コミケの話 (Pixiv Fanbox)
Published:
2019-08-13 02:24:02
Imported:
2021-02
Content
コミケお疲れ様でしたー!
スペースに来てくださった皆様ありがとうございます☺️嬉しい限りです
私も3日目、4日目は一般参加で会場を歩き回りました。
ああ自分もこうしたら良かったな、次はこうしたいな、など反省や学びがとても多くて楽しかったです。
少し長くなりますが、今回の新刊に関して、どういう心境のもと作られたのかをお話ししようかなと思います。
端的に申しますと、私はとても悩んでいました。
自分が描く絵は誰に受けているのか、私が描く必要はあるのか…。
絵描きなら誰しもが一度は頭をよぎるであろう、ありがちな悩みです。
ただ私はコロコロと描き方を変えがちだったので、まず「私の絵」というものを自分でも見失っていたようでした。
そして私はスタート地点もゴールも分からず、何か霧を晴らす手がかりを探して歩き回ることになります。
これが6〜7月、新刊「FLUX」を作ってる途中のことです。
描き手のご不安の念を見てくれる人に伝えてどうする、嘘でも気丈に振る舞わんかい!と思い続けていました。
これを書いている今も、本当に言うべきことなのかわからずにいます。
ですがその一方で、絵描きがちょうど右往左往してる瞬間が載ってる同人誌というのもそれはそれで貴重なのかなとも思います。
今の自分がどういう状態か伝えることが、自分自身を受け入れることにつながるかもしれないと。
なのでお手にとっていただけた皆様には、「この絵はこういう路線でいこうと思って描いたんだな」とか「この絵は何か試したいことがあったんだな」と思いながら見ていただければ楽しんでいただけるんじゃないかしら…。
そしてコミケ当日。
どうでしょうスペースにいた僕の様子は…?大丈夫だったかな?
ニッコリしてるつもりだったんだけどもしかしたら自信なさげに見えてたかもしれない。これは本当によくないね。できれば元気な私をお見せしたいもの。
最初に言ったようにコミケに来てたくさん反省や学びがありまして、「ああ次はちゃんとしないとな」とぼんやり考えながらスペースにおりました。
3日目には一般参加しました。
思えば完全に買う側として、サークル参加でなくイベントに向かうというのはかなり久しぶりだった気がします。
なので待機列で待っている時点で不思議な高揚感がありました。
もうめちゃくちゃに暑かったですけど、この大行列に何時間も並んでまで行きたい場所があるんだなという事実を、今更ながら自覚したわけです。
しかし入場できたのが昼過ぎになったため、チェックしていたサークルさんの多くは完売していてました。
残念なことではありましたが、こういうことになると私はスイッチが入ってしまうんですよね。
「もう全ホール見て回って表紙買いしまくったるからな…!」って。
ひたすら歩き回ってもうコンクリートブロック運んでるの?ってくらい重くなったバッグ。
それだけたくさんのサークルさんに心を掴まれたわけで、言わば「自分はこれが好きだ!」という気持ちにボッコボッコ殴られてるわけですよね。
そう、これが好きだって気持ちが伝わってくるの。
それこそが私がずっと求めていた感情で、私が同人でやりたかったことだったと気づきました。
頭では分かっていました。好きなように描くのがいいよって。
ただどうすればいいのか、どこまで好きにやるべきなのか?
初めての健康診断で、肺活量検査をする時そんなに息でないよってくらいまでやらされるでしょう?
それと同じような、どれくらいの感じでやるのかわからなかった私の前にたくさんのサークルさんが並んでるわけで。
「そうそうコレよコレ!!!!コレがやりたいのよ!!!」と大変感動した次第です。
ですのでこの気持ちを思い出しながら、今後も絵を描いていこうと思います。
改めて今回私のスペースにいらしてくださった皆さん、本当にありがとうございました!
そしてコミケ準備会の皆様にも多大な感謝を。初の四日間開催や東ホール無しで不慮のトラブルもありましたが、この大きなイベントを成立させるために尽力する姿には頭が上がりません。
写真は泊まっていたホテルのロビーにあるホワイトボードです。さっき撮ったんですがなんかすごい良くて泣きそうでした。