支援者様へのお礼 (Pixiv Fanbox)
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こんにちは。絵守未來総監督の山本です。
※現在絵守未來は「えーさん」に実質おまかせしています。
※彼女とても「頑張り屋」なので今は必死で仕事をキャッチアップしてくれててTwitterまで手が回ってないません笑。とにかく一途でがんばり屋で裏表なくて思いやりのあるいい子なので優しくしてあげてください笑
今日はFANBOX開設から一年(ほんとは13ヶ月目w)となりましたので皆様へのお礼を申し上げたいと思い筆を執りました。
その前にまずは、近況報告を2つほど。
一つ目は、絵守未來FANBOXの支援者様が219人になりました。
すごい人数ですし、人数が増えれば増えるだけ、やれることも増えてくるのですが、もう無理に増やそうとは1ミリも思っていなくて、そんなことよりも、今いる支援者様を大事にして、彼らに向けて、僕なりにできることを誠実にやっていこうと思っています。
手始めに毎月なんらかの特別なプレゼント企画をしてまいります。
二つ目は、グッズの返送や受取拒否が増えています(笑)これについてはうちは損は出ないので良いのですが・・。理由がよくわかりません。
もちろん、運営の方から「返送されていますよ」というメールは送らせていただいているのですが、気づかれていない方、再三ご連絡をしても音信不通の方も多くて、あまり良くないことを心配してしまいます。どうか無事でありますように。。
これに関しては、「再発送は送料再負担」などのペナルティーを与えればすぐに解決するのですが、そんな真似はしたくない。なので、「それでも、購入者様、支援者様を信じる」という解決方法を図っています(笑)。
「解決すること」が目的ではなくて、「好きな方法で解決すること」が僕の目的です。
近況報告は、ザッと、そんなところです。
LiverCity全体としてライブ配信やリアルイベントなどのエンターテイメントを作りながら、若手絵師さんの支援は引き続きやらせていただきますし、今後も、この業界にいる以上は色々困ったことが起こってしまった才能ある絵師さんに遭遇することが決定しているので、迅速に対応できるように準備しておきます。
そんなこんなで、今日の本題です。
もしかすると世間的には「やってまえ! とにかく前に進め〜!」といった感じのイケイケ野郎に見られているかもしれないですが、僕は「思いつきで何かをやる」みたいなことは、(ゼロではないですが)あまりなくて……それこそ、「奇をてらう」とか、「逆張り」とか絶対にやらないです。
基本的には自分の行動は全て説明できるようにしていて、ミリ単位で戦略を設計する、豪快さの欠片もない奴です。
光る美少女展など、最近はやっていることの規模が大きいので、「豪快に見えている」というだけです。「ここは待とう」という時も少なくないし、「この企画は寝かそう」という時もあるし、あと、「撤退」はメチャクチャ早いです。
なので、絵師さんの無料コンサルをさせてもらう時に、「それは、やめておいた方がいい」と言わせていただくことが意外と多いので、よくビックリされます。
「ええ?」みたいな(笑)。
「やまもとさんなら、背中を押してくれると思ってました」的な感じで。
早期の撤退は、一応、背中を押しているつもりです。
これは、何度も言っていることなんですけども、「乗り物」を間違っちゃダメです。
乗り物には、それぞれ「限界速度」があって、そして、「辿り着ける場所の限界」がある。
「車」を選んだら、「自転車」よりも速く進むかもしれませんが、海外には絶対に行けない。
海外に行こうと思ったら、「船」か「飛行機」を選ばなきゃいけないんです。
一方で、「海外に行く気がない」というのであれば、車を選ぶのは圧倒的に正解だと思います。
「目的に応じて乗り物を選ぶ必要がある」という話です。
具体例を挙げます。
さすがに今になると想像できると思いますが、絵師さんは「イベント」「Twitter」を主戦場に選んだ時点で必ず限界があるんです。
若い子の家には、もうパソコンは置かれていないし、エンタメはスマホで観られている。
そうなると、「大きな画面やリアルイベントで見ることが前提の緻密な絵」は、おのずと減ってくる。
加えて、業界全体のお仕事は少しずつ落ちてきていますから、おのずと絵師さんの数も減ってくる。
時代が求めているのは「大勢の中から前に飛び出す瞬発力」ではなくて、「スマホ画面をもたす持久力」です。
これは「Twitter絵師、イベント絵師批判」ではありません。
「車は海を渡れない」というのが「車批判」ではないように、「そういうものだ」という話です。
コロナが加速させた感はありますが、今、イベントを主戦場にしていた絵師さんは、なかなか厳しい状況にあります。
瞬発力はあるのに、瞬発力の使いどころがない。
ですが、この日が来ることは、何年も何年も前から決まっていた。
問題は「いずれ使いどころがなくなる瞬発力を身につける為に時間を費やした」という点です。
長く活動することを前提とするのであれば、あの時間は「持久力」を身につけることに使うべきなんです。ここは、本当に残酷ですが、抗いようがない。
「乗り物が辿り着ける場所の限界」というのが必ずある。ここの判断が超大事です。
今、僕がボンヤリと考えているのは、「光る美少女展」のことです。
イベントって「観客動員数」で競っているじゃないですか?
個人の好みはさておき、世間一般的には「イベントに、より多くのお客さんに足を運ばせた人が勝ち」みたいなルールになっています。
お客さんもそうだし、イベント関係者も、そこを「モノサシ」にしている。
ただ一方で、「その競争の勝者が手に入れたものって、何があるんだろう?」と考えた時に、名声や財産的なものは手に入れているのですが、多くの場合それは一時的なものだったりする。
少なくとも、世界のエンタメを一変させるようなものにはなっていない。
もちろん今も僕は一人でも多くの方に「光る美少女展」を観に来てもらう為の施策を打っていますが、一方で、「この観客動員数合戦に参戦することが本当に正解なんだっけ?」という自問自答は常にあります。
皆がCDの売り上げや、ダウンロード数を競っている時に、ライブの体験価値にフルコミットした「きゃりぱみゅぱみゅ」や、「セカオワ」みたいな、そんなゲームチェンジは無いものだろうか?と。
そして、そのゲームチェンジのタイミングは今なのだろうか?と。
ここに関しての答えは出ていないのですが、考えることを放棄してはいません。
キチンと迷い続けています。
でも、大切なのは「迷うこと」だと思っています。
それこそ、さっきの「イベントやTwitter絵師さん」の例で言うと、当時は誰も迷わなかった。
皆、盲目的に信じ切っていて、「絵師だったらイベントに出ろよ」という声が一般の方や同業者から、たくさん飛んできた。
今、同じことを、たぶん誰も言えないと思います。
少なくとも同業者は、Vtuberのやり方や、それこそFANBOXのような有料のクローズド空間を模索し始めている。
学んだことは二つ。
一つ目は、「皆が乗っている乗り物というのは、信じ込ませる力が強い」ということ。
二つ目は、「それゆえ、自分で問い続けないと答えは出せない」ということ。
「僕がやってることは、あってるんだっけなぁ」ということを毎日考えています。
とにかく、「光る美少女展」に関しては、まだまだ迷ってみます。
一つ確かなことは、「イベントの内容は間違いなく面白い」ということです。
この言葉に迷いはありません。
光る美少女展は
・秋冬コレクションと同時開催
・名古屋市内で2~3箇所開催
・多くのファンの方にボランティアスタッフをして頂く
という設計をしています。
イベントの回遊ルートを指定するわけでもなく、特定の場所までスタッフがお連れするわけでもない。各自で向かってもらって、、「気温」や「湿度」や「匂い」を体験してもらう。もちろん、プチ迷子になってもらう為に、地図などは作成しない。
そうして刻まれた思い出のイチイチが、別の場所で類似体験をした時に甦り、「光る美少女展」を想わせる。
「心地の良い苦労」は思い出として残り、リピーターを生んでくれるので、それは決して削らない。窓を閉じると体験(情報)が減るので、窓は付けない。(屋外開催)
屋外と言うと雨天のことを1番に言われるのですが逆手に取って「雨のほうがヒカルエの反射光によってさらに神秘的」という展示をしてしまえばいい。
現在、あらゆるサービスは「利便性のその先」の設計が求められていて、いかに想像・想起してもらうか?の勝負に入っています。
『絵守未來FANBOX』では、その制作過程を今後も追っていきます。
その全てが御自身のサービスに転用できるわけではないと思いますが、いくつかは丸パクリできるものがあると思うので、引き続きお付き合いください。
山本