【イラスト】凧揚げ【原寸/解説/TL】 (Pixiv Fanbox)
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220125_正月_TL60.mp4
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あー正月っぽい絵を描きたいなと思っていろいろ考えておりましたが、凧揚げのイラストを描くことにしました。
まず場所ですが、僕は河川敷が好きなようです。電車でそういった場所を通るときは少しテンション上がります(笑)
しかしながら河川敷に言ったことはほとんどないのでイメージはあっても描き方や造りが分かりません。ので、河川敷の3Dデータを使って構図を探ります。
そこからラフを起こします。
足りない背景や空のイメージを固めます。また、順也とイっちゃんの自然でかつ楽しんでいる様子を出したいので、動きを付けます。
次に仮色でおおよその配色のイメージを固めます。
服のデザインも画像検索などしてイメージに沿うもの、似合うものを見つけてこの段階で固めておきます。地味ですが靴下もちゃんと調べてます。
そして線画。
全体のサイズに対してあまり大きくないですが、服などの質感・描き込みや顔の角度などの調整で思ったより時間かかりました。シワについてもどこにどんな感じに、近くのシワと矛盾する感じにならないか、なども気にしてるので…だから時間かかるんですよね。まぁ影を塗るときにシワの線が邪魔…ってなるときがちょいちょいあったりしたので。
この段階で凧も描きました。凧は真正面から見た状態を大きめに描いて、ラフの位置に合わせてメッシュ変形で対応しました。
線画ができたので色を塗っていきますが、下塗りにも工夫を。
ステッチやフード裏のメッシュとか足しました。
線画にしてもですが、こういう細かいところを気にするのが好きだと思います。…まぁ作業する上での要領配分はもう少し考えた方がいいのかなとは思いますが。
人物の影付け…といきたいところですが、背景に移ります。
橋が少し大きい気がしたのでもう少し奥にずらしておきます。
階段や橋などは3D素材を流用します。それ以外をひたすらそれっぽく描き込んでくだけなんですけど、正直カラーでの草系は苦手です。
で、少し前にクリスタにレンズブラープラグインがあるのを知りまして。カメラで撮ったときのボケ感を再現するものですね。導入して試してみました。
前ボケや奥とでボケの仕方を調整してます。
今回ぼかし率は低めなので大きなボケではありませんが、このプラグインならただガウスぼかしをかけると違って玉ボケもちゃんとできます。
で、めっちゃはしょってますが背景できました。めっちゃ時間かかった。
分かりやすいように前ボケのススキは少し薄くしてます。
空も川も3Dで足りなかった奥とか結構頑張ってます。
また土手にねこじゃらしめっちゃ生やしました。地面の草は知らん((((
先述のレンズブラープラグインでぼかします。
背景ができたので人物の影付けに入っていきます。
が、いきなり塗ってくのではなく、今回は影のラインを描いてから塗っていこうと思います。
こんな感じ。
影は青、ハイライトは赤、グラデラインや2影などは緑、となっています。また2値ペンを使います。
できたものがこちら。
やべーな…と自分で思います(笑)1枚絵だからまだいいですけど。
で、これを塗ってくわけですが…こんな感じです。
全部です(笑)
地味な作業です。アニメの彩色こんなだったなぁと作業しながら思ってました(笑)半分ドット打ち。まぁ本来のアニメ彩色のソフトなら空いたドットとかは選択ペンで囲って塗りつぶしたりもするんですけど、今回線画は2値で描いていませんし、塗りつぶし系だとクリスタでは処理の仕方を半分信用していない(ドットの間から地味にはみ出たりすることがある)ので今回は↑みたいな塗り方になりました。
グラデなどぼかしを入れるものは処理をしてこのようになりました。
仕上げ前の全体はこんな感じ。
ここから仕上げていきます。
以前に投稿した水着拓馬のイラストでの工程でやっております。活きてる。
まず、線画の"真っ黒"を多少馴染ませるため、コピーしてぼかした塗りレイヤーを線画にクリッピングしてハードライトで重ねました。
次に、おおよそ大別されたレイヤー(人物、凧、背景など)に色調補正レイヤー「明るさ・コントラスト」を重ね調整します。
(例えば、↑の仕上げ前の状態だと人物が色が濃いのでコントラストを下げ、伴って暗くなった分明るくする)
さらに大別されたレイヤーに①乗算レイヤー②スクリーンレイヤー(適宜発光レイヤー)で暗いところ、明るいところを強調させます。
全体に太陽光を足して、ここまででこのようになります。
グラデマップを重ねます。色味に少し統一感を持たせたり、空気感を付与するイメージです。
今回使用したグラデマップ。
これらを上から順に重ねました。(透明度は上から5%、2%、18%)
最後にグローディフュージョン…なんですがいい感じに処理できなかったので、今回は「ワオデフォルト」というオートアクションを使用しました。(https://assets.clip-studio.com/ja-jp/detail?id=1892256)
ベースのレイヤーをやんわりふわっと馴染ませてくれる処理をしているようです(ガウスぼかし+不透明度変更+トーンカーブ)。
ただ、色味が思ったより変わってしまったので今回はその変わった色味を色調補正レイヤーを数種使用してグラデマップ後の色味に近づけるようにしました。
そして完成です。(B5サイズ)
微妙な違いですが、グラデマップ後と比較して人物がやんわりとしつつ全体的に色は少しはっきりしたような感じになりました。
(あとで気付きましたが、オートアクションなのでトーンカーブ処理のチェックを外して処理をスルーしてしまえば基の色味のままやんわりできるのですが、一応そうしたものと今回の完成版とで比較すると、今回したようにオートアクションはそのままで追加で色調補正を弄った方がゴージャス感が少し出てるような気がしました。/それこそトーンカーブ処理なくすとただガウスぼかしかけたものを重ねるだけなのでオートアクションの意味もほとんどない)
冬の空気感や風、子どもたちのはしゃぐ声が聞こえる、感じられるようなイラストになっていたらいいなと思います。
最後に60秒タイムラプスを添えて終わりにします。
長かったでしょうが、読んで頂き、またご支援頂きましてありがとうございました。
P.S.
クリスタデータが最終的に11GB超えておりました…。たぶんタイムラプスを記録する設定にしているからだと思うのですが、このタイムラプス、フルで50分の再生時間となっておりました…。
今回の解説とかを踏まえた動画を作ったら需要なんてあるんでしょうかね。。