【エロ文・リクエスト・BLEACH】犬と喧嘩するホームレス乱菊さん46歳。※閲覧注意 (Pixiv Fanbox)
Published:
2022-09-02 23:53:04
Edited:
2022-09-09 20:43:54
Imported:
2022-09
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尸魂界も死神も関係ない世界。
ホームレスとしての生活、姿が染みつきだしてしまっているのは松本 乱菊。
若い頃はその美貌から男を手玉にとり優雅な生活を送っていたのだけど、一歩上に進むタイミングを逃した結果落ちるとこまで堕ちていた。
かつての生活を悔やむことすら忘れる様なホームレス生活。
46歳になり、その年齢以上に老けこんだ彼女は今河川敷の橋の下で段ボールハウスを構えて暮らしていた。
「ぅ゛~……くそ、腹ぁ減った……」
深夜。段ボールハウスの中で目を覚ました乱菊は薄汚れ格好で立ち上がった。
着ているのは元の色がわからないほど変色したボロ布のようなもの。
特徴的だった天然ブロンドヘアーも今では見る影なく垢と脂に汚れていて、それを帽子に押し込んでいる。
「はぁ……食い物……は、ないか……」
狭い段ボールハウス内。少し前までは橋の下で暮らすホームレス共同の自家発電機があったのだが、壊れてしまっていたのもあり暗闇だ。
震える汚れた指先で乱菊は電池式のスタンドライトをつけて少しの明かりの中で食糧庫―――発泡スチロールの箱を開けるが中身はない。
更に拾ってきたシケモクを溜め込んでいるお菓子の缶を開けるもそれも空っぽだった。
「チッ……交換したんだっけ……」
シケモクは自分で吸っても良いしホームレス仲間と食べ物や道具の交換に出してもイイので積極的に集めていたが切らしてしまっていたようだった。
「…………」
数秒間沈黙した乱菊は「いてて」と痛む腰、関節に難儀しながらも立ち上がると段ボールハウスを出る。
外はまだ深夜。河川敷には複数の段ボールハウスが立ち、中からは寝息が聞こえていた。
「…………(向こうのグラウンドで祭りやってたんだっけ)」
ふと思い出すのは川向こうのグラウンドで小さなお祭りをやっていたという話し。
出店のようなモノも出ていたし、ゴミ箱漁れば食べ物もあるかも知れないと乱菊は考えていた。
この付近の民家のゴミ捨て場のスケジュールは記憶しているが生ごみの日はまだ数日先で、コンビニの廃棄弁当を狙うのも最近厳しくなっている。
また、河川敷には野草が生えているのでそれを食べることもあったが暗闇の中で野草の調理は面倒だと考えた彼女は猫背気味に歩き出した。
長いホームレス生活で体幹が歪んでしまったのか、妙に揺れる足取りで乱菊は小さなグラウンドに向かい、設置されたゴミ箱を漁る。
「ん……ぉ……おお……」
祭りの為に簡易的に設置されたゴミ箱。日が昇れば片付けられてしまうそれの中にはプラの容器に半分以上も残った焼きそばなどが入っていた。
それは乱菊からすれば宝の山だ。あるだけ持ち帰ろうと興奮していた時―――。
「ワン! わんわんっ!!」
「っ!? 犬ぅ……? ち、しっし! よるんじゃないよ……!」
―――野良犬がいつの間にか接近してきており、自分の縄張りに近寄るなとばかりに吠え付いて来ていた。
それに乱菊は嫌そうな顔をするとゴミ箱の中からペットボトルを拾い上げて投げつけた。
「キャッゥ?!」
「ふん……」
中身の入ってないペットボトルではあったけれど、犬は怯えて飛びのいててそれに乱菊は鼻を鳴らした。
そのままゴミ箱漁りに集中しようとしたのだけど―――。
「グルルル…………ワンッ!!!」
「っ!? 危なっ……! このぉバカ犬がっ!」
―――野良犬は攻撃されたことに腹を立てて、明確に乱菊を敵と認識して噛みつこうと飛び掛かって来た。
急な攻撃にボロボロな身体の乱菊はゴミ箱をひっくり返しながら情けなく転んでしまう。
「ガウゥウ!!」
「っ!!」
転んだ乱菊に野良犬は再度噛みつこうと迫り、それに彼女はひっくり返したゴミ箱から零れたゴミを投げつけて応戦していく。
「く、くんな! こっち、くんな!」
「グルルルル! バゥ! ガゥウ!!」
「ひっぃ!?」
ゴミを投げつけた程度ではもう野良犬はひるまない程度にやる気になっていた。
むしろ、乱菊の怯えを感じ取って強気に迫る。
「ふ、ふぅ、ふざけんじゃ、ないっ! 犬ごときが!!」
しかし、堕ちに堕ちたとしても犬に敗ける訳にはいかないと奮起する乱菊。
衰えて、栄養状態もよくなく、現在も空腹という状況のまま彼女は必死にゴミを投げて応戦していく。
そして何とか野良犬を退けた彼女だったが―――。
「くそ……焼きそば……」
―――食べる為に拾った焼きそば投げてしまったことを強く後悔していた。
後悔するも彼女は放り投げた焼きそば入りのプラのカップを拾い上げた。
そして散らばって土に混じったそれを回収していく。
「洗えば食える」
小さくそう呟いた彼女の背中は悲しいほどに小さかった。