VRSNS(cluster)における最近の雑感など (Pixiv Fanbox)
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まず結論から言ってしまうと、あの頃の混沌としたMMORPGの黎明期のような危険性と楽しさが混在しています、だからぼくは好きです
特にclusterさんの理念である敷居を下げる、という点は批判的な部分も多いとは言え、現代社会を支える必需品であるスマートフォンでの参戦を可能にしている、という点は極めて高い評価と言えます
実際にはcluster以外にもそういったスマホで参加可能な類似アプリはあるのですが、ここでは様々なデバイスで参戦可能、同時にそれぞれの特色があるという点が異質かつ魅力的と言えます
スマホでの参戦は極めて容易かつ手軽、しかし自由を得るには物足りない
それでもその混沌としつつも様々な人種の坩堝にどこからでも飛び込めるという部分はフロンティア足り得ます
また、最初の敷居となるアバター作成もREALITYとの連携、アバターメーカーの実装、BOOTHやVRoidHubの利用で一気に「その気になれば」下げることが可能です
しかしスマホはどんな年齢も人種も現在は利用するため、そのリテラシーの格差は確実にあります
好意的に見るなら決して交わることのなかった接点との交流
批判的に見るならゲームの延長としての暴走、SNSの延長としての暴走
もともとが通信専用デバイスであるスマホであるなら、イヤホンを接続してのボイスチャットも容易に可能なため、交流ツールとしてはそれでも優れています
PCでのアクセスはクリエイターにとっての挑戦の場
VRoidStudioやUnity、Blenderの利用によるワールドやアバターの創造
スマホやVRHMDに比べて「作り上げる」という点で圧倒的に優れています
もちろんワールドクラフトというどんなデバイスでも参戦可能なワールド作成ツールを提供しており、こちらも当然凄いのですが
自由度と敷居の高さではUnityが圧倒的に上です
PCでは全ての自由を得られる代わり、その代償や執念、労力が全て直結する恐ろしい世界でもあります
全員の参戦の敷居が低い、ということは同時に熟練者は同じツールでより素晴らしいものを作ることが出来る
そしてその自由さはときに混沌を加速させます
ぼく個人としてはめちゃくちゃ高いクオリティであたまおかしいことしてるラブホワールドは好きか嫌いか、といえば大好きです愛してますw
しかし、これはそういうリテラシーがあってこそ楽しめる場でもあり、公共の場で交尾を見せつける場ではないというのは現実と同様なのです
ここにははっきりとその良識の差が生まれ、ワールド作者は部屋に鍵をかけるシステムを実装してますし、そもそもイチャコラしたければプライベートサーバーを使う方法もあります
しかし、そういった最低限のシステムも配慮もせず、公開交尾的なことを「大人」が繰り返せば、スマホなどを利用する未成年も同調して真似をすると思います
そして、性行為が禁忌、未成年に隠匿されるのは相手を必要とする、責任のある行為だからでもあります
未成年が保護されるのは責任者、保護者があってこそであり、それが存在しない場合は保護されないのです
そして現実にSNSを越えて問題行為、犯罪行為に走るものもいますし、それらが罰される例は多いわけではありません
これもまた自由の弊害です
また、出会い行為をアプリ側が肯定してしまうと、日本ではアプリ側に年齢制限が課される事になり、cluster社にとっても大打撃となり得ます
実際にこれは類似例で「うちチャ」というアバター交流アプリに年齢制限と身分証の提示が義務付けられています
(ここではアプリの内容には触れないものとします)
自由や力はコントロールし、律する必要がある
そして承認欲求をこじらせれば、仮りそめの人気、力で暴走するわけです
これは近年のVtuberの炎上の殆どの理由だったりします
しかし、それでも恋愛、性的なものではない「良い巡り合い」も存在します
SNSの業として、類は友を呼ぶ
これはVRSNSでも変わることはありません
そして近年普及が少しずつ進んでいるVRHMD
これはMETA社のQuest2の価格破壊とclusterアプリの単体利用可能実装により一気に凄まじいことになっています
PCを利用しなくても高い没入感、PCを介することが出来れば圧倒的なクオリティによる没入
そしてトラッキングによる表現力の加速、VRデバイスを入手利用することでその世界で完全なる存在感を得ることが出来ます
しかし、あくまでVRデバイスは(現状)娯楽のための道具であり、通信手段であるスマホやマルチタスク、クリエイティブ、可能性のPCとは似て非なるものです
もちろんぼく個人としては素晴らしいものと言いますが、これらは例えるならテレビやゲーム機などに近い、単一目的のためのデバイスです
一部のVR信仰者はこれを混同しており、その優位性を誇示するためにデマや狂言を流します
簡単に言うとVRデバイスでは現状出来ないことのほうが多いですし、本当に自由を得るためにはフルトラッキングや高性能PC、広いスペースなど敷居は圧倒的に上がりますし、それならVRChatという選択肢も当然存在します
VRChatはその敷居の高さゆえに、いわゆる子供の参戦は多いわけではないです
しかし、その極めて高い敷居は特殊な文化、思想を生んでいると自分は見ていますし、それは一般的な常識ではないと断言します
VR睡眠やお砂糖(VRSNSで完結する恋愛行為)などの概念は、一般的には理解され難いものです
あまりにも様々な人種が混在する
承認欲求のために暴走するクリエイターもいれば、出会い厨もいる、荒らしもいる
相手を人間と思わない奴もいる、スマホの使い方すらわからないやつもいる
日本語通じない海外の人もいる、他人の力を自分のものと勘違いするやつもいる
そしてVRSNS特有の概念として距離感とログの流れやすさがあります
自分が気づかなくてもボイチャのホワイトノイズや吃音、つまらないトークで距離は離れますし、暴言や詐欺行為なども露見しにくいです
だからこそ自衛が必要であり、現状自警団的な存在は少数のスタッフ程度なので、無法地帯に近いとも言えます
しかし、ここで面白いのが、それでも残る人はクリエイティブな人種であるということです
これはモノづくりに限らず、人とのつながりを大事にする人たちです
一般的なソシャゲなどと違い、デイリーログインがあるわけでもないですし、ワールドを作ったりアバターを作ったからと言ってそれが直接お金になるわけではありません
しかし、それでも遊びたくなるのは、そこに人がいるから、色んなドキドキが増え続けるから
他のゲーム、SNSであればアップデートは運営に任せるしかありません
しかし、clusterはそこにユーザーが介入することが可能です
そして、その面白さの連鎖がクリエイターには刺激的すぎるのです
ここにはアマチュアもプロも関係ない、圧倒的な実力社会
だからこそ目の前の相手が凄まじいバケモノかも、他人の力を借りる小物かも、観察力がなければちょっと交流しただけでは看破出来ません
当然性格も含めて、です
最近のNFT的な話も、だからこそ詐欺が蔓延する…それだけ多くの人種が混在する世界
ぼくは「狭い世界は嫌いだ」と叫んでいました
その一つの答えとして、少なくとも今はここが存在する
そこで信頼や友情を育めることもありますし、ケンカや別れも当然存在します
それに、距離は自分でコントロール可能です
遠くの悲鳴はもう聞かないことにする、でも慕ってくれる人を見捨てることはしない
嫌なヤツもいるし、嫌な出来事もある
それでも素晴らしい出会いがこれからもある
だからしばらく、飽きるまではここにいようかなと思っています
PS
スタッフさんたちもルームに集まってくれる人たちも、いつもありがとうございます
色々まだ迷惑かける未熟者ですが、これからもよろしくです