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2023年4月1日より自転車ヘルメット装着の努力義務化が話題になってますよね。

街頭インタビューでは「ダサい」「必要性を感じない」「髪の毛がボサボサになる」といった否定的な意見も少なくはありませんね。


ヘルメットをしていなかった場合の自転車事故での死亡率は約3倍

自転車事故死者のうち、頭部損傷によるものは56%


必要性という面でみれば、どう言い訳したところで装着していた方が身のためであるというのは言うまでもありません。

ちょっと今回は号外として話題に触れたいと思います。

・ヘルメットへの拒否感

こういうのって、マスクの時と似ていると思うんですよね。

やはり今までそうしてこなかったことが急に変化すると一部で拒否反応が出てしまうのはしょうがないでしょう。

街頭インタビューや各所のコメント欄で見られるような否定的意見は表層的なものであり、心理的な拒否反応が起こる理由としては「自由な選択が奪われた気がする」という感覚や「着用する光景が当たり前ではないことへの違和感や恥ずかしさ「リスクへの過小評価による必要性への懐疑」等があげられます。


うち2番目の理由にかんしては「単純接触効果」という心理バイアスがありますので、着用率が上がり見慣れてくるにつれて、逆にヘルメットしない方がおかしい格好に思えてくるでしょう。


3番目については「正常性バイアス」という「被害が予想できる状態にあっても自分には悪い事は起こらない」とする心理バイアスが関係している可能性がありますね。


利権といった言葉を使う人もいるように、権力への反発心というのも考えられます。

ただヘルメットの安全基準審査に関しては、既にいくつかの機関が存在しています。

・考えられる落車の種類

具体的に、どういうパターンで落車してしまうのかを10個上げてみます。


1・前ブレーキを強くかけすぎて前方へ身体が放りだされたり自転車ごと前転する

2・前輪スポークに何かが絡まったり挟まったりしてタイヤがロックし、自転車ごと前転したり身体が前方へ放り出されたりする

3・小さな段差であってもタイヤをひっかけたりしてバランスを崩す

4・湿った路面、あるいは砂等でタイヤがスリップして落車する

5・衝突、接触、あるいは突風といった外力によって落車する

6・路面の凹凸の衝撃により、ペダルから足を踏み外したり、ハンドルから手が外れて落車する

7・スピードの出し過ぎ等で、特にはカーブでスリップして落車する

8・停車しようとして着いた足が滑ったり、足場が予想した場所になくて落車する

9・急な意識の喪失、立ち眩みなどによって落車する

10・スカート、ズボン、靴紐が、チェーンやギア、ホイールに絡まって落車する


どれも頭を打つ可能性は非常に高いです。

このうちタイヤがスリップする系の落車は予測も難しく恐ろしいものです。

主にカーブで起こりやすいものですが、私自身も身をもって経験しているハイサイドという現象があります。

5,4,3といった状況が重なった場合、直線道路だろうと低速だろうと関係なくハイサイドが起こる可能性があります。

実際、ママチャリに乗ってゆっくりと直線道路を走っていた女子生徒が、この現象で前転している動画を見たことがあります。


※ハイサイドとは

リアホイールがカーブや何らかの外力、滑りやすい路面といった状況においてグリップを失って横滑りを起こしたとします。

次に、車輪に働いているジャイロ効果やライダーが体勢を立て直そうとすることでホイールが起き上ります。

瞬間的にリアタイヤにグリップが戻ってしまい、まるで地面を蹴り上げるようにリア側が浮いてしまいます。

車体は滑った方向と反対側へ斜め向きとなり前転、もしくは横転してしまいます。

・ヘルメットの選び方

ヘルメットはある程度サイズを調整できますが、ちょっとした個人差で形が合わないということもありますから、店頭で合わせてみるのが無難といえば無難ですね。

それでもまぁ、Amazon等だと結構お安いヘルメットもありますから悩ましいです。


とりあえずは自分の頭囲を巻き尺で測ってみましょう。


頭囲は耳のつけ根から指二本分上。大体額の真ん中から水平に頭の全周を測ります。


◆高いヘルメットと安いヘルメットの違い

高いヘルメットとの差が気になる人も多いかと思います。

でも実は安全基準さえ合格しているなら値段で防御性能に違いというものは無いそうです。

私も安価なヘルメットで落車時に強く頭を打ったことがありますが、頭部は無事でした。


では高いヘルメットの何が違うのか?


それは通気性や快適性といった性能を上げる為、パーツがより複雑で工数が多いということです。外装の高級感などもありますね。

そもそも自転車ヘルメットは頑丈さで頭部を守るのではなく、ヘルメットが壊れて中の発泡スチロールが断裂したり潰れることによりクッションの役目をして衝撃を吸収します。

この部分についてはどれもあまり変わり映えはしません。


注意として、硬くて頑丈だけど全然目的が違うヘルメットは、かえって頭部へ衝撃が伝わってしまうため不適切です。

・ヘルメットの寿命

日本では新品で概ね3年という話をよく聞きますが、実際の寿命としては5年ほどという見解もあります。

とはいえ製品をどの程度の期間保管していたかも分かりませんから、余裕をもって3年というのが無難なのでしょう。

劣化すると発泡スチロールが硬質化して衝撃吸収能力が低下します。

また事故に限らず、ヘルメットを何処かに強くぶつけてしまった場合等は、もうそのヘルメットは使わない方がよいです。


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