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こちらはpixivで公開中の『投稿100話突破記念「ヒトイヌストーリー」』 https://www.pixiv.net/novel/series/9808885 に掲載中の作品のその後のストーリーとなる、 『大晦日、ヒトイヌの神様と賭けをする。(「ヒトイヌストーリー」続編)』 https://mahoro47.fanbox.cc/posts/5025541 の続きのお話になります。 夢じゃなかった。 目が覚めても私はヒトイヌのままだった。 本当に私は今年一年ヒトイヌ姿で過ごさないといけないのでした。 ---------------------------------------------------------------------------------------- ん…、朝? ああ、昨日いっぱい走ったから体が痛い。 私は体をほぐす為に伸びを…、出来なかった。 私の手足は折り畳まれた状態で、黒いゴムの様な素材で覆われていて、手足を伸ばす事が物理的に出来なくなっていた。 …夢じゃなかった。 クリスマスの時の様に目が覚めたら元に戻ってるんじゃないかと一縷の望みを持っていたけど、現実は残酷でした。 大晦日の夜。 ヒトイヌの神様との賭けに負けて、私は今年一年間をヒトイヌの姿のまま過ごす事になってしまった。 この拘束衣はヒトイヌの神様の不思議な力で作られているので、継ぎ目も何も無く完全に私の体を覆っていていくら藻掻いても暴れても決して解放される事は無い。 約束通り大人しくこの姿で一年過ごすしかありません。 私は重い体を引きずり、四つん這いで肘と膝でひょこひょこと歩き出します。 確かメイドさんがお世話してくれるって…。 自分の家に誰かいないかと探しながら、居間へと行ってみる。 「あら、おはようございます。」 キッチンの方から声がした。 するとキッチンからメイド服姿の女性が現れた。 メイドさんだ。 「わんわん。」 私は普通に挨拶をしたつもりでしたが、その声はイヌの鳴き声となり口から発せられました。 やっぱり言葉が喋れないんだ…。 一晩明けても言葉も元には戻らず、きっと今年一年はイヌの鳴き声しか出せないのでしょう。 「今お食事にしますね。」 そう言ってメイドさんは一度キッチンに引っ込み、しばらくして手にお皿?を持って戻って来た。 「はい、どうぞ召し上がれ。」 と床に犬用の餌皿を置かれた。 え?これって…。 ドッグフード。 これを食べろって事…? 「はい、お水もどうぞ。」 横には水の入ったボウルを置かれた。 ああ、私本当にイヌになっちゃったんだ。 確かに普通に人間の食事を出されても手が使えないので食べられないし、当然と言えば当然なのだけど…。 実際に出されるとやっぱりショックだ。 「どうしました?さあ、たんと召し上がれ。」 メイドさんもわかってて煽って来る。 キューーン。 ううっ。 どうして? 惨めな気持ちのはずなのに、どうしてお腹の奥がキュンとするの? 「はぁ、はぁ。」 なんで興奮して息が荒くなってるの? 「あ、あ。」 餌皿に口をゆっくり近づける。 口を開ける。 カリッ。 口の中にドッグフードを含んで噛む。 あ、カリカリのやつだ。 …あんまり味がしない。 カリッ、カリカリッ。 餌皿に顔を突っ込んで一心不乱にドッグフードを食べる。 カリカリのやつだから喉が渇く。 ボウルに顔を突っ込んで水を飲む。 ゴクッ、ゴクッゴクッ。 よく考えたら、大晦日の夜から何も食べて無かった。 今日は1月2日だから、丸一日以上何も食べて無い事になる。 しばらくは黙々と食事を続け程なくしてお皿の中は空になった。 「ふふっ、キレイに全部食べてえらいね、よしよし。」 メイドさんに優しく頭を撫でられる。 気持ちいい…。 そしてまたお腹の奥がキュンキュンしてくる。 メイドさんは食器を片付けにキッチンに入って行く。 私は居間でそのままのんびりとくつろいでいた。 ぼーっとしながら考える。 私はヒトイヌに憧れていた。 だから、ヒトイヌを題材とした小説ばかり書いていたぐらいだ。 まあそのせいでヒトイヌの神様に目を付けられちゃった訳だけど…。 そんな風にまったりしてると股間の辺りがムズムズしてくる。 なにせ股間の3つの穴にはずっと何かが入ったままなのでその異物感がずっと消えない。 なのに不快かと言うとそういう訳でも無くて…。 どっちかって言うと気持ちいい。 だからじっとしてる。 動くと、歩くとそれを刺激してしまってまた神社からの帰り道の時の様にきっとイッてしまうに違いないから。 でも、ずっとそのままと言う訳にはいかないみたい。 だって、もう丸一日以上おトイレしてない…。 正直、尿道にも肛門にも異物が入ったままなので、これが本物の排泄欲求なのかはわからない。 ただずっと出したい出したいって体が脳に訴えてきている。 でも、これ…。 私、どうやって排泄すればいいの? 手は折り畳まれて拘束されていて自分では股間の異物を抜くことは出来ない。 そもそもヒトイヌの神様の力で入れられている物を抜くことが出来るのかもわからない。 そんな風に思ってると、メイドさんが居間に戻って来た。 「どうしたんです、なんだかモジモジして…、ああ、おトイレに行きたいんですね。」 あ、メイドさんわかってくれた、ちょっと嬉しい。 「わんわん」 私はそうですと言う意味で吠えた。 「それではお散歩に行きましょう。」 え? 「法子さんはイヌなんですから、おトイレはお散歩中に外で済ませてください。」 そう言いながら私の首にリードを繋いだ。 ガチャ。 「あら、少し積もってますね。」 メイドさんの言葉にドアの外に目を向けると、地面にうっすらと雪が積もっていました。 「さあ行きましょう。」 軽くリードを引かれて私は外へ出た。 サクッ、サクッサクッ。 積もったばかりの雪の上を四つん這いで歩く。 こうして外をリード引かれて歩いていると、イヤでも自分はイヌになったと思わされる。 それがイヤかと言うとそうでもなく、やっぱち根っこの部分で私はヒトイヌが好きなんだと再確認させられる。 それに…。 オ○ンコとお尻に入ってる太いモノが歩く度にお腹の中をゴリゴリと擦るのも好き。 気持ちいい。 「では、この辺りでしますか。」 見ると目の前に大きな木があった。 多分この木の根元にしなさいって事なんでしょう。 でも出す為の穴は塞がれてるのにどうやって…。 「イヌがオシッコする時にするポーズがあるでしょう。」 唐突にメイドさんが喋りかけてきた。 イヌのオシッコのポーズって、思いつくのはあの片足を上げるやつだけど…。 「そのポーズをとると自動的に塞がってる穴が解放されて出せるようになります。」 そんな仕組みになってるんだ…。 「さあどうぞ。」 ううっ、恥ずかしいけど、もういいかげん膀胱が限界だし…。 私は木に対して体を横向きにして片足をゆっくりと上げる。 すると…。 チョロ、ジョッ、ジョロジョロジョロ。 股間からオシッコが気に向かって迸る。 ああすごい、全然止まらない。 それから3分ぐらいオシッコが流れ出て、ようやく膀胱が空になったのか、徐々に勢いが無くなりやがて止まった。 止まったので足を下ろすと、キュッと尿道の穴が閉じたような感覚がありました。 「それでは大きい方もついでにやっておきましょうか。」 え? ウンチも外でなんだ…。 そうよね、だって私、イヌだもんね…。 「ではこちらにお尻を向けてください。」 そうだよね、お尻から生えてる尻尾を抜かないと出せないもんね。 私はメイドさんにお尻を向けた。 グッと尻尾を引っ張られて引っこ抜かれる。 あれ? 尻尾が抜けたはずなのにお尻の中に入ってる太いモノが無くなった感覚がしない。 まだ入ったままお尻の中いっぱいにされてる。 なのに…。 ブッ、ブボッ、ブリッ、ブリブリブリッ。 え?え?え? ウンチが出てる。 お尻の穴を通り抜ける感覚が無いのにお腹の中に溜まってたウンチが無くなっていって楽になっていく。 「ふふっ、戸惑ってますね?実はプラグの真ん中に穴が開いていて、もうずっとお尻は拡がったまま閉じれないんですよ。」 「く、くぅん。」 そ、そんな…。 「尻尾に付いてるのはただの栓です。」 そう言いながら、ウンチが出し終わったの様で、尻尾をお尻に戻された。 「ふふっ、白い雪の上だと目立ちますね。」 その言葉にハッとして、振り向くと、白い雪の上に茶色い物体が山盛りで置かれていた。 や、やだ、恥ずかしいっ。 私は普通の犬がやる様に後ろ足て雪や土を蹴り上げてウンチを隠しました。 「あら、一日で随分とイヌらしくなりましたね。」 ああ、言わないで…。 煽られると感じちゃう。 「さあ、帰りますよ。」 メイドさんにリードを引かれ、家に帰って行く。 はあ…。 こんな風にしてこの先一年も暮らしていくのか…。 でも…。 キュッとオ○ンコとお尻のモノを締め付ける。 気持ちいいからいいか…。 まだこの時は、そんな風にのんきに構えていました。 それから数週間経ち…。 はぁ…。 またやってしまった。 だって仕方ないじゃない。 ヒトイヌの格好だと何もできないんだから! 手も指も使えないから、執筆作業も出来ないし、人間の言葉を喋れないからメイドさんに手伝ってもらって口述筆記も出来ない。 暇をつぶそうにもPCもスマホも弄れないし…。 毎日、餌食べて、散歩して排泄して、その繰り返し。 だから仕方ないじゃない。 毎日オナニーしちゃうのは…。 だってヒトイヌにはずっと興味あって一度やってみたかったし、でも、ぼっちだからヒトイヌ出来なくて今までやった事なくて妄想だけでいたから。 そんな私なんだから、ヒトイヌになっちゃったら興奮して毎日オナニーもするってもんです。 だけどオ○ンコに入れられてるディルドにも小さな穴が開いてるみたいで、イッたらその穴からHなお汁がポタポタ垂れて床を汚しちゃうので、ほどほどにしないといけないなって思うのです。 いつも文句言わずにキレイに床を拭いてくれるメイドさんに申し訳ないやら恥ずかしいやら…。 最近はオナニーしすぎて、感度が良くなったのか、常に発情してるのか、ちょっとムラッとしただけでポタポタ垂れて来ちゃいます。 ああ、私、こんなだともう戻れなくなりそう。 ヒトイヌの神様の謎パワーでギチギチに拘束されているのにそんなに辛くなく、包まれてる感覚が落ち着くぐらいまである。 お風呂に入れなくても臭くならないし、垢も出ない。 汗で中がグチョグチョになってもヒトイヌプレイのエッセンスになるし、不快になるほど中がグチョグチョにならない。 肘や膝も敷かれているクッションの性能が良すぎて、ずっと歩いていても接地面が痛くならない。 こんなの、ヒトイヌが好きな私は本当に戻れなくなりそうになる。 この状態で後11ヶ月も過ごしたら私…。 そんな考えを振り払う様にまた私はオナニーに没頭していくのでした。 月日は流れて行き、また寒い季節がやって来る。 私ってもしかしてヒトイヌの才能あったのかな? この一年ですっかりヒトイヌとしての生活に馴染んでしまった。 やっと一年経つのに、元の生活に戻れるか不安だよ…。 そんな思いを抱えながらもクリスマスが過ぎ、今日はついに大晦日。 「一年ぶりだな、元気にしていたか?」 日が暮れて一年ぶりにヒトイヌの神様が現れた。 「わん、わんわん。」 この一年ですっかりイヌの鳴き声に違和感を持たなくなったな、私。 「さて、今年も間もなく賭けを始めるとするか。」 よし、今年こそ辿り着く! って…。 あれ? 「わんわん、わん。」 「ん?どうした?」 始める前にヒトイヌ拘束は解いてよ。 「わぉん、わんわん。」 私はジェスチャーで何とか伝えようとする。 「ん?お前もしかして今から元の姿に戻れると思ってるのか?」 え? どういう事…? 背中にブワッと冷や汗が出る。 「言ったはずだが、今年一年そのままだと、まだ今年は終ってないぞ。」 嘘? え?え? もしかして私、このまま、ヒトイヌ拘束されたまま去年と同じことをしなければいけないの? だって…、そんなの、ムリだ。 人間の姿でギリギリだったのに、ヒトイヌの姿で絶対に辿り着ける訳ない。 「どうした?もうすぐ除夜の鐘が鳴るぞ、くっくっくっ。」 この笑い…、確信犯だ…。 ゴーン。 「お、鳴ったな、出発していいぞ。」 ああもう! 私はヒトイヌ姿のまま家を飛び出しました。 絶対に辿り着けないと思いながら…。 ダメ! 「く、くぅ~ん。」 ああ、またイッてしまった…。 もう何回イッただろう。 もうずいぶん時間が経つのにまだ山の中腹辺りで、麓もまだ遥か先だった。 あ、歩かなきゃ…。 そう思って歩き出しても、またディルドやプラグがお腹の中を刺激してイッてしまう。 山道に点々とHなお汁が途切れることなく垂れていました。 「はっ、はっ、はっ。」 なんとか気持ちを切らさずに歩いていたけど、案の定…。 ゴーーーーン! 108個目の鐘の音が麓から聞こえてきた。 そして、静寂が戻って来ました。 神社に集まってるであろう人々の喧騒が聞こえる様な位置に私はいないのだから…。 「終わったな。」 何処からともなくヒトイヌの神様が現れる。 「では今年もヒトイヌの姿で過ごしてもらうとしよう。」 そう言われた。 こんなの…。 今年もって言うけど、こんなの、何年経っても絶対に解放されないじゃない。 そう思って沈んでいると、ヒトイヌの神様が話しかけてきました。 「ふむ、どうせこの先お前が賭けに勝つことは無いから、種明かしをしておいてやろう。」 種明かしってどういう事? 「私もかつてはお前と同じ人間だった。」 え? 「私も先代との賭けに負けてずっとヒトイヌとして過ごすハメになった人間だったのだ。」 急に話が…、先代? 「先代も私が最初の賭けに負けた時にとても喜んでいたよ、やっと代わりが見つかったと…。」 代わり? 「それから10年私は賭けに負け続けた、当然だ、ヒトイヌ姿でこの賭けに勝てるわけがない。」 そうよ、こんなの…。 「その10回目の負けの時、私は先代のヒトイヌの神と代わり、ヒトイヌの神となったのだ。」 え?それじゃあ…。 「やっとだよ、やっと、最初賭けに負ける者が現れてくれた…、ようやく私も開放される。」 つまり10年後、ううん、9年後には私はヒトイヌの神様になっちゃうって事? 「ふふっ、そういう訳だから、これからの9年間存分に楽しんでおくといい。」 そう言い残してヒトイヌの神様は消えた。 ……。 私は突然告げられた事実に思考がついて行かずに呆然自失となっていました。 そこに、またどこからともなくメイドさんが現れ、私の首輪にリードを繋ぎました。 「法子さん、帰りましょう。」 「くぅん。」 私は一声鳴いて、メイドさんに引かれるまま自分の家へと帰って行きました。 そして月日は流れる……。 「わ~、いい感じの家、レトロな感じで気に入っちゃった。」 あ、新しくこの家を買った人だ、今日から住むみたいね。 よし! 今度こそ、賭けに勝つんだ! そしてその夜、私は居間でくつろぐ彼女の前に現れる。 その姿は、あの時、私の前に姿を現したヒトイヌの神様と同じ格好。 「はじめまして、私はヒトイヌの神、あなたにご褒美を上げに現れました。」 最初はフレンドリーに。 そして、大晦日までに私を信用させて油断を誘う。 今度こそ…。 100年も神様やったんだから、そろそろ交代するべきよ。 私は内心の野望を悟られない様に、彼女に優しく微笑んだ。

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