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こんにちは十五夜です。

更新遅くなって申し訳ありません、短期連載の原稿がようやくひと段落致しました。


さて、今回はクラウンサイドのメンバー達の初期案についてです。





担当さんに提出したキャラ案はこんな感じです。

僕の場合キャラ案を提出するのは、そのキャラ達が登場する話のネームを出すのと同時です。

だいたい締め切りの4~5日前なので結構ギリギリ(褒められたものではない)

…なんですが、確かこの時はスケジュールがタイトだった上に複数人キャラデザしないといけなかったので間に合わず、半数くらいは白ハゲでネームを提出してたはずです。


こうしてみると各所に「未定」の汚い文字が見えますね。

物語の大きな流れは事前にすり合わせてあるのですが、リアルタイムで決めているものもそこそこの割合で存在します。

特に名前なんかはペン入れ(原稿の清書)をしている最中に「これだ!」と言うものが浮かぶことも多いです。


僕はこの魔族の母親が初連載という事もあり、各パートで課題がありました。

クラウン達を登場させたときの課題は『良い敵キャラを作る』です。

よく言われますが「正義の反対はもう一つの正義」というのに近いかなと。

自分達の信念を持ち、行動をしている。

最終決戦で相手取るのにふさわしいのかどうかですね。

実は言うとクラウンみたいなタイプのキャラ、僕は描くの苦手だったんですよね…。

ローレムとゴスペルを中心としたわちゃわちゃ育児とは真逆を行く、感情排除の結果重視キャラなので。

しかしそんな彼の事も描いていくうちに気に入っていきましたし、「彼らしい動きとは何なのか」もわかっていったような気がします。

彼を描けたのは本当にいい経験でした。


こう言ってしまうとアレなんですが、キャラは動かしているうちに最適の形に整っていくものだなと漫画を描いていて思いました。

今回わかりやすいキャラで言うとキューピーですね。

キャラ案には「性格が悪い」って書いてあるんですけど最終的には姉御肌の人情的なキャラにまとまりました。

これは描きながら「あ、このキャラ意外といいヤツかもな」と僕が感じる事によって、

無意識にキャラの方向性が良い方に修正されているわけです。

絶対こっちの方がいいですよ、うんうん。

この方向に持って行けたのはモクギョがいたからなので、その配置も良かったなと。


あとはコクレン君、最初はビャクレンと同じ女の子の設定でした!

ギリギリの段階で外見はほぼそのままで男の子に変更したのは本当に、本当に英断だったなと思います!

弱々しい男の子が物語の激流の中で泣きながら強くなっていく様は本当に美しい。

単純に非戦闘員がブチ切れてものすごい脅威になるという展開が好きなのもありますが。

ボコられたり角を切り落とされても相手に対して怒らなかったコクレンが、ビャクレンを想ってメチャクチャに怒る。

あの辺りは描いていて心に来るものがありました…。

僕が作中で好きなキャラの3本指に入ります。


ちなみに5年後の時間軸に出てくるフーロンについて。

彼女の名前にはちょっとした仕掛けがありまして…。

フーロンと言うのは中国語で芙蓉(フヨウ)という花の事を表します。

この芙蓉は蓮とも混同されるような、似てるけど別種だよというモノです。

そう、名前の時点でビャクレン(白蓮)と似てるけど別人だよというメッセージが潜んでいたわけです。

わかりにくいですね!


…と言う感じでしょうか!

クラウンサイドのキャラもみんな好きなんです!



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Comments

火射奈

キューピー憎めないお姉さんだ

Anonymous

最初の頃にごーくんの不良化イメージがありましたが、不良になったのはコクレンでしたね。パンツ覗き込まれて半泣きになってた坊やが病んで闇落ちしたあと随分と艶っぽい美人さんになってしまいました。素敵です。タバコ吸い始めたのはキューピーの影響でしょうか。