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以前に進捗を投稿していた「ケバラバチクチン少年ヒーロー」の続編です。 続きの約5500字、全体では2~3万字になりそう。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 怪人の欲望というものは凄まじく、いくら強力なヒーローが街を守っているとしても侵入を躊躇うことはない。 むしろ「自分こそが成功してやる」と根拠のない自信に満ちて襲ってくるのだ。 ここまでくると、怪人たちの本能ともいえるだろう。 力押しでやってくる大多数の相手は街の外側で倒してしまえば済むが、あの手この手で街中に入り込んでくる怪人も後を絶たない。 今もこっそりと潜入した怪人が、悪事を働こうと試みていた。 「はぁっ、はぁっ……うっ」 建物の裏側ばかりが並ぶ細い道をひた走る少年。 すでに呼吸は苦しそうだが、しかし何かに追われているように必死に足を動かしている。 交差する路地を何度も曲がって逃げ切ろうと試みたが、気づけば彼自身が行き止まりに追い込まれてしまった。 無情にそびえ立つ壁の前で立ち尽くす少年。 「くそっ、ちょこまかと手こずらせやがって」 そして彼の背後、今来たばかりの道を塞ぐように姿を表したのは、蜥蜴と人間が融合したような見るからに悪だと分かる異形の存在。 二足歩行をしつつ人語を操るさまは、まさしく怪人だった。 「大人しくしてれば悪いようにはしないさ、ヒーローの前に見せつけるだけだからよ」 今回の怪人は、いくらか頭が回るようだ。 ヒーローたちとまともに勝負しても勝てないと踏んだのだろう、彼らに見つかって戦闘になる前に少年を人質に取って立ち回る気らしい。 守るべき存在である一般人を盾にすれば、強化されたヒーローといえども窮するはず。 姑息だが効果的な手段といえるだろう。 「これ以上抵抗するなら、怪我くらいはしちまうかもしれねぇがな」 「ひっ……!」 鱗に覆われた腕が伸ばされ、尖った爪が少年へと届こうとしたそのとき―― 「そこまでだっ!」 頭上から声が響く。 見上げた視界に入ってきたのは、陽の光できらめく赤色。 家々の屋根から飛び出してきたその影は、怪人と少年の間にしゅたっと片膝をついたポーズを決めて着地した。 「間に合ったぁ……!」 少年の頭上から響いてきたのは、甘ったるい声。 ほっとした様子を感じさせつつ、立ち上がって怪人に対して身構える。 どぷんっ 重たげに揺れる胸。 少年の視点からは、背中はみ出した横乳にくわえて、巨大な尻と太腿が見えたことだろう。 しかし、それよりも何よりも真っ先に目に入ってくるのは、ヒーローの象徴たる鮮やかな赤。 この地区を守る正義の象徴……少年ヒーローのレッドだ。 「くそっ、逃げろっ!」 怪人はレッドの姿をみた途端、勝ち目がないとばかりに背を向けて一目散に逃げだした。 すぐ近くが分かれ道で、姿がすぐに見えなくなる。 「あ、待てっ!」 普段のレッドならば、追いかけて仕留めに行っただろう。 しかし、怪人に向けて腕を伸ばしたところでぐっと踏みとどまる。 そして守るべき存在……襲われていた後ろにいた少年に向き直った。 「大丈夫、ケガはない?」 目線を合わせるように少しかがみながら語りかけるレッド。 まずは無事を確認することが優先だ。 それは、まさしくヒーローとしての振る舞いといえるだろう。ただ―― ぶるんっ かがんだ反動で、顔よりも大きな乳房が揺れる。 かなりの重さだろうが、崩れることなく前に突き出た爆乳。 ふっくらと盛り上がった乳輪、そして乳首があるはずの場所からは、男の肉棒……一対の男性器が生えていた。 「よかったぁ……ごめんね、遅くなって」 大丈夫そうなことを確認して安堵の息を吐くレッド。 あまりに急な展開と、人間離れした彼の姿に呆然と固まった少年。 もちろんヒーローの容姿が変わったことは知ってはいたが、目の前でみるとその異様さは想像以上のものだった。 首から下をぴっちりと覆ってギチギチと音を立てているスーツは、これまで知っていたはずのヒーロースーツではない。 艶めかしく鈍い光沢を放つ深紅のラバーへと変容したそれは、適度に身体の輪郭を滑らかな曲線へと矯正している。 胸には大玉スイカを2つ抱えたような乳房がついているが、股間の男性器が示すようにレッドは少年ヒーローだ。 肩幅や胸板の広さなどにどこか男としての色を残した、倒錯的な体躯。 「傷とかは……無さそうだね」 中性的で甘ったるく艶めいた声は少年らしさからはかけ離れているが、顔もまた異様だった。 遠目にも分かるほどに伸びたまつ毛、べったりと塗られたショッキングピンクのアイシャドウが目元をこれでもかと強調している。 そして唇を覆いつくす紅いリップで口の動きが過剰なまでに目立っていた。 少年はその語彙を持っていなかったようだが、「ケバい」という表現がぴったりと当てはまる顔をしていた。 そして……目の前に立つ彼から押し寄せてくる、買いたてのゴム製品の匂いを濃縮したような、お世辞にも良いとは言えない匂い。 状況を理解するにつれて、少年の顔に困惑の色が浮かんでいく。 「えっと、あの……」 助けられたという感謝と、変態としか言いようのない容姿に対する感情がごちゃ混ぜになって、言葉が出てこない。 どう反応すればいいか分からず、しどろもどろになる少年。 ……しかし、このまま黙っているのも悪いと思ったのだろう。 怪人同然の容姿とはいえ助けてもらったのは事実なのだし、そして今も自分のことを心配してくれている。 それを無下にするわけにもいかないと、拳をぎゅっと握って意を決する。 少年は優しく、純粋だった。 「助けてくれて、ありがとうございます……」 たどたどしくも頭を下げてお礼をする少年。 レッドは予想外だったのか少しだけ驚いた表情を浮かべ、ふっと微笑みを浮かべる。 そして少年の顔をまじまじと見つめ…… 「かわいい♡」 小声で呟いた。 同時に、むくむくと持ち上がっていく股間の肉棒。 当たり前のように丸出しになっていたそれは、少年の腕くらいに太くそそり立っていく。 この姿になってからヒーローの象徴だったスーツは身体の一部であるように変質しており、赤いラバーの無機質な光沢を放ちつつも、エラや血管までくっきりと浮き上がっている。 なお乳首から生えた男根からも透明な先走りが漏れだしていたが、股間の方に意識が向け られていた少年の視界に入っていなかったのは幸いといえただろう。 「怪人に何かされてないか、ちゃんと確認しないとね」 「え、あの……」 レッドは何かを思いついたように笑みを浮かべ、少年へと近づいていく。 彼のシャツをまくり上げて、少年の生肌を舐めるように見つめる。 思わず抵抗する少年だったが、性的に熟れ切ったシーメールボディの体格差とヒーローとして培われた膂力の前には無力だった。 「うん、綺麗な肌ね、乳首も小さくて可愛い♪」 「や、やめてください……」 滑らかな白い肌に、未成熟で無垢な肢体。ねっとりと舐めるように見つめていく。 そのまま抱きしめるように背中に腕が回され、ラバー質な乳房が密着する。 息を吸い込んだ途端に押し寄せる、脳髄まで突き抜けるような濃厚なラバー臭。 「オレの好みド真ん中だし……興奮しちゃう♡」 「ひっ……!」 少年は何かされるんじゃないかという恐怖にぎゅっと目を瞑った。 抱きしめられ、柔らかなヒーローの身体が密着し、そして―― 「ん……ちゅ」 唇に何かが触れる。 柔らかく、暖かく、少し湿っていて、自分の唇を覆ってしまうくらいに大きい。 一瞬だけ触れたそれは、すぐにふっと離れていく。 少年が目を開けると、ニコニコと笑みを浮かべているレッドがいた。 「えっ、あ、あれ?」 「……ふふっ」 紅いリップが笑みの形に歪みながら遠ざかっていく。 そして口元に残る、分厚く弾力のある感触。 キスをされたのだと理解したときには、さきほどと同じ位置にレッドは戻っていた。 「一人で戻れるかな? あっちが大通りだから、少し歩けば着けるはずだよ」 「あ、はい……」 さっきまでの妖しい雰囲気から一転、ヒーローらしい振る舞いに戻ったレッド。 呆然としたまま受け答えをする他ない。 「じゃあ、またね!」 手をあげながら、駆け出していくレッド。おそらく逃げた怪人を追いかけに行ったのだろう。 一人残された路地裏に、本来の静寂が戻ってくる。 「…………」 少年は、しばらく立ち尽くしていた。 翌日、少年はいつも通り学校に通っていた。 あれからレッドの示した方向に進んで無事に大通りことができたし、とくに遅れることもなく帰宅することができた。 みんな怪人の出没にすら気づいていなかったようで、あまりにも平穏すぎて拍子抜けしてしまったくらいだ。 今回のことは誰にも話していない。あまりにも短時間のことだったし、もし誰かに言ったとしても無用に心配させるだけだろう。 怪人に襲われかけたということも、そして「あのヒーロー」に助けられたということも……。 「ねー、今日なにして遊ぶ?」 「カードゲームやっててさ~」 休み時間の喧噪に包まれた、いつもと変わらない教室。 少年は自分の席に座りながら、ぼんやりと昨日のことに思いを馳せる。 (本当に会ったんだよね……) 思い返してみても、夢だったのかと思いたくなるような邂逅。 誰かに見られたわけでもないし、何か証拠があるわけでもない。 ただ、彼自身は忘れられそうもなかった。 「ん……」 自分の指で唇に触れる。 ラバー質で肌に吸いつくような、それでいて優しい抱擁と、キスの感覚……。 思い返すたび、あのラバーの匂いが鼻腔の粘膜に残っている気すらしてくる。 身体に残った感触の記憶。 不思議な気持ちに浸っていると、ふいに教室が騒がしくなった。 「なんだよ、また外出禁止かよー」 見ると、クラスメートの一人が不満そうに声をあげている。 怪人が出没したことにより、学校からまっすぐ家に帰るよう指導されていたのだ。 ヒーローによって倒されるまで、または怪人がこの地区からいなくなったと判明するまで、警戒体勢が敷かれるのだ。 「仕方ないよ、怪人がいるんだもん」 別の生徒がなだめるように声を掛けるが、言い出した方の男子は不満そうだ。 自分を助けたことで、怪人がまだ逃げているのだろう。 一般人では怪人に太刀打ちできないため、今もレッドたちに任せる他ない。 「ヒーローが倒してくれるまでちゃんと待たなきゃ」 「そのヒーローだって、怪人にやられて変態になったんだろ?」 不満そうなクラスメート。 ヒーローたちが怪人と同じような容姿になったことは周知の事実だ。 彼にとっては、それもまた気に食わなかったらしい。 「キモイよな~、女みたいな身体してさ」 吐き捨てられたその言葉に、少年の身体がビクリと反応する。 「まあ……そうかもしれないけど」 周囲も反論しない。 怪人に対抗する唯一の手段であるヒーローという存在。また彼らが強すぎることもあって今の格好も黙認されているが、ほとんどの人間がこうした嫌悪感を抱いていた。 (なんで……) 少年は、ヒーローが好きだった。 悪を倒す正義という存在に年相応に憧れを抱いていたし、「いつかヒーローになりたい」と夢想だってしていた。 しかし突如ケバラバチクチンヒーローとなった事を境に、彼らに対しての感情は言葉にし難いものとなった。 怪人を倒している、その行為は今までと変わらない。 現に自分を助けてくれたし、そんな彼らを悪く言いたくないと思っていた。 異様ではあるが、彼らがヒーローとして振る舞い続けていることも事実である。怪人の魔の手から守られ、平穏に過ごせているのも彼らのお陰なのだ。 助けてくれた存在がけなされるのは、なんともいえない心地悪さがあった。 とはいえ、変態というのもどうしようもない事実。 普通はあんなメイクをしないし、裸みたいな格好もしない。 股間から巨根をぶら下げて、両乳首からも男性器を生やして……。 (なんだろ、すごくモヤモヤする……) 何か言いたいけど、自分でも答えが出てこない。考えるだけで頭の中がグルグルしてくる。 今ここで会話に加わってヒーローを擁護したとしても、自分が変な目で見られるだけだろう。 机に向かってうつむき、黙ってやり過ごす。 「ヒーローって、なんなんだろう……」 その呟きは、誰にも聞こえることはなかった。 『昨日出没した怪人は、地区から去ったとのことです』 家に帰ると、テレビから怪人についてのニュースが聞こえてきた。 以前は少年ヒーローの活躍を高らかに伝えていたのだが、今は淡々と報道されるようになっている。 『被害はなく、影響も軽微とみられ――』 画面に映った、ヒーローたちの姿。 3人の中でもリーダーであるレッドが 乳首や股間が映らないようにトリミングされ、顔だけ拡大された映像。 どぎつく濃いメイクではあるが、テレビとしては許容範囲なのだろう。 「っ……!」 あの口元をみた瞬間……どくん、と胸が高鳴る。 脳内に蘇る昨日の光景、それに興奮してしまっている自分。 家族にバレないよう、そっと自室に戻った。 「うっ……」 身支度を終えて寝ようと思ったのだが、やけにムラムラする。 脳内に、あのヒーローの姿が離れない。 べったりと塗られたアイシャドウに、ぬらぬらとしたリップ。 けばけばしいメイクと、妖艶な笑み……。 変態のはずなのに、異常なはずなのに、股間が熱く固くなってくる。 「どうしたんだろ……」 痛いくらいに張り詰めた自分のペニスを見下ろしながら呟く。 なぜか股間が苦しいくらいに固くそそり立ち、もどかしい疼きを放っている。 経験したことのない疼きに困る少年だったが、このままでは寝れそうにない。 「熱いし、固い……」 触れると、ビクビクと脈打っているのが手に伝わってくる。 片手の中に収まるほどのサイズだが、固く張り詰めながら切なさを訴えてくる。 疼きを増していく股間は、刺激を求めているのだとすぐにわかった。 「んっ……あっ……」 ベッドに腰かけたまま、たどたどしい動きでちゅこちゅこと手を上下させる。 脳内ではあのときの映像と感覚を反芻していた。 赤くヌラリとした光沢を放つ手、丸みを帯びてムチムチとした肢体。 胸板の上でおっぱいがたわみ、アイシャドウに彩られた目元と分厚いカラーリップが近づいてくる。 そして、全身を密着させるようにキスを―― 「んっ!」 ピュルルッ! 感触を思い出した瞬間、少年は絶頂した。 精液がドクドクと迸るその感覚に全身を硬直させ、勢いが弱まるとともにゆっくりと弛緩していく。 「あっ……」 醒めてくる思考が、やってしまったと後悔する。 何も準備せずにただしごいたため、床にもいくらか飛び散ってしまった。 量も多くないからそこまで汚れてないが、今までにない自慰と射精に困惑する少年。 (落ち着いたし、これで大丈夫……だよね) 射精したお陰でくたりと柔らかくなったペニス。 ジィンと甘い余韻を残してはいるが、いつもの状態に戻ったといえるだろう。 たぶん疲れていたのだろう、そう自分に言い聞かせながら後処理をしてベッドに横になる。 気だるい余韻に包まれながら眠りについた。

Comments

HNZM

ありがとうございます。 レッドのキスで、少年の性癖が歪んでいきます。 今回は少年目線で色々と展開していく感じです。