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絵の上達の話が流れてきたので、改めて私が意識している絵の描き方を列挙しようと思います。


全体

1.ありがたみ

最近なぜ絵にお金を払ってくれるんだろうなと考えたときに、もしかしてありがたみなのでは? と、ふと思い浮かびました。細かいことは色々ありますが、まず「この絵を描いて嬉しく思う人がいるか」を意識しています。もちろん、自分も描いて嬉しいかもとても大事です。


2.退屈な構図にならないように

日常生活で見ない構図、カメラアングル、シチュエーションというのを大事にします。これもそこから女の子を見せてくれてありがたい、みたいな「ありがたみ」につながります。


3.苦手を1つは克服する

目を上手く描く、輪郭を上手く描く、可愛い頭を描く……とか、なんでもいいので、自分の苦手なものを1つ克服するつもりで描くと、描くたびに上手くなるはず……!?


4.退屈に敏感になる

この線つまらないなーとか、この配置だと動きが無いなとか、そういう退屈さに敏感になるようにしてます。つまらなく感じたら、次の絵でもいいので改善していきます。


5.完成させる

これは正しかったのかどうかわかりませんが、描き始めた絵は必ず完成さえるようにしてきました。反応が悪いだろうとわかっていて公開する苦しみはありましたが、ダメだと思ったらやっぱりだめだった、ダメだと思ったけどめちゃくちゃ反応良かった、など、完成させて公開したからこその反応がもらえて面白いです。


↓この絵はイマイチだなと思っていたので、恥て公開してなかったら、なにか色々変わったかもしれません。




細部

6.アタリをちゃんと描く

アタリは構図と人体の比率を取るうえですごい大事なんですが、私はアタリから絵を起こすのがとっても苦手。ここに頭がこの大きさで……と決めても、収まらなかったり、角度が変わったりしてしまいます。顔や人体のバランスが整わない最大の原因です。なんとかちゃんとしたアタリを身につけたい〜


7.味のある線を描く

元々鳥山明先生の線が好きだったので、デジタルで描く線がつまらないと感じていました。その改善案として、色々試した結果、鉛筆+インクだまり、という特殊なブラシに行き着きました。


8.陰影の記号化

顔の記号化と同じように、陰影も記号にしたかったのと、陰影に黒を使わないという制約を課して、青い影というのをやり始めました。発明かなと思ったけど、そんなわけなかったですね。eugene brouillardで調べてみてください。

また、陰影にはグラデーションを入れるようにしました。これは、自分の絵の魅力は、線と陰影だけでも引き出せると思ったものの、やはり単調に見えるので試しに入れるようになりました。平面上一つと見なせる場所がグラデーションしてると高級に見えるのですよね。

双方、単調に見えるところの改善です。


9.表情や筋肉の意識

これは以前、魅力を描くシリーズで書きましたが、表情、動きを真似してしまう、釣られてしまうようなものを目指しています。笑顔の絵を見ると、見ている方も笑顔になり、楽しい絵だと「実感」します。なので無理のない表情や動きはとても大事です。


10.何色かわからない色

緑、青、みたいなわかりやすい色をできるだけ避けます。青は紫を混ぜたり、白は青を混ぜたり、グレーは紫を混ぜたりします。赤は例外で、注意を引くので、絵全体のアクセントに意識して使っています。


11.線の最低量

どうやら私の絵には最低ラインの、「線の量」があるようです。これを下回るとつまらない絵になります。線が少なくても良い絵に見えるのが上手い!と今でも思っているのですが、自分の技術だとつまらない絵になるようで、線を増やすようにしています。


12.補間してもらう

自分の絵は、「映像の一部を切り取ったもの」を意識しています。フィギュアのポーズなどで言われていることですが、決まりすぎないポーズで止めることで、次の動きを脳が予想し、その世界観に没入することができます。これを映像に置き換えて、画面全体の次の動きを予測してもらえるようにしています。


今足りないなと思うこと

13.価値を上げるための引き出しを増やす

日常を自分の切り口で描いていたことから、お仕事でいただいた絵が、ポーズを取っただけの女の子、など、情報量をドラマで足せないときに、価値を足すための引き出しというのが足りないです。ダイナミックな構図、デザイン的な背景など、たびたび描いてはいますが、より魅力的にしていきたいと思います。


14.アタリ

さきほど挙げた通り、アタリが上手ければ悩みの1/4は消えます。バランスと速度が改善んするのですよね。がんばるぞ。


15.ボリューム感

洋服のボリュームや、小物など、小さく描いてしまうクセがあるので、できるだけ大きく、ボリューミーな感じを出していきたいです。構図の練り具合が足りないのですよね。ものとものが傘なるととても良いですよね。どうしても自分の線を避けてしまうクセが……


16.立体的な人体

手を前に突き出してる絵を、何度描こうとして何度挫折したか…… 人体にパースを付ける練習をしなくてはいけません……!


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というわけで現在意識しているところでした。もっと細々したものはあると思うのですが、究極、それらを意識せずにできるのが上手い、ってことなんですよね。

その域に達するには練習のみです。


自転車に乗れるようになれば自転車の乗り方を意識することがないように、絵を描くことを意識せず絵を描けるようになりたいところです。そうすることで、自転車でどこにいくかを考えるのと同じく、絵で何を表現するかが余裕を持って決められるようになるはずなんですよね。

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