アルティマミレーヌ「凶獣は謎の女?」 (Pixiv Fanbox)
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挿絵 さーばーふぇいず様
アルティマミレーヌが地球で多次元怪人ラポールとの闘いに明け暮れているころ、義姉のアルティマリオナは一つの情報を元に惑星セイタンを訪れていた。
ラポールが地球上の生物を持ち帰り、宇宙怪獣と掛け合わせることで誕生する凶獣…
その生産工場がこの星にあるのではないかという情報提供があり、愛する義妹ミレーヌのため、リオナは捜査に立候補したのである。
セイタンは銀河連邦に加盟している惑星国家であり、リオナは政府の協力のもと、すんなりと捜査に入ることが出来た。
現地の住人の話しでは、人気のない地区に謎の女性10人ほどが浮遊しながら移動している姿が目撃されており、正体を探ろうとしたものは皆帰ってこなかったとのことで、リオナもその情報に表情を引き締める。
「お話は分かりました…危険な異星人の仕業かもしれません。ここは聖十字隊所属の私にお任せください!」
リオナは回復や治療を主とする聖十字隊の所属であったが、銀河連邦内では知られた戦士でもあったため、現地人も安心してその手に事件を委ねるのであった…
「話があったのはこの辺だったけど…」
飛行しながら指定された座標に到達したリオナ。
周りを見渡すとうっそうとした森に囲まれており、人々の話しの通り人気があるようには思えない場所であった。
「見た感じには特に怪しい場所では無いようね…あら?」
上空を飛行しながら様子をうかがうリオナの目に、10人ほどの女性が浮遊しながら森の中を移動している様子が見て取れた。
「この星の人々には空を飛ぶ能力は無いはず…一体どういうことなの?」
高度を落とし、森の中へ侵入していくリオナ。
しかし、女たちはふっと姿を消してしまう
「見失った…結構な人数で移動していたはずなのに…」
明らかに異質な状況に、身構えるリオナ。
すると、森の中に謎の建物があることに気付く。
「誘われている…と思った方がよさそうね。でも、もし本命ならここでラポールの戦力を削ぐことが出来るかも…」
戦いで日々傷ついているであろう義妹ミレーヌを思えば、リオナにここで退く選択肢は存在しなかった。
意を決し、建物に入っていくリオナ。
内部は使用されていないかの如く寂れており、既に稼働しているかも怪しい状況であった。
「いったいここは…あっ…」
まだ電源が生きている端末を発見し、アクセスするリオナ。
すると残されたデータの中に、謎の凶獣の設計図とその情報が送信されてきたであろう座標が含まれていることをリオナは発見する。
「ここが凶獣の生産工場だったのは間違いなさそうね…一歩遅かったということかしら。でも、この座標をたどればラポールの隠れている多次元空間にたどり着けるのかも…」
急いで情報を集約し、アルティマサインに変換するリオナ。
「これをミレーヌに送れば…はっ?!」
しかし次の瞬間、謎のミサイルが背後から襲い掛かり、リオナが情報を収集していた端末を破壊する。
間一髪でそれを躱したリオナの背後に、先程森の中を飛んでいた女たちが笑いかけた。
「一足遅かったな、アルティマリオナ…この工場は既にわれらの完成をもって廃棄済みじゃ。お前は罠に嵌ったのだ!」
女たちは高笑いを上げながら一つに融合し、くのいち凶獣・ユリダンクと変貌を遂げる。
「キシャアアア!」
甲高い鳴き声をあげながら襲い掛かるユリダンクを躱し、建物から飛び出るリオナ。
構えを取りながら、ついてきたユリダンクに対峙すると、気合を入れて一喝する。
「罠ならそれで結構!あなたを倒してミレーヌの負担を減らすことが出来るなら、それで十分よ!」
リオナは頭のカチューシャに手を当て光の弓矢を生成し、ユリダンクへ放って行く。
「フフフ…くのいち凶獣の神髄、お見せしよう!分身の術!」
そういうとユリダンクは体の手足を9つのパーツに分離させ、体の中心を狙ったリオナの矢を躱していく。
「…分身の術ってそういうのじゃなかった気がしますけど…」
地球のミレーヌのもとを訪れた際に見た忍術との違いに困惑しながらも、リオナは弓を引き絞り大技の構えを取る。
「こしゃくな!くらえい!」
ユリダンクの頭部に生えた角がミサイルのように発射され、再びリオナを襲う。
「遅い!セパレイトアロー!」
引き絞られた弓から放たれた光の矢がユリダンクの眼前で9本に別れ、分割されたボディのすべてを貫く。
角ミサイルはコントロールを失ったかのように床に転がっていった。
「9つ程度では私の矢からは逃れることはできませんよ…と言っても、もう聞こえてもいないでしょうが…」
弓矢をカチューシャに戻し、バラバラに転がったユリダンクに背を向けるリオナ。
しかしその後ろでは、転がっていったはずの角が空中に浮いていた。
「油断したなぁ…くらえ!アシッドストリング!」
角を中心に九つに分かれていたボディが融合され、ふたたびユリダンクの形となる。
その口から吐き出された粘着性の高い糸に絡み取られ、リオナは地面に倒れ込んだ。
「えっ…きゃあああ?!」
瞬時に硬化してリオナの自由を奪っていく糸。
「くぅ…振り解けない…」
焦るリオナを尻目に再度の合体をすませるユリダンク。
「フフフ…暴れるのは得策ではないぞ…」
ユリダンクの挑発に、キッと睨み返すリオナ。
しかしその視界が、ぐにゃあっと歪み力が抜ける。
「あぅ…ち、力が…」
その様子をユリダンクは身体を震わせて嬉しそうに見下ろしていた。
「カカカッ!これこそアシッドストリングの真の力!絡めとった獲物を弱らせ、我が贄とするのだ!」
ピコンピコンピコン…
エナジータイマーがエネルギーの喪失を知らせる点滅を始め、リオナの表情が焦燥の色に染まる。
「はぁっ…はぁっ…い、いけない…このままじゃ…」
くたっと横たわるリオナを見て、満足そうに頷くユリダンク。
「ククッ…ワシはどっちもイケるクチでな。こういうのはどうじゃ!」
ユリダンクのツノが頭部から外れ、その股間に装着される。
尖った形状から肉棒のような形状へと形を変え、その存在を主張するかのように、ユリダンクがリオナへと迫る。
「いや…やめなさい!…ああっ…」
なんとか距離を取ろうと身体を起こそうとしたリオナの首を掴み、その腰を抱え込む。
「グヘヘ…見ればなかなかいい女ではないか!慰み物になるがよい!」
一気に挿入し、リオナの具合を確かめていくユリダンク。
「つあっ…ぬ、抜きなさい…あぁん!」
乱暴に蹂躙されているはずが、甘い声をあげてしまうリオナ。
「グハハ…さっき拘束に使ったアシッドストリングには媚薬効果も含んでおいたのじゃ!お前も気持ちいい方がいいだろう!」
その言葉の証左とばかりにリオナの乳房には乳首が浮き出てしまい、タイマーも激しく明滅する。
「ああっ、はぅ…あんっ!くっ…離しなさい!」
気持ちよさそうに腰を打ち付けるユリダンクに、リオナは一つの選択を迫られていた。
「(凶獣を倒すエネルギーが残っているうちに反撃するか…もしくは…)」
犯されながらも何かを思案する様子のリオナを見ながらユニダンクが挑発する。
「何かするなら早い方がいいぞ、リオナ。このツノから発射されるアシッドストリングがお前のあそこを満たせば、もはや反撃など出来ないのだからな!」
言われるまでもない…と睨め返したリオナは、ピストンの合間に意識を集中する。
「もう少しで発射だぞ…ほれほれ!」
ピストンに緩急をつけ、リオナの集中を阻害するユリダンク。
「くぅ…おねがい、届いて!」
リオナが腕を掲げ、光線を発射する。
しかしその光線はユリダンクにではなく宇宙空間へと向かっていった。
「む…アルティマサイン…攻撃ではなく情報を送ることを選んだか!」
全てのエネルギーをサインに込めたリオナは、ユリダンクのピストンにその身を預けてしまう。
「ミレーヌ…あとは…おねがい…」
ユリダンクもそれに合わせ限界を迎え、リオナの中にアシッドストリングを発射する。
「死にゆくお前にいい情報を教えてやろう…今お前が送った座標…あれは罠だ!お前が死ぬ気で送った情報で愛する妹が危機に陥る様を想像しながらイクがよいわ!」
ブビュッ…
勢いよくアシッドストリングがリオナの体内に注がれ、その身体を内側から灼いていく。
「あああぁあ…そ…そんな…ミレーヌ、ごめんなさい…」
リオナの目元から一筋の涙が溢れ、瞳は光を失っていく。
エナジータイマーも消灯し、リオナは絶望の中で最後を迎えてしまう。
「くくく…これでミレーヌは何も知らずにラポール様の罠にかかるのだ…奴の苦しむ姿が楽しみだわい!」
アシッドストリングで汚されたリオナを放置し、異空間へと消えていくユリダンク。
後には絶望と汚辱にまみれたリオナだけが残されるのだった…
終