ROMの人

デイブレイク2_支配されたプログレス (Pixiv Fanbox)

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2023-03-20 23:04:05

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2023-05-26 22:26:48

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デイブレイク2

デイブレイク2_JPEG

=====================================================

＜P01＞

「ヤダヤダヤダっ！お願い誰か助けてっ!!」

ぶいいいいいいい

「フゴッ♡フゴォ♡」

キュイィィィィ

「こっちに向けないで！何でもしますからお願い…」

「ぐえっ」

ドピュン　びびびびびびび　ぴちぃっ

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＜P02＞

「ふごぉおぉぉぉ♡」

ビクン♡ビクン♡きゅうううう♡

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレェッ!!」

キリッ

「ハイグレ人間転向完了しました！」

バッバッ

【その日突如空から巨大な飛行船が現れた】

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＜P03＞

【それは、数多の星を侵略し、奴〓惑星を築いてきた宇宙海賊ハイレッグの宇宙船であった。船長グレイラが率いる彼ら一団は、ハイグレ洗〓光線によって瞬く間に地上の人々を奴〓の姿“ハイグレ人間”へと変えていった。“ハイグレ人間”となった人々は、一様にハイレグレオタード姿となり、滑稽なポーズとともに、グレイラを讃える言葉“ハイグレ”を唱え忠誠を誓うのだった】

「ハイグレッ!!」「ハイグレッ!!」「ハイグレッ!!」「ハイグレッ!!」「ハイグレッ!!」「ハイグレッ!!」

バッバッバッバッバッ

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＜P04_05＞

【デイブレイク2　支配されたプログレス】

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＜P06＞

「はは…まいったな…ちょっと笑えてきたよ」

【特殊犯罪対策課警部補黒文字リン】

「笑えませんよ先輩、空気読んでください」

【特殊犯罪対策課巡査白四手ルピナス】

「ハイグレッ！ハイグレッ！ハイグレッ！」バッ

「ま、空気読めていたら、こんな特策課（窓際部署）になんていないでしょうけどね」

「マリ、タオ、とにかく今は情報が欲しい。その子らを事情聴取してくれ」

「了解っす」

「ハイグレッ！ハイグレッ！ハイグレッ！」バッ

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＜P07＞

「で、どんな感じっすかマリちん」（どんな感じですかマリちゃん）

バッブルンブルン

「え!?あ…はい、学生証を拝借して調べたところ、彼女の身元が判明しました」ボソボソ

「わお、めっちゃ声ちっさいっすね！」（わあ、とても声が小さいですね）

【特殊犯罪対策課巡査藪手（やぶで）マリ】

「猫屋（ねこや）ナギ（19歳）。近隣の大学の学生さんのようです」ボソボソ

「会話はできそうっすか？」（会話はできそうですか？）

「私、人見知りなのでそういうのはちょっと…」ボソボソ

「マジっすか。しょーがないっすね。それじゃ私が一丁訊いてみるっす」（マジですか。しょうがないですね。それでは私が訊いてみます）

【特殊犯罪対策課巡査部長桃山タオ】

「ちわっス！君たちは今ここで何してんスか？」（こんにちは！君たちは今ここで何をしているのですか？）

ピタッ

「…はぁ!?何って」

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＜P08＞

「見ての通り、グレイラ様に礼拝（ハイグレ）を捧げていたところだよ」

【ハイグレ人間猫屋（ねこや）ナギ】

「私たちハイグレ人間にとって、この礼拝（ハイグレ）こそがグレイラ様への忠誠の証であり、奴〓としてのあるべき姿なの」

「ほら、さっきまで醜く抵抗していた私の親友も、ハイグレを受け入れて、立派なハイグレ人間になれたみたいね」

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ナギちゃん見て!私もみんなと同じハイグレ人間になれたよ！」

【ハイグレ人間科野（しなの）クルミ】

「ああっ！ハイグレってなんて素晴らしいんだろう！私ももっといっぱい礼拝（ハイグレ）してグレイラ様に喜んでもらわなくちゃ！」

ゾクッムギュゥゥゥウ❤︎

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＜P09＞

ズバッぶるんぶるん

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレェェェェェェッ!!!」

ビシィ

「はぃ…ぐれぇ♡はぃぐれえぇぇぇ♡」

ビクビクンハァ♡　ハァ♡

「これって…やはり“洗〓”なのでしょうか」

「ここにいる人全員をっスか？そんなこと可能なんスかね？」

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＜P10＞

「報告にあった通り、これが道の科学力を持つ宇宙人の攻撃だったとしたら、あり得るのかもしれま…」

ザザ

「せん"っ」

ドピュンぴちぃ

「マリちん!!!」

びびびびびびび

「あ"あ"あ"」

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＜P11＞

「ヤダッッ何これ！身体が勝手にっ！」

くいっくいっブルンブルン

「ちょちょちょ（ちょっと）マリちんしっかりするっス」

「マリッ！」

「あの空の変態野郎がやったのか？引き摺り下ろしてマリを元に戻させる」

「あ！銃はダメっス先輩！」

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＜P12＞

「相手が人間である以上“生命の危機”」が及ばない限りは発泡が許されていないっス」

ビクンビクンブイィィィィィィ

「ふごっ♡ふごっ♡」

「安心しろ、本件で私たちに支給された武器は「電気麻酔銃（スタンバレット）」だ。」

「当たれば数分間相手の行動を抑制でき、電子機器なら回路を破壊することができるはずだ。射殺の危険性はほぼない」

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!」「HAIGURE!!HAIGURE!!」バッバッ

「それに何より、あんな小っ恥ずかしい格好にされるかもしれないんだ。」

「“生命の危機”と言わざるを得ないだろ？」

「“死んだ方がマシ”」

「それじゃマリちんの立場がないっス」

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＜P13＞

パァン

「外したっ!?」

「ヘッタクソ!!」

パパン

キィン

「!?」

ピシィ

「ふごっ」

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＜P14＞

「ふごごっ!?ふごぉ!!」

「あ、その銃壊れているなら私にくださいよセンパイ」

「やった！当たったっス先輩！射撃なら任せてくださいっス」

バインバイン

「タオ！銃を預かっていてくれ！」

「わわわっ！何する気っスか？」

「ふごごっ!?」

「ちまちました攻撃は性に合わん！」

バッ

「ブッ叩き落とす!!!」

=====================================================

＜P15＞

グンッ

「!!」

ドゴン

=====================================================

＜P16＞

パァン

「ふぐぉっ」

「やったか」（倒したか？）

「殺（や）っちゃいましたね」（殺しちゃいましたね）

「大丈夫っス。ヘルメットのおかげで一命は取り留めてるっス。これ外してみるっスか？」

「ああ」

コツン

パカッ

「うわっ」

「これは酷い有様だな」

キュゥゥゥゥ❤︎

コツン

=====================================================

＜P17＞

「もっどぉ、もっどぎもぢよぐぢでぇぇ（もっと、もっと気持ちよくして）」

「はへっ❤︎はへっ❤︎」

ビクッビクッ

「このままじゃ会話にすらならないな。タオ、アレをどうにかしてくれ」

「うげっ、私がっスか（私がですか）」

「私こういうの経験ないんで、ちょっと恥ずかしいっす」

にゅるん

「んぎぃ」

「おおおお、こんなに長いの入るんっスね。人体の神秘っす」

「ははは、それが大人の世界よ」

ガバッ

「もどぢでぇ!!!はやぐぞれもどぢでぇ!!!（戻して、早くそれ戻して）」

ハッハッハッ

ヘコヘコヘコ

「ひぃいいいいいいいいいい!!!」

ビクッ

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＜P18＞

「はやぐぅ!!!」

へこへこ

「せんぱぁぁぁい、大人の世界は私にはまだ早かったっスー」

「……」

「なにかありました？」

「いや…なんとなくコイツに見覚えがあると思ってな」

「まあいい、気のせいだろう。さあ、コイツとマリを署まで運ぶぞ」

パーパパパーパー（音楽）

「ん？なんだこの音楽は」

「控えなさい人間ども!!!」

ザッ

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＜P19＞

「“ハイグレッグ様”が御降臨されたのよ。あなたたちもすぐにハイグレ人間にしていただけるわ。ハイグレッ！ハイグレッ！ハイグレッ！」

【ハイグレ人間藪手（やぶで）マリ】

クイックイッ

ぐいっ❤︎

「クルミ、行こ！“ハイグレッグ様”だって！」

「うん！」

「おねえちゃん、はやく！」

「このカバン、礼拝（ハイグレ）の邪魔になるでしょ。もう要らないから置いて行きなって」

「あっ！あそこですっ！」

「みんなで礼拝（ハイグレ）を捧げなきゃ！」

=====================================================

＜P20＞

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

「ハーハッハッハッハッハッハッハッハ

【ハイレッグ幹部ジョーガ】

「相も変わらず惨めで滑稽な姿だな、ハイグレ人間たち！」

「また変なのが湧いてきましたね」

「ああ…」

「美しくないっっ!!!（ノットエレガントッ）」

「助けてっ!!!誰かっ!!!」

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＜P21＞

ダダダ

「すみませぇん、ちょっと待ってくれませんかぁ」

【ハイレッグ幹部補佐ダーリア】

ゼェゼェ

「あダメ、横腹痛いです。すみませぇん」

「クールダウンしたまえっ！」

「ならば私が仕留めて魅（み）せよう」

「イッツショータイム!!!」

ビュン

=====================================================

＜P22＞

「ひゃっ!?」

ギュッ

グイッ

「んぎぃ」

バチュン

びくっびくっキュン❤︎

「といやっ！」

ギギギ

ザッ

ぷらーん

「ハイグレッ！ハイグレッ！ハイグレッ！」

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＜P23＞

「タオ！その子たちを安全な場所へ」

「了解っす」

「ハハッ、おだやかじゃないねっ！」

「私はハイレッグの次期船長ジョーガ！先の君たちの美しい戦い魅せて貰った！」

「はいぐれぇ❤︎はいぐれぇ❤︎」びくっびくびくっ

「君たちをハイグレ人間にするのは実に惜しい！そこでだっ！ぜひ私の部下として迎え入れたい！」

「興味ない」（あと声でかい）

「おっと失敬、誤解を与えてしまったようだね！」

「残念だがこれは「提案」ではないっ！「脅迫」なのだよ」

「わわわ！何するんスか!?」

ぐぐ…

「!!」

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＜P24＞

「痛っ」

ドン

「ようやくこの邪魔な服を脱げるわ」

くい…

「私たちハイグレ人間にこんな格好をさせるなんてジョーガ様も意地悪ですよね」

スル…

「無駄口ばかり叩いていないで、早くこの娘もハイグレ姿にしてあげましょう」

ガバッ

「さぁ、身も心もハイグレ星人様に捧げなさい」

「ハイグレっ❤︎ハイグレっ❤︎ハイグレっ❤︎」

キュゥゥゥゥン

バッバッ

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＜P25＞

「にげろタオッ！」

「邪魔はさせない！」

ザッ

「ああッ、助けてください先輩ッ!!!」

「ハイグレ人間って何なの、マジ無理！まだやりたいこととかいっぱいあるのに！先輩っ、リン先ぱーーお”お”お”お”お”お”お”お”っ❤︎❤︎❤︎」

ドピュン

びびびびびび

バルン

ギュッ

ビクッビクッビクッ

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＜P26＞

「はいぐれぇ…はいぐれぇはいぐれぇ」

「ハイグレッ！ハイグレッ！ハイグレッ！」

バッバッ

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＜P27＞

「トゥーバァッド！（too bad!）残念だが君たちの仲間は人間としての生命を終え、今まさに哀れな傀儡人形（マリオネット）として生まれ変わったのだよ！」

「しかぁし、この絶望的な状況においても、君たちは臆することなく私に立ち向かってくるだろう…ホワァイ？（why?）」

「そう！それは君たちが“戦士”だからだっ！戦士に引導を渡すのも次期船長であるこのジョーガの務め！」

「さあダーリアよ、戦士たちに最高のフィッナーレ（finale）を！」

「ええ…それって結局僕の務めじゃないですかぁ」

「すみませぇん、そういうことみたいなんで、そのままじっとしていてもらえませんかぁ」

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＜P28＞

すこん

「あだっ（痛っ）」

ビリビリビリ

「だだだだだだ」

キィン

「『不可侵の花園』（エレガントローズガーデン）」

チュイィン

「不意打ちとは品性に欠ける。美しくない。（ノットエレガント）」

「イシシ（笑い声）殺さずに捕らえて平和的に解決しようなんて、上の連中のお花畑も大概だねぇ」

「問題ない」

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＜P29＞

「我々はただ与えられた任務を遂行するだけだ」

ドサッ

「お姉ちゃん!?」

スッ

ドッ

ビクッ

「制圧する」

ピッ

ぶぴゅ

ジーーーー…

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＜P30＞

「この者たち、かなりの手練と見受けられますが、一切の情報が出てきておりません」

あっ❤︎あっ❤︎ん"っ❤︎

はぁはぁ

「はいぐれぇ…」

ビク

あぁっ❤︎すごい❤︎あっ❤︎

ビクッ

「ふん、奴らの素性などどうとでもかまわん」

「ハイグレッハイグレッハイグレッハイグレッ」

くにくに

「ハイグレェ❤︎❤︎❤︎」

びくびくっびくん

「ハイグレ人間になってしまえば皆同じ、こいつらのように崇拝（ハイグレ）することしか脳のない忠実な犬となるだろう」

「おっしゃる通りかと…ところで、そいつらの次は“私”の番でしょうか？」

「無論！やぶさかではございませーーー」

ブツン

「あ」

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＜P31＞

「偵察機（クモ）が墜ちたか」

ドッ

「申し訳ございません、すぐに原因の調査を」

「要らぬ、放っておけ」

「ハッ、しかしジョーガたちはこのままで良いのですか？」

「かまわん、仮に奴等が負けたとて何になる？耳障りな声と煩わしい音楽を聞かずに済むと思うと清々するわ」

ガクガクガク

キュン❤︎

「で…ですが」

「案ずるなメグラス、ジョーガ（ヤツ）は強いぞ」

「ハイグレッ！ハイグレッ！ハイグレッ！」

バッ

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＜P32＞

「誰ですか、あの人たち」

「分からん…ただ、本部で噂を耳にしたことがある」

「特殊急襲部隊『緋蜂（アカバチ）』ーー重大テロ事件や一部の凶悪犯罪を鎮圧するために作られた秘密部隊だ。都市伝説の類かと思っていたが、あの赤黒いマスクは恐らく…」

【特殊急襲部隊『緋蜂（アカバチ）』カ＝カラ】

【特殊急襲部隊『緋蜂（アカバチ）』加藤シキミ】

「本件は我々が引き継いだ。おまえたちはもう帰っていい。そこの阿呆二人を本部へ連れて行け。実験サンプルとしてなら、それなりに役に立つだろう」

「“不可侵の花園（エレガントローズガーデン）”」

「イギッ…ギギギ…」

「ハイグレッハイグレッ」

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＜P33＞

「すまない、今は二人を助けたい」

「舞台（ステージ）に飛び入りするとは、とんだプリマドンナだ！」

「悪趣味な舞台（ステージ）だな。早々に幕を降ろしてやろう」

「一瞬だ」

「オーケイ、カマン!!カマンッ!!!ハッッ!!!」

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＜P34＞

「うおおおおおおおおおおおおおおおっ！ハイグレッ！ハイグレッ！ハイグレェェェェ!!」

ドン

バッ

「ふーーーーー…❤︎ふーーーーー…❤︎」

びくびくっ

=====================================================

＜P35＞

「うっげー…逆に一瞬でヤラレてんじゃん」

「ハイグレッ！ハイグレッ！ハイグレッ！ハイグレッ！ハイグレッ！ハイグレッ！」

「はてさて、どうしたものかねぇ」

「まあ、シキミの痴態も拝めたことだし、ここは一旦退いて、作戦の練り直しといこうかねぇ」

「はいぐれぇ、はいぐれぇってか。キシシ」

「少しだけ待っててよシキミ。もう声届いていないかもしれないけど」

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＜P36＞

ドンパァン

「わわわわわ、本気で殺りにきてるじゃないですかぁ」

「まいったなぁ。この人強いなぁ」

「チィッ」

バッ

「あ、でも」

キィン

「僕も結構強いんですよぉ。すみませぇん」

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＜P37＞

ぬぽん

キュッ❤︎

「ぷほぉ❤︎」

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＜P38＞

ポイッ

「あー…疲れたなぁ」

カシャン

「〜〜〜〜〜❤︎（悶絶）」

「ハイグレッハイグレッハイグレッハイグレッ」

クイックイッ

「早く戻らなきゃジョーガさんに怒られちゃうなぁ。怒られるのは嫌だなぁ」

「くそ」「ハイグレッ」「ハイグレ人間なんかに」「ハイグレッ」「なって」「ハイグレッ」

ふーーー…❤︎　ふーーー…❤︎ キュン❤︎

「あぁ、そうか、簡単なことじゃないか」

「ハイグレッハイグレッハイグレッハイグレッ」

ジジ…

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＜P39＞

「いぎぎぎぎぎ」

ビリビリビリ

「すまない、あんたが敵に回ると厄介そうなんでな」

「ハイグレ!?」「ハイグレ!!」

ドサッびくんっ

「ルピナス、もうすぐ回収班が到着する。そいつらと合流し、先に本部へ戻るんだ」

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＜P40＞

「私、先輩のそういうところ、大嫌いです」

「ルピナス…」

「私は、あの時助けてくれた先輩に憧れて特殊犯罪対策課（この部署）への配属を志願しました」

「強くなって先輩の支えになりたかった」

「これからよろしくな相棒！」

「だけど先輩は、ふざけて私を相棒と呼ぶけど、いつも今みたいに私を庇おうとして、本当に私のことを相棒だとは思ってくれていなかった」

「だから…」

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＜P41＞

「せめて最期だけは、先輩の相棒として一緒に…」

「…」

「まいったな」

「エーーークセレンッ！（Excellent）」

パチパチ

「エンッビューティフー！（& Beautiful）」

「さすが君たちは、私に見染められた最高の演者（ジェンヌ）だ！」

パチパチ

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＜P42＞

「さぁ、君たちの麗しき愛の力、私の野望のために役立ててみないか。今ならまだ、寛大な心をもって迎え入れよう」

「ありがとうルピナス、私が間違っていたようだな。お前は私の“相棒”だ。最期まで共に闘おう」

カーッ

「あ…いや、やっぱり…さっきまでのは全部なしで」

「なんでだよ⁉︎“相棒”だろ!?まだ間違ってるのか!?」

「その、本当に伝えたかったのはそうじゃなくて」

「遠慮せずに言ってくれよ“相棒”!!ほら相棒相棒相棒」

「あー…もういいです」

ふぅ…

パチン！

ぐっ

ガバッ

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＜P43＞

「勘違いするなよ！」

「この舞台の主演は私だぞッ!!」

バッバッバッ

「行くぞ！」「はい！」

=====================================================

＜P44＞

ザッ

「援護を任せる。立ち止まるな」

「了解」

バッ

「あんたたち、ただの人間がハイレッグ様に近づけると思わないで！」

バッ

「ハイグレ人間になってグレイラ様に忠誠を誓ってください」

「行くよクルミ！私たちのハイグレ姿を見せつけるよ」

「うん」

「ハイグレッ！ハイグレッ！ハイグレッ！」

「お前たちのことは後で必ず助ける。悪いが今は少し眠っていてくれ！」

=====================================================

＜P45＞

「きゃんっ」

「あっ❤︎」

ギュルン

ドッ

「あんっ❤︎」

「んんっ❤︎クルミ！大丈夫!?すぐに外すから」

「あっ❤︎ちょっ、動いちゃダメだってクルミ❤︎」

「ナギちゃん、私ずっとこのままでいいかも❤︎」

「いっつつつ……」

=====================================================

＜P46＞

「ねえちょっとぉ、私にもソレ撃たせてよ」

「ダメよぉ、コレは私が直に賜ったものだもの」

「どちでもいいから早くしてぇ」

「凄いのよぉ、この光線を浴びればどんな人間も、たちまち私たちと同じハイグレ人間になるのよぉ❤︎」

はぁはぁはぁ

くにくに

キュン❤︎

「１回だけでいいからさ！」

「邪魔しないでよ、撃てないじゃない」

「アナタモ”HAIGURE”ニナリナサーイ」

「HAIGURE HAIGURE HAIGURE」

ババ

=====================================================

＜P47＞

「ああ、もう焦ったい。私がやるわ」

「痛い痛い痛い」

「返して」

キィィィン

「きゃあっ」

パァン

「ふぎぃっ❤︎」

バチィ

びくっびくっ

ピュン

=====================================================

＜P48＞

「な!?」

「んでぇええええ」

びびびびび

「ん”ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"❤︎ハイグレ❤︎ハイグレ❤︎ハイグレ❤︎」

（ハッ…ハッ…ハッ…ハッ…ハッ…）

ズバッズバッ

ビクン❤︎ビクン❤︎

とろぉ❤︎

=====================================================

＜P49＞

「お”っ❤︎お”お”っ❤︎お”っ❤︎」

フーッ❤︎フーッ❤︎

ぶるぶる

「二度目の洗〓で壊れたか。しばらく使いものにはならないな」

「まあいい」（…なるほど、想像以上だ！）

（小柄な体格を活かした鮮やかな身のこなしは、さなgら戦場に舞う蝶のようだ −−−−）

「美しいっ!!」（エレガンッ）

（そして、もう一人−−−−）

ドドドド

「おいおい…」

（彼女はエレガントさにこそ欠けてはいるが−−−−）

ズシン

「のわああああああ」

=====================================================

＜P50＞

（その力はまさしく野獣（ゴリラ）！）

「くっ…そ！誰が…ゴリラじゃ!!!」

ドスン

「きゃん」

「なんと！君は心が読めるのか？」

「お前さっきから心の声がダダ漏れなんだよ」

ゲシゲシ

「痛っ、痛っ、ちょっ」

=====================================================

＜P51＞

「お前たちのせいだ。お前たちがハイレッグ様に逆らわなければ、お姉ちゃんもあんな酷い目にあわなかったのに」

フー…

ビクビクビクン

「その子らを助けるのは後にしましょう。今は敵の動きに注意してください」

「ああ、分かっている」

ギュッ

「嫌ぁ、離してよ」

「これじゃハイグレ出来ない！あ”あ”っ」

「ひとまず奴をブン殴ればいいんだろ」

「ほう、それは良い提案だ」

=====================================================

＜P52＞

「まあ、聞きたまえ」

「こうやって君たちが悠長に戦っている間にも、この星の人間は次々とハイグレ人間に洗〓され、我々ハイレッグに忠誠を誓っている」

「そこでだ、君たちに一つ、有利な条件を提示しよう」

「“たった一度”だ。たった一度でも私に攻撃を当てることができれば、君たちの勝ちでいい。潔くこの星から手を引こう」

「バァットゥ（but）制限時間は“5分”とさせていただこう。悪いが私も次の公演が控えていてね」

「もしも一度も攻撃を当てることができず5分が経過したら、君たちには…そうだな---」

=====================================================

＜P53＞

「私直属の精鋭部隊となってもらおう。さしづめ”ハイジョー人間”と言ったところか」「ハイジョー…」「ハイジョー…」

「ふむ！エレガントだ！

「グレイラへの忠誠心を刷り込まれていない君たちハイジョー人間を使って、革命を起こすのだ」

「このままじゃキリがないのは確かです。しかし先輩、明らかに罠ですよそれ」

「ハッ！罠も何も、私はただ時間を大切にしたくてね。ならばもう一つ付け加えよう。ハイグレ人間（そいつら）には一切手出しをさせないというのはどうだ？」

「なっ…」

「うげーマジっスか」

=====================================================

＜P54＞

「私が先輩たちをハイグレ人間にしてあげたかったのに、残念っス」

「だそうだ！君たちが仲間同士で争う姿はあまり見たくないのだがね！」

【ハイグレ人間桃山タオ】

ぶるん

「ハイグレッ！ハイグレッ！ハイグレッ！」

「ハイグレ最高っス❤︎❤︎❤︎!!!」

「やむを得ん」「やりましょう」

=====================================================

＜P55＞

「さあ！カウントダウンの開始だ！精一杯踊りたまえ！」

（あの武器、一見するとただの鞭のようだが、先の緋蜂との闘いの時にみせた異様な動き、恐らくあれは遠隔操作できるドローンの集合体みたいなものだろう）

「ぐぎゅう❤」ギュン

（ならばーー）

ビュン

=====================================================

＜P56＞

「まとめて」

ギュル

シュル…

「絡め奪る！」

チッ

「おっと」

ぐっ

ガサササ

=====================================================

＜P57＞

ビシィ

「…っ!!!」

ギュル

ぐあっ

ザザザ

「ルピナス！」

「きさまっ！」

ズア

=====================================================

＜P58＞

「くっ」

ギュッ

「君たちの敗因は三つある。一つ、“麗しき荊棘（エレガントローズウィップ）”を私から奪えば勝てると思い違いをしたこと。二つ、“麗しき荊棘（エレガントローズウィップ）”が一つだけだと思い込んだこと。そして三つ、私の提案に乗り時間制限を設けてしまったことだ！“麗しき荊棘（エレガントローズウィップ）”は君の馬鹿力（ゴリラパーウァー）をもってしても破壊することはできないだろう。つまりこのまま待てば、君たちを無傷のまま手にすることができるわけだ！この醜悪なハイグレ人間にすることなくね！」

=====================================================

＜P59＞

「くっ」

ギュッ

「残り3分、3分と言えど私にとっては貴重な時間だ。早々に負けを認めてもらいたいのだがね」

「ぐぐぐ…」

「ふざけるな！貴様らの言いなりになるくらいなら今ここで…」

（すまないみんな！）

「ダメです先輩!!!」

=====================================================

＜P60＞

「確かに私はハイグレ人間（あんな姿）にされるくらいなら死んだ方がマシと言いました。だけど先輩ならたとえどんな姿になってでも生きていて欲しいんです。もちろんその時は私も相棒としてお供いたします。だから今はーーー最期まで泥臭くて諦めの悪い先輩のままでいてください」

「…手厳しいな」

「だが」

ガッ

「相棒の期待にはーーー応えにゃならんだろ!!!」

ギュン

=====================================================

＜P61＞

「ハンッ、カーテンコールはご遠慮頂こう！」

「不可侵の花ーーー（エレガントローズガーデ

「なっ!?」

パァン

=====================================================

＜P62＞

「先輩、これお返しします」

「いいよ、それはお前が持っていてくれ」

「先輩の銃、私がずっと持っていたことを知っていたのですか？」

「ああ、当然だろ」

「いつもはないはずの胸があった。気づかないわけないさ。相棒としてな」

「なるほど、じゃあもういいんで自決してください」

「自決をほのめかしたのも、奴の注意を引くためだったのだけどな…」（まさかお前が本気にするとは）

「もちろん気づいてましたよ」ぎぎぎ

「なにはともあれ、お前が奴を倒したんだ。良くやったな」

「……はい」

「カングラチェレーションッ（Congratulations）」

=====================================================

＜P63＞

バッ

「ドンウォーリー！（Don't worry）慌てなくても結構！」

「この戦い、君たちの勝利だ。美しく負けを認めよう」

「もちろん君たちとの約束を反故にするつもりはない！グレイラから船長の座を奪った暁には、人間たちを元の姿に戻し、二度とこの星に侵攻しないことを誓おう」

「お前がそのグレイラとかいう奴に勝てる根拠はあるのか？」

「愚問だな“私の方が美しい（アインモォエレガン（I'm more elegant））”ただそれだけだ」

「さらばだ！この星のトップスターたちよ！」

=====================================================

＜P64＞

「オスカルッ!!!」

びびびびびび

「なっ」

「ぐっ

「ダーリアあなたっ！？」

「ふんす❤︎ふんす❤︎」

プシュー

「わわわわわわ、すみませぇん」

ファサ

=====================================================

＜P65＞

「ハイグレッ、どうして、ハイグレッ、私（わたくし）を裏切ったのですか!?、ハイグレッハイグレッ」

クイックイッ

「あ、いやぁ、別にそういうつもりじゃないんですよぉ…、ほら僕ヘマやらかしちゃったじゃないですかぁ。また帰ってから怒られるのが嫌だなぁって思いましてぇ…」

「ジョーガさんも毎回僕を怒るのも疲れるでしょぉ、それなら僕がジョーガさんより上の立場になればみんな幸せじゃないですかぁ？」

「そしたらなんかジョーガさん負けちゃってたみたいなんで、せっかくだし幹部を交代してもらうことになりましたぁ。そんなわけで本当すみませぇん」

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＜P66＞

「あいつ何を言っているんですか？」

「わからん…だがイカれた奴だってことだけはわかる」

「それじゃあそろそろ、僕も帰って、お部屋掃除とかしたいんでーーー」

「ハイグレッハイグレッ」

バッ

ズズズズ

「二人ともハイグレ人間にしちゃいますね」

ウーウー

「あ？」

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＜P67＞

ゴゴゴゴゴゴゴゴ

「あらあらあらあらあらぁ❤︎」

【特殊急襲部隊『緋蜂』隊長　赤龍（せきりゅう）ザクロ】

「てやんでぃべらぼうめぃ、なんだってんだいこの有様はぁよぉ」

【特殊急襲部隊『緋蜂』副隊長　フジマキ】

ブシュゥゥゥ

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＜P68＞

「なあ聞いたかよ、相手は宇宙人だってよ。やっぱりタコみたいな形してんのかな」

「えー…姉様イメージが古いですよ。ガリガリで目の大きいやつですって」

「お前たち、ここは戦場だぞ。敵の情報を得られない我々先鋒隊は、常に死と隣り合わせであることを肝に銘じておけ」

「おっしゃる通りです。お姉様」

「ひっ」

「へーい」

「私たち、今日お家に帰られるのかな…」

「大丈夫ですよお姉様。私たちはこのような日のために日々厳しい訓練を行ってきたではありませんか。それに、心強い姉妹たちや、母様が居られます」

「行くよ！この戦いで戦果をあげて、シキミ姉様たちのように二人だけでの行動を認めてもらわなきゃ」

「…ん」（姉様、今日も小ちゃくて可愛いです！）

「撃ち方用意っ！」

バッ

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＜P69＞

ガチャン

「ふふふ❤︎あらあらあらぁ❤︎」

「あいわかりやしたっ（翻訳：わかりました）」

「テメェらこの“すっとこどっこい”どもが大人しくお縄につきやがれってんでぃ！」

「あらあらまぁまぁ❤︎」

「さもなけりゃ全員その場で地面と接吻させてやるってえから覚悟しやがれぃ！とザクロ様（かあさま）は申しておる！（翻訳：おまえたちこの馬鹿野郎どもが、大人しく捕まりなさい。さもなければ全員その場で地面に伏させていただくので覚悟してください！と母様は申されております）」

「げ、また変なのが来たなぁ…」

「あらっ？あらあらぁ❤︎」

「あぁ!?そこにいるテメェよく見るとシキミじゃねえかい？するってぇと何かい？お前さん呆気なく奴（やっこ）さんにやられちまったってことかい？ええ!?（翻訳：あら、そこにいるあなたはシキミじゃないですか？ということは、あなたは呆気なく奴らに洗〓されてしまったのですか？どうなのですか？）」

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＜P70＞

「誠に申し訳ございませんザクロ様（おかあさま）!!!この度の失態、如何なる処罰も受ける所存でございます!!!」

「ああっ!?テメェなんぞ縄でぐるぐる巻にして！奉行所の門に吊るし上げて見せしめにしてやろうってんでぃ！　とザクロ様（かあさま）が…」（翻訳：はい!?あなたなんて縄でぐるぐるに縛り上げて、警察署の玄関に吊し上げて見せしめにしてあげますから、とザクロ様が…）

「んもぅ、そこまでは言ってないわよぅ！」ぷんぷん

「…だそうだー。ザクロ様（かあさま）の慈愛に感謝するんだな！」（翻訳：だそうです。ザクロ様（かあさま）に感謝するべきです。）

「…ですがザクロ様（おかあさま）」

「私はハイグレ人間となることで本当のことを知ることができました。我々人類が為すべきことはただ一つ、この姿でハイグレ星人様に崇拝（ハイグレ）を捧げることなのです」

「さあ、ザクロ様（おかあさま）も早く我々が本来あるべき姿に戻りましょう！ハイグレッ！ハイグレッ！ハイグレッ！ハイグレッ！ハイグレェッ！」

「もーぅ❤︎滅（め）っ❤︎」

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＜P71＞

「撃ぇい!!!（てぇい）」（翻訳：撃て！）

タンタタンタン

「ギャッ」

「くっ」

「ふぎっ」

「今のうちにずらかるぞ」

「先輩、どうしてそいつを」

「不本意だが情報を得るためだ。それに、こいつは計算高いが約束を破るような卑怯な奴じゃない。特殊犯罪対策課（私たち）で保護する」

「アンドレ…」

「リンだよ。頼むから大人しくしていてくれよ」

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＜P72＞

チュイン

「うわ危（あっぶ）な！」（うわあぶない！）

「ああもう、面倒くさいなぁ」

パパパパパン

にゅぽっ

ブン

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＜P73＞

「うおおおおおおおおおっ!!」

タンタン

ドピュン

「ふぐっ」

「姉（ねえ）さま」

「あとを託したぞ」

「んほおぉぉっ！」

ぐィィィィィィィ

=====================================================

＜P74＞

「うおおおおおおおおおっ!!」

タンタン

ドピュン

「ふぐっ」

「姉（ねえ）さま」

「あとを託したぞ」

「んほおぉぉっ！」

ぐィィィィィィィ

=====================================================

＜P75＞

「変態って失礼だなぁ」

「身体が勝手にハイグレッ、止まらなハイグレッ」

ぬるんっ

「あなたたちの価値観を無理やり押し付けるのは良くないですよぉ。僕たちハイレッグにとってはこの格好が普通なんですしぃ」

「ふふふ、まあ別にどう思われても構わないんですけどねぇ」

ザッ

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＜P76＞

「どうせ全員ハイグレ人間になるんですから」

びびびびび

「ハイグレェッハイグレェッハイグレェッ」

「あ”あ”あ”あ”ハイグレ人間にな”っぢゃうぅうぅうぅ❤︎❤︎❤︎」

「ひぃっ」

ピュン

=====================================================

＜P77＞

「ハイグレッ」

「ふぎゃああああ❤︎❤︎❤︎」

びびびびび

「やった！二人目ゲット！ハイグレッハイグレッハイグレッ」

「ハイグレッハイグレッ」

「うそ!?盾では防げないの!?」

「おいおい、なんでもありかよ、あの光線」

「とんだクソゲーですね」

「ふふふ…」

「あれこそが我らが敬愛すべきハイレッグ様の科学の真髄。仮に“ハイグレ人間化光線銃”とでも呼びましょうか（ゼェゼェゼェゼェゼェ）」くい…

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＜P78＞

「あの光線は浴びた人間にハイグレ人間としての自覚を目覚めさせると同時に

身につけている衣服や装備をハイレグスーツに変えるもの。即ち、たとえ重厚な盾で

あったとしても身につけているものと判断すれば、まとめてハイグレ姿に変えてしまうのです！」

「へーそうなんスねマリちん」

「……おそらく…」

「でも今はそんなどうでもいいことよりも、先輩たちをハイグレ人間にすることが大事っス」

「え、あ、はい…」

「あ！いたいた！こっちですこっちー！」

「おーまたせしました！諸先輩がた！みんなのアイドル回収班が到着しましたよー！」

「馬鹿言ってないではやく手伝ってよ」（なんなのよこの状況…）

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＜P79＞

「おうおうおう！」

「テメェらまだ分からねぇてぇのかいこの与太郎与太助！」（翻訳：あなたたちまだ分からないのですか？この愚か者！）

「盾から手を離して距離をとりやがれってんでぃ！」（翻訳：盾から手を離して距離をおいてください！）

「ぐっ」

ピュン

「よかった、私たちまだ服着てる…」（ほっ）

「ボケっとしていられませんよお姉様」

「これなら残った私たちだけでもっ！」

「は…はい」

「ぎゅっ」

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＜P80＞

「ぎゃっ!!!」「ひぎっ!!!」

タンタン

「あ、これ美味しいですね！もう1個貰っていいですかぁ？」

「ハイグレッハイグレッ、ありがたきお言葉！すぐにお持ち致します！」

「すみませぇん」

「ハイグレッ！ハイグレッ！ハイグレッ！ハイグレッ！ハイグレッ！」

「次から次へと湧いて出てくる。これじゃキリがないじゃない」

「理不尽だよ」

「え？」

「なんで私たち変な宇宙人に恥ずかしい格好させられなきゃいけないの？ただ静かに…平和に暮らしていただけなのに…」

「…そうだ、私今日休暇で友達と遊園地行く約束をしていたの。だからもう帰るね…ごめん」

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＜P81＞

「は!?何言ってーーー!?」

「お姉様っ!!」

「んギィ❤︎❤︎」びびびびびび

「ハイグレェッハイグレェッハイグレェッ」

「ふごぉ…❤︎」

「これからは心を入れ替え、ハイグレ人間として一生懸命崇拝（ハイグレ）を捧げます！」

ぶいぶいぶいぶい

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＜P82＞

ザッ

「!!」

「嫌だ嫌だ嫌だピギィィィィ❤︎❤︎❤︎」

=====================================================

＜P83＞

「さあ、残る人間もハイグレ姿にしましょう」

「了解！（ハイグレ！）」

「ハイグレしゅきぃ❤︎ハイグレしゅきぃぃ❤︎」

「くっ」

「ふごっ❤︎ふごぉ❤︎」

「そこっ!!!」

ギュン

「ゴッ」

スパァン

「よく頑張ったわ。愛しき我が娘（こ）たち」

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＜P84＞

「あなたたちが耐えてくれたお陰で、こちらも反撃の準備が整ったわ」

「この店真っ暗ですねぇ。電気とかつけないんですかぁ？」

「はい実は、先程から停電しているようでして」

パッ

「あ、ついた」

「つきましたね」

「昨今、体罰を施さない育児教育が提唱されているけど、私はおいたする子供たちには多少の体罰は必要だと思うの。もちろん個人の感想よ。（ふふふ）」

「さて、そろそろ覚悟はできたかしらーーー」

「折檻（おしおき）の時間よ」

ゴゴゴゴゴゴ

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＜P85＞

「ぐっ!!」

「手心を加えていただき、誠に恐れ入るっス。だけどそんな腑抜けた攻撃じゃ、ここから先は通れないっスよ」

（くそっ、力加減が分からん）

「一旦降ろして下さいましっ！」

「痛い痛い痛い」

「ああっ、あれはっ！」

【対広域非致死性兵器〝ＭAⅡ-05〟特殊急襲部隊『緋蜂』隊長赤龍ザクロの専用武器にしてこの星の警察組織が保有する三大神器の一つ。

半径約５００ｍという広範囲に渡り電磁波を発生させ、射程内のあらゆる生物および電子機械の動きを制止させる。

全てが制止したその光景は、雪崩によって木々が薙ぎ倒され、静まり返った惨状に準えて〝大雪寒落とし〟と呼ばれ恐れられたという】

「長い！つまりはどういうことだ!?」

「ここにいたら私たちも巻き込まれちゃいます！（助けてください先輩！）」

「……まじかよ」

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＜P86＞

「あなたたちはセーフティルームに避難なさい！」

「いえ母様！我々緋蜂の役目は命を賭して初期被害の拡大を阻止することと心得ています！今この場で踏み止まり、母様の盾となることが本望です！」

「後の処理は本隊の“蒼熊”に任せましょう」

「おうおうおう！言ってくれるじゃあないかい」

「妹たちにここまで言わせておきながら長姉である俺がケツまくって逃げようなんてこたぁ、そうは問屋が何とやらだ！それにーーシキミは（こいつぁ）俺にしか止められねぇ」

ズァッ

「ふふふ…雛鳥は勝手に巣立っていくものね。だけど全員帰ってから折檻（おしおき）よ」

ダン

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＜P87＞

「喝（死ねぇ）!!!」

【大雪寒落とし（だいせっかんおとし）】

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＜P88＞

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＜P89＞

「離しなさーーイぐっ❤︎」

キンッ

=====================================================

＜P90＞

【ハイグレ人間カ＝カラ】

「〜〜〜❤︎」

「ん”ん”ん”ん”ん”ん”ん”❤︎」

「キシシシ、なんだよこれ、こんなの人間ごときが敵うわけねえじゃん」

「ほらママも早く、股を開いてハイグレ人間になった姿を晒しちまえよ」

=====================================================

＜P91＞

「ハイグレェェェェ❤︎ハイグレェェェェ❤︎」

びくっ❤︎びくっ❤︎

ゴゴゴゴゴゴゴ

「ハイグレェェェェ❤︎ハイグレェェェェ❤︎」

ひくっひくっ

「落ち着きなさいフジマキ！」

ザッ

「母様っ！」

=====================================================

＜P92＞

「落ち着いてあなたもハイグレ人間にしていただきなさい❤︎」

ほっ❤︎ほっ❤︎

ブルンブルン

「よく見なさい！こうするのよ！こうっ！ハイグレェ❤︎ハイグレェ❤︎ハイグレェ❤︎」

=====================================================

＜P93＞

「ハイグレッハイグレッハイグレッハイグレッハイグレッハイグレッ」「ふんっ」「ふんっ」「グレイラ様っ!!ハイグレ人間ザクロの姿を隅々まで舐め回すようにご堪能くださいぃっ!!」

「そんな…母様が…緋蜂の象徴が…」

「馬鹿野郎、しっかりしやがれ！」

「キャアアアアッ」

ビビビビビ

「ハイグレッハイグレッハイグレッ」

「どうした、隙だらけだぞ」

=====================================================

＜P94＞

「フフッ、さすがの大姉様といえど、あの母様のあられもない姿を見て冷静さを欠いたな。だが、あの姿こそが我々人類が成すべき正しい姿なのだよ」

「黙れっ!!!」

ガシッ

「ぐっ」

「てめえら何しやがる!!」

「離せっこのべら棒ども！やめろっちょっ…」

「クソがぁぁぁぁ❤︎❤︎❤︎」ビビビビビ

=====================================================

＜P95＞

「…ッツ」

「テメェら舐めてんじゃねえぞ…」

「こんな馬鹿げた洗〓で俺を屈服させようなんて…」

「ひんっ❤︎」

「あ”あ”あ”あ”あ”、そうだ俺はハイグレ人間だった…いや違っ」

「んお”お”っ❤︎❤︎❤︎」

ズパァン

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＜P96_97＞

「“ハイグレ人間部隊”『緋蜂』総員36名転向完了しました!ハイグレッハイグレッハイグレェッ」

「ハイグレッハイグレッハイグレェッ」

=====================================================

＜P98＞

「きゃっ」

ぐっ

「リン先輩、どうしてさっき咄嗟に私のことを助けようとしたんスか？私はもうハイグレ人間なんスよ」

「当たり前だ。どんな姿になってもお前は私たち特策課の大切な仲間だ」

「フフ、なんでだろ、こんな時に言うのも可笑しな話なんスけど…」

「私、先輩のことずっと片想いしていたんスよ。多分この先もずっと…」

「だから、

ハイグレという思想のもと、先輩と心も身体も一つになりたいんス！」

ハァ❤︎ハァ❤︎ハァ❤︎

バッ

=====================================================

＜P99＞

「先輩！好きっス！大好きっス！ハイグレッ❤︎ハイグレッ❤︎」

ブルンブルン

パァン

「ハイぐっ…❤︎」

「すまない」

「急ぎましょう」

「ほどいてくださいっ、私には先輩たちの恋の行く末を最後まで見届ける使命があるんですっ。あわよくば小説にしたためて今年の即売会に…」ぶつぶつぶつ

=====================================================

＜P100＞

「あそこにまだ人間が残っている！みんなでハイグレ人間にするよ！」

「ハイグレっ」「ハイグレっ」

「すみません、私が銃を使ってしまったから」

「いや、不甲斐ないばかりにお前に辛い役回りをさせてしまった。私の責任だ」

「ジョーガと言ったな、お前は他の奴らのように洗〓されてはいないのか？」

「ええ、安心してくださいまし」

「あの洗〓光線は対外星人用に作られた兵器、一時的に身体の自由が奪われ、ハイレッグ幹部としての権力は失われるものの、心までは侵せませんわ」

=====================================================

＜P101＞

「ちょっ…クルミっ！私たちもっ、はやくっ、あいつらを追わなきゃ」

ハァ❤︎ハァ❤︎ハァ❤︎ハァ❤︎　ぐっぐっ　くちゅ

「えーさっきからずっと押しつけてきているのナギちゃんじゃん」

「そ、そんなこと言ったって、クルミのハイグレ姿を見たら、もう…ん"ん"っ…」

「あー、また一人でイったでしょー❤︎ずるーい」

「今度こそ二人で一緒にだよ」

「待って、まだイってーーーる"っ」

「〜〜〜〜❤︎❤︎❤︎（悶絶）」

「ナギちゃん、これからもずっと一緒だよ！❤︎❤︎」

「ああっクルミっ❤︎」

「ナギちゃんっ❤︎」

「クルミっ好きッ大好きッッ❤︎❤︎❤︎」

=====================================================

＜P102＞

「回収班！早く車に乗り込むんだ！」

「ちょっとこれどう見てもお祭りなんかじゃなさそうよ」

「大丈夫！私のママンの母国では、こういうフェスチバルもあるって聞いています」

「ちょちょちょっこっち来てる！」

びびびびびび

「イヤァァァァッ❤︎❤︎❤︎」

=====================================================

＜P103＞

バッバッ

「ハイグレッハイグレッ」

「ひっ!!」

「助けてぇ…」

びびびびびび

「ギャアァァア❤︎❤︎❤︎」

=====================================================

＜P104＞

「ハイグレッハイグレッハイグレェッ」

「ハイグレ人間に転向完了しましたっ！グレイラ様が与えてくださったこのハイグレ姿で、残りの人間どもにハイグレの素晴らしさを思い知らせてやりましょう！」

「ハイグレッ❤︎ハイグレッ❤︎ハイグレェェッ❤︎」

「クソっ」

「キシシシシ、一人も逃がしゃしねえよ」

キッ

「上だルピナス！」

=====================================================

＜P105＞

キンッ

「おいおい、ふつうあそこから避けるかね…」

「だがそれもまだ想定内！」

ぶるん

ドピュン

=====================================================

＜P106＞

キッ

「先輩っ!!」

「しまっ−−−!!」

「任せてくださいましっ！」

ザッ

パチン

「『不可侵の花園（エレガントローズガーデン）』」

チュイィィン

「あぁん？まーたアイツかよ」

=====================================================

＜P107＞

「くっそ、コイツたった二発しか射（だ）せねえのによぉ」

「ま、ここにいても何かできるってわけでもねぇし、おとなしく崇拝（ハイグレ）でもしておこうかねぇ」

「ハイグレッハイグレッハイグレッ」

「うへぇ…帰ったらみんなの前でこれやらなきゃなんねぇのかぁ」

「仕方ねえよなぁハイグレ人間だし。キシシシシ」

ピュンピュン

「先輩！早く車を！」

「こちらも長くは持ちませんわ！」

=====================================================

＜P108＞

「ジョーガ、フォローを頼む！」

「勿論ですわ！“不可侵の花園（エレガントローズガーデン）”」

「そうだ…私はグレイラ様の忠実な奴〓ハイグレ人間だったんだ。ハイグレぇ❤︎ハイグレぇ❤︎」

「ハイグレッハイグレッ」

「よし！鍵は残ったままだ」

「やあ“特策課”の−−−」

=====================================================

＜P109＞

「どうやらあんたには“迷惑”ーーをかけてしまったね」

【宇宙警察シィ＝マテバ】

「…生憎だが、宇宙人に知り合いはいない」

「おいおい、かつては同じ署内で検挙数を競った“好敵手”ーーだろ？」

【そう、あれは俺達がまだ捜査課にいた時の“噺”ーーだ」

「すまないが回想（そういうの）は後にしてくれ」（あと話し方が鼻につく）

ドン

「早く車（これ）を動かしてくださいまし！」

「ちょちょちょちょちょっ!?なんで宇宙人（コイツ）がこっちにいるんだよ!?」

=====================================================

＜P110＞

「先輩！」

「お前、運転はできるな。ルピナス（あいつ）と並走してくれ」

「は!?ちょっーーー、先に手錠（これ）どうにかしてくれよ！」

「来ますわ！」

ドドドド

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＜P111＞

「こなくそっ、振り落とされんなよ」

ガコンキュルルル

「ジョーガ！」

「リン様、私がお手伝いできるのもこれで最後ですわ」

「“不可侵の花園（エレガントローズガーデン）”最大出力」

「!?」

=====================================================

＜P112＞

「燦然（さんぜん）たる終演」（エレガントローズパレード）

ズアッ

「ぐぅっ!!」

「てめぇらぁ、くぉぉのクソガキどもがぁぁーーー」

=====================================================

＜P113＞

「お仕置きよ（死に晒せいっ）」

「ぎゃッッ!!」

ゴッ

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＜P114＞

パラパラ

「今更ながら、貴方様と対峙していたことが恐ろしく思えますわ」

「集団（あいつら）に追いついたぞ！」（お前もう人間辞めてんな…）

「ルピナス！」

「先輩！」

=====================================================

＜P115＞

（くっ、先の狙撃で左足をやられた）

「痛（い）っ」

（もう…ここまでかなーー）

（先輩に相棒として認めてもらえた、それだけでもう思い残すことはない）

（はずだったのに）

（私を信じ、車に向かった先輩の後ろ姿を見て、絶望を感じてしまった）

（結局私は先輩に何を求めていたのだろう）

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＜P116＞

（もしも私が桃山先輩のように素直になることができれば、心から先輩と向き合えるのかもしれない）

「先輩！好きっス！大好きっス！」

（もしも私があの二人のように欲望のまま先輩と愛しあえたら…なんて）

（最低な女（にんげん）だ）

「ルピナぁぁぁぁス！」

（私が私として最期に先輩に伝えたいこと、それはきっとーー）

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＜P117＞

（先輩ーー）

「先輩、どうかーー」

（どうかーー）

（私と一緒にーー）

「ご無事でーー」

=====================================================

＜P118＞

「ああ、分かってるさ」

タッ

「一緒に行こう相棒（ルピナス）」

ガシッ

「お待ちなさい！」

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＜P119＞

「貴方が皆さまを助けるのでしょう!?」

「嫌だ！先輩と一緒じゃなきゃ意味がなイ”ッ」

ドピュン

=====================================================

＜P120＞

「あ”あ”あ”あ”あ”あ”っ」

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＜P121＞

「んげぇ…マジですかぁ…」

「ジョーガさんに逃げられたのはマズイですねぇ…」

「むむむ…、あ、あなたもう要らないんで、そこで死ぬまでハイグレしててもらえませんか」

（すみませぇん…）

「ハイグレッハイグレッ」

「どうしよう、面倒くさいことになってしまったなぁ…」

「お！あんなところにちょうど良さそうなモノが落ちてるじゃないですかぁ」

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＜P122＞

ぐっ

「ハイグレッハイグレッハイグレッ」

「お任せください。このハイグレ人間ルピナスが、必ずや奴らのハイグレ姿をご覧に入れます」

「せいぜい頑張ってくださいねぇ」（よいしょっと）

「さあ、一緒にイきましょう…先輩」

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