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《鬼(おに)》

およそ二百年前に神州にその姿を現した怪物の名称。ひと口に『鬼』と言ってもその姿形や能力は千差万別。かつては全てを一括りに『鬼』と呼称していたが、現代では鬼の脅威度に則った三つの序列を定めている。下位の序列から『餓鬼(がき)・業魔(ごうま)・天魔(てんま)』とされ、序列が低いほど数が多い。業魔にはさらに細かく四つの階級が設けられており、すなわち下から順に『三級・二級・一級・特級』。特級業魔は序列上位の天魔へ至る羽化段階であることが多い。


《餓鬼》

鬼の等級の中でも最下級に位置し、もっとも数が多い種。動植物の形状を模したものが殆どだが、形状が不安定な粘土状の個体も存在する。この時点で一目見て人型だと判別できるものは確認されていない。存在強度が高くない個体も多く存在し、一般人でも武具を用いて殺すことが可能。また、餓鬼に限らず鬼に総じて言えることだが、発生源が未だにわかっていないため、全ての鬼が餓鬼から順に進化していくのか、それとも誕生の時点で業魔や天魔級の個体もいるのかは不明である。ただ一つ言えることは、餓鬼から業魔、業魔から天魔へと進化する個体は確実に存在する。そのため例え餓鬼であろうと野放しにしておくのは危険。比較的弱い餓鬼や下級業魔の段階で叩くことが最も望ましい。


《業魔》

鬼の等級の中で中級に位置し、一般的に『鬼』と呼ばれて連想される代表的な種。三級から特級までの四種に細分化されており、理由は鬼の三序列の中で、それぞれの個体の強さの開きが最も大きいため。

三級業魔は『下級業魔』とも称され、餓鬼より動きが機敏、力が強い等、脅威度は高いが、銃火器など強力な武具を用いれば一般人でも殺すことが可能。餓鬼と同様に動植物の形状を模したものが殆どだが、獰猛さが増しており、個体の大きさも餓鬼と比べると一回り大きくなっている。また、不安定な形状の個体はおらず、代わりに人型と呼ばれる二足歩行の鬼が発見されている。

二級業魔は業魔の中でも代表的な存在で、この辺りから一般人の手には負えない脅威度となってくる。単純に何の強化や加護も施されていない武具では負傷を与えることができず、鬼の存在強度に負けて弾かれるか破壊される。下級業魔と個体の大きさなど、ぱっと見の変化はないが、前述の通り、脅威度が段違いことに加え、下級業魔までのどこか幽鬼然とした茫洋とした気配が消え、はっきりとした自我を持ち行動していることが伺えるため、判別はそう難しくはない。この二級業魔を単独で倒せるかどうかが、鬼剋士(鬼狩り)としての格を分かつ分水嶺となる。

一級業魔は業魔の中でもとりわけ強い個体で、数はそう多くないものの、並みの鬼剋士では相手にならず、単独で打倒できる者は少ない。姿形は二級以前と比べ小柄となった個体も多いが、それを見たまま戦力の低下と判断するのは危険。逆に、今まで外に余分に漏れ出ていた力が無駄なく凝縮されたとするのが、賢明であり、油断は禁物。言語を介すことができる個体もおり、頭がよく警戒心も強いため、そうそう人前に姿を現したりはしない。この辺りから固有の特殊能力を持つ個体が現れるようになり、二級以前のような力技のゴリ押し一辺倒の戦い方から脱しつつある。

特級業魔は一級業魔とも一線を画す存在で、『準天魔』『至りかけ』とも呼ばれる危険な存在。基本的に鬼剋士が単独で戦闘することを禁じられており、それぞれが国ひとつを容易に滅ぼすことができる実力を秘めているとされる。鬼として完成された力と、固有の特異能力を持ち、完全なる自我と趣味嗜好まで持ち合わせる者がいるなど、人間味に溢れている個体も確認されているが、それは側だけであり、鬼としての殺戮本能を人間の言葉に置き換えただけのものであるため、人間側の理屈で彼らを理解することは不可能。一級業魔以上に姿を見せず、更に言えば遭遇しても鬼剋士側が殺害される事態になることが多々あるため、正確な数はわからない。確認できている個体は討伐済みの者も含め二十体前後で、その半分以上が人型。


《天魔》

鬼の序列最上位に位置する鬼の王。特級業魔とも隔絶する力を秘め、その実力は異次元。完全に人間とは別位相の存在であり、これまでに鬼剋士が討伐できた天魔の数はわずか二柱。加えて討伐に参戦した鬼剋士は戦いの最中、または戦後しばらくして死亡しているため資料が極端に少なく、天魔と遭遇し、奇跡的に逃げ切った幾人かの鬼剋士の話から類推するしかない状態。曰く山より巨大な体躯、曰く小柄な少女、曰く半獣半人の大男等々、信憑性を測ることすら難しいほど判然としない情報ばかりだが、ただ一つ言えることは、彼らには何かしらの意志があり、そのために人間を殺すということ。いまだに人間の世界へ向けて総攻撃を仕掛けてこないのは、何かの考えがあってのことなのか、はたまた興味がないだけなのか。それはわからないものの、人間たちにとっての確定事項は、彼ら天魔を打倒しない限り、真なる勝利は訪れないということ。現在の情報を整理すると、少なくとも現存する天魔は五柱。全体の数は把握できていないものの、おそらく多くとも十柱前後ではないかと見積もられているが、本当のところはわからないままである。





そういうわけで、どうもです。織上ワトです。

今回は前回触れるだけだった『鬼』の設定を掘り下げて解説させていただきました。


まぁ実は割とまだ、修正の余地はあるので、これで本当に完全確定になるかは怪しいところですが……概ねこんな感じですので、よろしくお願いいたします。


そして謝罪です。本当は鬼のイラストとともにの解説になる予定だったんですが、今回も文字ばかりになってしまい申し訳ない。

多分今後も設定記事はこんな感じになると思います。ですが、このままではやはり見栄えも良くないので、時間のあるときに簡単なイラストを進めて、描けたらその都度記事を更新という風な形を取らせていただきたいと思っております。


それがいつになるかはわかりませんが、まったり見守っていただけると嬉しく思います。

それでは次回は『鬼剋士(きこくし)』、つまりは鬼狩りについて掘り下げていきたいと思います。

それではみなさんまたお会いしましょう! さよなら〜👋

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