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全宇宙の様々な次元を巻き込んだ、サウザンドレイクの野望を知ったエクセルガールたちは、次第に集まり始めていた。

だが、未だに顔を見せていないメンツもいまだに存在するわけで。

全員そろうときは、はたして何時だろうか。



第一章 第4話「ここから始まる分岐点」



こちら、前回の真梨香たちがいる世界から10年以上先の星海町。

御子の探している彼女は今、



未来「へー、じゃあ魔法の世界から逃げて来たんだ。」

明日葉「いや、なに平然と納得してんのよ。」



町にある大衆食堂の、二階へ避難させられていた。

そこにいたのは、



未来「だって、星座が生命体なんだから魔法くらいあっても不思議じゃないでしょ?」

明日葉「あのねー未来、それは不条理っていうのよ?」



ディーテを助けた綾音の姪っ子と、その親友がいた。

このちんちくりんに姪っ子がいるのも驚きだが、ちんちくりんの実年齢を聞くと多分ディーテはもっとびっくりすることだろう。



綾音「さすがは未来だ。」

未来「うーんと、それで真澄さんは?」

綾音「それが、連絡したんだけど応答がなくて。」

明日葉「意見を聞きたかったのになー。」



と、そんなこと言ってる場合でもない。



綾音「そうだ、危機が迫っているんだっけ。」

ディーテ「そ、そうなんです。」

綾音「確かにさっき、私もオタマンの群れを退治したです。」

明日葉「え、それホント?」

綾音「ほんとです。」


嘘言ってどうする、というか嘘は付けない綾音が言うんだから間違いない。



未来「おかしな話だねー。ジャルマーはとっくに滅んだっていうのに。」

明日葉「滅ぼして3週間前でしょうが。」



実時間、今はこんな感じ。

とにかく、ディーテをその麗花という人のところへ運ばなければいけない。

なんて思っていると、



明日葉「そもそも、ディーテさんだけで時空を超えることはできるの?」

ディーテ「無理です。」



即答。

出来ないことはないんだろうけど、不安定要素が多すぎるわけで。



ディーテ「私がここに来たのも、ラウミの道があればこそ……。テレポートが使える私の妹とも合流ができてませんし……。」

明日葉「うーん、仕方ない。」



そこまで聞いて、明日葉は頭にのせていた手をパンと叩いて下におろす。

なにか策でもあるのか、と言わんばかりのディーテに向かって。



明日葉「作りますか、ワームホール。」

未来「だねー。よくわかんないけど。」

ディーテ「え?!」



すごく簡単に、あっさり言い切った。

当たり前だがディーテはうろたえながら、



ディーテ「正気ですか!?次元を飛び越えるワームホールだなんて!」

未来「できるよー。」

明日葉「前にやったことあるもの。」

アクエリアス『我々に。』

ジェミニ『まかせろぉーい!』

リブラ『なのだぁー!』



次元を超えたゲート生成なんて、まるで朝飯前だとでも言わんばかりに、未来と明日葉は胸を張った。



ディーテ「え、え!?」



・・・それから数分。

町はずれに来た未来たちとディーテが、



明日葉「よーし、まずはそのディーテさんの行きたい世界を探さないとねー。」

未来「だったらレオの出番だねー。」

レオ『出番やでー!』

ディーテ「あ、あの、このチッコイ子たちは?」



初見の人には絶対疑問が出る、そんな謎の存在がこの世界には13体以上いる。

そんな謎の存在を使って、



―――アクア!―――

―――ファイヤー!―――



未来・明日葉「「エクセルチェンジ!」」



―――エクセルガールトライブ!アクアファイヤー!!―――



ディーテ「!!?」



二人が一人、バロローム。

そんな感じで未来と明日葉が3週間ぶりにエクセルチェンジ。



ディーテ「ふ、ふたりが……一人に!?」

綾音「ええ、彼女たちはそう言う戦士なんです。」

未来『よーし、トライブアップだ!』

レオ『おっしゃー!』



アクアファイヤーとなった頭身大トライブが、まずレオファングを武装。



明日葉『レグルス・サーチャー!』



右手に装着した獅子の頭部を使って、座標とエネルギー波動をサーチ。

めぼしい場所が無いか360度ぐるっと回ると、



レオ『あったっで、ここや!』

未来『よーし、ここだね!』

明日葉『じゃあ、こっからは!』



―――ランド!―――

―――ウインダー!―――



トライブの色が、赤と青から黄色と緑に変わる。



ディーテ「い、色が!?」

綾音「そう言う戦士なんです。」



驚くディーテに、綾音はさっきと同じリアクションを取る。

そんな中、ランドウインダーにチェンジしたトライブが一気にトリプルトライブアップ。

風の星座をフル装備し、



明日葉『精密射撃なら任せろー!』

ジェミニ『任せろー!』

リブラ『座標軸、固定!』

未来『じゃあ、いきますよー!』



ディーテは、その言葉に両手を握りしめ、

綾音もその後のためにとチャージトライブを握りしめていた。



未来『ジェミニミラージュ!』

明日葉『ファイナル!』

『『アタアアアアアアアアアック!!』』



そして放たれる胸部からの必殺光線。

それが中空に直撃すると、



未来『サダルメリク・レイ!』



さらにビームが直撃する数センチ前の部分に巨大な重力レンズを展開。

それにあたったファイナルアタックのビームが、どんどんと小さくなり、



未来『いけー!』

明日葉『いけー!!』

ジェミニ『いけー!!!』



重力レンズに充てられたファイナルアタックは、その威力をごくわずかな面積に一点集中。

超高密度の一撃として空間をゆがめ、目の前の次元に穴をあけたのだ。



未来『よーしこれで!』

綾音「急ぎましょう。この穴も長くは持たない。」

ディーテ「え、ええ。」

綾音「トライブもいいな!」

明日葉『オッケーでーす。』



綾音は急ぎチャージトライブを投げ、トライブのエネルギーをフルチャージさせる。

あと3本くらいあるとはいえ、過信は禁物だ。



ディーテ「麗花……待っていて!」

未来『レッツゴー!』



そんなことを言いながら、3人と星座の一同は空間を抜けた。


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