夜縛エクストラ、第3話!! (Pixiv Fanbox)
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夜縛エクストラ第3話、掲載です!😌
正義のヒロイン、ミューズマスクが、悪に立ち向かう!
※これにより、最新話以前の投稿は過去アーカイブ扱いとなり、ミルクコーヒープランでは閲覧できなくなります。なお、第二話は第3話と掲載期間が近すぎたため、10月いっぱいまでは過去アーカイブにはなりません。
※夜縛エクストラは、過去話を読んだ前提で描いておりますので、キャラ紹介、今までのあらすじ等は特に無く、続きからスタートとなります事をご了承ください。
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夜縛エクストラ第3話
【貴女(正義)を馬鹿にしてあげる】
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富士山のふもと。
月夜の月光の元、美しい夜空を背に、
飛び交う鋭い手刀、
そして蹴り。
パパッ❗️
シャッ❗️
改造怪人「メイド・オン・デス」が猛攻をしかけ、それを美しい身のこなしでいなす、正義の仮面戦士・ミューズマスク。
荒々しい攻撃と、それを流れるようにいなすヒロインの回避は、まさしく見るものを魅了する、キャットファイトと呼ぶに相応しい光景だった。
ガッ‼️
ジャキ❗️
ミューズマスクのカウンターキックが、襲いかかるメイドオンデスの肩に当たり、その異形な怪人戦闘員の女体を吹き飛ばした。
メイドオンデスは木の幹に叩きつけられ、倒れ伏す。
メイド副隊長「ひいっ!┌┤´д`├┐くわばら、くわばら💦」
その激しい戦闘を見て、そさくさと逃げ出す、クォーツォ軍のメイド副隊長。
仕事はできるが、深入りを恐れ、したたかに生き残るタイプの副隊長である。
それを横目で見て、七罪・エヌシーは軽くため息をついたが、変わらずその視線は正義のヒロインとメイド怪人の戦いに向いていた。
ミューズマスク(あのメイドの人は逃して問題ない。
けど、このメイドと思われる人物…この人間離れした存在感とパワー。彼女が、葵の言っていた、恐ろしい敵…?それに、この戦闘スタイルは…)
パチパチパチ👏
軽い拍手が聞こえる。
クォーツォの七罪のひとり、エヌシーが、ミューズマスクに向かって笑顔で手を叩いている。
淑やかな風貌に似合わぬ体中にスリットが入った過剰露出な服装と、腰につけた鞭が、彼女にただならぬ強敵感を与えている。
事実、まったくスキを見せずに戦いを見ている。
エヌシー「流石は日本の守護者、というところかしら。
美しい正義のヒーロー、いえ、ヒロイン。
素晴らしいキャットファイトだわ。そんな淫らな姿で戦いながらも優雅さや芯の強さを失わず見る者を魅了し、納得させる。」
ミューズマスク「………」
物言わずまでも、顔の奥が熱くなる。
由愛は自らの、裸以上に過激で性的といってよい体に視線を走らせる。
ミューズマスク…たしかに滑稽な姿だ。
乳首はその形をクッキリと見せるよう、コスチュームの紐で常に挟み上げてあり、そこには常に締め付けと強い刺激がある。
また、その乳首を縛る紐の延長線をそのまま股間に激しく食い込ませた、大胆な下半身。
尻側は背中、首元まで一本の紐が通るのみ。
後ろから見たそれは、ほぼ全裸のシルエットと言っていい。
しかも、そんな恥ずかしいボディと裏腹に、右半身のみ、グローブとブーツ(足部分は露出し、裸足側と足ラインを揃えてある)をつけている。
正義の戦士とはうわべだけの、あきらかに官能作品の登場人物のような姿である。
由愛は、かつてーー
晴臣のベッド下に隠されたDVDの中に、これと似たような姿を見つけた。
たしか、正義の女神戦士セクサーマスク、だった気がする
それを真似てみた、この正義のヒロインの姿である。
正義を語るには、明らかに誠実さに欠けている姿だが、学園の女神として、ヴァンパイアである晴臣の幼馴染として、強気な攻めは、むしろ必要なのでは、と思っている。
男性を魅了する輝きを見出す事は、日本を代表する女神の1人としての仕事でもあるのではないだろうか。
と、
もっともらしい言い訳をしても。
やっぱり…ちょっとだけ、腹立たしいけれど。
晴臣の好みだから、とか。
そんなんじゃ、ないけど…。
ともあれ、これは戦いのためでもある。
こんな姿で複数の相手に見られながら戦っているという羞恥心。
悔しいけど、それで魔力が充実する。
これが私の体、ゾンビサキュバスの特性だ、
…もともと、きついレオタードが好きだった。
まるで紐に縛られているかのような、痛みの中に感じる甘い感覚、そして望まぬ肌を万人に晒している、あの背徳感快感が。
癖になっていた、と言われて否定はできない。
子供の頃より女性の体の特有部分が育つにつれ、だんだんとサイズが合わなくなり、身体にキツく食い込んでゆくレオタード…。
いつしか新調するたびにワンサイズづつ引き下げていくようになっていた…。
悪い癖だ。
私は、とてもえっちだ。
わかってる。
そんな恥ずかしさも、「アピール」で人気をとり女子の格を上げてゆく、という名目の学園に通う事で、誤魔化せた。
女子は皆、プライドを賭け、時にはそれを全て捨ててまで男子の注目をとる。
そこに違和感などは無く、それが正義ですらある。
多いに甘えた。
全てはアピールの為だと。そう言い聞かせて。
ファン達の、沢山の視線が突き刺さる、その中には、晴臣の姿がある。
他の人にも軽々しく肌を見せる私を、あなたはどう思っているの?
軽蔑?
それとも、年頃らしく、ちゃんと欲情してくれてる?
知りたい。
だから…
見てーーーほしい
もっともっと、私を見て。
恥ずかしく突き勃った、私の…この恥ずかしい《女性部》を。
激しく食い込んだ、それを見つめて
やり過ぎだって言って、目を覆ってもいい
逆に
もっと、食い入る様に見ても…いいよ。
どちらでもいいの。
どうか、あなたの視線で嬲って。
想像して。
心の中で、淫らな私を。辱めていいから。
私のどんな格好でも、どんな顔でも。
それが、気持ちいいの。
突き抜ける、体の刺激。心の快感。
いけない考えだからこそ、やめられない。
私は、そんなえっちな子。
わかってるよ。
波切夜先輩に、1番の自分の武器は何?と問われたとき、私は何を考えたと思う?
…わかるでしょ。
変態…じゃないもん。
だって、だからこそ、きっと今の私は強いんだから。
私の、おかげだって言わせてあげるの。
そう、いつか、貴方に…
ガキ‼️
想いにふける乙女心から引き戻すように、
衝突する、ヒロインと怪人。
大丈夫。
恥ずかしくは無い。
美しいフォームを保ち、気高く立てる。
ミューズマスク(わたしは、負けない。ミューズマスクとして、みんなを守る!)
エヌシー「なるほど…そうなのね。性的快感と自虐的精神が、貴女の魔力増幅の源のようね。」
冷静に分析し、それを披露する、七罪のブレイン、エヌシー。
ミューズマスク「‼️」
エヌシー「ああ、私は特別な魔力を授かっていてね?
ブレインとしての能力として大事な、【分析】する力よ。
それは、相手の心のうちに潜む利点や弱点を読むものよ。」
ミューズマスク(❗️なんて、恐ろしい能力…)
エヌシー「私の最大の特技は、それを利用した魔法なのよ。相手の弱点を知り、それを利用する力。
…こんな風にね」
ミューズマスク「‼️」
彼女が魔法を発動したのが分かった。
生み出された魔力が、渦を巻いて、ある1箇所に集結している。
それは、先程シェロを救出し、隠した茂みの側だ。
その場所に、異様な魔力が立ち込めたと思うと、段々と形を変化させてゆく。
ミューズマスク「彼女に何をするつもり!」
エヌシー「安心なさい?
彼女を貴女に助けられて、そこは既に負けを認めているわ。」
怪しくほくそ笑むエヌシー。
エヌシー「だから、彼女には今はもう手を出さない。約束するわ。
…むしろ、無事に主のところに返してあげる。これからそのための《運搬員》を用意するのよ」
ミューズマスク「運搬員!?」
シェロの周りに立ち込める魔力が、人の形を成していく。女体に変わり、全裸のシルエットから、レオタードのようなスーツを纏ってゆく。
ただ事ではないと、止めに入ろうと動くミューズマスクの前に、すでに起き上がっていたメイドオンデスが立ちはだかる。
ミューズマスク「このメイド!なんて早い回復…!」
明らかにヴァンパイアクォーツォのの魔力を受けているのだろうが、早すぎる。
…いや、それどころではない。今は、シェロだ。
しかし、ミューズマスクが動けぬ間に、ヒト型の魔力は完成してしまう。
驚くべき事に。
ミューズマスク「あれは…私⁉️」
そこには、
春角由愛が立っていた。
服装は自分が1番着慣れている赤と青、黄色のトリコロールのレオタード。
いつもの髪型で、まさに瓜二つ。
その表情はこちらを見て、微笑を浮かべている。
エヌシー「あら?あなたはミューズマスクでしょう?
これは《春角由愛》を模した魔法人形よ。人違いじゃなくて?」
あきらかにこちらをおちょくる意図を口調に混ぜている。
ゾンビサキュバスである自分の正体は、敵に知れていてもおかしくはない。この変装はシェロに自分を心配させないためのものに過ぎない。だが、
ミューズマスク「そう、私はミューズマスク。いったい貴女は、何をするつもりなの?」
エヌシー「さっき行ったとおりよ。無事に送り返してあげる。
決して手は出さないわ。」
ミューズマスクは怪しむが、今シェロを連れ帰る余裕もない。
焦りから、背中に、背骨を伝って汗がしたたる。
エヌシー「悪くはない申し出よ?まあ、送り届けたその後は…争わない保証はないけれど。さあ、どうする?」
ミューズマスク「…この人形は、なぜ春角由愛の姿を?」
エヌシー「これは、その「傲慢」シェロエッタさんにあらかじめかけていた魔法によるものよ。
彼女の心の中にある『恐怖・恐れ・後悔』…ひとことで表すなら、彼女の《トラウマ》かしら。
それを忠実に具現化するのが、私の能力。
いわゆる召喚術よ。
被召喚者の恐怖心により、無限に効果を発揮できる魔法なのよ。」
ミューズマスク「人間を作り出すなんて…そんな事が」
シェロの心から…という事は、私を女神としてライバル視していたシェロの心から私の幻影を作り出したという事なのだろうか。
クォーツォの計り知れない力を受けた彼女の力は、底が読めない…!
ミューズマスク「だめよ。むしろ信用はできない。行かせるわけにはいかないわ」
エヌシー「しかたないわね…。じゃあ、少し強制させてもらうわ。」
エヌシーは、その返答はわかっていた、というように涼しい顔で、虚空に向かい声を放つ。
エヌシー「出てきていいわ。七罪《砕肉》のローリンヌ」
ミューズマスク「‼️」
ザッ‼️
次の瞬間、木陰から飛び出した何ものかが、シェロのいる茂みの側に立つ。
それは少女だった。
しかも、少し幼い。
13、14歳くらいだろうか。
ただし、そのシルエットは単なる中学生では決してない。
体には、ワンピースとラバースーツを縫い付けたような質感のワンピース。頭にはヘッドギアのようなものをつけ、漆黒のバイザーの下には、淡白な表情をした瞳が、微かに見える。
線は細いが起伏はしっかりしたボディラインに、無造作にたれ下げられた腕には、痛々しい形状の手甲が付いている。
そして目を引くのは、女性の秘部。股間からは、明らかに下着と言えるものが無造作に露出している。榊原学園女子のアピールにも通じるその男性の視線を意識したコスチュームは、彼女がヴァンパイアの七罪にあげられる美少女である事を示していた。
少女はおとなしいのか、ただものいわず偽者の春角由愛の横に立っている。
エヌシー「彼女は私達の七罪メンバーの1人よ。《砕肉》とは罪名。彼女を評するものたちが、付けた彼女の異名から来るものよ。
彼女は格闘を得意とし、立ち塞がる女達を、その拳ど倒し、肉を砕いてきたの。」
ミューズマスク「く、ここにさらに七罪までもう一人…!」
エヌシー「流石に厳しいでしょう?
ならば彼女をこの『春角由愛人形』とともに、シェロエッタさんの送還に行かせてあげる。
こちらが戦力を2名派遣する事になるけど…日本ヴァンパイア勢「全員」がいる中に送り込むのだから…
対応など簡単でしょう?
…あちらの女達が、そうとうのデクノボウでもなければね?」
ふふ、とほくそ笑む。
その言葉には明らかな蔑みと挑発、確かな「自身」が感じ取れた。
たしかに、私達日本の戦力はまだまだ未熟だ。
しかし、単独行動をとってしまったのはシェロだけではない。自分も同じなのだ。
今のままでは、全員を相手はできず、私が捕まりでもすれば、どのみちシェロは…
それより、自分がこのまま一定の敵を引きつけ、シェロをまずは晴臣の元に帰す。敵の言葉を信じる事になるが、あとは、皆を信じるしか無い。
ミューズマスク「…わかった。
ただし、約束して。絶対に無事に届けると!もし破れば、この私が、絶対に許さない。」
正義のヒロインらしく、エヌシーを凛として指差し、厳しく忠告するミューズマスク。
エヌシー「…私達は無法者ではなくてよ。
ただ、貴女には今こうするしか無い。拒否権など無いに等しいと、わかっているでしょう?
…ふふ、まあそれでいいわ。」
彼女は、ローリンヌ達に向かい、出発の合図を出した。
ローリンヌ「待って。
…この人形、いらない。
好きじゃない。私、ひとりでいい。」
ローリンヌは人形由愛を指差して淡々と告げる。
人形の由愛はその指を笑顔のまま見ている。
エヌシー「だめよ。
これはあのお方の命令なのよ。七罪とはいえ、歳若い貴女はまだまだ保護者が必要でしょう?
だ、か、ら💗
その人形を私だと思いなさい?」
その笑顔には、決して優しさは込められていなかった、
それを見たローリンヌは表情を変えずに数秒待ったが、
その後少し不機嫌そうに眉を動かした。
ローリンヌ「…わかった。
邪魔したら、潰すけど。」
そういうと、偽者の春角由愛と共に夜の森へ消えてゆく。
人形由愛の手には、シェロが抱えられている。
ミューズマスク(お願い、無事に帰って…。晴臣、みんな、どうかシェロをお願い…!)
祈る由愛。
自分がここにきた事でシェロを救えはしたが、別の状況を引き起こしてしまった。
やはり、ままならない。
夜の富士山のふもとで戦うミューズマスク。そして晴臣達の新たな戦いもまた、ひっそりと幕をあけていたーーーー
🌙🌙🌙🌙🌙🌙🌙🌙🌙
ガッ‼️
バギ‼️
ミューズマスクと、メイドオンデスの戦いが、闇夜に戦闘音を響かせる。
戦いは、既に15分続いている。
いまのところ、状況は互角だ。
それを尻目に、エヌシーはイライラとしていた。
自分の足をさすりながら。
エヌシー「く…この小さな切り傷…あの変態マスクが現れた時に…!メイドに庇わせたのに、破片を防ぎきらなかったのね、…❗️」
一瞬、鬼の形相となるエヌシー。
エヌシー(奴隷メイド…後で覚えていなさい!お前が戦いでミューズマスクにうけた傷なんて比べ物にならない程の苦痛を与えてやる…!次の《洗脳調整》の時にね!)
しかし
今現在の、日本遠征状況を鑑みると、今のこちらの戦力も思った以上に余裕がない。
本国からは最小限の戦力しか連れて来ておらず、戦力数の大半である戦闘メイド軍は日本メイドをかなり蹴散らしたが、あの「暴食」の襲来によりかなりの数が戦闘不能となった。役立たずのメイド副隊長他、動けるのは10数名しか残っておらず、その一部を七罪でもないゴシックロリータ姿の日本人に倒されている。
エヌシー(その女にも、わざわざ七罪を1人割いたのよ…ローリンヌも敵陣に斬り込ませたし、ダメ畜生のティムは、先刻痛めつけすぎたし…)
爪を噛むクセが出てしまう。
こちらには、もともと動ける七罪が《6人》しかいないというのに…
エヌシー「まあ…けどそれも後数刻の問題ね。
この日本で数百人捕らえた、一般人の女たち…彼女達の洗脳が一斉に終われば。」
ふふ、日本はもう、終わり。
日本の女どもは、全員思い知るだろう。
そして、皆私の奴隷となる。
おのずと、笑顔が湧き上がってくる。
完全に余裕を取り戻した顔で、サラリと髪を撫で、表情を戻すエヌシー。
エヌシー「七罪たるもの、怒りなんかで顔に小皺は作りたくないものだわね」
そろそろ…か。
ミューズマスクとかいう正義気取りの生意気な小娘はメイドオンデスの鉤爪でズタズタにされていてもいい頃だ。
有した魔力量は、私の洗脳であの方の魔力を注がれているメイドオンデスが圧倒的に勝るのだから。
エヌシー「⁉️
な、…何をやっているのよ!」
明らかに、膠着状態のまま。
どころか、攻撃の被弾は明らかにメイドオンデスが多く、小娘は大きなダメージをまるで受けていない様子だ。
頑丈さはメイドオンデスが上かと思うが、未だ戦いは一進一退…
いや、わずかに不利であった。
エヌシー「く、やはりアレを封印したままでは、《洗脳》という戦術利点を最大には活かせないようね。
しかたない。
メイドオンデス!《開口》を許可するわ!!」
エヌシーの叫びに、メイドオンデスはピタリと動きを止める。
ミューズマスク「…?」
直後、常に四つ這いであったメイドオンデスが、直立体制へと変わった。
。
そして、左手で
その口に頬張った《蟲》の尾を…引き抜いた。
スブ…!
メイドオンデス「フオ‼️ブボォォ…‼️エエ…」
ミューズマスク「…‼️」
苦しげに唾液や謎の液体を口から吐き出す、メイドオンデス。
ミューズマスクは、あっけにとられていたが…
その、口元だけを露出した顔ではあるが、それを見て、戦慄した。
ミューズマスク「やっぱり…!波切夜先輩…!」
メイドオンデス「…ほう」
はあ、はあ、と甘い息を吐く様に肩を上下させ
メイドオンデス「…気づいていたか…由愛君」
メイドオンデスが、はじめて言葉を発した。
それは、間違いなく由愛の知る、あの人物の声だった。
ミューズマスク「…たしかに技の鋭さ、私の友人を倒したという、蹴りのキレ…
そのスタイルや背格好も、おかしいとは思いました。
けど、戦闘スタイルは違うし、異様な髪色、肌の色。おかしいと思っていたけど…まさか」
メイドオンデスの口元が、微かに笑う。
ミューズマスク「さっきの魔法人形の話…間違いないわ。
貴女は…貴女は私のトラウマから作り出された波切夜先輩ですね!?さっきの春角由愛のように」
ビシ!と指を指す、ミューズマスク。
だとしたら、合点がいく。背格好、筋肉量などは直接ぶつかり稽古を受けた事がある由愛にはイメージできるし、そこから生み出されたならば、納得できる。
しかし、こんな異様な姿は…流石に予想外にも思える。
また、もうひとつ不思議なのは、
この先輩からは、クォーツォのものと思われる魔力の他に、微かに晴臣の魔力も感じる…
それはどうしてなのか。
エヌシー「なるほど流石正義のヒロイン、といいたいけど…
ふふ、ふふふ」
たまらず笑い出すエヌシー。
ミューズマスク「どういう事?」
エヌシー「間違えているのよ。貴女の解釈、大間違いなの。」
シュ‼️
風が、動く。
次の瞬間、波切夜先輩のあの、必殺の蹴りが、ミューズマスクの頭部目掛けて容赦なく放たれた。
ミューズマスク「くっ⁉️」
間一髪、それを後退で躱す。
ミューズマスクの動悸が、激しくなる。
明らかに、自分は同様している。
ミューズマスク(考えてみれば、おかしい…
私は先輩をトラウマだなんて、そんなふうに感じるはずがない。
私にとってトラウマがあるとすれば、それはもっと苦い経験からくるはず…
操られた時の女乃ちゃん…
生徒会長プエラや、あのときの、魔法を暴走させたヒカリ先輩…
きっとあの人たちだと思う。
自分にとって頼りになる、波切夜先輩だなんてありえない。)
すると、目の前のメイドオンデスが話し始める。
メイドオンデス「悩むな。答えは簡単だ。私は、幻影術などでは無いんだ。正真正銘、君の師でもあり榊原学園の三年生、波切夜涼秘なんだよ」
ミューズマスク「…そんなはずはないわ!」
メイドオンデス「私はクォーツォの居場所を探るため、富士山に赴いただろう?
そこでクォーツォの七罪に敗れたんだ。
捕虜になった私は、激しい拷問を受け…そして《洗脳》のための調教をうけた。」
ミューズマスク「せん…のう⁈」
由愛の胸がドクンと鳴る…
そんなはずはない
少なくともこの人は、自分が世界で知る人の中で1番…晴臣を信じ敬う人だ。
他の誰がそうなろうと、この人だけは、決して…
メイドオンデス「そして………無様に完全陥落させられたんだ💗」
ミューズマスク「!!」
メイドオンデスは、急に体制を変え、腰を落としてガニ股を開き、突き出した尻を左右に振る。
しかも、
エヌシーに向かって。
それは俗に言う卑猥な行動…そのものだった
ミューズマスク「…‼️‼️‼️」
衝撃が、走る。
エヌシー「服従の雌犬ダンス、ご苦労様。
ああ、でも許さないわよ。
いろいろ不手際をしてくれたしね。帰ったら、お仕置きよ」
メイドオンデス「おひおきい‼️✨」
急に声を高くし、嬉々とした表情となる。
ミューズマスク「……え?」
メイドオンデス「ああっ…やめ、やめてくれえ✨もうあんな、肉…肉壺の中はいやなんだ💗
いったいなん時間、あの中にいたと思うんだ💗
何度もいやなのに絶頂し、そしてまたお預けされて…あの調教で、私はバカになってしまったんだぞ✨嫌なのに無理やり体を馴染まされ、いかに自分があの肉壺と相性がいいか、骨の髄まで分からせられてしまったんだ💗
だから、嫌あ!また、またアソコへはいるなんてえ…⁉️」
モジモジ、クネクネと尻を振りながら涎を垂らす、メイドオンデス。
ヨダレだけでなく、股間からは、古墳したのか潮までも吹き始める。
呆気に取られたままの、ミューズマスク。
メイドオンデス「はあ、はあ…いかん!
…教え子の前で💗
軽くイッてしまうなんてえ…威厳が、威厳が保て無いではないかっ…💗」
顔を紅潮させ卑猥な表情であはあっと口を開いてみせる、メイドオンデス。
その口には、先程まで頬張っていた蟲の体液らしきものと波切夜の唾液が織り混ざり、激しく系をひいた。
ミューズマスクは、完全に言葉を失っていた。
なんだろう、これは。
何がなんだか、分からない。
エヌシー「春角…いえ、ミューズマスクさん。
残念ながら、それは本当よ。
彼女は私の課した拷問課題を耐え切れず、遂に屈服し、クォーツォ様の洗支配を受け入れたの。」
ミューズマスク「あ…ありえない…」
エヌシー「魔法人形では断じて無く、私はあなたに術を仕掛けてなどいない。
まだ納得できないなら、もっと沢山質問してみなさい?
きっと全てに応えられるわ。」
ミューズマスク「黙って‼️」
ミューズマスクはエヌシーに向かい叫ぶと、メイドオンデスに対し飛びかかる。
ガッ‼️
ミューズマスクは、勢いよくメイドオンデスに飛びかかり、木の幹まで押し付ける。
メイドオンデス「ああっ💗君も…なかなか激しいんだなっ。
私は、うれしいぞっ💗」
悶えながらも、ミューズマスクの手を押さえ、締まらないよう完全にガードして見せる。
ミューズマスク「…教えてください。一体何があったのか!
貴女が弱い人などでは無い事はわかっています。洗脳など絶対されていないはず。
もし、そのフリをしているなら、今ここで私にーーー‼️」
一瞬、真顔に戻る、メイドオンデス。
少しだけ、マスクに亀裂が入り、目が露出する。
ミューズマスク(先輩…‼️)
メイドオンデス「すまない、無理なんだ。
情けないが、私は本当に負けたんだよ。私の中の、痛みに…快楽に抗えない弱い私に。
君も、ゾンビサキュバスとなり、同じ気持ちを知っているだろう?」
ミューズマスク「え…?
だ、だとしても!
信じません!ここで叩いてでも元の先輩に戻します!
貴女の体にはまだ晴臣の魔力が残っている。貴女の体の回復が早いのも、晴臣と繋がっているからだとわかります!晴臣の魔力と私の全力をもってあなたをーー」
メイドオンデス「ああ、すまない…それもダメなんだ。
無駄なんだよ由愛くん、いやミューズマスク君、私の良心に呼びかける………そんな…ありきたりの方法では何の意味もないんだ。
だって」
アハア、と口を開け、焦点がおかしな、寄り目の顔をして見せる。
メイドオンデス「馬鹿になった今の私には、全く響かないからだっ💗」
ミューズマスク「!?」
メイドオンデス「はあ、はあ、
たしかに…私にとって主…当代晴臣君への忠誠は絶対だ。それはクォーツォにも消す事はできない。
だが、逆に、いかに晴臣君でも君でも、消す事のできない私のなかのもうひとつのもの…それが分かるか?
それは、私の中《汚らしい部分》だ。決して君たちに見せたく無い、心の奥底の恥。それは主にも見せられぬ秘密。
…いいか、私はクォーツォに無理矢理服従させられ、その羞恥以外を…全て取り上げられたんだっ💗!」
ミューズマスク「な、何を…!?」
メイドオンデス「わかりやすく言おう…はあ、はあ💗
…私は私のなかの9割以上を占めていた《誠実な心》をクォーツォ様に刃向かった罰で全て抜き取られ、のこるわずかな《汚点》のみを残された…その汚点に体を全て支配させた…それが今の私なんだ。
そう、私は今…汚らしい部分のみで100%できている!
愚かだと、分かるさ!
だが…同時にとても晴れ晴れしているのだ❗️
晴臣君…我が主への忠誠心…それがどれだけあろうとも、それは全て失った…だから、もういいんだ、無くしたものは、仕方がないだろう?
これは運命なんだ!
私は9割の硬い良心から解き放たれされ、ただただ願いの赴くまま、この背徳心だけを100%感じることができるようになれたのだから!」
しっかりとミューズマスクを見据えて、彼女は叫ぶ。
メイドオンデス「私は…今度こそ堂々と宣言するっ‼️私は主君を‼️嬉々として‼️
裏切ったのだとっっ‼️‼️」
グンッ!
凄まじい力でミューズマスクを押し返すメイドオンデス。そして、遂には弾き飛ばす。
ミューズマスク「だめ、先輩、だめですっ!自分を…取り戻して…!」
メイドオンデス「ああ〜〜はあ、はあ‼️
あはあっ!馬鹿になるっ💗
この後少なからずまたお仕置きされるっ!
なのに、見てくれ!この喜びの顔を!
主を裏切り、快楽に完敗し💗宿敵に屈して媚びへつらい、今や教え子を倒し同じ道へ引き込もうとする、この醜い背徳感!!
ああっさいっこう💗だっ❗️
一度味わえばもうっ戻れないっ
逆らう発想など、浮かぶべくもないっ‼️」
奥歯を噛み潰す、ミューズマスク
ミューズマスク「貴女はっ違うっ‼️
貴女を、取り戻します!この一撃で!」
渾身の蹴りが、メイドオンデスの脇腹に決まり、再び巨木の幹に叩きつける。
メイドオンデス「ゴッ…ぐふごおっ!!」
ミューズマスクは、ゆっくりと振り返る。
ミューズマスク「七罪…エヌシーと言ったわね。
私は、貴女を、クォーツォを、絶対に許さない」
ミューズマスクの背後に月が輝き、逆光が横顔を照らす。
ミューズマスク「先輩からその気高い誇りを奪い取り、貶めた!
貴女は、私の中の激る正義が、必ず償わせる!美しい月の光の元、犯したその罪を!!!」
ヒロインの宣言を祝福するように、風が吹く。
エヌシー「…ぷっぷははっ」
笑いだす。我慢の限界が切れたように。
エヌシー「師匠がマヌケだけあって、その弟子も同じねえ⭐️
そのメイド…そいつも拷問をされる際、何て言ってイキったか分かる?
『屈さぬ。私は主人に変わり、必ずお前を倒す。主の障害は、戦闘メイドが取り除く!』
…だったかしら。けど、今はどう?
ほら、見てみなさい?」
同時に、巨木の幹を長い爪で引き裂きながら、立ち上がるメイドオンデス。
メイドオンデス「すまんな…ミューズマスク君。
私は…気持ちいいんだ。
体を抱える。爪が、肩に食い込む。
メイドオンデス「…君の攻撃も!こうして今も私の子宮内で疼く、この洗脳と服従の淫紋が響いて!
背徳‼️背徳ウウウ‼️
はあ💗すまんっ見ないでくれっ
変質で、淫乱で、不埒で、破廉恥な!
今もこうして、早くエヌシー様にお仕置きされたい、クォーツォ様への見せ物になりたい💗
こんな私を…頼む、みてくれエエ‼️
頭の中が、それしか考えられぬウウウ‼️
ホヘッひいい!
また私の胎内を、恥辱でかき乱してくれっ
くださいっ!
二度と主人の元に帰れぬ、裏切りの背徳メイドに仕上げてくださいイイイ💗‼️‼️」
獣の様に体をくねらせ振り回して狂ったように背徳を雄叫びたおす、その姿。
あまりにも、
それは滑稽過ぎた。
これが、憧れた先輩の姿ーー
ミューズマスクから、涙が溢れた。
そして、同時に怒りが溢れくる。
ミューズマスクが身をかがめ、優雅な体制から、野生的な体制へ。
ミューズマスク「ゆる…さない‼️」
エヌシー「ああ、怖い。
正義感は本当、タチが悪いわ。全てを盲目にさせる。今イキってる自分が、後に後悔するなんて微塵も考えない。
次は貴女が、《馬鹿》になるって事が分からないんだから」
次の瞬間、狂ったように奇声をあげていたメイドオンデスが体制を四つ這いに戻し、ミューズマスクに急接近する。
ミューズマスク「‼️」
すぐにローキックで払い、なおも回り込もうとするメイドオンデスを、回し蹴りで迎え撃つ。
メイドオンデス「前から言おうとしていた事がある。
…いや、君が可哀想で言えなかった事だ」
ミューズマスクの手刀が、迎え撃つが…それを止める事はかなわず…
ズン‼️
月明かりの下、風が吹く。
しかし、それは先程のような、正義のヒロインを賛美するものではない。
それは、ヒロインの悲劇を告げる、悲壮な風であった。
ミューズマスク「あ…
あふ……………⁉️
ギリ….‼️
キツく、強く、ねじ込まれる。
ミューズマスクの腹に、メイドオンデスの彼女の膝が完全に減り込んでいる。
メイドオンデス「すまん…
君は弱すぎるのだ。戦いのセンスが無さすぎる。
あの時は…君を傷つけぬよう励ましてばかりいたが。師匠として、言うべきであった。
君に、私のような蹴り捌きは無理だ。そう、葵くんにさえはるかに劣る。残念だが…君の戦いは美しいだけの、お遊びだ」
ゴプ…
ミューズマスクの喉から、嘔吐が込み上げる。
メイドオンデス「わかるか?君はゾンビサキュバスになっていなければ、ただの《モブ》レベル。その他の全てが、貧弱なのだ」
遂に食らった、初めての初撃。
そのあまりの痛みに、ミューズマスクは立ったまま硬直し、ガニ股で足をガクガクさせ、
みっともなく足を開いたまま淫部からたまらず失禁する。
パワーの差は大きかった。
いや、デカ過ぎた。
メイドオンデス「おまけに、股間が緩すぎる。
会長の技に、ああも簡単に股が決壊したあげく、その後は負け癖がついたのか、ダメージの度、いとも簡単にお漏らしだ。
まったく、恥ずかしい。
…とはいえ…、同じ《マゾ》仲間だ…ふふふ。
ミューズマスク君。
君には、やはり私と同じところに来てもらわなければな…💗」
ブオオ!
ズン!!
次の回し蹴りが、さらに襲い、ミューズマスクの横っ腹をひしゃげさせた。
(画像は過去掲載ラフ画の転載です)
初撃が決まれば、あとは脆いものだった。
あまりのダメージに優雅な動きは消失し、間抜けによろけたミューズマスクに、さらに連撃が確定する。
さらに、苦痛に歪むミューズマスクの顔。
ヒロインとは思えぬほど引きつり、舌は突き出し、情けなく口をとがらせる。
俗に言う、オホ顔である。
ミューズマスク「ごほぉっ・・あはっ・・えほぉッおっ!!」
ヒュー、ヒュー、
尻もちをつき、体をビクビクと痙攣させる。
痛みやダメージを快楽に捉えてしまうゾンビの悲しき特性…それが彼女の決意の表情をいとも簡単に崩した。
それは彼女をヒロインの気丈な顔から、負け癖のエセ変態マスクの『肉の表情』へと、一気に格下げしてしまった。
そこに、さらに連続攻撃を受ける、ミューズマスク。
防御を完全に崩された無防備は半裸体に、次々と食い込む、メイドオンデスの打撃。
無様にヒロインの体が左右に舞い踊る、華麗で流れるような会心の連撃。
正義のヒロインのお株を奪う、スタイリッシュな攻撃が完成した。
それは、ミューズマスクの、その強さと心が砕け始めた瞬間であった。
ボゴォ‼️‼️
ズムゥ‼️
ミューズマスク「イギっイギいいいいいい‼️痛…いひいっ‼️」
涙を散らす、ミューズマスク。
あまりの痛みにほぼ全裸な体を土で汚しながら転げ回る。
パワーが、あまりにも大きい。
目を見開きながら顔を紅潮させ涙を振り撒き、被弾部を抑え悶えるその姿は、番組の正義のヒロインが悪に苦戦する類の姿とは、あまりにかけ離れていた。
エヌシー「あらあら、さっきまで互角だったのに、たったの数秒で。
蝶のように舞うヒロインも、当たれば蚊のように脆い、ただのハッタリだったみたいね。
ふふ、私に対しお仕置き宣言だとか…失礼を働いた罰に、貴女には洗脳調教前から、この拷問術を使用してあげる。」
エヌシーは、シェロの拷問の際に使用した、札のようなものを再び取り出す。今回の札には「封」と記してある。
エヌシー「シェロエッタさんに使ったものは自然物と女の体を織り混ぜ、変化させる札。
今回のものは効果は簡素よ。ヴァンパイアが女を無力化させる為に1番使用される常套手段…捕獲の為の手枷。」
札を、悶えているミューズマスクに貼ろうとするが、瞬間、ミューズマスクの素早い手刀がエヌシーに飛んでくる。
エヌシー「‼︎」
なおも鋭くエヌシーを睨みつけるミューズマスク。
ミューズマスク「はあ…はあ…油断は…ダメよ」
エヌシー「…いい表情ね。ちょっとだけゾクゾクするわ。その気丈な表情が、これから蕩け砕け落ちる様を想像するとね」
メイドオンデスは、ミューズマスクを担ぎ上げる。
そして、タワーブリッジの体制で回転し…
ミューズマスクを空中へ投げる。
なす術なく、宙をまうミューズマスクに、メイドオンデスは天空へ向けた、ニードル・ドロップキックを繰り出す!
ミューズマスク「イヤア…う、動けな…っ‼️」
ドボォ❗️
轟音が鳴り響く。
ミューズマスク「エゴオぉブぅ❗️ブフぉ…‼️」
ドロップキックが、ミューズマスクの背中に空中で見事に決まる。
新体操で培った柔らかさをも通り越え、アーチ状のブリッジ状態になったミューズマスクの体は、
次の瞬間、バネのように弾け、情けない嗚咽とともに吹き飛び、巨木に激突させられる。
ドザッ‼️
そして力無く倒れ伏す。
ミューズマスク「ああ…がっ…オッ」
ビクッ
ビクンッ
無様に外股体制で、股間からは一層ゴールドウォーターが滲み出ている。
ダメージが大きすぎたのか、ほぼ失神状態のようだ。
エヌシー「一般人ならば即死レベルのダメージだけど、まあ、七罪は事実上不死…。身体の再生があるから死にはしない。
さあ…どうしたの正義のヒロイン。ここからが逆転する時でしょう?」
メイドオンデスは、身動きできないミューズマスクに近づくと、頭の2本のテールを掴んで捻じり、体ごと持ち上げる。
すると…
逆転チャンスを伺う正義の顔、…はそこには無く、明らかに脳しんとう状態、片目半開きで痙攣する、女神とは思えない醜い顔がそこにはあった。
エヌシー「なんてひどい顔なのかしら。…調教中のメイドオンデスですら、もう少しマシな顔をしていたわよ?…ああ、そうでもなかったか」
エヌシーは笑いながら、力無く持ち上げられたミューズマスクに近づき、今度こそ札をミューズマスクの両肩に貼り付ける。
貼り付け完了。
するとーー
なんと、ミューズマスクの肩から先が消失してしまう。
まるで切られたように。しかし、消えた部分は肉が丸く被さり、そこにはまるではなから手などなかったようになっている。
これが、戦闘力を奪いつつ、自らの醜い姿を思い知らせ捕虜の心を折るヴァンパイアの女神捕獲術である。
腕が無い半裸のマスクヒロインという、世にも悲惨な姿が完成した。
エヌシー「両腕の無いヒーロー。傑作ね。
…女のくせにわきまえず、私に逆らうからよ?
絶対に許さない、ですって?…片腹痛い。
生意気な貴女には、捕虜にして洗脳する前に、もっともっと分からせが必要ね。
さあ、足を無くす前にまだ少し時間をあげる。逆転してみなさい?正義のヒロイン」
ミューズマスク「あ…が…う…ほ?」
なんとか意識は戻ってきたミューズマスク。
ミューズマスク「あ…あ…!」
しかし、自分の腕がない事に驚きつつ、頭が回ら無い。
以前もヒカリの魔法で手足を異空間に飛ばされた事があった。
しかし、あの時は手足の感覚はあった。
しかし今回は、本当に手が、本当に無いかのようだ。
大きな恐怖がよぎる。
体が痛い。
そして、まともに立てない。
エヌシー「私の鏡よ。ほら、腕の無い女神ヒロインさん?貴女の今の醜い姿よ。」
ミューズマスク「………っ」
その姿に恐怖しつつも、悟られまいと悔しそうに歯を食いしばるミューズマスク。
エヌシー「あら、頑張るわね。なかなか健気で可愛いわ。
まあ、私、可愛い子供は虐待しちゃうタイプだけど。
だって、自分より若い女とか、この世で1番いらないもの。自分より後に生まれたものは全て消したい…そうは考えない?」
ミューズマスク「そんなの、間違ってる…わたしが、わたしが…あなた…をっ」
倒すの?という表情で蔑んでくるエヌシー。
しかし、なんとかしなければ。
手がなくとも。
彼女を倒せば、きっと体は元に戻る。
続けてもし、足まで消されてしまえば、完全に希望は失われる。
エヌシー「あなたはクォーツォ様に気に入られてれいる。だからいざとなれば捕虜になればいい、それで内部に潜入できる…そう考えてここに来たのでしょう?
けど、おあいにくさま。
拷問官はこの私で、貴女は体の自由を奪われ、精神は洗脳調教を受けるのよ。心も体も、全て終わる。
悠長に牢獄に繋がれるだけかと思っていたなら、大誤算よ。
正義のヒロインミューズマスクは完全敗北、悪に屈服して貴女は悪のヒロインに改造される。」
フラフラ立ち上がれ無いミューズマスクに、近づき、エヌシーは、腰につけた鞭を手に取る。
そして、笑いながら一閃。
ビシイ‼️
ミューズマスクの背中に、赤い刻印が張り付く。
エヌシー「あはは、ほうら、立ち上がりなさい手無しヒロイン!足も消されたいのお⁈」
バシィ‼️
ピシィ‼️
ミューズマスク「くふぅ…だれが…!
まげ…っ
まげるもん…っ
ですかぁ」
呂律が回らないまま足だけでどうにか立ち上がり、ファイティングポーズをとるミューズマスク。しかし。手がない状態では全くサマにならない。
メイドオンデス「おっと。この方には触れさせ無いぞ。
私の粗相のお仕置きは彼女あってこそだからな💗」
ミューズマスク(どうにか…足技だけで先輩を退けて…そして七罪を)
ミューズマスクは地を蹴り、五体非満足とは思えないかなりの跳躍でサイドにある木の幹をさらに蹴って、メイドオンデスに飛びかかる。
バッ❗️
メイドオンデス「流石だよ。戦いは弱くとも、おいそれと屈さぬその正義感。
きみの数少ない、あのお方に対抗する危険な武器だ。
だから…たたき折らねばな。その生意気を。」
ガッ‼️
万全であっても競り勝てなかった相手に、それは無謀な攻めであった。
あっさりとガードされ、逆に空中で体制を崩す。
ミューズマスク「つう…っ!!」
さらに、足を掴まれる。
そこからジャイアントスイングのように振り回される。
ブオオ!
ミューズマスク「あぐう…ぁぐ…」
風圧で、ミューズマスクの顔が歪む。目からは涙が噴き出す。
腕もなく、体制を立て直せない。このままではーー
メイドオンデス「私の奥義と同じ要領の回転だ。
稽古の時はプエラ会長のように、君はこの風圧の中でも私をしっかり見据えていたな。
しかし…すまない。
あの時は君を立てていたんだ。全力回転には程遠かったし、内心思っていたよ。
君には戦闘センスが無いと。
筋肉よりも女性らしいふくよかな脂肪で形どられた女体…美しいよ。
だが、あの生徒会長に立ち向かえたのも、ゾンビの耐久力と晴臣君の魔力のおかげに過ぎ無い。
どんなに自信をつけようと、さらにレベルの高い戦場では勝ち目はないのだ。
無様に負け、敵を喜ばすだけの慰み者にしかならない。
だからゆるせ!これは君の為なのだ!」
その時。
エヌシー「技を止めなさい」
メイドオンデス「‼️
は、…ははっ💦」
メイドオンデスは、技を解いた。
ドサリ。
投げとばさず、その場に緩く落とした。
あられもない大切で転がり、呼吸困難でマスク越しにも、泡を吹いているのが分かる。
エヌシー「感謝しなさい?
けどまあ、これで叩きつけたら、全身の骨が砕けて、再生するまでただの肉塊になってしまうわ。それはつまらない。
まだ、貴女で試したい事があるから」
ミューズマスク「あ…が…ほぉっおっ…」
もはやエヌシーを見る事さえ叶わないミューズマスク。
結果叩きつけられなかったものの、片足を掴んで振り回されたため、関節が外れている。
かなりの激痛。
回復を待つ余裕はとてもありそうにない。
手が無いため、ガニ股で逆の足を で抑えながら、無様にもがくしか無い。
ミューズマスク「わたし…はぁ…屈し…なひぃ…あなた達にはぁ…っ」
そばに立つエヌシーに、なんとか向きなおり、必死の睨みを効かせる。
エヌシー「はあ、もう少し捻りのある反論しなさいな。実にありきたりだわ。
まあ、その方が負け犬の遠吠えらしくて好きよ。
さて、そろそろその正義のヒロインのマスク顔が鬱陶しいわね…。
正義の心と証であるマスクに、刃をを入れておしまいなさい、メイドオンデス。
あ、脱がせてはダメよ。その額のハート型の小賢しい紋様を真っ二つにし、縦に亀裂を入れるのよ」
メイドオンデス「はっ!仰せのままに!」
メイドオンデスは、近くの弾力の強い丈夫な木のツタを伸ばしてくると、ミューズマスクのマスクの片方のテールを縛り付けた。
ギシ…
もう片方のテールを左手で掴み上げる。テールには髪の毛が通っているため、十分に固定される。
ミューズマスクの下半身は片足がうまく立てないた半立ちした状態。みっともない体制で固定され、これで処刑用の拘束が完成する。
そして、メイドオンデスは右手手刀をゆっくりと振り上げ、ミューズマスクの正義の証、覆面の額に狙いをつける。
エヌシー「その生意気な反抗心を滑稽なマスクと共に引き裂かれなさい。」
一閃。
手刀が、ミューズマスクの頭に直撃する。
ミューズマスクの涙が散り、盛大な敗北顔…オホ顔を再び晒す。
ミューズマスクのマスクの額部分が裂け、ピンクの髪の毛がかすかに露出。そして再び大きく白目を剥き、倒れ伏す。
マスクはしっかり残っており、顔に正面から亀裂が入るという、実に間抜けな姿となった。
エヌシー「けど、まだ足りないわね。
私の気はまだ治らない。貴女は私の足にかすり傷をつけてくれたわ。
…あなたは洗脳された自らの仲間の手により無様に倒された。
けど、それじゃあ正義のヒロインとしては《アリ》な負け方じゃないかしら?
やはりもっと…完膚なきまでね敗北を再現するためのオプションが必要よ。」
エヌシーは、一際大きな札をとりだす。
エヌシー「これが、私の最大の魔法の札。分かるでしょう?
貴女の今の恐怖心と、過去の最大のトラウマを、具現化してとどめをさしてあげる。
この魔法は貴女が1番、二度と相手にしたく無い敵が、考えられる最大の恐怖の姿で現れる。
貴女はさっき、暴食のプエラを相手に想像したようだけど、私にはみえているのよ。
全然ちがうみたいよ?
だれかしらこいつ。
七罪でもない、実に大したことない奴のようだけど、貴女はこんなやつに相当なトラウマ植え付けられたのねえ?
見えるわ…
あなたの仲間や後輩がゴミ箱に叩きつけられ込められたの?あはは、伝わってくるわ。相当ショックだったみたいねえ」
ミューズマスク(え…そ、それ…ま、まさか…)
突っ伏したままのミューズマスクが、少しみじろぎする。
魔力が大きく集結する。
エヌシーの札が作り出したのは、
ミューズマスクが想像したとおり、生徒会長プエラでも、覚醒ヒカリでもなく、
創エリカだった。
生徒会チームの中堅にして由愛が本気になれば軽く倒せた相手。
しかし彼女の手によって仲間は皆倒され、あられもない姿でゴミ箱に廃棄され、
由愛自身も単なる敗北でなく、体を全校の前で最大限に弄ばれ、「ドエロアート化」という女神人生最大の羞恥を経験させられた。
それがトラウマとなり心の底に燻っていたのだ。
さらに…
明らかに、それはただの創エリカではなかった。
創エリカは魔法を持たなかったはずである。
そのエリカは魔力を纏っていた。
この召喚魔法は由愛が経験した恐怖、トラウマを、由愛が想像する限り再現される。
つまり出現する人物だけでなく、ほかの「思いつく最悪の存在」としての要素がそこに影響を与える。
《嫉妬》の魔力を暴走させた愛原ヒカリ、そして生徒会長プエラから受けたミューズエンド・プロレス技での屈辱の敗北…そして今現在の言い表しようのない恐怖・絶望感。
今の由愛の心理状況が不安定に影響を与え、それが全て合わさり具現化してしまうのである。
そこには嫉妬の魔力を持ち、プエラ以上の筋力を身につけて禍々しい恐怖の姿となった創エリカがいた。
まさに、由愛にバッドエンドを想像させる、最強最悪の存在。
名をつけるならば、トラウマを超えたトラウマ…
ハイパーエリカ❗️
完成したハイパーエリカは目を開く。
そして、自分の両手を見る。
ハイパーエリカ「くく…くくく」
魔法人形のハイパーエリカから、声が発される。
それはトラウマを作った由愛の記憶から再現され、性格やしぐさ、口調などが想像どおりに具現化される。
ハイパーエリカ「今のこの俺は…エリカの一部だ。
ああ、もどかしいぜ…。」
エヌシー「分かっているでしょう?貴女は何のために呼び出されたのか」
エリカ「ああ。俺はエリカではあり、だがその全部ではねえ。
だから、本来俺様が持つ本物の…願いも野望もない。なぜなら、俺はあの春角由愛が想像する俺でしか無いからだ。
だが…!」
ニヤ…と笑うその顔は、実にエリカらしかった。
エリカ「逆に、春角由愛は、想像したんだよ。生徒会長でもあの愛原でもない…この俺様に、この世で1番惨めな敗北をきっする自分をなァ…‼️
そうだ、おれがする事はひとつ!俺様をトラウマに感じるそいつに、その願いを叶えてやる事だ!!
それだけ!
それだけのために、俺は存在するゥ‼️‼️」
エリカが盛大に天を仰ぐと、由愛が想像してしまった最悪の魔力、《嫉妬》の魔力が勢いよく立ち上がる。
ミューズマスク「あ……あ…ああ」
自分の恐怖がヒカリ以上の魔力をハイパーエリカに与えてしまった。
右手に先輩。左手に七罪。
そして正面には、ミューズバウトラスボスを超えるといっていい、ハイパーエリカ。
状況はまさに…詰み。
ミューズマスクは既に戦意を消失し、ハイパーエリカから離れるように、脱臼した足で尻餅をつきながら僅かに後ずさる。
エリカ「戦っても…
逃げても!
無駄だと…分かるよなあ?春角由愛あ」
にやりとした禍々しいエリカが、ミューズマスクに近づく。
ミューズマスク「ああ…あ…あ…イヤ…」
ミューズマスクの表情は恐怖にそまり、過去の敗北や陵辱のトラウマがだけが、走馬灯のように頭を駆け巡る。
今の自分では…絶対に勝てない
ミューズマスクは理解しつつも、ただ情け無い恐怖の声を上げるしかなかった。
ハイパーエリカ「お前の恐怖が望んでいるぜえ!
自分を、敗北屈服の、ヒロイン陥落特上アートにしてほしいってなあ‼️」
踊りかかる、ハイパーエリカ。
ミューズマスク「そんな事、私は負けたく…敗北なんて、絶対望んで無いっ‼️」
勇気を振り絞り、叫ぶと共に、なんと、反撃に出るミューズマスク。
ハイパーエリカの足を無事な方の足で払い、よろけたエリカの首に足をかける。
エリカ「おおっとお⁉️」
ミューズマスク「やああああああっ‼️」
しかし…
微動だにしない。
締め付けも、全くきいていない。
ミューズマスク「……❗️」
青ざめる、正義のヒロイン。
エリカ「くははっ‼️
おまえ、足一本で、格上の俺様とやり合えるとでも…
思ったかよお‼️」
直後、正義は絶対悪の、ハイパーエリカの肥大した筋肉を持つ右腕の餌食となる。
無駄に組み付いたせいで逃げられず、絶妙な位置に拳がが炸裂し、めり込んだた。
ミューズマスク「げブゥ‼️⁉️」
哀れな悲鳴。
そしつあ弾け飛ぶ、腕無しヒロインの力無き女体。
だが、幹に叩きつけられ全身破壊される前に、メイドオンデスがその身体を受け止める。
ミューズマスク「ああ…先輩。助けてくれて…」
ぱあっと笑顔になる、由愛。
メイドオンデス「おっと、すまんな。
君も、もっと味わいたいだろう?気持ちのいい完全敗北を喫する、最高のチャンスを。
ミューズバウトの試合以上の、最高に無様な敗北アートにしてもらうべきだ。
後で勿体なかったと後悔しても遅いのだ。
こんな絶好の屈服チャンスは二度と無いかもしれないのだからな❗️
はあ、はあ…💗
私に、可愛い教え子がみるも無残に痛めつけられ、芸術的敗北を喫する、最高の晴れ姿ををみせてくれ💗」
先輩は、壊れたまま。
決して、助けてなどくれない。
どころか、嬉々として、由愛の身体を再びハイパーエリカの方にお仕返してくる。
ハイパーエリカ「ああ…最高だ!
目の前の、惨めな肉塊を調理できるっ‼️」
さらに、連続パンチをミューズマスクに浴びせかける。
ミューズマスク「ふげえ…ほっ…ごっ」
ハイパーエリカ「ミューズバウトじゃ顔を殴るのは反則だったが…今は気にしねえ!」
エヌシー「ヴァンパイアの魔法で顔は直ぐに回復するから、遠慮なくやりなさい?クォーツォ様への献上に問題は無いわ。」
戦いにおいて初めてとなる、鼻血を噴き出すミューズマスク。
たしかに顔はすぐに回復されるが、その半目を開けた、もはや全てを諦めたような表情は、正義のヒロインにあるまじき悲壮なあきらめが漂う。
回復してはボコられ、また回復する、サンドバッグスパイラル。
そして、ハイパーエリカはミューズマスクを担ぎ上げ、ドライバーの体制。
そしてーー叩きつけられる。
当然、ここに弾力あるレスリングマットは無い。
不死の身体でなければ、絶命しておかしくない衝撃。
そして当然、さらなる追撃。
過去の戦い以上の全身破壊が、ミューズマスクを襲った。
私が…バカだった
無謀な行動をとった、自分の軽率。
トラウマに侵される、人生初めての最大の恐怖。
後悔と仲間への謝罪だけが、ミューズマスクの脳裏に浮かぶ。
(ごめん…なさい)
かすかに残った意識の中で、晴臣や仲間たちに謝りつつも、ミューズマスクは、するべき事をした。
戦いに勝ち目がないなら、せめて。
耐えなければ。
敵は自分を殺さない。
捕虜になり拷問されようとも、自らの処女を守り、決して子宮内に魔力を植え付けられ敵に洗脳などされる事の無いように…
残されたた魔力を守りの魔力として下腹部に集中させ、殻を作り、ひたすら閉じこもる…
身を固める。
たとえ、意識や他の全てが飛ぼうとも。
彼女に残された手段は、もはやそれだけであった。
頭に、ノイズが走る。
いよいよ、最後の時。
ミューズマスク(晴臣…ごめん…私…もう帰れ……な…)
正義のヒロイン、ミューズマスクの、世にも悲痛な悲鳴が、富士山のふもとで幾度と鳴り響く事になる…
🌙🌙🌙
ミューズマスク「ふぴ………ごおオ…………おっ」
バキバキ❗️
骨の軋む音。
意識はほぼ無く、情け無いうめきだけをあげる、数分前まで、ミューズマスクであった肉塊。
もはや人語を発さないそれには、手に続き、既に足も存在しなかった。
全裸の女体に、あえてマスクを残されたままの頭部がある、そこに乳房と巨尻という女の恥部が隠す気なくついた、ただ卑猥なだけの肉の塊。
達磨。
いや、それは市販で売られている、オナホールに頭が付いたような、性玩具に近いような異様かつ、惨めな姿だった。
ハイパーエリカ「はあ、はあ、手足がないんじゃあ、もうレスリング技はかけられねえな…。そろそろ終わりにしてやる」
折れた木の幹に座るエヌシーは、既に飽きたのか、退屈そうに頬杖をついている。
エヌシー「もう、はやくしてちょうだい。この後魔法でこの女の身体を固めてしっかりとした納品物にしてからクォーツォ様に献上する手間があるんだから。」
勿論、クォーツォ様の完全なコレクションになる前に、洗脳して悪堕ちさせ、私が楽しむための猶予期間をいただくための申請もするけど。
ふふ、
正義のミューズマスク改め…《フォール・レディ(陥落した女)》なんてどうかしらね。」
ハイパーエリカ「くく、さあ、決めるぞ。
フィニッシュは当然、俺だ。そこの怪人、こいつを点高く舞い上げろ!」
いよいよ、ミューズマスク終焉の時。
メイドオンデスが再び、ミューズマスクを持ち上げ回転させる。
メイドオンデス「すまんな、しかしこれで、私のところにこれるぞ!
これからは師弟仲良く忠実なしもべとして支え、
いずれは仲間たち皆をこちらに招待し、当代晴臣君をみんなで裏切る、最高の背徳感を味わおうじゃないか!」
無様に風圧で顔を歪ませながら、されるがままの、ミューズマスク。
ゴウっ‼️
勢いよく投げ上げられる。
メイドオンデスが風圧で生み出した気流の風に乗り激しく回転するミューズマスク。
エリカ「本物の俺様による処刑でないのは残念だが…これが俺の存在理由だ。
最大最高に無様なアートになってもらうぜっ
達磨オナホマスク‼️」
白目を向いたままのオナホマスクが、振り回す手足もなく、そのまま重量がある頭を下に、正直な落下を始める。
エリカはその落下点に静かに立つ。
彼女にしては、実にクール。
戦闘体制はとらず、ただ立っているのみ。
そこには100%の勝利確定の自信が溢れていた。
そしてーーーそれが裏切られる事は、無かった。
轟音と共に、ミューズマスクが無様に回転しながら落下してくる。
エリカは正面を見据えたまま、
ただ、手を天に向かい、掲げ上げる。
勝利の証として、レスリングリングで手を掲げ上げる時のように。
その、空を切った勝利の拳
その先に、実に正確に、正義のヒロインのマスク頭が落下する。
ゴッ‼️
乾いた音と共に、ミューズマスクが直立したまま、エリカの手の上で静止。
正義のヒロインに、悪の鉄槌が下された。
静寂の瞬間。
数秒後ーーー
ブパアアアアアアア…
その股間から、噴水のように。
ゴールデンシャワー、
痛みと快楽による潮吹き、
ゾンビサキュバス特有の魅了魔法フェロモン噴出による母乳吹き出し。
涙や涎、嘔吐物も舞い散り
卑猥な液体が全て飛び交う。
そして月の光をバックに、微かな虹が、オナホ肉塊スプリンクラーとなったミューズマスクの周囲にかかる。
正義の敗北という皮肉に彩られた、
しかし、その敗北の美しさは確かに、アートと呼べるーーー
ここに、正義のヒロイン、ミューズマスク・陥落のレインボー噴水アートが完成した。
ただ静かに、満足の笑みを浮かべるハイパーエリカ。
決して本人では無い彼女だが、その顔は実に晴れ晴れしていた。
そしてーーー
完全にピクリとも動かなくなったミューズマスクに、3人が近づく。
ミューズマスクは体各所から液体を放出しながら、完全に落ちていた。
エヌシー「さあ、いよいよね。献上品につくり変えましょうか…。」
エヌシーは、シェロを木と同化させた時に使用した、『変』と書かれた札を取り出す。
こうして、悪が懲らしめられる、正義の逆転など夢に終わり、
夜空の下、ミューズマスクは破れ、
《戦利品》へと成り果てゆくのだった…
暴君クォーツォのもとに『献上』されるために。
《《終》》
夜縛エクストラ、第四話へ、敗北の運命は続く…
🌙🌙🌙🌙🌙🌙🌙🌙🌙🌙🌙🌙
相変わらずダラダラ長い文章、すみません!
😭
文章書きとしての才がない事は仕方ないですが、長いわりに、入れられる挿絵は少ないままで…
そのため、ハイパーエリカによるミューズマスク陵辱は描ききれず、あえてエリカのシーン自体を短くし、後々補完のための夜縛エクストラアナザーにて、その激しい無様陵辱を描いていく事で補完していこうと考えた次第です。[>=<]
エリカのパンチラッシュとか、エヌシーによる鞭打ちとか、絵にしたい部分は沢山あるので、少しづつ描いていけたらと思います。
エクストラ本編と違い、そちらでは手足の有無なども時系列を守る必要は無かったり、ボテ腹にしたりと、アナザー企画だからこその良さもございます。
また、やはり由愛のヒロピンは、エクストラの中核だな、とも実感しました。
今回ミューズマスクは敗れ去りましたが、まだ身体を状態変化させられるなどの捕獲シーンは残っています。
やはり由愛の無様シーンが盛り上がるので、できれば毎話由愛のシーンを入れるため、今後は仲間たちのシーンを入れつつ、毎回少しずつ由愛の拷問調教が描かれていく予定です。
この後、由愛はクォーツォに情け無い無様な景品姿で納品され、その後はエヌシーによる洗脳調教が開始。
その横には、「調整」という理由で繋がれたメイド先輩の姿もあり。時に二人で、そして一人で集中的に受ける調教。いろいろなシチュエーションで、ミューズマスク洗脳の末路を辿ってまいります。
悪堕ちし、フォールレディが完成してしまうのか?
😌
クォーツォの洗脳はその人物の「良心」が全てクォーツォのコレクションに封印され、「恥心」のみが体に残されるという洗脳のされ方。
誰にも知られたくない恥ずかしい部分のみが体を支配するため明らかに人格に異常をきたし、仲間との絆などの誠実な心は欠片も残されておらず、よく漫画やアニメで見る「説得や仲間の絆による洗脳からの引き戻し」は通用しません。😌
またいかに主人のヴァンパイアと強い絆を持った女であろうとその気持ちや恋心なども全て無視して封印し、淫乱な恥部のみが残る体を完全洗脳できるという、いかなるご都合主義の絆をもスルーできるという卑怯っぷり。
いかにメインヒロインであろうと、この手段の前ではネトラレは必然なわけです!
[>=<]由愛には恥ずかしい内面が人並み以上にあるため、むしろ危険!
唯一の救いは処女貫通はされないであろう事ですが…エヌシーという拷問官がかなりアブない女である事もあり、どうなってもしまうのか。ミューズマスクが無事に仲間の元へ帰る術が、はたして存在するのか…
仲間のもとにはしっかり、《トラウマ由愛》が帰り、彼女は由愛に成りすまします。そのため由愛が敵の手に落ちた事も晴臣たちはすぐには気がつけず、全てが後手に回る…😣
さらに、クォーツォ七罪の1人、ローリンヌが偽由愛と共に日本ヴァンパイア宅を襲撃。
シェロも体に洗脳魔力を仕込まれており、それを日本陣営の女神たちに感染させ、ローリンヌが、邪魔をする女の肉を粉砕してゆく…
クォーツォからの新たな贈り物が、人形陣営中核で爆ける!
どうなる、日本!そして、僕らのヒロインミューズマスク‼
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次回予告
シェロが敵の罠にかかり、晴臣陣営に送り返され用途している中、桐魔かりすは依然1人、森の中で奮闘していた。
そこに、刀を携えたクォーツォの七罪が忍び寄る。
しかし、意外にも七罪さえ修行でパワーアップしたかりすのストリートファイトに苦戦を強いられる。
そこで、由愛を無事納品物の「箱」に変えた後、持ち帰り完了する。
だが、状況を察したエヌシーは、現存するハイパーエリカを魔力で維持したまま、桐魔かりす討伐に差し向ける!
さらに、そこに日本の美人女性を捉え洗脳した、数百人の大量の戦闘員がお披露目され、かりすは絶体絶命に。
しかし、彼女はもう、恐れを知らない。
夜縛エクストラ第四話
「ミューズマスク・無情の景品BOX化❗️桐魔かりす・ザ・ハイパーストリート‼️」
見てください!😂
(ビクトリーガンダム風)