういうわけで水着が流されることになったヒフミちゃん。
ここからラフを拡大し、キャンバスに合わせて変形していきます。ラフなので画質劣化などは気にしなくても大丈夫ですし!
背景は青い海、青い空、入道雲と実に定番。さらに波がバッシャーンという感じになっており、いい感じの構図を目指します。
配置は黄金螺旋や三分割法などを駆使しています。
そして色を塗ります。
いわゆる色ラフですね。太陽がさんさんと降り注いでいるのでそのあたりを意識しつつ色を構築していきます。
ビーチボールは色々試しましたが、赤が一番しっくりときました。まあ、あとでイベント中にビーチボールを持ったヒフミちゃんが出てきたので、それに準拠したデザインに変えましたが。
特に変えた部分は、髪の角度と奥の島影でしょうか。
2:線画~下塗り
線画に起こしていきます。
うっすら表示してなぞる感じですね。髪は適宜いじっていきます。
そして完成です。背景は線画なしでいけますので、人物だけですね。
ゲーム内の立ち絵に合わせて首の紐を調整しました。
そして塗り分けていきます。
バケツで塗って、塗り残しを潰すだけの単調な作業です。キライです。
背景はあとでいじるのですが、表示しないと光の関係が分かりにくくなるので出しています。
そしてビーチボールのデザインは前述したように変更しました。やはり赤を前面に出しています。こちらの方が色のバランスが良くなるので。
3:塗り
さて、塗っていきましょう。水着を非表示にして裸からですね。
まずは目を塗りました。こちら、以前とは異なり厚塗りで同じレイヤーにぐしゃぐしゃーっと塗っています。シンプルなので、手間もかからず表情差分も作りやすいですし、さらに瞳の繊細な色の融け合いも表現できるためいい感じの手法ですね。
以前のものとどちらがいいかは好みによるでしょうが、ベースは変えていないので今までと同じように見られるのではないでしょうか。
さらに乗算でボールに影を入れ、その影を髪や肌に落としています。このあたりはまだかなり適当です。
ついでに気分を出すため、髪にオーバーレイで水色を入れました。
・肌塗り
そして肌を一気に塗っていきます。
今回から厚塗りを試しておりまして、以前のように1影、2影のような段階でお見せできないのですよね。
基本的に影の色を決めてからガーッとおなかなどの影を塗っていきます。適宜状況によって色を変えており、今回は水に近づくにつれて青緑を混ぜています。
これはいわゆる反射光というヤツでして、陽光が水面に反射して肌を下から色づけている感じですね。
実は最近、ジェームズ・ガーニーの『カラー&ライト』という本を入手しまして、これに基づいた光の表現を行っています。油絵を基本とする本なので、その影響で厚塗りを始めたんですよね。
厚塗りはこういった微細な色の変化を表現しやすいので面白いです。ブラシを混色多めにして近くの物体の色とかを混ぜてみると面白いですよ。
どんどん肌を詰めていきます。
違和感のある部分は上から塗り重ねることで修正し、理想のおなかを形作っていきます。
ハイライトもつけて太ももを強調。いやあ、えっちな身体ですね。
ついでに口も塗りました。
・髪塗り
次は髪ですね。
まず影を塗っていきます。こちらは通常のブラシ塗りを行っておりまして、1影、2影と塗りました。ちょっと影が暗いですね。
球面を表現するために、軽く乗算のエアブラシをかけたりしています。この辺りは以前と変わらず。
今回は線画で髪を表現し、影は最低限という形で塗っているので、あまり影の面積が大きくなりすぎないよう気をつけています。
さらに光の表現も行います。
明るい部分を白っぽく塗り、まぶしい真夏の光を構成していきます。
実はこれ、頭の部分の影色はほぼ変わっていないんですよね。けれども1つ前のものより影が濃く見えていませんか?
このあたり、色の対比というヤツは奥深いです。あ、ちなみにこの知識は色彩検定の勉強をした際に身につけました。
さらに、ついでに肌にも光を当てていきます。右上から照らされていることをイメージしながら塗りました。
・完成
諸々調整して、完成です!
……結構大幅に調整入ってますよね。列挙すると、
・髪の影を薄く
・肌のおなか部分を濃く
・ボールに反射光を入れる
・顔を可愛く(ヒフミっぽく)
という感じです。
髪の影は上でも触れた通り、濃すぎると感じていたので明るくしました。あとは前髪部分に肌透けを入れています。ハードライトレイヤーを使っています。
肌については、こう、上半身を若干前に突き出しているポーズなので、おなか部分には影が落ちるんですよね。……私はそのことをすっかり忘れておりまして、今さらながら乗算や焼き込みを駆使しておなかの色を濃くしました。これで多少は奥行きが出たかと思います。
ボールへの反射光は、見ての通りです。今まで結構存在感が大きすぎて色が重たくなっていたので、海の色を乗せて軽くしています。
そして顔、ですね。
なーんかヒフミちゃんっぽくないよねー、と思ってはいたのですが、どう足掻いてもなんか別人にしか見えなかったので、若干の修正を加えました。
具体的には目のハイライトを原作っぽく変更し、さらに口の幅を狭めました。あと、顎のラインも若干修正しています。
これでやーっとヒフミちゃんっぽくなったかなー、という感じです。
ちなみに背景を消すとこんな感じです。
背景のせいで多少ちぐはぐな印象がありましたが、消してみるとかなり綺麗に塗れていることが分かりますね。
4:水着追加
さて、ここからはふんどし画家ならぬ水着画家になります。
全裸の爽やかエロスもいいんですが、今回は健全エロスがテーマですので、しっかり隠していきますよ。
まずは上ですね。水着の線画を表示し、塗りつぶし、影を入れていきます。
このあたりは肌の時とほぼ同じですね。基本的に同じ色で影を塗りつつ、反射光などの状況によって青や黄色を混ぜていきます。
肌からの反射光もあるので、裏側は赤っぽくしたりもしてますね。
そして水着の影を肌に落としていきます。
これを行うと、一気に馴染んでいきますね。素晴らしいです。
さらに、影の境界部分に赤を入れます。これ、結構強めに入れても大丈夫なんだとか。なので遠慮せず強めに入れています。
5:前景、背景
そしていよいよ前景と背景です。
まずは前景の海ですね。イイ感じに形を取り、白で泡やハイライトを入れます。
そして、影を入れて水っぽくしながら、脚の色を描いて水の透明感を表現します。
上の方の水滴は薄めの消しゴムで中の方を消し、若干裏を透けさせています。
オーバーレイで色をつけ、グラデーションを表現していますが、ちょっと微妙ですね。
なのでリニアライトに切り替え、強い水色にしてみました。透き通っていて綺麗ですね。
他に白い点々をたくさん入れ、水しぶきも表現しています。
そして今度は空です。
まずはベースカラーとしてグラデーションを塗ります。
空は地平線に近づくほど白っぽく、太陽に近づくほど暖色になる……らしいです。
なので厚塗りと同じ要領でグラデを作りました。
そして雲をざっくりと塗ります。
入道雲は輪郭が命なので、そのあたりを意識してくっきりさせつつ、暗い色で影をつけていきます。
上の方から描いていき、輪郭と影をつけた後、その上から更に明るい輪郭をつけて下段を描いていく、というふうな順で表現していくと描きやすいです。
今回は右の方に太陽があるので、雲の右側は明るく左側は暗く、はぐれた雲はぼんやりと……という感じでしょうか。
底面に当たる部分は見えにくいですが、かなり暗くしています。
さらに、筋のような雲を描くことで、波と合わせて画面全体に動きを出します。
……が、これは流石にちょっと不自然すぎたのであとで消えています。
6:仕上げ
さて、仕上げです。
まず、水滴で股間を隠していきます。
これは元から予定していたことで、最初は謎の光を入れていたのですが不自然と分かり水滴になりました。
また、右上が塞がっていると画面全体が狭苦しく感じるので、少し開けた上に緑を混ぜて光の表現を行いました。
さらに、左側が単調に感じたので雲を増やしています。
そして雲全体の不透明度を下げて、空と馴染ませました。
最後です。
フォトショの「照明効果」というフィルタを使い、光のバランスを整えます。今までのでは画面が散漫になっていたのですが、これでヒフミちゃんに注意を向けつつ引き締めることができました。
さらにCamera Rawフィルタで微調整を行い、完成です!
以上になります。
では、また次回作にてお会いしましょう!