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ゲームのシナリオ制作にあたり世界観設定をしているので、魅力的なイラストを描くための設定やアイディアの定め方を書いてみたいと思います。 絵に限らず、何かを作りたいなぁと思ったときに、どういった種類のアイディアなのか意識すると、よりよいアイディアに昇華するための戦略を立てられます。 * * * ・モチーフ(例:女の子、メイド、猫)  一番最初に思い浮かべやすいですね。対象物でしかないので、これだけでは魅力に欠けます。じゃあ、どんな女の子を描くか、が次のステップです。  私の場合は、百合にするか、女の子の日常にするか、といった、「テーマ」を決めます。 ・テーマ(例:百合、メイドの日常、女の子の日常)  「百合をテーマにしたイラスト」「日常の女の子をテーマにしたイラスト」といった感じで使われるテーマですが、基本的にはお客さんを引きつける要素を一言で表すものです。イラコンなどでは、最初に提示されますので、テーマが最初に決まっている場合は、次のステップは「ゴール」を決めると良いのではないかなと思います。  実はテーマ自体にはあまり意味が無いというか、縛りプレイのルールみたいなものという気がしています。 ・ゴール(例:絵を見てドキドキしてほしい、人生について考えて欲しい、バズらせたい)  ゴールは、作り手側の状態と、受け手側の状態の2種類があります。  テーマの次に考えるといい理由としては、テーマが出発点だとすると、ゴールはまさしくゴールですので、次はモチーフやテーマなどのネタが考えやすくなります。実際に作品制作をすると、設定したゴール通りにいかないことが多いのが面白いところですね。  そういえばバズらせるつもりで絵を描いたことないです。個人的には、大体キャラクターを好きになって欲しいというゴールにしちゃいます(絵を始めた理由でもありますし)。  ゴールを最初に決めた場合は、「リサーチ」が重要になります。 ・リサーチ(例:今人気のキャラ、作品、ジャンル)  主に、人気を獲得するために使われます。最初に人気があるものを調べて、それにのっかる、みたいなアイディアの決め方です。逆に人気がないから、あえて挑んでみようということもあるかもしれないです。  お金を出してくれる人はこれがメインで、内容はおまかせ、ということが多いのではないでしょうか。クリエイティブなことをやりたい人にとっては打算的でつまらないですね。  最初にリサーチした場合は、自分なりに好きなところを見つけて、モチーフやテーマを決めていくとよいのかなと思います。 ・コンセプト(例:新しいメイドさん像を提示する、クラシックな百合を描く)  「コンセプトは作り手側の行動指針」です。ゲーム制作など、チーム運営する場合、コンセプトはとても重要です。テーマだけを決めてもチームはまとまりませんが、コンセプトは行動指針なので、アイディア自体が散漫になりづらく、判断もブレづらくなります。個人でも、アイディアを出す指針となりますので、毎度意識するようにしています。  コンセプトは抽象度が重要です。  クラシックな百合、だと、「マリア様が見てる」的な、美しいお姉様と妹を描くでしょう。おそらく、見つめ合って花が散らしてあって……みたいな場面を想像します。しかし、より良いアイディアを生み出すには、もう少し具体的なほうがよいです。笑えるクラシックな百合、と設定すると、先に挙げた誰もが思い浮かぶようなものは生まれづらくなり、オリジナリティのあるクラシックな百合が生まれることでしょう。  かといって、キスをしているクラシックな百合、といったような具体的すぎると、同じような場面ばかり思い浮かぶことになります。  出したいアイディアの幅に応じて抽象度を決めると良いと思います。 ・設定、プロット、物語  似ているようで全然違う3つです。  まず設定ですが、キャラクターの生まれや、性格、能力といったものですね。これはキャラクターデザインには重要ですが、構図は決まりづらいです。デザインではなく、良い絵を描くためには、「行動に繋がる設定」を考えましょう。わかりやすいのは、悩みや解決したい問題ですね。胸が小さいことを悩んでいる、という設定があれば、映像が浮かびやすいです。  プロットは、出来事の順序です。女の子Aは胸が小さいことを悩んでいる、発育のいい女の子Bを見ると落ち来む、女の子Bはロリータファッションに興味あるが胸が大きすぎて似合わないのでAの体型がうらやましい、女の子Bが女の子Aと仲良くなって、ロリータファッションを着せる。  というのがプロットです。これも出来事の骨格のようなもので、構図にはつながりませんが、良いシチュエーションを決めることができます。  物語は、プロットを、より感情的に伝えるために再構成したものです。上に挙げたプロットのうち、ロリータファッションを着せる、というシチュエーションに感情を載せると、Aにお気に入りの服を着せて嬉しくなって写真を撮りまくる女の子Aと、恥ずかしいけど嬉しくてくるくる回っている女の子B、みたいな場面が想像できます。   * * * というわけで、アイディアの種類について色々挙げてみました。実際には複数の要素をまとめて思い浮かべたり、順番もバラバラだったりもします。アイディアが浮かんだのに、絵に繋がらない場合は、絵に繋がらない種類のアイディアであるのかもしれませんので、悩んでしまうかたは参考にしてみてください。 アイディアそのものが浮かばない場合は、インプット不足なのでまた別の話ですね。

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