ウェンディちゃんのアクスタを試作してみる(健全) (Pixiv Fanbox)

以前投稿したこちらの記事の続きです。えっちな絵とかはありません！

今回作るもの

ウェンディちゃんのアクスタを作ろうとした経緯は前回の記事で書いたので、今回はいきなり本題に入ります。SDキャラとソシャゲ風立ち絵の2パターンを候補として検討したのですが、私はこういったグッズ制作は初めてで経験がないので、まずは簡単に作れそうなSDキャラでやってみようと思います。小さい絵のほうが発注金額も安上がりですし、置き場にも困りませんのでいいことづくめ。

イラスト制作

まずこちらが、前回の記事で掲載したラフ案です。

デフォルメキャラの描き方がよくわからず、見様見真似で描いてはみたもののあまり納得のいっていないクオリティでした。デフォルメって簡単そうに見えて難しいんだなということを痛感したのでその後、ちょっと自分なりにSDキャラの描き方を勉強して描き直してみたものがこちら。

……自分の絵にサンプル表記を入れるのをいっぺんやってみたかったのです。それはともかく、かなり良くなったと思います。衣装は引き続きアニメ一期の星空の鍵編で着ていたものですが、キャラクターデザインは二期に寄せています。二期の私が見終わった範囲内で、ウェンディちゃんがこの衣装を着ているシーンがあったかどうかはちょっと憶えていませんが…ともかく、せっかくならあまり公式でグッズ化されていない衣装がいいなという考えです。ポーズは前回よりおとなしめな印象をイメージし、私の性癖により太ももは太くなりました。SDキャラでもそこは譲れん…。

いつも描いてるウェンディちゃんに比べて、髪の色味が蛍光色っぽい紫になっていますが、これはCMYKカラーでの印刷時に色がある程度くすむことを想定してのものです。絵を描かない方にはあまり馴染みの無い話かと思うので解説しておくと、私たちデジタル絵描きは普段、RGBカラーと呼ばれる赤、緑、青の三色の組み合わせで絵を描いています。しかしアクスタに限らず、印刷となるとRGBカラーに対応した印刷機械はほとんどありません。一般的なプリンターのインクカートリッジを想像してもらうとわかりやすいのですが、印刷で使われるのはCMYKカラーと呼ばれるシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの四色の組み合わせ(厳密には黒は組み合わせ後の色ですが)です。CMYKカラーはRGBカラーに比べて表現できる色の範囲が狭いため、RGBで制作したイラストをそのまま印刷すると色が全体的に褪せたようになってしまいます。特に青系統の色は影響を受けやすいみたいです。

CMYKカラーのプレビュー画面だとこうなります。

先程のRGBカラーのイラストをCMYKカラーで印刷すると多分こんな感じだよ、というのをCLIP STUDIO PAINTがプレビュー表示してくれているわけですが、やっぱりけっこう色味が違いますね。そもそも入稿データをCMYKで納品できたらよかったんですが、私のクリスタはなぜかCMYKでのデータ保存ができず……iPad版だからかなぁ？

普段の私はウェンディちゃんの髪を塗るとき、彩度の高い青色を使いがちなのですが、CMYKだとそういう色はどう頑張っても表現できなさそうです。このへんの分野はクリスタよりも写真加工用ソフトのPhotoshopのほうが機能が強いので、同人活動で印刷物をよく作る人はPhotoshopも併用していたりしますね。私はデジタル専門なのでPhotoshopは使えませんが…。

発注

続いて発注先の選定です。今回はアクリルグッズの達人様にお願いしました。最小ロット一個から発注可能なのと、発注時にイラスト画像を入稿用データに自動調整してくれるツールをブラウザ上で使えるのが便利だと思ったからです。ぶっちゃけるとどこの会社様が良いとかよくわからないですし、とりあえずお試しで一個作るだけなので、あまり深く考えずえいやっと発注しちゃいました。あとは納期を待つだけです。

納品

実際に納品されたものがこちらになります。

……なんか思ったより色がくすんでないですね(笑)。上の方であんなにCMYKカラーについて力説したのに…最近の印刷機が優れているということなのかな？

こないだ版画展で買ってきたウェンディちゃんの公式アクスタと並べてみると…？

うーん、やっぱり髪の紫が強すぎるような。劇場版の鳳凰の巫女のウェンディちゃんがこんな感じの紫髪だったような気もしますが、もうちょっと落ち着いた青紫のほうが個人的には好みです。それと全体的に色が薄い気がするので、もうちょっと明度低く、彩度高めに色調補正してもいいかもしれません。まあこれは比較対象の公式アクスタのほうがだいぶ色が濃いめになっているところもあって、他のアクスタと並べてみるとあまり気になりませんでしたが。あと、輪郭線はもっと太くてもいいなぁ。

まとめ

いくつか修正点を挙げはしましたが、初めてにしてはよくできたんじゃないかなと思ってます。意外と色がくすまないというのも朗報ですし、ちょっと修正を加えて再発注し、完成版としたいですね。もしかしたら欲しいと言ってくれる方がいるかもしれないので、自分用の他に予備にいくつか作ってもらう予定です。スタンド以外にもキーホルダーなんかにもできそう。そしてゆくゆくは、もっと大きな等身の絵でも作ってみたい…とか、そんな野望も抱いております。

最後までお読みいただきありがとうございました！