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これけっこうイラストレーターさんに読んで欲しいネタなのですが、身内の絵師さんには話したりしてるのでここでシェアしておこうかなって思います。


イラストの発表場所がSNS、とくにTwitterになり、しかも受信装置がパソコンからスマホになったので、絵に大きな変化が生まれました。TLに現れる僅かな一瞬でファボってもらわないといけないので絵に「瞬発力」が求められるようになったんです。


スマホは縦画面なので縦構図の絵のほうが本当はフィットしているのですが・・

↓こんな絵






TLで流れるときは上下がカットされてこうなってしまうので・・・↓


いまいちアピアランス(見てくれ)が悪いんですよね。

この一瞬のアピアランスがCTR(クリックスルーレート)にとって命取りになってしまいます。

つまり画面をタップして全身を見てもらえる率が下がってしまうんです。かなり。半分以下に。

結果としてファボも半分以下になります。



横構図の絵は16:9比率ならTL上でもほぼフル表示されるのでアピアランス抜群です。








ですが拡大するとこうなってしまってスマホ画面では絵が小さく見えてしまって細部の緻密な書き込みがもったいなく、アピアランスもイマイチです




このように、TwitterではTLでフルサイズ表示される横構図の絵が圧倒的に増えています。

縦構図の絵は上下がトリミングされてもおいしい場所が表示されるように少し構図に工夫が必要です。


・・かくしてTwitterでは、(比較的ですが)横構図かつ


顔バーン!おっぱいドーン!


・・みたいな絵がふファボられやすい絵になります。


なぜならパソコンと違って、スマホの画面は小さいからです。

画面が小さいので顔やおっぱいがどーんと描いてあったほうがアピアランスが高いんです。


パソコンからスマホになり「画面のサイズ変更・縦横比によって求められるスキルが変わった」ということですね。これに気づいているかどうかでファボ数やそれに付随するフォロワー数に大きな影響が出てしまいます。




このように「瞬発力」特化の絵が最近というかTwitterでは増えています。


あと、ラフな絵でもめっちゃバズったりしますね。



↓はクロイさんがたった2時間で描いた絵ですがかなりバズりました。

縦構図ですが上下カットされてもおっぱいドーンな絵なのでCTRが高いのです 笑笑

おそらくわかって描いているクロイさんは天才だと思います。







ですが「売れる絵」は全く違います。




圧倒的に縦構図でキャラが大きく見える絵です。

そして緻密に書き込んでいて「情報量の多い絵」です。


絵守未來の実績でもなんと売れる絵の95%が縦構図なのです。

元々縦ばっかり作ってるのもありますけどねw(横は実力がないと売れにくい)


横構図の場合はキャラを少し斜めに配置して、情報量多めで背景をしっかり見せる絵が売れます。






これらは長く愛される「持久力」のある絵なんです。


ここ数年間、Twitterでは先程の「横構図で顔とおっぱいどーん」みたいな「Twitter特殊技術」が求められてきたわけですが、当然その分野の開発が進目ば進むほど、お手本が増えてきて、特殊技術が特殊ではなくなってきます。みんな似たような絵作りになってしまいます。


話は変わりますが・・


お寿司屋さんに聞いたんですが「魚は安いときが一番うまい」ってお話ご存知ですか?


油ぶりぶりで美味しい年のサンマ痩せ細って美味しくない年のサンマでは痩せ細って美味しくない年のサンマのほうが値段が高いんです。


美味しい年=プランクトンが豊富でサンマがたくさん育って身も脂が乗ってぶりぶりで大漁

美味しくない年=プランクトンが少なく、サンマが育たなくてやせ細り、量も獲れない


ところが、市場ではサンマが少ない「不漁」の年のほうが値段が上がってしまうんですね。

そもそもサンマ少ないのに需要は変わらないから値段が上がります。株と同じですね。


何がいいたいかと言うと


クオリティーと価値は正比例ではない


ということなのです。価値というのは、つまるところ「希少価値」で、ダイヤモンドは綺麗だから価値があるわけではなくて、少ないから価値があるわけですね。


絵守未來のコレクションでは常に「クオリティ」を重視しています。


それはお客様の家で長く愛されるために持久力のある絵をしっかり作って提供したいからです。

Twitterではアピアランスの悪い縦構図で、かつスマホの画面ではほとんどスルーされる情報量の多い絵を作っています。


うちの個展に来たことある人ならわかってくださると思うのですがジークレーA3+サイズで観る絵の印象はまったくスマホ画面と異なります。


会場ですごくよく言われるんですが


「Twitterではそんなに気にならなかった絵だったけどジークレー見たらめっちゃ欲しくなりました


はい。これが私達が作っている「持久力のある絵」です。


Twitterでは受けが良いのに、なぜかグッズが売れない


って悩んでいる絵師さんがよく分析をミスってしまっているのが


「Twitterのファボはあてにならない」んだよね


なんです。


半分合ってて半分違っています。


当てにならないのではなくて、そもそも


Twitterでファボ=瞬発力のある絵

グッズが売れる=持久力のある絵


・・は全然違いますよ・・ってことなんです。もちろんそれが一致しているケースも多々あります。

いえ・・・多々あるので余計に混乱しちゃうんですよね。


売れる絵って言うとすごく商売的なのですが


大金を払ってくださる=それだけの価値を認められた絵、部屋に飾りたいと思われる絵


という面も一部あると思うのです。(それだけではないですけどね)


「持久力のある絵」まとめます

・縦構図

・情報量


これに加えて

・物語(ストーリー性)

・パーソナリティ(絵師さんの個性)

・ブランディング(絵師さんの魅力)


これらが濃密に組み合わされたものが「売れる絵」になりえます。


後半についての考察はまたいつか書きたいと思います!


最後まで読んでくれてありがとうございます!





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Comments

B747 大天使時雨

確かに個展いくとなんなビビッと電流が走るようなこれを買うしかないってなる時はありますね。 イリュームのもよん先生のヒカルえがそうだったように

Anonymous

私はイラストを描かないので技術論的なところはわからないのですが、しかしながら実際にグッズとして購入したい、欲しいと思うイラストは成る程、情報量が多くて、顔を近づけてマジマジ見たときに色々な気付きとあるようなイラストがいいなぁと思うことが多い事に気付きました 成る程なぁと