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「ちょっと!こんな実験、聞いてないわよ!」

「予定通りだよ。カタリナ君。

D計画は第三フェイズへと移行する。第二フェイズは失敗だ。コピーはいくら増殖させても劣化にしかならない。ミーチャのコピーはことごとく短命だ。やはり生命体が進化するには無性生殖による増殖ではなく、有性生殖による受精が不可欠なのだよ。」

「だからって、ミレイユを使うことないじゃない!まだ11歳なのよ!」

「この被験体は先週、初潮を迎えたそうじゃないか。排出される卵子は年齢を重ねるにつれて劣化していく。だから、多くの実験体を生む母体として最適なのだよ、この娘は。」

「私が許可しないわ!」

「カタリナ君、君は頭脳は天才的だが、科学者としての素質には欠けるようだ。被験体に情を移してはいけない。この娘はそのために孤児から育ててきたのだ。実験に反対するようなら君をこのメンバーから外さなくてはならない。」

「きーっ!ふざけないでよ!」


「これより、ミーチャの精細胞を注入する。確実に受精し着床するよう、1日3回、1時間を掛けて試行する。

なあに、苦痛は無いように特別設計された挿入装置さ。とびきりの快楽を味わいながらいい夢を見るだろう。」

「ミレイユ……」

「彼女は多くの実験体を生む"聖母"となるのだ。

新しく生まれる実験体どもは、ミーチャを超える優れた生命体となるだろう。

名は……そうだな、ダグラスとでも呼ぼうか。」

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