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ケンセイ亡き今、タイカンの将軍リーランの仕事は激務を極めていた。

堅実で真面目なリーランはそれでもきちんと全ての仕事をこなしていたけれども、その蓄積した疲労とストレスが徐々に彼女を蝕み始めた時、軍師たちは彼女を湯治に向かわせることにした。

全ての仕事を放り出させて、ニ週間のフル休暇。徹底的に休ませる。


「まったく……、私はまだまだ働けるのですが……仕方がありません。」

リーランはひとり、温泉で有名なアオイの島に降り立った。

今回はお付きのものがいない。

ひょっとしたら自分をタイカンから遠ざけることでクーデターでも計画されているのではないかと疑いそうになるが、今はあの者たちを信じることにする。

「まあ、たまにはゆっくり温泉に浸かるのも悪くありませんね。」

人々が賑やかに行き交う温泉街に立つと、不思議と心が安らぐ感じがする。

そして一軒の温泉宿に宿泊することにした。



「ふう……いい湯でした。」

あらためて自分の身体と向き合ってみると、全身がストレスと疲労でくたくたになっていたのを実感した。

少し熱めの湯は、全身の血流を良くして凝り固まった筋肉を解してくれる。

湯上がりの火照った身体を冷ますべく、リーランは部屋に戻ることにした。

「あら…あなたは?」

「こんにちは!湯上がりのリラクゼーションマッサージに来ました」

「そういえば……」

チェックインの際、宿泊・温泉に加えてマッサージサービスも付属されていたことを思い出す。

相手は若い女の子だったので、そのまま部屋に通し、サービスを受けることにした。


「ゆっくりほぐしていきますね~」

ベッドに横になると、施術師は手にオイルを塗り、リーランの湯上がりの肌を丁寧に揉んでいく。

そのオイルの香りが心地よくて、だんだん眠気に襲われるようになってきた。そして気がつけば、すっかり眠ってしまっていた。



「な!なんですか…これは!」

次にリーランが目を覚ました時、身体に強い違和感を感じた。

瞬間的に覚醒して、状況を把握する。

自分はいつのまにか裸になっていて、見知らぬ男の上に跨がらされていた。

「寝込みを襲うとは……卑怯ですよ…!」

「へへ、これもマッサージでさあ。身体の内側からほぐしてやるよ。」

「くうっ……」

下腹部に熱いものが伝わってくる。リーランのそこは、男の剛直をずっぽりと咥えこんでいた。


「こっちの穴が空いてるな。お邪魔するぜ。」

背後にもう一人の男がいて、その股間には太くて大きいものがそそり立っている。

「そこは違……!」

「じゃあ試してみるかい?」


そう言うなり、男はずぶりと後ろの穴にそれを突き入れる。

オイルでよくほぐされていたらしく、ぬるりとそれは入っていく。

「うあっ!!ああぁ!!!」

「どうだ?気持ち良いだろう?」


前と後ろに同時に挿入され、リーランは思わず声をあげてしまう。

しかし、すぐに歯を食い縛って耐えようとした。

だが、そんな抵抗など無駄だと言わんばかりに男たちが激しく動き始める。

前から来る快感と、後ろからくる圧迫感で頭がおかしくなりそうだ。

それでも必死に耐えていると、不意に膣内のそれが震え出す。

それと同時に、尻穴に入っている方も振動を始めた。

前後からの刺激が一気に襲ってくる。


「ははは、もう降参かよ。」

「ほれ、もっと締め付けてみせてくれよ!」

「あうっ!ああん!あはあぁっ!!」

前後のストロークに合わせて腰を動かしてしまう。

すると、さらに激しく動かされてしまい、ますます感じてしまった。

「おいおい、お前だけ楽しんでんじゃねえぞ!」

「俺たちにも楽しませろよ!」

そう言いながら、今度は二人同時の動きに変わる。

前後左右から責められ、どこが感じるのかもわからなくなってきた。

「んあああ……あ……っ!」

そしてついに限界に達してしまう。


どくん、という感覚とともに大量の精液が流れ込んできた。

それとほぼ同時に、自分の中に温かいものが広がるのを感じる。

「はーい、お疲れ様でした~」

施術師の女の子の声が遠く聞こえる。

リーランはそのまま意識を失ってしまった。


翌日、目を覚ましたリーランは、自分が昨日と同じ宿にいることに気がついた。

そしてまたマッサージを受け、そのまま眠ってしまったことも思い出す。

「……」

身体が軽い。

全身が生まれ変わったような爽快感に包まれていた。

心なしか肌艶も良くなっている気がする。

「ふむ、やはり温泉は素晴らしいですね……。」


それからニ週間、リーランは温泉街で目一杯リラクゼーションをし、島に帰る。



クーデーター未遂事件が起きたと聞いたのは、その帰りの船の中だった。


暗殺を企てた元<オード>の将がリーランの私室を暴いた時、寝室はもぬけの殻だった。

軍師たちの機転のお陰で難を逃れたリーランは、再び分裂しつつあるこの島をまとめるべく、尽力するのであった。



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