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今回は、「線と線的なもの」、という話です。


絵の描き方を調べると、視線誘導の話が出てきます。

私が多用する視線誘導は、主に室内の壁や家具の線です。




メディアにもよるのですが、絵は左上から始まりやすいのかなと思います。

(大きな絵は下から、漫画は右上から)


そこから天井と壁の境目をたどり、壁の角を通り、その先に見せたい部分(主にキャラクターの顔)を置きます。次に、キャラクターから離れた視線は、床のラインから外に向かっていきますが、それを拾い上げるように、柱などでまた魅せたい部分へ誘導します。


これで長く見られる絵になります。


実際に絵を描く場合は、この説明とは逆で、魅せたい部分を描き、必要に応じて視線を誘導する線を追加していきます。


一部のイラストレーターがサムネイルを勝手に変えられるのに怒っているのは、魅せたい部分がカットされるのはもちろん、この視線誘導のコントロールが利かなくなるからなんですよね。縦長、横長などレイアウトは色々ありますが、画面の隅から隅まで、この視線のコントロールをしているので、少しでもカットされるのは困るわけです。


で、百合のイラストは、二人いるので、このコントロールがわりとしやすいです。




特に、『ネイルちゃんと深爪さん。』のイラストは、予算的に背景は描けなかったのですが、視線のコントロールをかなり意識して描きました。


魅せたい部分が緑、想定する視線は赤です。



右上に若干視線が抜けそうな感じがありますが、一応タイトルが入る部分を確保したものでした。実際書影も予想通りこの部分がデザインで補われていましたが、縦書きでくるとは思ってなくて、おおっと思いました。



このデザインで入り口が右上になったんですよね。ギャルの左手のネイルが最初に目に入るポイントになったんですよ。


Twitterで飾りたいと言ったのはデザインひっくるめて、ずっと見ていられるようなすばらしい作品になったと思ったからなんですよね。



というわけで、視線誘導の話でした!


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