アルティマレディ・リアン 「アルティマレディ、永遠の誓い 後編」 (Pixiv Fanbox)
Content
挿絵 あるく様
※今回、あるく様のご厚意で挿絵の差分をたくさんいただいたので、メインのシーンは挿絵に文字入れをするような形式で作りました。
いつもと違う形式ですが、楽しんでいただければ幸いです。
前編のあらすじ
アルティマレディ・リアンに新兵器『リアンガー』を届けるため、地球へ向かっていたアルティマレディ・フィズ。
しかし、到着寸前にリアンガーのエネルギーに引き寄せられた怪獣・アシュランに襲われてしまう。
前後両面に顔を持ち、トリッキーな攻撃を繰り出すアシュランに翻弄されるフィズ。
ついには謎の光線を浴びてしまい、口にマスクをはめられてしまう。
フィズはなんとか隙を見つけて地球へ逃げ込むが…
地球へ降り立つことに成功したフィズ。
リ地球上で活動するための姿・大和シズカに変身し、リアンの地上での姿・防衛隊員の大和ユリアの元へと向かう。
2人は姉妹という設定にし、地球上での活動を行っていた。
しかし消耗が激しく、アシュランに付けられたマスクのために、言葉も発することもできないシズカ。
なんとかユリアの元に辿り着いた時には、自力で立っている事も難しい状態であった。
「フィ…こほん、姉さん!」
自室の前で倒れかけているシズカを発見したユリアは、急いで室内へと運び込んだ。
ゆっくりシズカの身体にエネルギーを分け与えるユリア。
少し楽になった様子のシズカは、ユリアに念話で話しかけた。
「ありがとう、リアン。これで念話くらいなら可能になりました。実は…」
アシュランとの一件を説明するシズカ。
このままアシュランのマスクをつけたままでは命に関わる…
そう考えたユリアはアシュランを探し出してでも倒す決意を固める。
そんなユリアの気負いを感じたのか、シズカは案として一つの作戦を申し出るのだった…
そして次の日、シズカの予想通り、アシュランが街中に出現する。
「アルティマレディども!でてこい〜!」
どこで覚えたのか、流暢な日本語で恫喝するアシュラン。
街を破壊しようとしたその時、眩い光の中からアルティマレディリアンとフィズが現れる。
しかし、現れると同時にフィズは膝をつき、苦しそうに喘いでいた。
「ゲハハハハ…順調に弱っておるな。リアン!フィズを救いたくばこっちへくるのだ!抵抗しようとなど考えるなよ…」
脅しをかけながらリアンをそばへ呼び寄せるアシュラン。
そのまま後ろ手に拘束すると、リアンの首へと手を伸ばした…
瞳とタイマーから光を失い、倒れ伏す2人の女神。
体を白濁液で汚され、すでに勝負ありという状態へと追い込まれてしまう。
勝ち誇ったように高笑いを続けるアシュランであったが、先程の絶頂時にフィズの手から外れたブレスレットが僅かに動いていることには気づかなかった。
少しづつ転がり、吸い寄せられるようにリアンの腕に装着されるブレスレット。
するとブレスレットからエネルギーが補給され、リアンの瞳とタイマーに淡い光が灯る。
「むむっ!小癪な…しかしそんなエネルギーで何ができるというのだ!」
リアンの変化を見抜いたアシュランであったが、リアンとフィズの狙いには気づけていなかった。
「ジェアッ!」
リアンが念を飛ばした先には怪獣ボールが隠されていた。
リアンの指令に反応し、怪獣ボールからフィズの最新メカ・リアンガーが出現する。
「ガーピーガーガー!」
独特の機械音声のような声をあげて構えるリアンガー。
およそ最先端の兵器とは思えない寸胴なフォルム。
メタリックカラーで短い手足のロボットにしか見えないリアンガーだが、その性能はフィズの最高傑作に相応しいものであった。
頭についた目がキリッとアシュランを睨むと、そのまま勢いに任せて突進する。
「グアアアアア!」
リアン・フィズの相手で消耗していたアシュランは、咄嗟の事態に反応できず、リアンガーの巨体に吹き飛ばされた。
「ガーピー!」
立ち上がれずばたつくアシュランに、フライングボディプレスを放つリアンガー。
超重量の質量に潰され、上を向いていた青い面がズタズタになるアシュラン。
「グオオ!ここは撤退せねば!」
なんとか立ち上がり飛び去ろうとするアシュラン。
しかし、すでにリアンガーの拳がアシュランに狙いを定めていた。
ゴォッ!と轟音が響いたかと思うと、リアンガーの拳が胴体を離れ、アシュランに飛んでいく。
「な、なニィー!!」
ロケットパンチの要領でアシュランに命中するリアンガーの拳。
そのまま拳はアシュランの腹を貫通し、自らの腕に戻っていった。
「ジェア!」
リアンも最後のエネルギーを振り絞り、リアニウム光線を放ち、アシュランにトドメを刺していく。
「ガハァアア!」
断末魔と共に、爆散するアシュラン。
リアンとフィズの作戦はアシュランに攻めさせることで疲弊させ、リアンガーで確実に勝ちにいくというものであった。
アシュランが2人を凌辱することは想定外だったが、余計に疲弊したことで勝利が確実なものになったのは皮肉である。
リアンガーの内臓エネルギーを分け与え、フィズが復活する。
しかし、同時にエネルギーが切れたリアンガーは怪獣ボールへと戻っていった。
まだまだ改良の余地あり…
そういってボールを持って光の星へ帰っていくフィズ。
リアンはまたリアンガーと戦う日を待ち望みながら、2人を見送るのであった…
終