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「ん~……」  平和に平和な千代町。  そこにある美術館に可愛らしい顔をした少年。戸田 錬太はいた。  彼の隣には黒髪ロングの凛々しくデカパイ&デカケツの美少女で彼の恋人であり幼馴染の白川 凜子もいる。  私服の2人は文化の日ということで入場料無料の美術館にやってきていたのだった。  そんなに高名なものは置いてないというか、ほとんどが名作のレプリカではあるものの、千代町出身のアーティストの作品などもおいてあるそこ。  普段はひっそりとしているが、今日は無料ということもあって割と人がいるようだった。 「どうだ? 何か感じるところはあるか?」 「いや、んー、感じるところって言われても……うまいなーってしか……」  難しい顔をしながら目の前の絵画を見つめる錬太は質問に少し恥ずかしそうに答えていく。  自分の感想がどうにもバカっぽく感じてしまっているようだったが、凛子は気にしている様子もない。 「私もそう思うぞ? 上手い、とな」 「ん~、そうなんだけどね、なんか、うー、もう少し言えればって……」  悩みながら必死に考える錬太。  年上で、超美人で、頭も良く、立ち幅跳びで棒『高』跳びの世界記録を越えられるレベルの運動能力の持ち主である凛子。  その彼女を超すのは無理と言うか不可能だけど、横に立っても見劣りしないような男になりたいと彼は常に悩んでいた。  それもあって、芸術方面でも何かしら気の利いたコメントを言いたいようだったがどうにも上手く言っていないようだった。 「見たことを思ったまま言えばそれでイイじゃないか、恥じる必要はどこにもないぞ? ほら、次に行こう」 「ん……うん」  優しい笑顔を向けてくれる凛子に錬太は頷いて次の展示物へ向かって行った。  ―――。  ――――――。 「は~……色々見たなぁ、絵に彫刻に写真に、模型なんてのもあったね」 「ああ、色々あったな、あの模型はうちの学校の卒業生の展示らしいぞ?」 「ぇ? そうなの!? へ~……すっご」  一通り展示物を見た2人は中庭のベンチで休憩をしている。 「写真も確かそのはずだ、学校の寄贈されていたしな」 「へぇえ………………」  ただ漫然と見てきた錬太と違い、凛子は作者の名前を見たり、書かれていた説明をも一つ一つ読んできたようだった。 「……凛子姉はほんっと凄いね」  自分との差を改めて感じた錬太は少し情けない声を漏らした。  イイところを見せよう、格好良いコメントを言おうと必死になっていた自分と、丁寧に一つ一つを見た凛子。  必死になればなるほど、自分の未熟さと言うか粗を感じてしまう年頃のようだった。 「む? 私は凄くないぞ、凄いのは卒業生たちだ」 「…………うん」  凛子の言葉に頷くもどうにも声は弱弱しい。  そんな彼の頭を優しく撫でて凛子は告げる。 「お前の考えていることは何となくわかる。だからこそ、背伸びをするな、とは言わない」 「…………凛子姉……」 「男の子は背伸びしているくらいが素敵だからな♥ 上を目指す姿は魅力的だぞ?」 「………………うん!」  撫でられ、子供扱いというか弟扱いからは抜け出せてはいない錬太だが尊敬する凛子の言葉に勇気を貰ったようだった。   「よっし……見るのが向いてないなら作る側、だよね! 絵は……あ~、難しいし、写真かな?」  立ち上がって錬太はスマホを取り出した。  がむしゃらながらも挑戦するその姿勢に凛子は優しく微笑んでみせた。 「ふふ、何事も挑戦だからな♥ なんなら私を撮ってくれ! モデルになってやろう」 「っぁ……ありがとう! じゃあ、ちょうど木の前だしそのまま座ってて?」 「ああ、わかった」  スマホでの写真で芸術の道と言うと誰かに怒られかねないが、錬太は真剣な表情を見せながらベンチに座る凛子にレンズを向ける。  中庭に植えられた木は紅葉し綺麗な背景を作り出す。  その木をバッグに、ベンチに座る黒髪の美少女。  画になる。そう言って嘘はない光景に緊張しながら撮影ボタンを押した。その瞬間。 「……♥ ふふ♥」  ”ぐいっ!” 「っぇ? っぁ!」  凛子はイタズラっこな笑みを浮かべて、着ていた服の胸元をグイっと広げて深すぎる胸の谷間を見せつけた。  その結果、錬太の撮った写真には舌をペロッと出して谷間も出した凜子が記録されることになった。 「り、凛子姉!」 「ナイスショットになっただろう?」 「…………なったけどさぁ」  凛子の悪ふざけによって、少しだけ色々考え過ぎていた錬太の悩みは消えたようだった。  その後、2人は中庭でお互いの写真を何枚も撮り合っっていった。  ちなみに、凛子は目にもとまらぬ速度でプチ露出を繰り返したので、錬太の写真は半数がエロ写真のようになっていた。   

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Comments

Anonymous

書きにくいテーマだったと思いますが、リクエストにお応えくださりありがとうございます。 ラブコメたまんないです笑

双nari

_(:3 」∠ )_ 〈ラブコメは良いものですからね! _(:3 」∠ )_ 〈むしろありがたい、かも!