商業作『Better than fiction』の話 ※R18 (Pixiv Fanbox)
Content
しらこです。
月末ギリギリ更新になってしまいすみません!
今回は『Better than fiction』について語りたいと思います。
Better than fiction
comicアンスリウム2023年11月号掲載&単行本『彼女フェイス』収録作
この時は単行本とアンスリウムが同日発売でして、単行本宣伝も兼ねて雑誌表紙イラストを描かせていただきました↓
表紙=雑誌の顔なので編集さん達のジャッジが厳しく、今までで一番ボツを食らいました(とらのあなさんの特典リーフレットに掲載された没ラフ以外にもまだあります)
でもこんな機会なかなか無いので良い経験になりました。
初表紙ということもあり物凄いプレッシャーでしたが、自分の出せる力を出し切って描いた良い表紙だと思っています。自画自賛。
前置きが長くなりましたが、
以下『Better than fiction』の設定裏話を語ります。
ネタバレを含みます!
※本文中の画像はクリックorタップで拡大できます
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『Better than fiction』キャラクタープロフィール
■ヒロイン:水渡万那夏(すいと まなか)
単行本カバー裏でも語りましたが、水渡さんは元々他作品のモブキャラとして考えていた子でした。
まだ設定がふんわりしていたのと「この子をヒロインにしたら他の話と繋がりが出来て面白そう」と思い、今作のヒロインに起用しました。
初期の名前は「愛未(あいみ)」でしたが、単行本の他ヒロインと名前が似ているので「万那夏」に変更しました。
■主人公:新井竜之介(あらい りゅうのすけ)
名前と誕生日の元ネタ(?)は芥川龍之介です。
初期の新井はもっとスレた性格でしたが、プロットを練るうちに違和感を覚えたので変更。
余談ですが…
新井の心情を理解するために、私も官能小説を読んでみました。
ま●こやち●こといった単語を使わず「薔薇の蕾」「灼熱の砲身」などのお上品な表現(小説によります)。それなのにちゃんとエロいし話も面白い。つい夢中で読んでしまいました。
官能小説って…すごい!
キャラ設定画
■水渡さん
ジト目風&ツーサイドアップ!
今まで描いたことのないキャラクターにしたくてこのようなデザインにしました。
ギャル路線は既に茜ちゃん(サポしてほしいのっ)がいたので、ギャルっぽくない陽キャにしました。
■新井君
漫画でよくある「眼鏡外すと実はイケメン」設定―——!
ベタでも話が盛り上がれば良し。
イケメンと言っても芸能人レベルではなく、クラスに必ず2~3人いる少し顔が良い人…のつもりで描いています。
あまりカッコよさを強調したくなかったので「イケメン」「顔が良い」といった言葉は漫画内で使わないようにしました。
今回のキャラクター達は自分好みで描いてて楽しかったです。
特に水渡さんはデザイン・性格ともに気に入っています。あまり褒めない担当編集さんにも可愛いと褒めてもらえました!やったー!
『Better than fiction』ができた経緯
文字が多いので読みたい方だけどうぞ…
※最近J●(じぇーけー)という単語がファンボ内でも規制され、一部記事が一時的に公開停止になったので伏字で「J●」と書いています。
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2023年春。
『おねいちゃんといっしょ』を描き終え、単行本ストックが溜まるまであと1本。
次の話は単行本収録を見据えて描かないとな…と思いながら担当編集さんに次回作について相談しました。
編集さんからの返答は「次はJ●モノでお願いします」
理由は単行本表紙が『彼女フェイス』の早苗(J●)予定なのと、単行本収録作の半数以上がJ●だから。
読者を混乱させないためにもジャンルはなるべく統一するに限ります。私が急に熟女描いたら「どうした?」ってなりますよね。そんな感じです。
私は言われたとおりJ●モノの話を考えることにしました。
しかし出来上がったプロットは就活大学生の話。何でや。
もちろん没です。
(大学生の話はいつか描きたい…)
J●モノの話がなかなか降りて来ず悩む私。
話の取っ掛かりを探すためネタ帳であるOneNoteを読み返しました(思いついたネタや台詞を随時メモっています)
すると、「物語と現実は別物」というワードが目に飛び込み…
この台詞使いたい!と咄嗟に思った私。
「物語と現実」をテーマにし、話のパターンをいくつか考えました。
その中で一番面白くなりそうと思ったのが「同級生の陽キャと陰キャの話」です。
(他候補はJ●と小説家、文芸部の先輩後輩…など)
いつもは話が降りてくるとざっくりとした展開が見えてくるのですが、今作はなかなか見えず苦労しました。
特に導入部分が大変でした。官能小説を着火剤にすると決めたもののどうやってやらしい雰囲気にすればいいのか…くそっ…じれってーな!
そんな感じで話の展開に悩みつつ、迷ったら編集さんに相談して、プロットで流れが決まったらネームで細かい台詞やコマ割りを考えて…
ようやく『Better than fiction』の原型が完成しました!
その後も下書きなどの作業が続くわけですが…こうして文章にすると漫画づくりって考えることが多くて大変ですね。
だからこそ完成した時の達成感が凄まじいです。脳内に浮かんだ物語を上手く漫画に昇華できた時の快感よ…
苦しい時もあるけど楽しくてやめられない。
漫画家ってドMかな?
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単行本カバー裏でも語りましたが、今作は表情をかなり意識した構成にしました。
主にこの辺り↓
個人的には新井のメガネを外した辺りから「今からあたしを好きになって」までの流れが物凄くお気に入りです。表情だけでなく一連のやり取りひっくるめて好きです。水渡さん可愛いなぁ…と何度呟いたことか。
表情とは関係ないですが、狭い密室(トイレ)で熱気が充満する中で致すシチュも大変気に入っています。
話全体を通して一番の見せゴマはコレ↓
何度でも言いますが女の子のトロ顔描くの楽しい…
もっと可愛くて魅力的な表情・仕草をこれからも追求したいです。
おまけ落書き
計5枚です。
全裸差分↓
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今回の記事は以上です。
文章多くてすみませんでした。
いろんな所で言ってますが、水渡さん達の話は続編の構想があるのでいつか描くつもりです。
そして来月の記事も水渡さんネタにしようと思ってます。
1コ思いついた話があるので描きたいなと。
それではこの辺で。
お読みいただきありがとうございました✨