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 どうもずみです。みんな、『アイマパラサイト』読んでくれたかな~~??👂✋→ https://rookie.shonenjump.com/series/pGBIkZkHz4w

 ありがたいことに現在バトルカテゴリでは5位、8月投稿作品全体のルーキーランキングでは8位にランクインしております!ですが地味~~~に下がり続けてますので、まだの方はぜひご一読のうえ「いいジャン!」やコメントしていただけると嬉しいです。


 ということで、アイマパラサイトをより楽しんでいただこうと制作秘話を書いてみようと思います!いろいろと面白いのが揃っております。とんでもないボリュームになったのでちょっとずつ読むことをおすすめします。


https://www.pixiv.net/artworks/87843559

 アイマパラサイトの大本はこちらのイラストなんです。これpixivに載せたのは今年2月なんですが、すっかりpixivに載せ忘れてただけで描いたのは去年6月なんですね。

 たぶんお風呂場でしてる妄想とかで、「ショタヒーローでダークヒーローってあんまあり見ないよな~」って思って考え始めたんだと思います。今思うとダークショタヒーローも探しゃあ無くは無いんじゃないかなと思うんですけどね。で、ダークヒーローたる所以としてよくある反社会性を培うに足るなんらかの辛い境遇が必要かなと思ったんですが、ショタにそんな辛い思いをさせたくなかったのでヴィランと共闘するタイプのダークヒーローにしました。結果的にそんなにダーク感が出ませんでした。彩翔くんとパラサイトの関係性は完全にモブサイコ100のモブくんりっちゃんとエクボの関係性をごっちゃにした感じですね。いいよね~~あれ。

 キャラのネーミングはパラサイトが先にあって(ほんとはパラサイトまんまじゃなくてもうちょっともじったりしてオリジナリティ出したかった)タイトルも最初はパラサイトだけで、バディも響き全く同じ名前にしたかったので「○原彩翔」まではすぐに決まって、あとはいい語感にするだけだったんですけど、「アマバラサイト」にしたら「I'm a Parasite」になるやん!て思って天原彩翔に決まってタイトルも変えて今に至ります。「アイマパラサイト」の「アイマ」があることで程よく間が抜けて親しみやすくなったんじゃないかなとも思います。あと隠れてヒーローするので「日常の合間」みたいなニュアンスも掛けれるかなって。

 上で貼ったリンクの初期のプロットと実際の漫画を比べてみると面白いと思うんですが、けっこう設定をいじってます。特に彩翔くんの行動原理とこの2人が一緒になる理由が弱かったので、過去に2人のつながりを持たせました。それでもまだ弱い感はあって…先生の講評でも言われたんですが、文字で説明してるのが多すぎて入ってこないんですよね。もっと絵で魅せればよかったなと思います。


 これが漫画描くにあたってキャラデザのリファインしたのと画風の検証したやつです。無くてもいいっちゃいいんですけど、一応学校の課題として描いてた都合上わかりやすい進捗報告をしなきゃいけなくて、パフォーマンス的に描いた面があります。あと初期プロットのときパラサイトのデザインが脳内にしか無かったのをここで初めてちゃんとアウトプットしたんですね。

 これも進捗報告用に描いたイメージカットです。あとトーン使う実験もしました。これも地味に変えてる点なんですが、野球やってるシーン体操服に変えましたね。フェチもあるんですが、出す機会のない苗字を作中で自然に出せたので結果的に体操服で大正解でした。


 お友達のユーキくん。これまた下描きと清書見比べるとけっこう印象違いますが、最初はこの枠ヒロインにしようかなって思ってたんですよね。ふだんショタコン向けショタばっかり描いてるせいでショタコン向けじゃないのを作るときに登場人物の男女比をめっちゃ気にしちゃうんですよね。結局女の子のデザインが思いつかなかったので中性的でちょっと色気のある男の子っていう方向で行こうと思ったんですが、これもムズくて下描き描いてるうちにどんどん少年になっていって、清書で完全に男の子になりましたね。最後のシーンのアツさは男の子にしか出せないと思うし何より時間がない中で無理して女の子描くより圧倒的に良かったと思います。下描きでは瞳の大きさがわかりやすいんですが、Tシャツの袖の丈も注目ポイントですね。色気を出したくてレディースな丈になってました。(これはナイショなんですけど、ユーキくんまじでキャラを定める余裕がなくて名前すらまともに決めて無くてユーキ以上の情報がありません。ごめんねユーキくん)


 今回スケジュールに余裕が本当になくて、下描きから完成までわずか2週間半ほどでむりやり完成まで持っていきました。ほんとはカラー扉絵も使いまわしじゃなく描き下ろしたかったんですよ…。ずみは本当にコマを割るのとセリフを考えるのが苦手みたいで、2週間半のうち下描きと清書が半々くらいの割合でした。もしかしたら下描きのほうが長いかも。


 これ下描き描く前のプロットです。注目すべきは左のページ配分の目安ですね。30弱…?とか書いてたのが46ページまで膨れ上がりましたからね。爆笑。改めて見てみるとこのプロットに増えたり減ったり順番変わったりしてますね。いま地味に惜しいな~と思ったのは2度めの「テレビとは違う」をカットしちゃったとこですね~。補足すると「怪獣を倒したからって手放しに歓迎されないんだ。テレビのヒーローとは違うんだ。」って決意するシーンなんですね。いざ描いてたらそこを挟む余裕がなくてやむなくカットしちゃいました。これまた講評で指摘されたことなんですけど、彩翔くんが戦いの世界に身を置く理由が弱いんですよね。パラサイトは最初っから他の怪獣に復習する気満々なんだけど、彩翔くんはヒーローに憧れてるとはいえもっと抵抗があっていいはずで、そのズレとかを描写できるともっとキャラに感情移入ができるようになったかなと思います。

 これは話作る上で必要な設定を自分でもちゃんと理解するために書いてたメモです。一番上は消えた設定です。サメ怪人がリベンジに来るって流れにしたのでボス枠が学校に来る理由付けをしなくてよくなったんですよね。おかげで怪獣がどうやって生まれるのかとかは未だに決まってないです。一番下の「最初に生まれた1体の怪獣」とかはちゃんと決めたら連載用のプロットになりそう。そこと関連して、去年6月に描いた方のプロットでは「パラサイトは力を蓄えて彩翔を乗っ取ろうと目論んでる」的なことを書いてありますが、それは連載で続いて初めて意味が出てくる要素なので今回の読み切りでは省いた部分ですね。

 これは先生と相談してるときのメモです。話しながら書いたのでめちゃめちゃ字が汚いのは勘弁して。「2人でおそわれる~」から下は漫画に強い先生と相談したメモなんですが、すごい具体的により良い展開を考えてくれるのでスゲ~為になりました。これまた時間が足りなくて下描き修正できず結局完成形には活かせなかったのが本当にもったいない。メモの解説をしますと、「2人でおそわれる~」は最初に彩翔くんが怪獣に襲われるシーンで、直前にユーキくんと別れるんじゃなくて2人一緒にいる状態で襲われて、それを見てユーキくんは逃げ出しちゃうっていう展開を挟む。そうすることで彩翔くんがパラサイトに取り憑かれてるときにユーキくんにリアクションを取らせることができて彩翔くんがヤバい状態にあるっていうのを補強できて、一旦逃げるっていうのを挟むことでユーキくんにも負い目を持たせることができて、クライマックスで「今度は逃げない…!」っていう展開を作れる。っていう案です。あと「かくれ→にげ→たたかう」は、生物の生存本能として、まずは敵に見つからないようにして、見つかったら逃げる、つかまったら戦う、っていう順にできてるそうなんですが、パラサイトは戦う理由があるにしても彩翔くんは最初の会敵の時点では無理して戦う理由がなくて、その認識のズレを描いたほうが面白くなるっていうのですね。これはまじでそうだなって思ったのでネームを大幅には変えれないまでもせめてもの抵抗として、ユーキくんのもとに駆けつけるシーンで、下描きでは「逃げて!」としていたコマを手を差し出して「立てる!?」に変えました。これでギリ一度逃げを経由して、ユーキくんが立てないから一旦ここは戦うしかないって流れにできないかなという狙いでした。

 最後のページ、やっぱバレてたんですがこのタイトル入れる演出は完全にファイアパンチのパクりです。どうやってオチをつけようか迷って、そういえばこいつらお互いの名前すら知らないんじゃね?て気付いて、じゃあ自己紹介がそのままオチにできるなって思ってこうなりました。タイトル回収できるやん!は完全に後付け。ぶっちゃけ狙ってやるほどかっこよくないしねこのタイトル。ただロゴはお気に入りなので使いたかったっていうのもある(けど下の「I'm a Parasite」は文だからこれがあるとこのあとパラサイトが「I'm a Parasite」って言ったの!?ってなってダサすぎるから省いた)。地味にこのページの2コマめが扉絵と同じポーズっていうのがありますね。あのイラストが先にあったのでこれも後付け。けっこういきあたりばったりで描いてるなあ。


 そんな感じでした!ここからは個人的な反省点なんですが、

・コマ割りが単調すぎる

・文字で説明しすぎ

・彩翔くんの動機がまだ弱い

・上も含めて、理由付けが弱いとこがちょこちょこある

っていうところがあります。散々言ってるようにほんとに描いてる間余裕なくて描くしかできなかったしもうしばらくは漫画いいかなって思ってるんですが、ジャンプルーキーっていう場に出すことを前提として、こんなボリュームのちゃんとした漫画を1本描き上げたのはけっこう自信に繋がりました。たぶん今後の人生で描くのは9割エロ漫画だと思いますが今回の反省点を活かしていけるところは活かして良いものを作ろうと思います。


 ということでこんな大ボリュームを読んで頂きありがとうございます!繰り返しになりますがぜひ漫画にいいジャン!をしていただけると嬉しいです!ずみでした!ばいばい~~


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Comments

Anonymous

Very creative! The concept is very interesting and the battle scene was very well done. Excellent battle manga.