Home Artists Posts Import Register

Content

こんばんはtmtです。

前回に引き続き、今回の記事もご依頼いただいたイラストのメイキングになります。


キャラクターの基本デザインのみ決まっており、シチュエーションや構図

服装などほとんどの部分が自由ということだったので、ぱっと思い浮かんだ内容で

且つちょっと使ってみたかった素材を使用した内容にしてみたいと思います。

0.3Dでのラフ

分かり辛いですね。

ビルの屋上にいて、ビル群が遠くに沢山見えているところに

キャラクターが振り向いている感じです。

大きなツインテールと鎌が特徴的なキャラクターだったので、全体的に静的な

構図にしつつ、それらのモチーフで動きを出していこうと思いました。


前回に続いて今回もビルのモデルが大活躍です。

サイバーパンクな都市と、近代的な都市とでビジュアルが結構違った印象ですが

よく考えるとやっていることはほとんど一緒ですね。


遠景~中景にかけて乱雑にビルを並べます。

正直あまり深く考えておらず、なんとなくきもちのいいようにただ配置しています。

近景のキャラクター部分のみどうしようか考えまして、ビルの屋上から眺めている

シチュエーションにしたかったので、よくわからない換気口や柵を配置しつつ

キャラクターの素体をおいて調子を確かめてみます。


大体こんなものでイメージと近かったのでささっと作画にうつることにしました。

今回は趣味前回で、曇り空の中景色が灰色に見えて薄暗い絵にしたかったのですが

うまく3D上でそこまで整える方法を知らないので、いつものことながらこの辺で

切り上げて適当に出力していきます。

それぞれの距離ごとにブロックをつくってレンダリングしました。

レタッチする時のことを考えて、できるだけ分けておきます。

あと単純に表示数が多いとtmtのPCが悲鳴をあげます。


おすすめ

Blenderを使い始めた時に聞いた話。

ブロックをわけて出力すると、それぞれの落ち影や反射光などが相互作用しないため

1.とりあえず個別に出力する

2.全部含めて出力する

3.1.の画像それぞれに、2.の画像をクリッピングして統合する

上記のようにするとパーツを分けつつ最終結果を反映できておすすめです。


そんなわけで画像が用意できましたので、Photoshopでの作画作業にうつります。

1.背景

画像をそれぞれフォルダにわけて整理したのち、カラーリングを調整します。

完成形では少し緑がかった暗い空気感にしたいなーと考えていましたが、

緑っぽい印象は最後に調整するとして、まずは全体的に曇りっぽく薄暗くします。


手前は暗く、奥は白く空気感を作っていくようにするため

近景部分はコントラストを下げつつ明度も極端に下げておきました。


空などの背景部分を作り、空の明度を最遠景の明度感として基準にしつつ

手前にくるにつれ暗くなっていくよう空気の層をイメージして反映していきます。

今回の背景はほとんどがこの段階で完成するといっても過言ではありません。

全体の空気感がこの絵の薄暗い印象や灰色の冷たさを演出してくれることになるので

遠・中・近のパーツでディテールが変化するよう気を配ります。


また、最遠景部分がまだ寂しく情報量が不足しているようだったので、

近景を除いたビル群を複製して統合し、パースをあわせて最遠景に並べてみました。

このくらいの距離感であれば塗りつぶしてしまっても問題なさそうだったので

こういった細かい部分は作画作業時に加筆していきます。

次にビルに当たる細かなハイライトを加筆、最近景部分と近景よりのビル群の間に

ちょっとだけ空気の層を演出するため明るい部分を追加しました。


また、これから最近景を加筆していくにあたって

キャラクターが立つ予定の箇所から不要なオブジェクトを取り除いておきました。

最後に手前の情報をつめていきます。

小雨がふって濡れているような見た目にしたくなってきたので、

外縁部分のディテールを変更します。

また、手すりなどのシルエットが微妙に反射しているように見せつつ

地面を格子状に分けてこちらもディテールを追加することにしました。

空や換気口が反射している様子や質感を描画し、うっすら小雨を入れて完了です。

2.キャラ

次にキャラクターを追加します。

パース感を反映するのが楽そうだったので、せっかくですし仮置きした3Dのモデルもうまく活用していくことにしました。

プロポーションは変えることになるので大まかなイメージにしかなりませんが、

大ラフとしてこのへんのパーツをこのあたりに配置する~くらいの感覚で

ざっくりと置けたらラフをきっていきます。


素体を描いていきます。

足の先は途中ずらしたまま不要部分をカットした関係で消えました。

顔は振り返っているようにしたかったので、

下半身から顔にかけて徐々にひねりを加えていきます。


ラフの素体は大体にして、上から清書ついでに服をデザインしつつ着せていきます。

本当はボリュームのある服にしたかったのですが、ポージング的に体のラインが見えなくなるので、下半身はぴっちりスーツにしつつアウターの動きで我慢することにします。

線画完了したので色分けしていきます。

色分けしているとちょっと寂しく感じたので、リボンや腰の謎布も追加しました。

最終的には半透明にして後ろも見えるようにします。


あとは一番楽しいキャラクター塗作業です。

自分でも困っているのですが、塗りについてはひたすらゴリゴリ塗り重ねるだけなのであまり解説できることがなく、ひとまず何回かに分けるだけ分けておきました。

首周りに謎の管を追加したり、色分け段階からインナーカラーを追加したり

キャラを浮かせるために後ろにうっすらと明るい部分を作って完成です。

3.完成

当初の予定通り、最後に全体をちょっと緑によせるため調整をかけて完成です。


キャラクターの塗りに入るとどうしても集中してしまい・・・

次の機会には1時間に1度くらいは経過を保存しつつ途中の考えなどを書けるように頑張ってみます。


今回もここまで見てくださってありがとうございました。

来月は末頃まで予定があり、頻度がどうなるかわかりませんが

また次回もよろしくお願いします。


Files

Comments

No comments found for this post.