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幸せの総量は決まっている。

それは一人あたりにということではなく、世界全体で決まった量があるんだって。

その限られた幸せを巡って、奪い合ったり分け合ったり。

みんな不幸になりたくないから、それはもう必死で取り合うんだって。

自分がもし選択を迫られたら、どうするだろう。

自分の幸せを分けてあげるだろうか?

相手の幸せを奪うだろうか?

それとも…相手の不幸を奪うだろうか?

エマ

「あははっ こっちこっち~!」

エマ

「わ~い!逃げろ~っ」

エマ

「っ…?」

エマ

(王都の…兵士さん?)

彼らは国王様から、私を城に招くよう命令されたのだという。

私が拒否すれば、村が焼かれてしまうらしい。

村の皆と精霊さん達を守る為、私は馬車に乗り込んだ。

お城は村と違い、精霊さんの気配が薄い。

自然物が少ないせいだと言っていたけど…今の私にとって唯一の身内である精霊さんがいないのは、心細かった。


エマ

(わたし…これからどうなっちゃうのかな…)

(精霊さん…みんな…)

水の大精霊

『大丈夫ですか、エマ。』

エマ

「っ 精霊さん…」

エマ

「だいじょうぶだよ。わたし、がんばれるから。」


水の大精霊さんは、私が寂しくないように付いてきてくれた。

でもすぐに帰らないといけないんだって。

大精霊さんは他の精霊さんと違って、自然の力がたっぷりあるところじゃないと暮らせないって。

ここまで来てくれただけでも、私はとても救われた。

水の大精霊

『エマ…そろそろ帰らないといけません。』

『あなたの「蜜」を分けて頂けますか?』

エマ

「…うん、わかった。」

エマ

「っ ぁっ あっv」

エマ

「あっ ふぁっv あぁっ…」

水の大精霊

『…苦しくない?』

エマ

「へーき… ぞわぞわ、する…」

精霊さんは自然の力が無いと生きていけない。けど唯一の例外がある。

それが私の『蜜』。

人間だったら誰でもいいわけではなくて、私でないとダメなんだって。

エマ

「んっ ん、ぅっv ふぅっ」

ゆっくり、優しく私の中をほぐしてくれる精霊さんの指…

私は、精霊さんが私の蜜を飲む為のコレが好きだった。

エマ

「っvv ひ、ぅっv あぁっv」

最初は未知の感覚が怖かった。

精霊さんたちはそんな私の気持ちを知っていたから…震える体を抱きしめて、怯えた顔にキスをしてくれた。

エマ

「ん、ふっv んんっv ふぁぁvv」

今の私ならわかる。これは…愛なんだと。

エマ

「っ…vv ふ、きゅぅ…v うぅっ…v」



エマ

「…精霊さん…ほんとに、帰っちゃうの?」

水の大精霊

『ええ…長くはいられませんから。』

水の大精霊

『大丈夫。私ほどの力はないけれど、ここにはいろんな精霊がいるわ。』

『絶対に貴女を助けてくれる。』

水の大精霊

『私達はいつも貴女を見守っていますよ。』

『愛しいエマ…。』

エマ

「精霊さん…ありが、とう…」

エマ

「わたし…がん、ばる…」

「村も…森も…まも……る……」



ハイス王

「神託は下された。」

ハイス王

「神子エマよ。聖女として国と民への奉仕を命じる。」

エマ

「……せっ…」

(聖女…!?)

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