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「我が屋敷から至宝を盗み出そうとするなど、随分と思い上がってくれたものだね」


 西暦1800年代。英国中部に発生した微小特異点。歪みの中心である屋敷の地下室にて。

 屋敷の主である美丈夫は、拘束したメイド服姿の少女――――数日前に雇ったばかりのメイドを見下ろして、優美な顔に嗜虐を滲ませながらそう告げた。


「その若さで『メイドとして働きたい』などと、元々怪しいとは思っていたが……まさかこうも早く尻尾を出すとはね。

 盗みのための下調べで済ませておけばよかったものを、欲を出すからこうなるのだよ」


「その"怪しい少女"を、欲に負けて雇ったのはどこのどなたでしたっけ?

 発情した獣みたいにいやらしい視線を向けてきてたの、当然気づいてましたよ?」


 中年に差し掛かるにもかかわらず、若々しく整った顔立ち。

 どこか芝居がかった物言いすらもが誂えたように似合う男は、夜会などでは様々な女性に言い寄られる程度には外面もいいタイプではあるらしかった。


 だがそんな整った顔貌は、いっそ生臭い程の劣情と獣欲で染め上げられている。

 自らの長所である"顔貌"を台無しにして見下ろしてくる男を、拘束されたメイドの少女――――メイド服に身を包んだ少女体のカーマは、悪意を剥き出した顔と声音でくすくすと嘲笑する。


(とはいえ、この状況では脱出は厳しそうですね。

 あとはマスターと天草さんたちにお任せするしかない――――まぁ、どうにかなるでしょうけど)


 神としての権能や、サーヴァントとしての能力を振るえるならば脱出は容易い。

 けれど聖杯を"凄まじい魔力を帯びた聖遺物"と理解したうえで活用している目の前の男は、屋敷の中において”何者も自分に逆らえない"という一種の結界を形成してしまっている。

 単なる魔術的な結界であればともかく、聖杯の力を使った結界はサーヴァントに対しても適用され、だからこそカルデアは”真正面からの奪取”を諦め、"忍び込んで盗み出す"という手段を取らざるを得なかった。


「…………それで?尋問でもするつもりですか?」


 とはいえ、この状況ではカーマの役割はどのみち終わりだ。

 完全に役割を果たせたとは言い難いが、この程度の不確定要素であれば問題もないだろう。


 だからカーマは適当に――――目の前の男の意識を自分に引き付けておこうと、まだ幼さを色濃く残す顔立ちにどこか妖艶な笑みを浮かべる。

 "メイド"という職務にもそぐわないだろう、精々が10になるかならないか程度の肉体年齢。起伏なんかとは無縁のその身体に、けれど男はどこまでも下劣な視線を這うように滑らせてほくそ笑んだ。


「……成程、話が早くて結構な事だね」


 カーマの意図にそのまま乗るように男は言って、整った表情を下劣に歪めて頷く。

 捕らわれこそしたが、まだ男はカーマがサーヴァントである事にも、それどころか"愛の女神"として語られる神霊の一柱である事にも気づいてはいない。

 "愛の女神"として人間のさまざまな欲――――変態的な性欲のカタチを知り得るカーマにとって、男から施される陵辱など暇潰し程度にしかならない――――その筈だった。


「ではお望み通り、"尋問"に移らせてもらおうか。

 とはいえ、私は君たちの情報に興味がない。満足いく情報を貰えるかどうかは疑問だがね」


 言いながら男は指を鳴らし、黒靄で形作られた人形にカーマを連行させる。

 ご丁寧に燕尾服を着せられた人形は、嫌味なほど丁寧にカーマを地下深くの一室に連行し、石造りの小部屋の内側にカーマを放置して去っていった。



 石造りの小部屋には、文字通りに"何もなかった"。

 陵辱のための道具や器具も、拘束用の縛鎖を引っ掛けるフックすらもない部屋には、天井に遠見用の水晶玉だけが整然とはめ込まれてその存在を主張している。


 おそらくは水晶玉を通じて、この場で行われる尋問の風景を安全圏から眺めるのだろう。

 まったく悪趣味な事だと、カーマは隠すつもりもなく深いため息を吐いた。


(媚薬のガスか、触手生物か…………大方その辺りでしょうね。

 魔術師としては三流もいい所である以上、その程度が限界でしょうし)


 心底からつまらなそうだ。カーマはそんな侮りと共に、天井にはめ込まれた水晶玉をあえて見据えながら侮るように鼻を鳴らす。

 "愛の女神"として、その先の男に多少の夢でも見せてやるべきか、それとも喘ぎ声一つ上げずに華麗に耐えきってみせてやるべきか――――カーマはそんな事を考えていた。


 そしてその状況の大方において、カーマの目測は確かに正しかった。

 天井の水晶玉は安全圏に存在する男の部屋に繋がっていて、彼は至宝である聖杯を愛でるように抱えながら、魔力のスクリーンに映し出された部屋の中の様子を眺めている。

 そしてカーマの目測通り、男の魔術師としての実力は三流程度だ。少なくともカーマにとって目新しく面白い責めの方法は与えられないし、カーマの事を堕としきるなどそれこそ夢のまた夢である。


 だがその上で、カーマに間違いがあったとすれば。

 それは、天井からズルリと零れ落ちてきた"何か"の存在に集約される。


「…………は?」


 カーマに間違いがあったとするなら、目新しさなど最初から必要がなかったという事。

 カーマという神霊—―――とある少女を依代とした愛の女神を責め立てて貶めるためには、目新しさなどなくとも十分すぎる方法が存在してしまったという事だ。


「…………っ、あ、あ、あ、あ…………!!

 ひっ、あ、いやっ…………!あ、ぁああああっっ!!」


 天井から落ちてきたもの――――そして続けざまに、換気口から音を立てて這い出てきたもの。

 その見目の醜悪さ――――本能に訴えかけてくる不気味な外見を湛えた"それ"の蠢きに、カーマは少女そのものの声音で金切り声のような悲鳴をあげた。


「な、ぇ、なんですかこれ……!?蟲……!?

 ぇ、あ、でも、待って!なんで、これ……っ!?ぁ、ぁ、あぁああああぁぁ嫌ぁぁぁぁっっ!!」


 カーマという神霊の性質は、サーヴァントとなるにあたって依代の少女の性質と混ざりあっている。

 聖杯戦争に関係した人物の中で、最もカーマと親和性の高い人間――――周囲の都合によってその人生を食いつぶされ、尊厳に至るまでを徹底的に蹂躙された少女の残響。


 インド神話に語られるカーマ神に『蟲を恐れる』という逸話はない。

 そしてそれはつまり、カーマという存在に深く絡み合った少女の性質が、無明の小部屋に湧き出てくる蟲への恐怖に憑かれている事に他ならなかった。 


「い、いやっ!いやだっ!!ぁ。あぁぁやだ、やだやだやだ来ないで!こっち来ないでぇぇっ!!」


 名状しがたい恐怖に駆られ、カーマは悲鳴をあげてその場から逃れようとした。

 天井の換気口から這い出ては床に落ちてくるグロテスクな蟲は、昆虫特有の多脚や軟体生物らしい全身をくねらせ、おぞましい集合となってカーマへと迫る。


「やだ、や、やですっ!!やだぁぁっっ!!

 お願い、出して!!出してくださいっっ!!やだやだやだやだやだお願いしますおじいさま、おじいさまぁぁぁぁ嫌ぁあああぁぁぁぁぁぁっっ!!」


 小部屋の鉄扉を叩き、その冷たく分厚い扉に縋り寄るように身体を密着させ、数分前までの余裕もかなぐり捨ててカーマは泣き叫びながら懇願した。

 依代の少女の悪夢を追体験するように、カーマはまるで自覚の存在しない恐怖に駆られ、ただひたすらに小さな手で扉を叩くしかない。


 だがサーヴァントとしての出力を失ったカーマは、見目通りの少女に等しい能力しか持ち合わせていない"か弱く脆い存在"でしかあり得なかった。

 水晶玉の向こう側で男が下種にほくそ笑む中、メイド服を纏ったままのカーマの身体にグロテスクな蟲どもが集り群がるように這い上っていく。

 換気口は最早"小部屋の内に蟲を吐き出す孔"でしかなくなっていて、部屋は足の踏み場どころか手の付き場すら失う程、上下左右の全てをグロテスクな蟲で埋め尽くされていくだけだ。


「や、や、やだっ!入ってこないで!服、服の中……っ!

 ぁ、あぁぁやだっ!やですっ!ぁ、あ、ぁ、あぁぁ、や、や、ぁ、あぁああぁぁっっ!!」


 そしてそんな中、あまりの恐怖に腰が抜けてへたり込んでしまった時点で、カーマという少女は責め苦の中に運命を定められてしまった。

 怯えに表情を染め上げた少女に向けて、数多のグロテスクな蟲たちが群がって衣服の内側にまで滑り込み、粘液によって全てを染め上げていく。

 嫌悪感と恐怖で身を捩り、けれど集ってくる蟲の重さで仰向けに倒れ込んでしまえば、もういよいよカーマに蹂躙から逃れるだけの手段はない。


「や……っ!!ぁ、あぁぁやめ――いや、いやですっっ!!

 ぁあぁ、やだ、マスターさん、たすけて!!ぁ、ぁ、あぁぁいやっ!いやぁあああああぁぁぁ!!」


 ブラウスやスカートの薄い布地が内側から引き裂かれ、はい回る蟲どもの多脚や粘液によって下着もぐちゃぐちゃに汚されて剥ぎ取られ、カーマは全裸よりも屈辱的な状態に追いやられていく。

 避けたスカートやブラウスの残骸が粘液まみれの白い肌に張り付き、ニーハイソックスの内側にはワーム型の蟲が潜り込んで足指にまで絡みつく。


 泣いても喚いても、嘲笑すらカーマには届くことはない。

 彼女はただこみあげる恐怖に駆られながら、全身を這う異様な感覚に全てを支配されるしかなかった。


「ぁ、あぁぁ、やだ、やだ、やだぁぁぁ……っ!

 なんで、な、ぁんぅうぅぐっ!!ぅ、うぅ――――ッッ!!!」


 開いた口に滑り込んでくるワーム型の蟲は、喉奥までを蠢きながら穿ってくる。

 ご丁寧にペニスと似た形—―――先端部分が膨らんで屈曲したそれを喉奥まで咥えこまされるのは、それこそ乱暴にイラマチオをされている状況と何ら変わりがない。


「んぐ……っ!ぅ、ふぁっ!?は、ぁ、ぁ、ぁうっ!?

 や、ぁ、ん゛ぅうぅっ!んぐっ!く、ふ、んぅうううぅ――――っっ!!」


 そして当然、全身を這いまわる蟲による蹂躙は喉奥だけに留まるわけもない。

 責めようとする意図すらもなく、けれど粘液に塗れた柔らかな身体を蟲どもは徹底的に貶め尽くす。


 膨らみかけてすらいない少女の胸を多脚で嬲り、乳輪すらほとんど存在しない小さな乳首に吸い付いて刺激を与え、媚毒の混ざった粘液で"カーマ"に由来する身の奥底の官能を強制的に高めていく。

 鼠径部や腋や乳房の横部をくすぐり、男の理想を体現するような無毛の貞淑な秘部に群がり、ゆっくりとこじ開けるように足先を引っ掛けて陰唇を刺激し続ける。


 理解しがたい性感の奔流は、カーマに思考を結ぶ僅かな余裕すらも与えない。

 胸から、秘部から、腋から、首筋から――――ありとあらゆる場所からこみ上げてくる性感は、喉奥までを穿たれる事で零れる無様な喘ぎとなって、閉め切られた小部屋の内側に響き渡るばかりだ。


「んぅっ!ぁ、かはっ!ぇ、おぇ……っ!!

 や、ぁ、んぐっ!!やめ、ぁ、やめて……!も、だめ、だめだめだめだめだめぁあぁぁぁっ!!」


 必死になって喉奥を穿つ蟲を吐き出し、けれど続けざまに多脚にクリトリスをくすぐられる。

 自覚すら生まれぬままに未熟な秘部は蕩けていき、そこに殺到する蟲どもは一層深く湿った場所を求めるように、亀頭のように膨らんだ頭を我先にと媚肉の孔へと押しこもうとしていた。


「いや、ぁ、だめっ!だめぇっ!

 そんな、にっ、入らな……っ、入るわけないでしょう!?せめ、て、一匹だけっっっ、ぁ、ぐぅぅううううっっ!」


 そして無理矢理に、数匹の蟲が膣内へとうねる体を押し込んで、じたばたと蠢きながらカーマの尊厳を辱しめる。

 未熟な少女の体を、奥底まで蹂躙する不気味な蟲。けれどそれはその身の蠢きをもって、カーマの未熟な肢体を蕩かしていってしまう。


「あ、あ、あ、あぁぁぁ……っ!い、いや、いやぁぁ……っ!

 待って、だめ……っ!なんで、なんで奥まで……っ!?こんな、こんなの違う、違うのに……!」


 膣穴を押し広げるように、膣内で蟲が細長い体を蠢かせつつ、ゆっくりと奥へ奥へと進行していく。

 擦り付けられる粘液と、じわりと湧き出てしまう愛液が淫らな音と感覚を湧かせ、締まりの強い細い膣穴をゆっくりと雌そのものへと堕落させていく。


 快楽を与える手管には優れていても、カーマはあくまでも女神にすぎない。

 神として"与える者"――――責めることはできても守ることはできない存在であるにも拘らず、カーマは依代の少女の性質によって"貶められる者"としての性質を得てしまっている。

 そしてそうであるならば、そもそもが"女神"であるカーマにとって、与えられる性感への抗い方など理解できる余地も知る由すらもなかった。


「ぅ、ぁぐっ!?ぁ、ぁぁぁ乳首っ、や、ぁあぁぁ!!

 だめ、や、やぇ、やぇてっ!あ、あ、ああああぁっ!!痛い、痛いですっ!噛むのやめてぇぇっ!!」


 そしてそもそもの話、もしも快楽への抗い方を知っていたとしても――――この場で責め立てられているのがカーマではない英霊であっても、女という性の時点でこのような状況ではどうしようもない。

 数多の蟲による全身に対する同時多発的な蹂躙は、性的な行為に慣れた女王メイヴやマタ・ハリであっても泣きごとを漏らすだろう拷問に等しく、"陵辱"という言葉にすら収まるものではない。


 乳首を噛まれ、クリトリスを擽られ、舌先を吸われながら徹底的に果てることを強要される。

 尋問どころか拷問ですらない蹂躙は、何も問われていないからこそ逃げ場もなく、ただただひたすらにカーマの小さな体を辱しめの海へと揺蕩わせ続ける。


「いぁ、や、ぁ゛うっっ!!は、ぁ、あぁぁ、だめ、だめ、も、やだっっ!!

 乳首、放して……っっぁあぁぁ噛まないで、吸わないでぇっ!!ぅぁ、あ、あ゛ぁぁ――――ッッ!」


 小さな乳首に突き立てられる、吸血のための小さな牙。

 平板な身体の上で精一杯に背伸びするように屹立する乳首は、四方八方から這いまわる舌と突き立てられる牙に蹂躙され、軽い痛みと共に疼かされ苛まれる。


 粘液でコーティングされて妖しく光る肌の上で、カーマ自身の意思とは無関係にその抵抗を嘲笑うかのように、小さな肉芽がぷっくりと屹立する。

 母乳など出る筈もないそれは、乳腺ではなく手前勝手好き放題な場所に小さな牙を突き立てられて、その身を構成するエーテルそのものを貪るように食い散らかされていく。


「ぅ、ぎっ!?は、ぁ、あぁぁあぁやだやだやだ痛いっっ!!

 こんな、こんなの、なんでっ!?手、手を下せば、いいでしょうっ!?こんな、こんな事して何が楽しいの!?ねぇ、きいて――――きい゛ッッ!!?」


 こんな事をしても、男には何一つとして益はない筈だった。

 既にカーマの未成熟な身体は、どうしようもない程の性感に浸されて徹底的に蕩かされ、最低限の尊厳すら失った状態で力なく蟲どもの贄と成り果てている。


 これ以上蟲によって責められた所で、反応が高まる事も新たな興味を引けることもない。

 どれだけカーマが嬲られたとしても、直接的に欲を満たすのはグロテスクな蟲どもだけで、男自身の性欲はまるで満たせるわけもない――――カーマはそう考えていた。


 だが男にとっては、このような光景を眺めて自らの手で高ぶりを鎮める事こそが最上の娯楽だ。

 年端もいかない少女を蟲蔵に放り込み、そこで悲鳴を上げながら蟲どもに蹂躙されていく少女を眺めつつ自らを慰める事こそが、男の嗜虐欲と支配欲を満足させるほとんど唯一の方法だった。


「んぃ゛いいぃぃあ゛ぁぁああぁぁっっっ!!!

 や、やぇ、やぇ、でっっ!!そこ、クリ、トリスっっ!!ぁ、あぁぁ、吸わないでっ!伸び、のびちゃ……ッッぅうぅぁああ――~~――ッッ!!!!」


 唇状の器官を帯びたワーム型の怪虫が、包皮諸共にカーマの小さなクリトリスへと吸い付いて、凄まじい強さで小さく華奢な肉芽を内側へと吸引していく。

 全身を蟲に集られた状態で華奢な身体がびくりと反り上がり、無様な快楽に染まった表情で悲鳴を上げて、カーマは未熟な膣口から愛液を噴きながら果てた。


 目を剥き、半開きになった小さな口から舌を突き出し、そんな舌すら細い糸状の触手によって蹂躙されて、カーマはもう思考を結ぶことも出来ずに果て続ける人形となるしかない。

 舌を刺激され、乳首を噛まれ、クリトリスを吸われ、イキ果てながらにしてさらなる絶頂に押し上げられて、カーマはもう自分が失禁している事にすら気づけていない。


「んぅうぅあああぁあぁ~~~~っっ!!あ゛がっ!は、ぁああぁうぅうぅっっ!!

 も、や、やらっ!ぁ、ぁえ、も、いひゃ、ぁ、い、へ、いっへぅっ!!ぅうぅぁがぁうぅうぅぅっ!!」


 藻掻き、暴れ、それでも這い上ってくる蟲たちによる徹底した蹂躙。

 乳首に、クリトリスに、膣に、尿道に、腋に、舌に――――あらゆる場所を牙や足や舌や唇で掻き回されて魔力を貪られる有様は、カーマの見目には何故か誂えたように似合ってしまっている。


 そしてそんな絶叫の中で、膣内に潜り込んだ蟲がとうとうその最奥に鼻頭をぶつけた。

 ほとんどペニスそのものの見目をした蟲は、けれど明らかに男性器とは違う"蠢き"をもって愛液で蕩けた膣肉を嬲りながら、吸引口を膣奥に吸い付けてそのまま勢いよくカーマの奥底から魔力を吸い上げる。


「――――ん゛ぁお゛ッッ!!!お゛ッッおぉおぉぉぐっっ!!

 んぇ、や、ぁがっ!!!か、ぁはっ!!ぇ、お゛ッッ!!お゛ぉおぉ――――ッッ!!!!」


 獣のような濁った悲鳴が、必死の形相に染まったカーマの口から迸る。

 "神"としての荘厳はなく、それどころか"女"としての貞淑も、"人"としての尊厳すらもない濁り切った下品な叫び声は、けれど虚しく反響するばかりで何の助けにもなりはしない。


 助けは来ない。助けを乞う言葉すら吐き出せない。

 誂えた運命がそう命じているかのように、カーマは数多のグロテスクな蟲どもが這う小部屋の内側で、未成熟な肢体を嬲られ尽くして死んでいく。


 快楽を受け止めるには未成熟すぎる華奢な肢体と、蟲どもが吸い上げるには膨大すぎる魔力。

 すべての条件は"カーマにとっての地獄"として噛み合って、少女は悲鳴すら満足に上げられないまま、天井から湧き出てくる蟲どもに呑み込まれ、貪られ、絶望と共に潰えていく。


「――――――ッッッ!!!――――~~~~っっ!!!!

 むぁ、は、んむぅぅぅっ!!ンぐ――――っぅううぅうううぅううぅぅぅぅうぅぅ!!!!」


 絶叫と共に、とうとうカーマの顔が蟲によって覆い尽くされて見えなくなる。

 カサカサと蠢く蟲の海から必死で天井に向けて伸ばされる、粘液に塗れた白く細い少女の腕だけが、その内側でまだカーマが抵抗している事を示していた。


 けれどそんな抵抗を示す細い腕にも、すぐさま蟲どもは群がっていく。

 ありもしない希望を掴むように藻掻く指先に絡みつき、希望を丁寧に手折るように蟲の海へとそれを沈ませれば、もうその場所に蠢くのは数多の蟲の群れでしかなかった。


 小さな体はもう、蟲の海から引き上げられることはない。

 絶望の海に沈んだ愛の神—―――依代よりも悲惨な運命を辿った少女は、その身を構成するエーテルの欠片までもを食い散らかされ、何も残せずに消えていくだけだった。


≪了≫



お読みいただきありがとうございました!


次回は1月13日に更新予定。

内容はまだ未着手ですが、『原神』より「博士に捕らえられたファルザンちゃんが実験として機械姦(電マ責めとか)される話」を考えています。


よろしければ楽しみにお待ちいただけると嬉しいです!

Comments

お竹

控え目に言って最高ですが。 こんなの余裕ですけど?から裏目ってギャン泣きするカーマってどうしてこう唆られるんですかね…。 強気な女性キャラの折れてからのやめて、許して、な懇願セリフ大好きなので、そのオンパレードで大満足です。ありがとうございました…。

ミズウミ

ありがとうございます! 大奥イベが悪いよ、大奥イベラストのあの泣き顔が……。 カーマちゃん、設定的には普通に強キャラなのに心身ともに弱点が多すぎるんですよね……。個人的にエリちアタランテ巴さんと並ぶ「FGO陵辱似合うキャラ」のトップレベルな気がしてます。