アルティマミレーヌ「卯月メイを暗殺せよ! 前編」 (Pixiv Fanbox)
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挿絵 mak066様
平穏な日々が続く地球…
しかしそんな平和は、怪獣の轟く鳴き声によっていとも簡単に崩されてしまう。
「ギャアアアアアア!」
鋭い牙を生やしたネズミ型ロボット怪獣・ロボマウスが地中から出現し、近くのコンビナートへと迫る。
人々は逃げ惑い避難を始めるが、その様子を遠くから見つめる視線があった。
「くくっ…人間どもを危険に晒せば、奴がすぐに駆けつけるだろう…ロボマウスが敗れるその時こそ、あの女…アルティマミレーヌの地獄の始まりだ!ぐわっはっはっは!」
男の不吉な予言の通り、ロボマウスの前に眩い光が明滅する。
その中から現れたのは、地球の守護女神…アルティマミレーヌであった…
「シェアッ!ここから先には行かせません!」
凛としたミレーヌの声があたりに響き、避難していた人々から歓声が上がる。
しかし、当のミレーヌは少し顔を赤面させ、脚も僅かに震えていた。
「よしよし…計画に第一段階はうまく行ったようだ…」
逃げ惑う人々に紛れてほくそ笑む謎の男…
ミレーヌの様子を伺うその視線は、怪しく光るのだった…
時は少し戻り…
とある病院では子供向けワクチン注射が行われていた。
しかし注射を怖がる子供たちも多く、対策として病院側は防衛隊協力のもと、一つのイベントを開催していた。
それは子供たちにも人気の卯月メイ隊員に協力してもらい、注射の恐怖を払拭してもらおうというものであった。
会場の椅子に座った子供たちの前にメイが現れると、一際大きな歓声が上がる。
壇上から手を振り、マイクを受け取ったメイは大きな声で話し始めた。
「みんな、こんにちは!今日みんながするお注射は、悪い病気にかからないようにするために大事なことなの!私も一緒に頑張るから、怖がらないでやってみようね!」
そういうと、メイの横に立った医者が注射器を取り出してワクチン接種の準備をする。
当然子供用のワクチンはメイには不要なため、単なるビタミン注射が用意されることになっていた。
会場に子供たちは注射の登場に涙を浮かべ、ぐずり始めてしまう。
「怖くないよ!ちくっとするのは一瞬だから、頑張ろうね!」
メイが子供たちを元気づけながら目配せすると、医者はスッと注射を終える。
「わぁっ、みんなとお話ししてたらもう終わっちゃった!ぜーんぜん痛くなかったよ!みんなも頑張ろう!」
メイの笑顔に子供たちも安心した表情を浮かべる。
注射を施した医師が邪悪にほくそ笑んでいることに気づいた人間は、誰もいなかった。
その後、子供たちの注射に立ち会い、励ましたりお話をして駐車から気をそらせたりと、メイは自らの役割を全うしていく。
街の近くにロボマウスが出現したのは、その少し後であった。
「やはり卯月メイの時には身体の強度を下げているという情報は間違いなかったな…」
メイに注射を施した医者はその正体を現す。
異様に巨大な頭部をした異星人・メシュー星団人の姿がそこにはあった。
メイはミレーヌのような力を宿したまま日常生活を送ることはできないため、意図的に力をセーブして生活している。
本来なら地球人用の注射針などミレーヌの皮膚の前では簡単に折れてしまうが、そういうことのないように、地球人に寄せて生活していることを突き止めたメシュー星団人は、その隙をついてメイに一服盛ったというのが事の真相である。
そうと知らないミレーヌはロボマウスとの闘いに臨んでいたが、注射された毒はジワジワと彼女へと浸透していくのだった…
「おかしいわ…力が入らないっ…」
いつもは怪獣と組み合っても力負けしないミレーヌが、ことごとくロボマウスに組み伏せられてしまう。
しかも時間の経過とともに、さらにミレーヌの身体はその自由を失っていく。
「身体が重い…それに…」
身体の中心から熱を帯びていくような感覚に、ミレーヌのほほが上気する。
勝手に弱っていく獲物に対し、ロボマウスはその長い尾で激しく身体を打ち据えていく。
「うぁっ…ぐっ…」
膝をつくミレーヌに、十分獲物が弱ったと見なしたロボマウスは次なる一手を打ち出した。
シュルルル…
ロボマウスのしっぽが何股にも分かれ、触手のようにミレーヌへと襲い掛かる。
「ああああッ!」
ぎりぎりと締め上げるように巻き付く触手にミレーヌは苦悶の表情を浮かべ悶絶した。
ピコンピコンピコン…
胸のエナジータイマーが点滅をはじめ、時を同じくしてミレーヌの胸には乳首が浮き出てしまう。
「そんな…なんで…」
身体が発情してしまっている…その事実がミレーヌを精神的に追い込んでいった。
メシュー星団人からの指示により、ミレーヌから抵抗の力を奪おうとするロボマウス。
バチバチバチッ!
巻き付いた尻尾を通じて電撃を放つロボマウスの猛攻に、ミレーヌはついに大地へと倒れこんでしまった。
「ぁ…が…へぁ…」
電撃でびくつくミレーヌの秘所はひくひくと口を開け、だらしなく愛液を垂らしてしまう。
ブシュッ!
ミレーヌを拘束していた触手が、今度は陰茎のように彼女の秘所を貫いた。
「やああああっ!抜いてぇっ!」
挿入によって脳を走る快感物質に抗えず、白目をむいて痙攣してしまうミレーヌ。
ズッポ…ズッポ…
ミレーヌの中をかき混ぜながら抜き差しされる尻尾触手。
ピピピピピ…
タイマーが限界を伝える点滅音を響かせ、ミレーヌは最大の窮地へと追い込まれていく。
「このままじゃ…やられてしまう…」
何とか勝機を探ろうと意識を集中するミレーヌ。
キシャシャシャ…
彼女の抵抗が無駄な努力だと笑うように、ロボマウスは鳴き声をあげる。
しかしそこにこそ、ミレーヌ唯一の勝機があった。
「…!あそこを狙えば…っ!?…フェアアアッ!」
ミレーヌが打開策を講じようとした瞬間、触手の先からタップリの白濁液がミレーヌへと注がれてしまう。
中出しの快感に打ち震えるミレーヌ…
ぬぽ…ぶしゃあああっ!
引き抜かれた触手から、まだ出続けていた白濁液がミレーヌの身体を汚していった…
ピ…ピ…
タイマーもか細い点滅へと変化し、ミレーヌの敗北をだれもが覚悟した瞬間、ロボマウスの身体が炎を上げて崩れ落ちた。
「アルティマ…ナパー…ム…」
ミレーヌは最後の力でアルティマティアラを爆弾に変え、高笑いをしていたロボマウスの口の中へと投げつけていたのである。
ミレーヌ自体のエネルギーはもう尽きかけていたが、ティアラの内部に蓄積されたエネルギーが、ロボマウスを体内から焼き尽くしていた。
しかし、限界は同時にミレーヌにも訪れる。
満身創痍の女神の身体が淡い光を放つと、もうそこにはミレーヌの姿はなくなっていた…
「いいぞ!ロボマウス!私の注射した媚毒に加え、お前に内蔵した液体にはその効果を倍増させる成分を含ませておいた!たっぷりとアレを注がれたが最後、あの女には地獄の苦しみが襲い掛かるであろう。あとは私がゆっくりと料理してやる!」
メシュー星団人の不敵な笑いが辺りにこだまする。
果たしてミレーヌは星団人の卑劣な罠をかいくぐり、勝利することができるのだろうか…
後編に続く…