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 祈託女。女に銭と願いを託し、神へと届けてもらう儀式。

 かつては生きた人間を神への生け贄とする人身御供だった。供犠となる人間は共同体の内々から「白羽の矢」が立つなどという形で、神意によって選ばれるとされているが、実際は恣意的に選ばれることが多かった。

 明治初頭、江戸幕府へ宛てた差出人不明の嘆願書が発見され、政府の介入により供犠役の人間が死ぬことはなくなった。ただ人間の代わりに人形をとする政府の説得は叶わず、現代にいたるまで儀式の供犠役は人間である。

 件の嘆願書は供犠役の近親者によるものとされている。一度は役人の手に渡ったものの、東京奠都の最中に紛失し、再発見に4年を要した。









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