Home Artists Posts Import Register

Content

こんにちは、tmtです。

今回はアークナイツのファンアート、

「血掟テキサス」のイラスト制作過程について記事にしてみます。


日数的には短く終わったのですが、描きこみなどこだわって制作したので

今回はお仕事でイラストを描く時と同様の過程で経過を残してみました。


使用ソフトはPhotoshop、Blenderです。

1.ラフ制作

普段はファンアートとなると、構図やポージングなど

何案かラフをきってじっくりと検討することも多いのですが、

今回はキャラクターの実装日(昨日)に間に合わせたかった事と、

仕事の合間に着手しはじめたため時間がなかったこともあり

構想からそのままラフを作って進行することにしました。


このように時間がないときに時短として活躍したのが3Dとポージング集です。

Artstationで購入していたポージング集を参考に、人体はざっくりと真似しつつ

それに合わせてBlender上でこれまたざっくり椅子などの小物を配置しました。

画角は上手いやり方を知らないのでなんとか目視で合わせてます。


レンダリングした画像を元に、オブジェクトのシルエットを取りつつ

キャラクターに服を着せて全体のラフを作っていきます。


キャンバスサイズは横2500×縦4500くらいだったと思います。

途中でトリミングなどしていったためうろ覚えです・・・。


tmtはラフ段階ではデフォルトの丸ブラシを使用して、線で形をとっています。

1つ前の段階を保存していなかったので載せられないのですが、

服を着せる前には裸の状態で人体の整合性を取りつつ、

上から形に沿って服を描きこんでいきます。

厚塗りの方などは塗りつぶしながらシルエットでとる方もいらっしゃいますし、

良し悪しは無いので自分のやりやすい方法でやるのが良いと思います。


大体の形ができたらカラーラフに進みます。

線画のラフの下に背景用とキャラ用くらいの大まかな分け方で塗りレイヤーを用意して、

カスタムブラシなども使用しながら全体感を作っていきます。


 ブラシの小話

 この時に使用していたブラシの描き味はこんな感じ↑のものでした。

 tmtは自分が出したい絵のタッチや質感の理想に近づけるために、

 結構頻繁に新しいブラシを使うことが多いです。

 自分でしか分からないような微々たる変化かもしれませんが、

 今回は描きこみに対していくつか挑戦を行いたいと思っていたので、

 新しいブラシの実験も兼ねて複数利用するよう心掛けていました。

 また、使用に際してはブラシ設定の『間隔』や『テクスチャ』項目を

 頻繁に変更しながら試していたように思います。


話を戻しまして、

最終的なライティングやカラーリング、印象をこの時点で決定します。

ここがふんわりしていると途中で迷って時間がかかってしまうので、

最終目標をイメージできる形を作るのが大事だと思います。

お仕事においては大体この段階でのものをラフとして提出することが多いです。

(当社比)

本当は左右に剣のシルエットと散らばっている青い花びらもあったのですが、

保存する際に表示するのを忘れていました・・・。


そんな感じで最終イメージがなんとなくできたのと、

顔が良かったのでそのままOKとしてここから清書、塗りと進むことにしました。

tmtは筆が遅い方だと思うので参考にならないかと思われますが、

この時点で2時間強かかっていたかと思います。

2.清書

線画の清書作業に入ります。

tmtは線画の清書においてはデフォルトの丸ブラシを使用しています。

不透明度のみ筆圧感知にチェックを入れ、

かなり細め(1~2pix)でひたすら描きます。

本当は大まかに描いて塗りでなんとかしようと思っていたのですが、

気が付いたら結局全部描いていました。

インクだまりのような表現や、アナログタッチを出すようなやり方など

特殊なことを何もしていないため特筆することがありません・・・。

※あまりにも見えづらかったので濃さを倍にしています。


その後、レイヤー毎に色分けを行って下準備が完了となります。

お仕事ではこの段階で提出することもありますね。


3.塗り

本題の塗りに入ります。

普段は最初に背景を完成させてからキャラクターに着手するのですが、

今回背景要素がかなり簡易的で簡単に終わりそうだったのと、

キャラクター絵なので主題をなんとかしないとそもそもということで、

先にキャラクターから着手することにしました。


清書時に色分けしたレイヤーに、カラーラフのレイヤーをそれぞれ統合し、

そこから全体的に手を入れ進めていきました。

全体的にとは言いつつも、画面の上から下に描き進めるような形です。

顔と髪は一番楽しいポイントなので早めに大まかに塗りを進めて

モチベーションを上げつつ、完成は最後にとっておくようにします。

胸周りのディテールが多いので、気合を入れて描きこみを細かくして

それを平均として他の描き込みレベルを合わせる、またメインの描き込みを増やす…

といった流れで手数を増やします。

途中頭が大きすぎる気がしたので線画を修正しました。

また、顔まわりが思ったより暗すぎて視線が向きづらいように感じたので

謎の光が向かって左腕部分に当たっているように見せ、コントラストによる

ディテールを増やし、より目線が向かうように調整してみました。

更に髪のハイライト部分の描き込みを進め、再度テンションを上げつつ

最終的なディテール感を決めていきました。

手が入っていなかったしんどい部分を進めます。

ジャケット部分は特に皺が謎すぎたので終盤まで避けていました。

リアルな表現というよりも、かっこいい変化が絵の中に生まれる事を意識して

皺や反射の表現を好き勝手に作っていきます。

足先部分にかけては強い光があたって白飛びしているように見せたかったので

ディテールは少なめで画面下半分がほとんど白っぽくなるようにとどめました。

同じく全体的に手を入れます。

向かって右の手にコップを持たせるのをすっかり忘れていたので

あわてて追加しました。

清書後、塗り作業に入ってからここまで1日通して作業していたので

背景と尻尾、コップ部分をラストスパートとして切り上げます。

4.完成

前日に集中力を使い果たしていたので駆け足で残りを進めます。

尻尾部分は髪をコピーペーストして形を合わせながら合成し、

上から加筆してそれっぽく仕上げます。

コップは写真を見ながらそれっぽく描いて、

背景部分は目を引くディテールになる必要がないため、

かなりラフに仕上げました。

剣は描く気力がなかったので、適当に描いてぼかしてしまいました・・・。

最後にトーンカーブを使い明度を調整したら完成です。


ひたすら塗り進める作業でしたので、解説するのが難しいですね。

何か特別な技術などがあればいいのですが、ひたすら地味に塗っています・・・。

もしも気になる箇所などがあれば、よろしければコメントいただけると

別途解説記事など用意できるかもしれませんのでよろしくお願いします。


今回カスタムブラシを色々と試しながら、なげなわツールを利用していたのですが

 例

 髪であればざっくりと三日月のシルエットをとって

 尖っている部分を暗くして、根本部分はグラデーションで消えるように塗る、

といった形で試していまして、それなりに良い感じに表現ができたので収穫でした。

服の場合は選択範囲をカスタムブラシでざっくりと質感を残して塗り、

あとはかっこよくシルエットが残るように馴染ませていくといった流れで

部分的な表現を作ってみました。

まだまだやりたい表現からは程遠く納得いかない部分もありますが、

この先手になじんで再現性が高くなってくると、より細かい解説なども

記事にできるようになるかと思いますので、

これからもゆるりと見ていただければと思います。


以上になります。

今回もここまで見てくださってありがとうございました。


Files

Comments

No comments found for this post.